| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥390.2億 | ¥331.8億 | +17.6% |
| 営業利益 | ¥105.0億 | ¥70.5億 | +48.9% |
| 経常利益 | ¥112.2億 | ¥66.6億 | +68.5% |
| 純利益 | ¥75.1億 | ¥46.4億 | +62.0% |
| ROE | 5.9% | 4.0% | - |
2026年3月期第1四半期はエレクトロニクス事業の高採算化が牽引し、増収増益かつ大幅な増益率を記録した決算となった。売上高は390.2億円(前年比+17.6%)、営業利益は105.0億円(同+48.9%)、経常利益は112.2億円(同+68.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は75.0億円(同+61.8%)といずれも二桁の伸びとなった。営業利益率は26.9%と前年21.3%から+5.6pt改善し、粗利率も51.5%(前年47.3%)へ拡大している。増益の主因はエレクトロニクス事業の売上拡大と収益性向上であり、医療・医薬品事業は減収減益と対照的な動きとなった。
【売上高】売上高は390.2億円で前年比+17.6%の増収。セグメント別ではエレクトロニクス事業が280.5億円(同+26.2%)と全社成長を牽引し、売上構成比は71.9%に達した。一方、医療・医薬品事業は92.0億円(同-2.3%)と減収、その他事業(ICT&S等)は19.0億円(同+17.7%)と増収した。全社増収のほぼ全てがエレクトロニクス事業の拡大によるものである。
【損益】営業利益は105.0億円(同+48.9%)、営業利益率は26.9%(前年21.3%から+5.6pt改善)となった。利益改善の主因もエレクトロニクス事業で、営業利益97.6億円(同+57.4%)、利益率34.8%と高採算を維持している。対照的に医療・医薬品事業は営業利益7.7億円(同-44.0%)、利益率8.4%(前年14.6%から-6.2pt)と悪化し、セグメント間の収益格差が拡大した。経常利益は営業外収益12.6億円・費用5.5億円を反映し112.2億円(同+68.5%)、特別損失9.0億円計上後の親会社株主帰属当期純利益は75.0億円(同+61.8%)となった。増収増益、かつ営業レバレッジが強く効いた増益率の拡大が特徴である。
エレクトロニクス事業は売上280.5億円(前年比+26.2%)、営業利益97.6億円(同+57.4%)、利益率34.8%と、全社売上の71.9%、報告セグメント利益計の91.5%程度を占める中核事業である。医療・医薬品事業は売上92.0億円(同-2.3%)、営業利益7.7億円(同-44.0%)、利益率8.4%(前年14.6%)と減収減益に転じ、収益性が大きく低下した。その他事業(ICT&S等)は売上19.0億円(同+17.7%)、営業利益1.4億円(同+521.9%)と小規模ながら急回復した。全社営業利益の伸びはエレクトロニクス事業の稼働率・ミックス改善にほぼ依存する構造であり、医療・医薬品事業の収益性低下がポートフォリオ内の二極化を鮮明にしている。
【収益性】営業利益率26.9%(前年21.3%から+5.6pt)、純利益率19.2%(前年比+5.2pt程度)といずれも改善しており、粗利率も51.5%(前年47.3%)へ拡大している。【キャッシュ品質】現金及び預金は457.0億円で前年432.0億円から増加した一方、売掛金は375.1億円(前年343.2億円、+9.4%)、棚卸資産は107.2億円(前年103.3億円、+3.8%)と運転資本が拡大しており、増収に伴う在庫・売掛の積み上がりが現金化速度に影響を与えている可能性がある。【投資効率】ROEは5.9%、BPSは1,135.13円(前年1,040.16円、+9.1%)で、利益成長に対して総資産(2,118.4億円)の伸びは相対的に緩やかであった。【財務健全性】自己資本比率は59.6%(前年57.3%から+2.3pt)と改善し、流動資産1,090.6億円に対し流動負債446.0億円で流動比率は244.5%と高水準。有利子負債(短期借入17.5億円、1年内返済長期借入163.4億円、長期借入355.8億円の合計536.6億円)に対し現金457.0億円を保有し、支払利息1.8億円に対する営業利益カバレッジは約58倍と金利負担への耐性は高い。
キャッシュフロー計算書の開示項目は限定的だが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は457.0億円と前年同期の432.0億円から増加し、営業活動による利益創出が資金基盤を下支えしている様子がうかがえる。一方で売掛金は375.1億円(前年343.2億円)、棚卸資産は107.2億円(前年103.3億円)へ増加しており、増収に伴う運転資本の拡大が資金効率に影響している。買掛金は115.5億円(前年95.0億円、+21.6%)と増加し、仕入債務の活用によって運転資本増加の一部を相殺している。短期借入金は17.5億円(前年12.7億円、+37.2%)へ増加しており、運転資金需要の高まりに対応した資金調達が行われたとみられる。総じて、営業段階の利益拡大が資金基盤を支えつつも、売掛金・棚卸資産の増加が現金創出のペースを一部抑制する構図となっている。
