記事一覧に戻る
47222026 第2四半期プライムJGAAP

フューチャー(4722) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益4%増

2026年度第2四半期の売上高は383.2億円(前年同期比+7.5%)、営業利益は73.8億円(同+3.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥383.2億¥356.4億+7.5%
営業利益¥73.8億¥71.1億+3.8%
経常利益¥76.8億¥72.1億+6.5%
純利益¥51.6億¥45.7億+13.0%
ROE(年換算)15.5%14.6%-

Executive Summary

ITコンサルティング&サービス事業の増収を軸に、増収増益ながら販管費増加を背景に営業利益率がやや低下した決算である。売上高は383.2億円(前年同期比+7.5%)、営業利益は73.8億円(同+3.8%)、経常利益は76.8億円(同+6.5%)、親会社株主に帰属する中間純利益は51.6億円(同+13.0%)となった。増収率に対し利益成長がやや鈍いのは、のれん償却や研修費を含む販管費が9.7%増と売上成長を上回ったことが主因であり、一方で前年同期の特別損失剥落により純利益率は改善した。

業績変動要因

【売上高】売上高は383.2億円で前年同期比+7.5%。主力のITコンサルティング&サービス事業が346.6億円(構成比90.5%、同+9.1%)と全体を牽引した一方、ビジネスイノベーション事業は36.5億円(構成比9.5%、同-5.9%)と減収した。その他事業は6.1億円と小規模だが同+79.6%と高成長である。

【損益】営業利益は73.8億円(同+3.8%)で、売上総利益率は47.4%(前年47.6%)とほぼ横ばいながら、販管費が107.9億円(同+9.7%)と増収率を上回り、営業利益率は19.3%(前年19.9%)へ低下した。経常利益は76.8億円(同+6.5%)で、受取配当金1.6億円・為替差益0.4億円等の営業外収支が寄与した。純利益は51.6億円(同+13.0%)で、前年同期に発生した投資有価証券評価損等の特別損失(一時的要因)の剥落が押し上げに寄与した。総じて増収増益である。

セグメント別分析

ITコンサルティング&サービス事業は売上346.6億円(同+9.1%)、セグメント利益75.8億円(同+4.3%)で、セグメント利益率は21.9%と前年同期の22.9%から低下し、連結利益の98.7%を占める中核事業である。ビジネスイノベーション事業は売上35.3億円(同-5.9%)に減収したものの、セグメント利益は0.7億円と前年同期の赤字から黒字転換した。その他事業(ハンドボールチーム運営等)は売上6.1億円、利益0.3億円と規模は小さいが高成長である。主力事業の利益率低下が連結全体の利益率低下と整合的であり、人件費・外注費など先行コストの吸収状況が今後の焦点となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率19.3%(前年19.9%)、純利益率13.5%(前年12.8%)、年換算ROE15.5%と高水準の収益性を維持している。【キャッシュ品質】営業CFは84.7億円で純利益の1.64倍と会計利益を上回る現金創出力を示すが、売掛金減少41.0億円による一時的な運転資本流入を含み、恒常的な水準とは区別して評価する必要がある。フリーキャッシュフローは70.4億円である。【投資効率】研究開発費は7.3億円で売上比1.9%、設備投資は5.9億円で減価償却費11.9億円の0.50倍にとどまり、投資強度は相対的に低い。【財務健全性】自己資本比率68.0%、現金及び預金363.6億円、流動比率は流動資産570.2億円/流動負債146.5億円で約389%と高く、長期借入金107.2億円に対し利払い負担は軽微である。

キャッシュフロー分析

営業CFは84.7億円で前年同期比+23.5%と拡大し、純利益51.6億円の1.64倍にあたる現金を創出した。この増加の主因は売上債権の減少41.0億円であり、回収進展による一時的な運転資本流入を含む点に留意が必要である。投資CFは14.3億円の流出で、設備投資5.9億円と無形固定資産取得を主とする。財務CFは35.2億円の流出で、配当支払20.4億円と長期借入金返済14.3億円が主因である。フリーキャッシュフローは70.4億円と高水準であり、配当・デレバレッジを営業キャッシュの範囲内で両立できている。

