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49232026 通期プライムJGAAP

コタ(4923) 2026年度通期決算 増収・営業益9%増

2026年度通期の売上高は96億円(前年同期比+2.4%)、営業利益は19.9億円(同+8.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

コタ株式会社

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥96.0億¥93.8億+2.4%
営業利益¥19.9億¥18.3億+8.9%
経常利益¥20.6億¥18.3億+12.6%
純利益¥14.3億¥13.0億+10.1%
ROE11.9%11.6%-

Executive Summary

当期は増収増益で着地し、特に販管費効率化により営業利益・経常利益が売上の伸びを上回る改善を示した決算だった。売上高は96.0億円(前年比+2.4%)、営業利益は19.9億円(同+8.9%)、経常利益は20.6億円(同+12.6%)、純利益は14.3億円(同+10.1%)となった。営業利益率は20.8%で前年19.5%から+1.3pt改善しており、販管費率の低下(48.6%、前年50.0%)が主因である。なお来期予想は増収(+5.5%)ながら営業減益(-8.3%)を見込んでおり、当期の利益率改善の持続性が今後の注目点となる。

業績変動要因

【売上高】売上高は96.0億円で前年比+2.4%の緩やかな増収となった。セグメント別の開示はなく、全社ベースでの数量・単価両面の詳細は確認できないが、成長率は前年からやや鈍化している。

【損益】営業利益は19.9億円(+8.9%)と増収率を上回る伸びを確保した。売上原価率がほぼ横ばい(粗利率69.4%、前年69.6%)である一方、販管費率が48.6%(前年50.0%)へ-1.4pt低下し、固定費吸収の進展が利益率押し上げの主因となった。経常利益は20.6億円(+12.6%)で、営業外収益(受取配当金0.3億円、受取利息0.2億円等、合計0.8億円)の増加が上乗せに寄与した。特別損失は固定資産除却損を含め0.3億円と純利益比2%程度に留まり、一時的要因の影響は軽微である。純利益は14.3億円(+10.1%)となり、結論として増収増益である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は20.8%で前年19.5%から+1.3pt改善し、純利益率も14.9%で前年13.9%から+1.0pt改善した。ROEは11.9%で前年11.7%からわずかに上昇し、純利益率の改善が総資産回転率の低下(0.61回、前年0.63回)を上回った形である。【キャッシュ品質】営業CFは純利益の1.24倍(17.8億円/14.3億円)と質は良好だが、OCF/EBITDAは0.77倍に留まり、運転資本の増加が現金化をやや抑制している。【投資効率】総資産回転率は0.61回で前年比やや低下し、設備投資1.1億円に対し減価償却3.1億円でCapEx/減価償却は0.34倍と投資には抑制的な水準である。【財務健全性】自己資本比率は76.3%で前年75.3%から改善し、流動比率は402%、負債資本倍率は0.31倍と財務基盤は保守的で、短期の支払能力に懸念は見られない。

キャッシュフロー分析

営業CFは17.8億円で前年比+78.8%と大幅に増加し、純利益14.3億円の1.24倍の水準を確保した。投資CFは-8.4億円で、定期預金への預入(-3.0億円)や設備投資(-1.1億円)が主な内訳である。財務CFは-5.6億円で、配当金の支払い(-5.5億円)が中心であり、自社株買いはごく僅少(-0.0億円)に留まる。フリーキャッシュフローは営業CFと投資CFの合計で9.4億円のプラスとなり、配当総額5.5億円を十分にカバーする水準である。現金及び預金は60.5億円と潤沢で、短期的な資金繰りに懸念は見られない。

収益の質

営業外収益は0.8億円(受取配当金0.3億円、受取利息0.2億円等)と売上高の1%未満に留まり、本業以外への利益依存度は低い。特別損失は固定資産除却損を含め0.3億円で純利益比2%程度と軽微であり、経常利益から純利益への乖離は主に法人税等(実効税率約29.6%)の計上によるもので、大きな歪みは認められない。アクルーアル比率(純利益と営業CFの差分/総資産)はマイナス2.2%と、営業CFが純利益を上回る良好な水準を示している。一方で、棚卸資産(+8.5%)と売上債権(+5.3%)の増加が運転資本を圧迫し、OCF/EBITDAが0.77倍に留まっている点は、利益の現金化スピードという観点でのモニタリングポイントである。

業績予想・ガイダンス

来期(次期)会社予想は、売上高101.3億円(当期比+5.5%)、営業利益18.3億円(同-8.3%)、経常利益19.3億円(同-6.5%)、純利益12.9億円(同-9.9%)で、増収ながら減益を見込む計画である。当期に見られた販管費率の改善や営業外収益の押し上げ効果が来期は一部反転する可能性を織り込んでいるとみられる。EPS予想は44.38円で当期実績49.27円から-9.9%となる。配当予想は0.00円だが、2026年4月1日付で普通株式1株につき1.05株の株式分割を予定しており、分割後の配当水準は本資料時点で未定であることによるものと見られる。

株主還元

当期の配当は期末20円(中間配当0円)で年間20円となり、配当性向は38.7%で前年42.7%から低下した。自社株買いは-0.0億円とごく僅少であり、総還元性向は配当性向とほぼ同水準にある。フリーキャッシュフロー9.4億円に対し配当総額は5.5億円で、FCFによるカバレッジは約1.7倍と十分な水準である。手許現金60.5億円の厚さも踏まえると、当期の配当水準に持続性上の懸念は見られない。なお来期配当予想は0.00円だが、これは2026年4月の株式分割を控えた時点での未定表示であり、無配方針を示すものではない点に留意が必要である。

リスク要因

  1. 棚卸資産の滞留: 棚卸資産は15.6億円で前年比+8.5%増加した。棚卸資産回転日数(棚卸資産÷売上原価×365)は約193日で、需要変動時の評価損・値引きリスクに留意が必要である。

  2. 売掛金回収の長期化: 売上債権は16.6億円で前年比+5.3%増加した。売上債権回転日数(売上債権÷売上高×365)は約63日で、回収サイトの長期化は資金繰りへの影響をモニタリングする材料となる。

  3. 設備投資の抑制: 設備投資は1.1億円で減価償却費3.1億円を下回り、CapEx/減価償却は0.34倍に留まる。更新投資の抑制が続く場合、中期的な生産能力・効率性への影響が論点となり得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率20.8%7.8% (4.6%–12.3%)+13.0pt
純利益率14.9%5.2% (2.3%–8.2%)+9.8pt

収益性は営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、製造業の中でも上位水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)2.4%3.7% (-0.4%–9.3%)−1.3pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回り、収益性の高さに対して成長率は相対的に緩やかな水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率20.8%(前年19.5%)は販管費率の低下(-1.4pt)が牽引した改善であり、費用構造の効率化が定着しているかどうかが今後の焦点となる。

  2. 棚卸資産・売掛金の増加ペース(それぞれ+8.5%、+5.3%)が売上成長率(+2.4%)を上回っており、OCF/EBITDA0.77倍に表れる運転資本負担の推移がキャッシュ創出力を測るうえでの観察点となる。

  3. 来期予想は増収ながら営業利益で-8.3%の減益を見込んでおり、当期に達成した利益率水準が一時的な改善か構造的な改善かを見極める材料となる。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)425円
base(基準)438円
bull(強気)449円
算出前提
1株純資産(BPS)415円
調整後予想EPS47.7円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.06倍 / 9.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 425円〜452円、ω±0.1で 438円〜439円。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。