| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥7575.0億 | ¥6951.3億 | +9.0% |
| 営業利益 | ¥530.9億 | ¥491.7億 | +8.0% |
| 経常利益 | ¥548.2億 | ¥501.0億 | +9.4% |
| 純利益 | ¥374.4億 | ¥345.9億 | +8.2% |
| ROE | 8.9% | 8.7% | - |
大塚商会の2026年12月期第2四半期は、システムインテグレーション事業を中心とした増収が牽引し、増収増益の決算となった。売上高は7,575.0億円(前年同期6,951.3億円、YoY+9.0%)、営業利益は530.9億円(同491.7億円、YoY+8.0%)、経常利益は548.2億円(同501.0億円、YoY+9.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は369.8億円(同341.3億円、YoY+8.4%)となった。粗利率は18.3%と前年から小幅低下したが、販管費の伸び(+7.4%)を売上成長(+9.0%)が上回ったことで営業増益を確保した。経常利益は為替差益7.9億円等の営業外収益に支えられ営業利益を上回る伸びとなった一方、投資有価証券評価損10.7億円を含む特別損失12.7億円の計上により税引前利益の伸びはやや抑制された。
【売上高】売上高は7,575.0億円で前年同期比+9.0%増収となった。セグメント別では主力のSystem Integration事業が売上構成比70.9%を占め、売上5,372.9億円(YoY+9.5%)と全社成長を牽引した。Service and Support事業は売上2,217.2億円(YoY+7.7%)で構成比29.1%となり、両事業とも増収基調を維持している。
【損益】営業利益は530.9億円(YoY+8.0%)、営業利益率7.0%は前年の7.1%からほぼ横ばいで推移した。セグメント利益ではSystem Integrationが435.3億円(YoY+9.7%、利益率8.1%)と増収に見合う増益を確保した一方、Service and Supportは165.4億円(YoY+2.6%、利益率7.5%)と利益成長が売上成長を下回り、マージン差が拡大している。経常利益は548.2億円(YoY+9.4%)と営業利益の伸びを上回り、為替差益7.9億円を含む営業外収益22.9億円が寄与した。特別損失は投資有価証券評価損10.7億円を主因に12.7億円を計上し一時的要因として税引前利益の伸び(+6.9%程度)を抑制した。結論として、増収増益の決算であり、増益はトップラインの拡大と販管費統制によるものである。
System Integration事業は売上5,372.9億円(YoY+9.5%)、営業利益435.3億円(YoY+9.7%)、利益率8.1%と増収増益に加え利益成長が売上成長をやや上回り、収益性が改善している。Service and Support事業は売上2,217.2億円(YoY+7.7%)に対し営業利益165.4億円(YoY+2.6%)にとどまり、利益率は7.5%と前年から低下傾向にある。両事業とも増収基調ながら、利益成長の差からSystem Integration事業への依存度がやや強まっており、全社営業利益に占める同事業の比率は約72%に達している。
【収益性】営業利益率7.0%、経常利益率7.2%、純利益率(親会社株主帰属ベース)4.9%はいずれも前年同期からほぼ横ばいで推移した。粗利率は18.3%で、情報・通信販売業としての薄利多売構造を反映するが、販管費率11.3%の抑制により営業利益は増収に伴い伸長している。【キャッシュ品質】営業CFは425.8億円で親会社株主帰属純利益369.8億円の1.15倍と、利益に対する現金裏付けは良好である。【投資効率】ROEは8.9%となり、総資産8,233.0億円・純資産4,193.3億円の規模拡大の中で概ね安定した水準を維持している。EPS(基本)は97.53円(前年90.00円、YoY+8.4%)と純利益の伸びに沿った増加となった。【財務健全性】自己資本比率は50.9%と前年から低下したが、なお高水準を維持しており、現金及び預金2,570.2億円に対し有利子負債は僅少で、財務基盤は保守的な構成を保っている。
営業CFは425.8億円で前年同期比-5.8%とやや減少したが、純利益に対しては1.15倍の水準を確保し利益の現金裏付けは概ね良好である。投資CFは-199.1億円で、うち設備投資は12.1億円にとどまり減価償却費55.2億円の約22%と投資規模は限定的である。財務CFは-173.3億円で、主に配当金支払いによる流出が中心とみられる。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は226.7億円となり、配当支払い等の株主還元を賄う水準を確保している。運転資本面では売上債権が516.1億円、棚卸資産が150.7億円それぞれ増加し現金化を押し下げた一方、仕入債務が623.4億円増加しこれを一部相殺しており、事業拡大に伴う運転資本の積み上がりがキャッシュ転換をやや鈍らせている状況がうかがえる。
