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48122026 第2四半期プライムJGAAP

電通総研(4812) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益16%増

2026年度第2四半期の売上高は886.5億円(前年同期比+10.5%)、営業利益は123.4億円(同+15.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社電通総研

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥886.5億¥802.4億+10.5%
営業利益¥123.4億¥106.6億+15.8%
経常利益¥127.3億¥111.1億+14.6%
純利益¥88.8億¥76.8億+15.6%
ROE8.4%7.7%-

Executive Summary

増収増益で、収益性の改善を伴う成長を確認できる決算である。売上高は886.5億円(前年比+10.5%)、営業利益は123.4億円(同+15.8%)、経常利益は127.3億円(同+14.6%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は88.9億円(同+15.7%)となった。営業利益率は13.9%で前年13.3%から+0.6pt改善しており、増収を上回るペースで営業利益が拡大した点が特徴である。

業績変動要因

【売上高】売上高は886.5億円で前年比+10.5%の増収。セグメント別の開示はないが、契約負債が263.7億円(前年199.4億円、+32.2%)、前渡金(前払金)が386.1億円(前年265.1億円、+45.7%)と大きく積み上がっており、受注・案件進行の拡大が売上成長の背景にあると考えられる。

【損益】営業利益は123.4億円(+15.8%)で、売上総利益率が35.9%→36.3%へ+0.4pt改善し、販管費比率が22.6%→22.3%へ-0.3pt低下したことが重なり、営業利益率は13.3%→13.9%(+0.6pt)へ上昇した。経常利益は127.3億円(+14.6%)と営業利益の伸びをやや下回ったが、これは営業外費用に為替差損1.2億円を計上したことが要因である。純利益(親会社株主帰属)は88.9億円(+15.7%)で、実効税率は30.2%(前年30.8%)とやや低下し増益を後押しした。特別損益の計上はなく、増収増益と結論づけられる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は13.9%で前年13.3%から+0.6pt改善し、純利益率(親会社株主帰属ベース)は10.0%で前年9.6%から+0.4pt改善した。ROEは8.4%である。【キャッシュ品質】売掛金・受取手形は345.6億円で前年377.9億円から-8.6%減少し、売上増加下でも回収は滞留していない。一方、現金及び預金は60.5億円で前年83.6億円から-27.7%減少している。【投資効率】総資産は1815.7億円(前年1650.5億円)へ拡大する一方、総資産に対する売上高(半期累計)比率は48.8%(前年48.6%)とほぼ横ばいで推移した。【財務健全性】自己資本比率は58.1%で前年60.7%から-2.6pt低下したものの高水準を維持し、のれんは46.1億円で純資産の4.4%相当と軽量、支払利息も0.25億円にとどまり財務の柔軟性は高い。

キャッシュフロー分析

キャッシュ・フロー計算書の開示はないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析すると、現金及び預金は60.5億円で前年83.6億円から-27.7%(-23.2億円)減少している。一方で契約負債は263.7億円(+32.2%)、買掛金は273.6億円(+37.4%)とそれぞれ増加し、前受金や仕入債務の形で資金調達的な効果が生じている。他方、前渡金(前払金)は386.1億円(+45.7%)へ拡大しており、案件着手に伴う資金の先行支出が現金残高減少の一因になっていると考えられる。売掛金は345.6億円で前年比-8.6%減少しており、売上増加下でも回収が滞留していない点は資金循環の質という観点でプラスの材料である。

収益の質

利益の源泉は営業活動が中心で、営業外収益は5.9億円(売上高比0.7%)と限定的であり、うち受取利息及び配当金が4.0億円を占める。営業外費用は2.0億円で、うち為替差損1.2億円、支払利息0.2億円が含まれ、一時的な為替影響を除けば経常的な費用構成である。経常利益(127.3億円)と純利益(親会社株主帰属、88.9億円)の差は主に法人税等38.4億円(実効税率30.2%)によるもので、特別損益の計上はなく利益の質を歪める一時的要因は見当たらない。包括利益は92.7億円で純利益との差(+3.9億円)は為替換算調整額2.1億円及び有価証券評価差額金1.7億円によるもので、いずれも本業の収益力とは独立した評価性の変動である。売掛金の減少と契約負債・買掛金の増加という運転資本の動きは、計上利益が現金・前受金の裏付けを伴っている可能性を示唆し、アクルーアル面での大きな懸念は見られない。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想に対する進捗率は、売上高が48.7%(886.5億円/1820.0億円)、営業利益が48.4%(123.4億円/255.0億円)、経常利益が48.8%(127.3億円/261.0億円)、純利益が49.4%(88.9億円/180.0億円)で、いずれも上期50%前後という季節性の標準的な範囲に収まっている。当四半期において業績予想・配当予想ともに修正は行われていない。

株主還元

配当予想は1株22.50円(通期)で、中間実績も1株22.50円である。配当性向は通期予想EPS92.22円に対して24.4%(22.50円/92.22円)であり、自己資本比率58.1%という財務基盤の中で持続可能な範囲にあると見られる。なお2026年1月1日付で普通株式1株につき3株の株式分割を予定しており、上記配当金額は分割前の実際の金額で記載されている点に留意が必要である。自社株買いに関する開示は確認されない。

リスク要因

  1. 運転資本構造の変化: 前渡金(前払金)が386.1億円(+45.7%)へ増加する一方、現金及び預金は60.5億円で前年比-27.7%減少しており、案件拡大に伴う資金の先行支出が資金繰りに与える影響のモニタリングが必要である。

  2. 為替変動リスク: 営業外費用に為替差損1.2億円を計上しており、海外取引や外貨建て取引の為替変動が損益に影響を与える構造にある。

  3. のれん・無形資産の評価リスク: のれんは46.1億円(純資産の4.4%)、無形資産全体では133.7億円(総資産の7.4%)を計上しており、将来の事業環境変化により評価の見直しが生じる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率13.9%14.0% (3.8%–18.5%)−0.0pt
純利益率10.0%9.2% (1.1%–14.0%)+0.8pt

営業利益率は業種中央値とほぼ同水準、純利益率は中央値を+0.8pt上回っている。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)10.5%21.0% (15.5%–26.8%)−10.5pt

売上高成長率は業種中央値を-10.5pt下回っており、成長率では相対的に緩やかな水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は13.3%→13.9%(+0.6pt)へ改善し、粗利率改善(+0.4pt)と販管費比率低下(-0.3pt)の両面から収益性の質が向上している。

  2. 契約負債(+32.2%)・前渡金(+45.7%)の増加は案件拡大を示す一方、現金及び預金は-27.7%減少しており、運転資本の増加ペースと資金繰りのバランスが今後の焦点となる。

  3. 通期進捗率は売上高48.7%、営業利益48.4%と季節性に沿っており、業績予想・配当予想はいずれも据え置きで、計画対比での大きな乖離は確認されていない。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)656円
base(基準)678円
bull(強気)705円
算出前提
1株純資産(BPS)540円
調整後予想EPS96.7円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向24.4%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.25倍 / 7.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 658円〜698円、ω±0.1で 674円〜683円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。