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48202026 第2四半期プライムJGAAP

株式会社イーエムシステムズ 2026年度 第2四半期 決算

株式会社イーエムシステムズの2026年度第2四半期決算レポート

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥104.3億¥121.5億-14.1%
営業利益¥9.2億¥20.8億-55.7%
経常利益¥12.8億¥24.0億-46.7%
純利益¥6.6億¥16.1億-59.0%
ROE3.3%7.9%-

Executive Summary

2026年度上期(連結)は売上・利益ともに前年を下回り、主力の調剤システム事業の減速と医科・介護/福祉システム事業の損益悪化が全社業績を押し下げた。売上高は104.3億円(前年比-14.1%)、営業利益は9.2億円(同-55.7%)、経常利益は12.8億円(同-46.7%)、純利益は6.6億円(同-59.0%)となった。粗利率は48.0%と前年から約3.0pt低下し、売上減少に対し販管費がほぼ横ばいで推移したことが営業利益率を8.8%(前年約17.1%)へ大きく縮小させた主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は104.3億円で前年比-14.1%の減収。主力の調剤システム事業は83.4億円(-15.6%)と初期売上の減少が響き、医科システム事業も12.2億円(-18.2%)と縮小した。一方、介護/福祉システムITシステムは連結子会社化の影響もあり4.1億円(+56.9%)と拡大している。全社の課金売上(リカーリング)は底堅く推移しているが、初期売上の落ち込みを補うには至っていない。

【損益】営業利益は9.2億円(-55.7%)、経常利益は12.8億円(-46.7%)、純利益は6.6億円(-59.0%)といずれも大幅減益。調剤システム事業の営業利益は12.8億円(-39.9%)に縮小し、医科システム事業は2.5億円の営業損失(前年+0.8億円から悪化)、介護/福祉システムも1.3億円の営業損失を計上し、主力の稼ぎを非主力事業の損失が相殺する構図となった。経常利益は営業外収益5.9億円(うち持分法投資利益等)が下支えしたが、特別損失1.9億円(うち減損損失1.9億円)を計上し純利益をさらに圧迫した。結論として減収減益である。

セグメント別分析

セグメント別営業損益は事業間で明暗が分かれる。調剤システム事業は売上83.4億円(-15.6%)、営業利益12.8億円(-39.9%)、利益率15.3%と依然全社利益の柱だが、伸び率は鈍化している。医科システム事業は売上12.2億円(-18.2%)に対し営業損失2.5億円(前年+0.8億円から赤字転落)、利益率-20.7%と大幅に悪化した。介護/福祉ITシステム事業は売上4.1億円(+56.9%、子会社化の影響を含む)に対し営業損失1.3億円(利益率-31.6%)で、赤字は続くが前年からは改善している。その他事業は売上5.4億円(-5.8%)、営業利益0.1億円(利益率2.0%)と小幅。医科・介護/福祉の両セグメントの赤字が、調剤システムの稼ぐ力を大きく希薄化している点が全社マージン悪化の構造的要因である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は8.8%で前年の約17.1%から大幅に縮小し、純利益率も6.3%(前年約13.2%)へ低下した。ROEは3.3%と資本効率は低水準にあり、粗利率48.0%(前年約51.0%)の低下と負の営業レバレッジ(売上-14.1%に対し販管費はほぼ横ばい)が主因である。【キャッシュ品質】現金及び預金は65.8億円と流動負債52.5億円を上回り、当面の支払い能力は十分である一方、契約負債9.2億円の積み上がりは前受収益によるキャッシュ下支えを示す。【投資効率】総資産267.8億円に対し純資産200.0億円で、資産効率(総資産回転率)は売上減少の影響で低下傾向にある。【財務健全性】自己資本比率は74.7%と極めて高く、長期借入金2.5億円と有利子負債は僅少で、財務基盤は保守的かつ安定的である。

キャッシュフロー分析

本資料にはキャッシュフロー計算書の詳細開示がないため、B/S動向から資金状況を分析する。現金及び預金は65.8億円で前年の78.5億円から減少しており、純資産の減少(204.3億円→200.0億円)とあわせて、利益縮小や投資有価証券の積み増し(10.4億円→15.4億円)、のれん増加(23.4億円、子会社化に伴う暫定計上)が資金を圧迫したことがうかがえる。売掛金・受取手形は29.7億円で前年比縮小したが、売上減少の割合に比べると回収サイクルはむしろ長期化している可能性があり、この点は運転資本効率の観点で留意される。契約負債9.2億円の増加は、保守・サブスク型収益に伴う前受金の積み上がりを示し、資金創出面での安定要素となっている。

