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48862027 第1四半期プライムJGAAP

あすか製薬ホールディングス(4886) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は173.8億円(前年同期比-1.5%)、営業利益は7.1億円(同-51.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

医薬品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥173.8億¥176.4億−1.5%
営業利益¥7.1億¥14.6億−51.4%
経常利益¥8.2億¥15.9億−48.7%
純利益¥5.3億¥13.3億−60.0%
ROE0.7%1.7%-

Executive Summary

当第1四半期は減収減益となり、売上高の小幅な低下に対して営業利益・純利益が大幅に縮小したことが最大のポイントである。売上高は173.8億円(前年176.4億円、YoY-1.5%)、営業利益は7.1億円(前年14.6億円、YoY-51.4%)、経常利益は8.2億円(前年15.9億円、YoY-48.7%)となった。親会社株主に帰属する純利益は5.3億円(前年12.6億円、YoY-57.5%)で、前年に計上された固定資産売却益0.96億円という一時的要因が当期は発生しなかったことも減益幅を拡大させている。主因は海外事業の売上減少(-25.9%)とミックス悪化による粗利率低下(46.5%、前年比-240bp)、および販管費増加(+3.0%)による逆営業レバレッジである。

業績変動要因

【売上高】売上高は173.8億円で前年比-1.5%。売上構成比83.3%を占める医薬品事業は144.8億円(-0.2%)とほぼ横ばい。アニマルヘルス事業は19.5億円(+6.0%)と伸長した一方、海外事業は9.1億円(-25.9%)と大幅に減少し、トップライン悪化の主因となった。

【損益】営業利益は7.1億円(-51.4%)。粗利率は46.5%(前年48.9%)と-240bp低下し、販管費は73.8億円(+3.0%)、販管費率は42.4%(+180bp)と上昇したことで逆営業レバレッジが発生した。セグメント別では医薬品事業の営業利益が11.3億円(-33.3%)に縮小し、海外事業は-0.3億円の損失に転落した。経常利益は8.2億円(-48.7%)で、支払利息の増加(0.9億円、前年0.5億円)と持分法投資損失(0.6億円)が押し下げ要因となった。親会社株主に帰属する純利益は5.3億円(-57.5%)で、前年に計上された固定資産売却益0.96億円の一時的要因が当期消失したことも減益幅を拡大させた。減収減益。

セグメント別分析

医薬品事業は売上144.8億円(売上比83.3%、YoY-0.2%)、営業利益11.3億円(YoY-33.3%、利益率7.8%)で稼ぎ頭であるものの、利益率は前年から大きく低下した。アニマルヘルス事業は売上19.5億円(YoY+6.0%)と唯一の増収セグメントだが、営業利益は0.4億円(YoY-65.6%、利益率2.3%)にとどまり、増収を利益に結び付けられていない。海外事業は売上9.1億円(YoY-25.9%)、営業利益-0.3億円(利益率-3.9%)と赤字転落し、全社利益率を押し下げる要因となった。その他セグメントは売上0.5億円、営業損失0.1億円と小規模。増収セグメントでも増益に至っておらず、コスト構造の見直しが課題として浮かぶ。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.1%(前年8.3%)、純利益率は3.1%(前年7.1%)と、いずれも大幅に低下した。ROEは0.7%で、親会社株主に帰属する純利益の縮小が主因である。【キャッシュ品質】包括利益は14.1億円で純利益5.3億円を上回るが、その差は有価証券評価差額金+8.0億円や為替換算調整額+1.4億円などその他包括利益によるもので、現金創出力の改善を意味しない。【投資効率】総資産回転率は0.158回(四半期)と低水準で、棚卸資産150.7億円・売掛金165.9億円が資産効率を圧迫している。のれんは23.4億円で純資産比3.0%とM&A依存度は限定的である。【財務健全性】自己資本比率は64.4%(前年62.6%)、流動比率は289.2%と高水準で短期の支払能力は良好である。有利子負債(短期・長期借入金合計)は118.4億円で、現金及び預金71.1億円(前年比-29.8%)による即時カバー力は前年より低下している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、バランスシートの変化から資金動向をみると、現金及び預金は71.1億円と前年同期の101.3億円から-29.8%減少した。一方で短期借入金は41.6億円(前年32.7億円、+27.3%)へ増加しており、資金調達構成に変化がみられる。棚卸資産は150.7億円(前年147.4億円、+2.2%)、売上債権は165.9億円(前年160.2億円、+3.5%)と増加した一方、買掛金は47.5億円(前年52.9億円、-10.2%)と減少し、運転資本の増加が資金を拘束したとみられる。この運転資本の積み上がりが現金減少と短期借入金増加の一因になっていると考えられ、在庫・売上債権の回収サイクル改善が今後の資金効率のポイントとなる。

