| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥172.5億 | ¥156.0億 | +10.6% |
| 営業利益 | ¥20.8億 | ¥18.5億 | +12.3% |
| 経常利益 | ¥21.3億 | ¥18.9億 | +12.6% |
| 純利益 | ¥14.9億 | ¥13.5億 | +10.2% |
| ROE | 14.8% | 14.2% | - |
売上・利益ともに前年を上回る増収増益決算となったが、営業キャッシュフローが大幅に減少しており、増益の裏で運転資本負担が高まっている点が最大の注目点である。売上高は172.5億円(前年156.0億円、前年比+10.6%)、営業利益は20.8億円(同+12.3%)、経常利益は21.3億円(同+12.6%)、純利益は14.9億円(同+10.2%)といずれも増加した。営業利益率は12.0%で前年11.9%から小幅改善した一方、粗利率は28.7%と前年29.9%から低下しており、販管費率の抑制がこれを補う形となった。会社計画(売上177.0億円、営業利益22.0億円、純利益15.3億円)に対しては、それぞれ達成率97.4%、94.4%、97.2%とやや未達で着地している。
【売上高】売上高は172.5億円で前年比+10.6%の増収。会社計画177.0億円に対する進捗率は97.4%で、通期計画をやや下回る着地となった。セグメント別の開示はないが、売掛金の大幅増加(後述)から、期末にかけての案件計上・検収進捗が寄与したと見られる。
【損益】営業利益は20.8億円(前年比+12.3%)、営業利益率は12.0%で前年11.9%から+0.1pt改善した。粗利率は28.7%と前年29.9%から約1.2pt低下したが、販管費率が16.7%に抑制されたことで営業段階の増益を確保した。経常利益は21.3億円(+12.6%)で、営業外収益0.7億円(受取配当金0.5億円が中心)がわずかに押し上げた。純利益は14.9億円(+10.2%)で、経常利益からの乖離は特別損失0.3億円(固定資産除却損0.2億円、投資有価証券評価損0.1億円)と法人税等6.2億円(実効税率29.4%)による。粗利率低下を販管費コントロールで吸収した増収増益決算である。
【収益性】営業利益率12.0%(前年11.9%から+0.1pt)、純利益率8.6%(前年8.6%からほぼ横ばい)で、粗利率低下を販管費抑制で補う構造が確認できる。【キャッシュ品質】営業CFは純利益の0.21倍にとどまり、減価償却費17.1億円を加えたEBITDA水準対比でも現金creación力は弱く、利益の現金化に遅れが見られる。【投資効率】ROE14.8%(前年14.4%から+0.4pt)、経常利益ベースのROAは11.8%(前年10.6%から+1.2pt)で、総資産の圧縮(173.3億円、前年186.9億円)と増益がともに寄与した。【財務健全性】自己資本比率は58.1%で前年50.7%から+7.4pt上昇し、流動資産98.8億円に対し流動負債64.4億円と流動性にも余裕がある一方、現金及び預金は46.4億円と前年比で減少している。
営業キャッシュフローは3.1億円で前年42.6億円から-92.7%の大幅減少となり、純利益14.9億円との比率は0.21倍にとどまる。主因は売掛金の増加(キャッシュフロー寄与-20.3億円)と法人税等支払の増加(-12.6億円)で、運転資本の積み上がりが利益の現金化を遅らせている。投資キャッシュフローは-17.3億円で、設備投資5.2億円を含む固定資産・無形資産への投下が中心となった。財務キャッシュフローは-9.8億円で、配当金支払が主な流出要因である。この結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は-14.2億円となり、当期は手元資金の取り崩しを伴う資金繰りとなった。
営業外収益は0.7億円(受取配当金0.5億円が中心)で売上高比0.4%と軽微であり、利益の大半は本業由来の経常的な収益で構成されている。特別損益はネットで-0.23億円(特別利益0.03億円、特別損失0.26億円のうち固定資産除却損0.17億円・投資有価証券評価損0.09億円)と小幅で、業績への影響は限定的な一時的要因にとどまる。経常利益21.3億円に対し純利益14.9億円と差が生じているのは、実効税率29.4%の法人税等負担と上記特別損失によるものである。一方でアクルーアルの観点では、営業CFが純利益の0.21倍にとどまっており、売掛金増加を主因とする運転資本の積み上がりが利益の現金への転換を阻害している点は、収益の質を評価するうえで留意すべき点である。
