| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥166.8億 | ¥150.8億 | +10.6% |
| 営業利益 | ¥11.5億 | ¥10.1億 | +13.3% |
| 経常利益 | ¥12.5億 | ¥10.9億 | +14.5% |
| 純利益 | ¥8.6億 | ¥7.5億 | +14.6% |
| ROE | 2.6% | 2.3% | - |
当第1四半期は、ITサービス事業・デジタルソリューション事業の両輪で増収を確保しつつ、金融セグメントの大幅増益が牽引し増収増益となった。売上高は166.8億円(前年同期比+10.6%)、営業利益は11.5億円(同+13.3%)、経常利益は12.5億円(同+14.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は8.6億円(同+14.6%)といずれも増加した。増収率を上回る営業利益の伸びは、金融セグメントの収益性改善と全社的な稼働率向上による営業レバレッジの発現を示す。一方、通期計画に対する利益進捗率は売上高23.3%に対し営業利益14.4%にとどまり、下期偏重の計画達成に向けた案件実行力が焦点となる。
【売上高】売上高は166.8億円で前年同期比+10.6%となり、全セグメントが増収を確保した。ITサービス事業(エンタープライズ・金融・製造の計)は143.0億円(+10.6%)、デジタルソリューション事業は23.8億円(+10.7%)と、両事業がほぼ同水準の伸びを示した。ITサービス事業の内訳では、エンタープライズが61.6億円(+13.4%)と最も高い伸び率を示し、製造36.7億円(+8.7%)、金融44.7億円(+8.5%)が続いた。当四半期に株式会社オフィスメーションを連結子会社化し、のれんが約3.5億円増加しており、M&Aも増収の一因となっている。
【損益】営業利益は11.5億円(+13.3%)と増収率を上回る伸びとなり、営業利益率は6.9%で前年同期6.7%から+0.2pt改善した。金融セグメントの営業利益が5.4億円(+35.8%)と大幅に伸長し、利益率12.1%へ改善したことが全社利益を押し上げた。一方、デジタルソリューション事業は営業利益1.3億円(-19.5%)、利益率5.4%と全セグメント中最も低く、全社利益率を抑制する要因となった。全社費用は6.7億円(前年5.7億円)に増加している。経常利益は12.5億円(+14.5%)で、受取利息0.6億円・受取配当金0.5億円の営業外収益が下支えした。税引前利益は13.6億円(+18.5%)となったが、これは投資有価証券売却益1.1億円を含む特別利益1.1億円という一時的要因が押し上げたためであり、これを除くコア収益の伸びは経常段階の伸び率に近い水準にとどまる。親会社株主に帰属する当期純利益は8.6億円(+14.6%)で、法人税等5.0億円(実効税率36.4%)控除後の結果である。増収増益。
セグメント別営業利益は、報告セグメント計18.2億円(ITサービス事業16.9億円+デジタルソリューション事業1.3億円)から全社費用6.7億円を控除し、連結営業利益11.5億円となる。ITサービス事業の内訳では、エンタープライズが売上61.6億円(+13.4%)・営業利益6.7億円(+18.8%)・利益率10.9%、金融が売上44.7億円(+8.5%)・営業利益5.4億円(+35.8%)・利益率12.1%、製造が売上36.7億円(+8.7%)・営業利益4.7億円(+3.0%)・利益率12.8%となった。製造は増収の一方で利益の伸びが+3.0%にとどまり、利益率12.8%は他セグメントより高いものの伸び鈍化がみられる。金融は増益率+35.8%と全セグメント中最も高く、全社利益成長への寄与度が大きい。デジタルソリューション事業は売上23.8億円(+10.7%)に対し営業利益1.3億円(-19.5%)と減益で、利益率は5.4%と前年から低下し、全セグメント中最低水準にある。
【収益性】営業利益率は6.9%で前年同期6.7%から+0.2pt改善し、売上総利益率も18.6%で+0.4pt改善した。純利益率(親会社株主帰属ベース)は5.2%で+0.2pt改善しており、増収に伴う固定費吸収と金融セグメントの採算改善が寄与している。【キャッシュ品質】現金及び預金は150.7億円で前年同期末の154.8億円から微減した一方、投資有価証券は99.5億円(+9.5億円)に増加し、仕掛品は5.3億円と前年の1.8億円から大幅に積み上がっている。仕掛品の急増は大型案件の進捗計上によるもので、検収タイミング次第で今後の利益・資金化に変動が生じ得る点はモニタリングの対象となる。【投資効率】ROEは四半期ベースで2.6%、総資産は474.4億円、自己資本比率70.5%の下で資本効率は保守的な水準にある。EPS(基本)は21.46円で前年同期18.33円から+17.1%増加した。【財務健全性】自己資本比率は70.5%で前年同期69.9%から+0.6pt上昇し、流動比率は約316%と高水準を維持している。有利子負債は短期・長期合計で約12.9億円にとどまり、自己資本334.2億円に対する比率は約3.9%と低い。営業利益ベースの支払利息カバレッジは約458倍で、金利負担余力は極めて大きい。