収益の質

当期の利益の質は一時的要因の影響を受けている。経常利益12.8億円のうち、営業外収益5.9億円が売上比5.7%と高い比重を占め、営業利益9.2億円を大きく上回る規模で経常段階を押し上げている。この営業外収益には受取利息0.1億円に加え、持分法投資利益等の非営業項目が含まれると見られ、本業以外への依存度が高まっている点は収益の質を評価する上で留意が必要である。一方、特別損失1.9億円(うち減損損失1.9億円)は医科・介護/福祉システム事業の固定資産に関するもので一時的要因として明確に区分される。この結果、経常利益12.8億円から純利益6.6億円への乖離は約48%に達し、特別損失と法人税等の負担(実効税率約39%)がその主因である。包括利益は10.5億円で純利益6.6億円を上回っており、有価証券評価差額金3.4億円等の評価差額が寄与しているが、これは市場変動に左右される性質を持つ点に留意したい。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する上期進捗は、売上高が45.8%(227.6億円計画)と概ね順調な水準にあるのに対し、営業利益は27.8%(33.2億円計画)、経常利益は32.5%(39.4億円計画)、純利益は30.2%(21.9億円計画)と、いずれも上期基準の目安である50%を大きく下回っている。この利益進捗の未達は、粗利率の低下と医科・介護/福祉システム事業の損失継続、および特別損失の計上が主因である。会社は業績予想・配当予想をいずれも修正しておらず、下期における主力事業の受注回復や赤字セグメントの損益改善を前提とした計画と見られる。

株主還元

中間配当は1株5円を実施し、通期の配当予想は23円(前年17円から増額計画)である。上期純利益(親会社株主帰属)6.6億円に対する中間配当総額(1株5円×期中平均株式数69.2百万株、概算3.5億円)から算出した上期配当性向は約53%とやや高水準にある。ただし、現金及び預金65.8億円という手許資金の余力と、有利子負債が僅少な財務基盤により、配当の支払い能力自体に懸念は小さい。今回は自社株買いに関する開示がなく、株主還元は配当のみで構成されている。

リスク要因

  1. セグメント損失の継続リスク: 医科システム事業は営業損失2.5億円(利益率-20.7%)、介護/福祉ITシステム事業も営業損失1.3億円(利益率-31.6%)と2事業が赤字を継続しており、主力の調剤システム事業(利益率15.3%)の稼ぎを希薄化している。

  2. 収益の質に関するリスク: 経常利益に対する営業外収益の比重が売上比5.7%と高く、持分法投資利益等の非営業項目への依存度が上昇している。また特別損失1.9億円(減損損失1.9億円)が当期も発生しており、無形資産・のれん(23.4億円、総資産比8.7%)の将来回収力について継続的なモニタリングが必要である。

  3. 収益集中リスク: 調剤システム事業が売上高の79.9%(83.4億円/104.3億円)を占め、単一事業への依存度が高い。同事業も売上・利益ともに前年から二桁減となっており、制度改定や需要動向の影響を受けやすい構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率8.8%17.3% (4.1%–24.5%)-8.5pt
純利益率6.3%13.0% (2.0%–16.2%)-6.7pt

IT・通信業界の中央値と比較して、営業利益率・純利益率ともに業界中央値を下回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)-14.1%22.5% (16.2%–26.8%)-36.6pt

同業他社の多くが増収基調にある中、自社は減収であり、成長性の観点で業界内の位置づけは低い。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 利益進捗の乖離が拡大している点が注目される。通期計画に対する上期進捗は売上高45.8%に対し営業利益27.8%と大きな差があり、下期における主力事業の受注回復と赤字セグメントの改善度合いが通期計画達成の前提となる。

  2. 収益構造における非営業収益への依存度上昇が確認できる。営業外収益が経常利益の押し上げに大きく寄与しており、営業段階の収益力回復が今後の収益の質を評価する上での論点となる。

  3. 財務基盤の安定性と事業損益の脆弱性が対照的である。自己資本比率74.7%、現金及び預金65.8億円という保守的なバランスシートに対し、医科・介護/福祉システム事業の赤字継続と粗利率の低下がP/Lの構造的な課題として観察される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)295円
base(基準)301円
bull(強気)309円
算出前提
1株純資産(BPS)287円
調整後予想EPS33.2円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向72.6%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.05倍 / 9.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 293円〜310円、ω±0.1で 301円〜302円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。