営業利益105.0億円が経常的な収益力の中核であり、営業外収益12.6億円(売上高比3.2%)は補助金収入や受取利息などで構成され限定的な規模にとどまる。営業外費用は5.5億円で、支払利息1.8億円と為替差損1.4億円が主な内訳であり、金利・為替の変動が経常利益のボラティリティ要因となっている。経常利益112.2億円に対し、特別損失9.0億円を控除した税引前利益は103.2億円、法人税等28.1億円(実効税率27.3%)を経て親会社株主帰属当期純利益は75.0億円となった。経常利益と純利益の乖離は主に特別損失と税負担によるものであり、営業・経常段階の収益力自体は堅調である。なお包括利益は100.3億円と純利益75.1億円を上回っており、為替換算調整額7.4億円や有価証券評価差額金17.9億円の増加が押し上げ要因となっている。前年同期の包括利益と純利益の乖離(7.6億円程度)と比べて拡大しており、評価性の一時的要因が包括利益に強く反映された点は留意点である。
通期計画は売上高1,491.0億円(同+8.2%)、営業利益364.0億円(同+11.9%)、経常利益363.0億円(同+12.6%)、EPS予想228.26円である。第1四半期の進捗率は売上高26.2%、営業利益28.9%、経常利益30.9%、純利益29.5%(親会社株主帰属当期純利益75.0億円÷通期予想254.0億円)となり、四半期の均等進捗率25%を上回る水準で、特に利益項目の進捗が先行している。エレクトロニクス事業の高採算が四半期ベースで通期計画を上回るペースの利益貢献を生んでおり、この収益性が年間を通じて維持されるかが通期進捗の持続性を左右する。
当期(2027年3月期)については中間配当・期末配当ともに実施しない方針が示されており、配当性向は0%である。前期は株式分割前ベースで配当実績があったが、当期は無配方針への転換となる。現金及び預金457.0億円、自己資本比率59.6%という財務基盤を踏まえると支払余力に制約があるわけではなく、資本配分の優先順位が投資等に置かれている可能性がある。
セグメント集中リスク: エレクトロニクス事業が売上構成比71.9%、報告セグメント利益計に占める割合が9割超を占め、同事業の需要変動や稼働率低下が全社業績に与える影響が大きい構造である。
運転資本効率の変化: 売掛金は375.1億円(前年343.2億円、+9.4%)、棚卸資産は107.2億円(前年103.3億円、+3.8%)と増加しており、増収ペースに対して運転資本の伸びが相応に大きく、現金化速度のモニタリングが必要である。
医療・医薬品事業の収益性低下: 売上92.0億円(同-2.3%)、営業利益7.7億円(同-44.0%)、利益率は8.4%と前年14.6%から-6.2pt低下しており、ポートフォリオ内での収益構造の変化が生じている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 26.9% | 8.8% (4.3%–14.4%) | +18.1pt |
| 純利益率 | 19.2% | 7.3% (3.3%–10.6%) | +12.0pt |
収益性指標は製造業中央値を大きく上回り、業種内でも上位に位置する水準である。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 17.6% | 6.6% (-0.5%–14.7%) | +11.0pt |
売上高成長率も業種中央値を上回り、IQR上限(14.7%)を超える伸びとなっている。
※出所: 当社集計
通期計画に対する第1四半期の利益進捗率は営業利益28.9%、経常利益30.9%、純利益29.5%と、均等進捗25%を上回るペースで推移しており、エレクトロニクス事業の高採算がその主因である。
エレクトロニクス事業への利益依存度が高まる一方、医療・医薬品事業は利益率が前年14.6%から8.4%へ低下しており、事業ポートフォリオ内の収益構造変化が進行している。
2027年3月期は中間・期末とも無配方針が示されており、現預金水準や自己資本比率の高さを踏まえた資本配分方針の転換点として観察される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,511円 |
| base(基準) | 1,585円 |
| bull(強気) | 1,646円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,135円 |
| 調整後予想EPS | 245.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.40倍 / 6.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,539円〜1,633円、ω±0.1で 1,573円〜1,603円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。