会社計画(売上高177.0億円、営業利益22.0億円、経常利益22.4億円、純利益15.3億円)に対し、実績はそれぞれ172.5億円(達成率97.4%)、20.8億円(94.4%)、21.3億円(95.0%)、14.9億円(97.2%)となり、いずれも小幅未達で着地した。営業利益段階の未達幅がやや大きく、粗利率の低下と、売掛金増加・前受金減少に見られる案件進捗・回収タイミングのずれが背景として考えられる。次期は売掛債権の回収正常化とプロダクトミックスの改善が、計画達成度を左右する要素となる。
年間配当は37円(中間17円、期末20円)で、前年の年間配当(15円)から大幅な増配となった。配当性向は65.2%で、前年の67.9%からやや低下したものの、引き続き高水準の還元方針が維持されている。自社株買いに関する実施は僅少(取得額はほぼ計上なし)であり、還元は配当が中心である。当期のフリーキャッシュフローは-14.2億円とマイナスで、配当総額9.7億円は営業活動による現金創出のみでは賄えていないが、期末現金及び預金46.4億円と投資有価証券13.6億円を有しており、当面の支払い能力に懸念は生じていない。
キャッシュ創出力の低下: 営業CFは3.1億円と純利益14.9億円の0.21倍にとどまり、前年比-92.7%の減少となった。売掛金が28.5億円(前年比+69.3%)へ増加したことが主因であり、利益成長に対する現金化の遅れが継続するかが焦点となる。
粗利率の低下: 粗利率は28.7%で前年29.9%から約1.2pt低下した。販管費率の抑制で営業利益率は改善したが、プロダクト・案件ミックスの変化や外注比率上昇が背景にある可能性があり、持続性は今後の推移次第である。
無形資産依存度と投資抑制: 無形固定資産は34.5億円で総資産173.3億円の19.9%を占める。減価償却費17.1億円に対し設備投資・無形投資は限定的な水準にとどまっており、償却負担と将来投資のバランスが継続的な観察点となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 12.0% | 8.1% (3.7%–16.1%) | +3.9pt |
| 純利益率 | 8.6% | 5.9% (2.2%–11.8%) | +2.7pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回っており、収益性は業種内で相対的に良好な水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.6% | 10.1% (1.8%–20.2%) | +0.5pt |
売上高成長率は業種中央値とほぼ同水準で、成長率のレンジ(1.8%〜20.2%)の中では中位に位置する。
※出所: 当社集計
トップラインは10.6%増収、営業利益率も12.0%へ改善しており、業種平均対比で収益性は良好な水準にある。一方で粗利率は約1.2pt低下しており、増収に伴う案件ミックスの変化が利益構造に影響している可能性がある。
営業CFは前年比-92.7%の減少で、純利益に対する比率(OCF/NI)は0.21倍にとどまる。売掛金の大幅増加(+69.3%)が主因であり、決算上の利益成長とキャッシュフローの動きに乖離が生じている点は、収益の質を評価するうえでの重要な観察材料である。
配当性向は65.2%と高めの水準にあり、当期のフリーキャッシュフローはマイナスとなった。手元現預金や有価証券保有を勘案すれば当面の支払い能力に問題はないが、運転資本の動向は今後の還元余力を評価するうえで注視される項目である。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 426円 |
| base(基準) | 438円 |
| bull(強気) | 453円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 384円 |
| 調整後予想EPS | 61.0円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 63.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.14倍 / 7.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 427円〜450円、ω±0.1で 437円〜440円。
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。