当四半期はキャッシュフロー計算書が開示されていないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は150.7億円で前年同期末の154.8億円から4.1億円減少した一方、投資有価証券は99.5億円と9.5億円増加しており、余資の一部が有価証券運用に振り向けられている状況がうかがえる。利益剰余金は253.0億円で前年同期末の258.5億円から5.5億円減少しており、自己株式は22.98億円(前年19.18億円)へ増加していることから、配当支払や自己株式取得による株主還元が利益成長を上回るペースで進んだ結果と考えられる。仕掛品が5.3億円(前年1.8億円)に急増しており、案件進行に伴う運転資本の積み上がりは今後の資金回収タイミングに影響し得る。
当四半期の税引前利益13.6億円のうち、投資有価証券売却益1.1億円を含む特別利益1.1億円は一時的な項目であり、これを除いた経常的な収益力は経常利益12.5億円に近い水準とみるのが妥当である。営業外収益1.4億円は売上高比0.8%と限定的で、受取利息0.6億円・受取配当金0.5億円という安定的な項目で構成されており質は良好である。包括利益は17.4億円で親会社株主に帰属する当期純利益8.6億円を8.8億円上回っており、差異の主因は保有有価証券の時価上昇に伴う有価証券評価差額金+8.9億円である。この乖離は市況変動に連動する含み益要因であり、本業の収益力を示す当期純利益とは切り分けて評価する必要がある。また仕掛品が前年同期比+194.0%と急増しており、検収・収益認識のタイミングによって今後の利益変動が生じ得る点はアクルーアルの観点からも留意される。
通期計画に対する進捗率は、売上高23.3%(715.0億円計画)、営業利益14.4%(80.0億円計画)、経常利益15.3%(82.0億円計画)、親会社株主に帰属する当期純利益15.6%(55.3億円計画)となった。売上高は単純進捗(25%)にほぼ近い水準にある一方、利益進捗は明確に下回っており、下期偏重の計画達成には収益性改善が必要となる。背景には、デジタルソリューション事業の採算低下や全社費用の増加が利益進捗を抑制した可能性がある。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。
通期の配当予想は1株当たり80円で、期末配当予想の内訳は普通配当35円と記念配当10円を合わせた45円である。通期EPS予想137.76円に基づく配当性向は約58.1%となる。配当予想の修正は行われていない。現金及び預金150.7億円、自己資本比率70.5%という財務基盤を踏まえると、当該水準の株主還元は財務健全性の観点から吸収可能な範囲にあると考えられる。自己株式は22.98億円(前年19.18億円)に増加しており、自己株式取得による還元も進捗している。
プロジェクト遂行リスク: 仕掛品が5.3億円と前年同期の1.8億円から+194.0%増加しており、固定価格SI案件における進捗計上の積み上がりを示す。見積差異や検収遅延が発生した場合、粗利やキャッシュ転換に影響が及ぶ可能性がある。
セグメントミックスリスク: デジタルソリューション事業の営業利益は1.3億円(-19.5%)、利益率5.4%で全セグメント中最も低く、前年から低下している。同事業の採算改善が遅れる場合、全社利益率の押し下げ要因となり得る。
有価証券価格変動リスク: 投資有価証券は99.5億円(+9.5億円)、繰延税金負債は13.9億円(前年8.2億円)へ増加しており、保有有価証券の時価変動が評価差額金や税負担を通じて純資産・損益に影響を及ぼす構造にある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.9% | 8.1% (2.3%–15.9%) | -1.2pt |
| 純利益率 | 5.2% | 5.9% (1.6%–10.7%) | -0.7pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値をやや下回っており、業種内では中位を下回る収益性水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.6% | 9.3% (0.4%–16.9%) | +1.3pt |
売上高成長率は業種中央値を上回っており、収益性面の課題に対し成長性は相対的に優位にある。
※出所: 当社集計
営業利益率6.9%(+0.2pt)、売上総利益率18.6%(+0.4pt)と収益性は小幅ながら改善しており、金融セグメントの営業利益+35.8%が全社利益成長を牽引した。
通期進捗率は売上高23.3%に対し営業利益14.4%にとどまり、下期偏重の計画達成には収益性改善のペース加速が焦点となる。
デジタルソリューション事業の営業利益は-19.5%、利益率5.4%へ低下しており、セグメントミックスの観点から同事業の収益性動向が今後の注目点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 982円 |
| base(基準) | 1,012円 |
| bull(強気) | 1,049円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 833円 |
| 調整後予想EPS | 144.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 58.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.22倍 / 7.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 985円〜1,041円、ω±0.1で 1,008円〜1,018円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。