収益の質

当期の税引前利益8.2億円は経常利益8.2億円と一致し、特別損益の発生はなかった。一方、前年同期は経常利益15.9億円に対し税引前利益16.9億円で、固定資産売却益0.96億円の特別利益が計上されており、この一時的な押し上げ要因が当期は消失した点はYoY比較上留意が必要である。営業外収益は3.0億円で、うち受取配当金1.8億円が中心の安定的な収益であるが、営業外費用は1.9億円のうち支払利息0.9億円が前年0.5億円から増加し、経常段階の利益を圧迫した。包括利益は14.1億円で親会社株主に帰属する純利益5.3億円を上回るが、その主因は有価証券評価差額金+8.0億円という未実現の評価益であり、実際の収益力の改善を示すものではない。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対する第1四半期の進捗は、売上高が23.8%(173.8億円/730.0億円)、営業利益が11.5%(7.1億円/62.0億円)、経常利益が13.4%(8.2億円/61.0億円)、純利益(親会社株主帰属)が11.1%(5.3億円/48.0億円)となった。売上高は単純比例(25%)にほぼ近い進捗だが、利益面は大きく下回っており、通期計画達成には下期における粗利率改善とコスト効率化が前提となる。今回、業績予想および配当予想の修正はいずれも「無」と開示されており、会社は現時点で通期計画を維持している。

株主還元

会社は年間配当予想を1株65円としており、期中平均株式数2,839.6万株に基づく年間配当総額は約18.5億円となる。通期純利益計画48.0億円に対する配当性向は約38.5%で、当第1四半期の利益進捗の遅れにかかわらず配当予想の修正はない。自社株買いに関する開示はなく、株主還元は配当のみで評価される。

リスク要因

  1. 海外事業の損益悪化: 海外事業の売上は9.1億円(YoY-25.9%)、営業損益は-0.3億円と黒字から赤字に転落した。ミックス悪化は全社粗利率(-240bp)の押し下げ要因となっており、収益性への影響が継続する可能性がある。

  2. 運転資本の積み上がりとキャッシュ創出力の低下: 棚卸資産150.7億円、売上債権165.9億円と資産が積み上がる一方、現金及び預金は71.1億円(-29.8%)へ減少し、短期借入金は41.6億円(+27.3%)へ増加した。資金効率の改善が遅れれば、追加的な資金調達ニーズにつながる可能性がある。

  3. 金利負担の増加と持分法損失: 支払利息は0.9億円(前年0.5億円)へ増加し、持分法投資損失0.6億円も経常利益を圧迫した。有利子負債118.4億円の金利動向が今後の経常利益に影響を与える可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(pharma)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.1%17.5% (6.9%–23.1%)−13.4pt
純利益率3.1%7.0% (2.5%–15.6%)−4.0pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく下回り、収益性面では業種内で低位にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−1.5%9.8% (2.9%–13.0%)−11.3pt

売上高成長率も業種中央値を大きく下回り、成長性の面でも業種内で下位に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 通期進捗率は営業利益11.5%、純利益11.1%と単純比例の25%を大きく下回り、下期における収益回復の実現度が今後の決算における確認ポイントとなる。

  2. 前年に計上された固定資産売却益0.96億円という一時的要因が当期は発生しておらず、経常利益から純利益にかけての構成がより本業ベースに近い内容となっている。

  3. 増収セグメントのアニマルヘルス事業(+6.0%)が増益に結びついていない点、海外事業の赤字転落が全社利益率を押し下げている点は、事業ポートフォリオの収益構造を確認する上での着眼点となる。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,423円
base(基準)2,503円
bull(強気)2,540円
算出前提
1株純資産(BPS)2,722円
調整後予想EPS183.5円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向38.4%
予想EPSの信頼度調整×1.085(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.92倍 / 13.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,434円〜2,575円、ω±0.1で 2,495円〜2,508円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。