利益の中心は本業の営業利益530.9億円であり、営業外収益22.9億円(うち為替差益7.9億円、受取配当金2.8億円)は売上高比0.3%程度と限定的な寄与にとどまる。一方、特別損失12.7億円は投資有価証券評価損10.7億円を主因とする一時的な項目であり、経常利益と親会社株主帰属純利益の乖離は主にこの特別損失および実効税率(法人税等161.2億円、税引前利益535.6億円に対し約30%)に起因するもので、構造的な異常は見られない。営業CFが純利益を上回る水準にあることから利益の現金裏付けは総じて良好だが、売上債権・棚卸資産の増加が運転資本面での現金化を鈍らせており、この点は今後の推移をモニタリングする必要がある。
通期業績予想は売上高13,790.0億円(YoY+4.2%)、営業利益943.0億円(YoY+4.8%)、経常利益961.0億円(YoY+5.0%)である。上期実績の進捗率は売上高54.9%、営業利益56.3%、経常利益57.0%といずれも単純50%基準を上回っており、通期計画に対して上期は前倒しの進捗となっている。当四半期において業績予想および配当予想の修正が行われており、上期の増収増益を踏まえた見直しが反映されている。
配当は中間55円を実施済みで、通期予想は105円(前年実績年間90円から増額の見込み)である。通期EPS予想171.15円に対する配当性向は61.3%(105円÷171.15円)となる。上期の営業CF425.8億円およびフリーキャッシュフロー226.7億円の水準を踏まえると、配当原資はキャッシュフローで概ね賄われる状況にある。
事業集中度リスク: System Integration事業が売上構成比70.9%、セグメント利益の約72%を占めており、同事業の需要動向や価格競争環境が全社業績に与える影響が相対的に大きい。
運転資本膨張リスク: 売掛金・受取手形は2,711.8億円(前年比+23.5%)、棚卸資産は691.4億円(同+28.8%)と増加しており、案件の検収・回収タイミング次第では資金効率が変動しうる。
投資有価証券の評価変動リスク: 当期に投資有価証券評価損10.7億円を計上しており、投資有価証券残高236.9億円について市場変動に伴う評価損益の発生が今後も想定される。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 7.0% | 17.3% (4.1%–24.5%) | -10.3pt |
| 純利益率 | 4.9% | 13.0% (2.0%–16.2%) | -8.1pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれもIT・通信業界中央値を下回っており、情報機器・システム販売を主体とする収益構造が反映されている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.0% | 22.5% (16.2%–26.8%) | -13.5pt |
売上高成長率も業種中央値を下回っており、相対的には緩やかな増収ペースにある。
※出所: 当社調べ
増収は確保しているものの、営業利益率・純利益率・売上高成長率のいずれも業種中央値を下回っており、収益性・成長性の面では業種内で相対的に低い水準にある点が特徴として観察される。
売上債権・棚卸資産の増加ペースが売上成長を上回っており、運転資本の積み上がりが営業CFの伸びを抑制する構図となっている。この点は利益の質を評価するうえでの着眼点となる。
通期計画に対する上期進捗率は売上高・営業利益・経常利益ともに50%を上回っており、当四半期に業績予想・配当予想の修正が行われている点が決算データから確認できる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,292円 |
| base(基準) | 1,329円 |
| bull(強気) | 1,374円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,106円 |
| 調整後予想EPS | 179.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 61.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.20倍 / 7.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,293円〜1,366円、ω±0.1で 1,324円〜1,337円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。