収益の質

純利益率13.5%は前年同期12.8%から改善したが、この改善には前年同期に発生した投資有価証券評価損等1.2億円の特別損失が当期に発生していないという一時的要因の剥落が寄与している。営業外収益は4.3億円で受取配当金1.6億円、為替差益0.4億円などから構成され、経常的な収益に近い性質を持つ。営業CFは純利益の1.64倍と会計利益を上回っており利益の現金裏付けは良好だが、その主因は売掛金回収41.0億円という一時的な運転資本要因であり、アクルーアル比率はマイナスとなっている。のれん償却4.8億円を含む販管費増が本業の営業利益率を圧迫している点は、経常的な収益構造の変化として注視すべきである。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画は売上高806.0億円(前年比+6.1%)、営業利益175.0億円(同+8.2%)である。上期進捗率は売上高47.5%、営業利益42.2%、純利益43.8%と、いずれも標準的な上期進捗50%を下回っており、特に営業利益の進捗遅れが目立つ。通期計画達成には下期営業利益101.2億円、下期営業利益率23.9%が必要となり、これは上期実績19.3%を約4.6ポイント上回る水準である。当四半期において業績予想の修正は行われていない。

株主還元

第2四半期(中間)配当は1株当たり24.00円である。当中間期純利益(51.6億円)に対する配当性向は配当金のみを基準に約44.3%であり、フリーキャッシュフロー70.4億円に対する配当カバレッジは約3.08倍と現金による裏付けは十分である。一方、期末配当予想については無配へ修正されており、当四半期の配当予想修正が「有」となっている点は留意点である。年間配当24.00円は通期予想純利益118.0億円を基準とすると配当性向は概算約18%となる。

リスク要因

  1. 主力事業への利益集中: ITコンサルティング&サービス事業のセグメント利益は75.8億円で、セグメント利益合計の98.7%を占める。同事業の稼働率・単価動向が連結業績を大きく左右する構造である。

  2. 主力事業の利益率低下: ITコンサルティング&サービス事業のセグメント利益率は前年同期22.9%から21.9%へ低下し、連結営業利益率も19.9%から19.3%へ縮小した。販管費増加が売上成長を上回っており、コスト吸収力が今後の焦点となる。

  3. 投資水準および回収サイクルの動向: 設備投資5.9億円は減価償却費11.9億円の約0.50倍にとどまり、投資強度は相対的に低い。また売掛金176.0億円を背景とする回収サイクルの長さも、上期の営業CF拡大が売掛金減少に依存していることと合わせてモニタリングが必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率19.3%17.3% (4.1%–24.5%)+2.0pt
純利益率13.5%13.0% (2.0%–16.2%)+0.5pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)7.5%22.5% (16.2%–26.8%)−15.0pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、収益性の高さに比してトップライン成長は業種内で見劣りする位置づけである。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 通期営業利益計画に対する上期進捗率は42.2%と標準進捗50%を下回り、下期には23.9%への利益率改善が必要となる。この進捗ギャップが下期業績を評価する上での主要な検証点である。

  2. 営業CFの拡大は売掛金減少41.0億円による一時的な運転資本流入を含んでおり、上期の高いキャッシュ創出力を恒常的な水準とみなす前に、下期の売掛金残高およびDSOの推移を確認する必要がある。

  3. 研究開発費売上高比率1.9%、設備投資/減価償却比0.50倍という投資水準は、IT関連事業における将来の技術競争力・開発基盤更新の観点から構造的な論点として留意される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)961円
base(基準)995円
bull(強気)1,037円
算出前提
1株純資産(BPS)749円
調整後予想EPS150.2円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向18.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.33倍 / 6.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 966円〜1,025円、ω±0.1で 988円〜1,005円。

注記:

  • のれん償却 10.7円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。