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45522027 第1四半期プライムJGAAP

JCRファーマ(4552) 2027年度第1四半期決算 増収13%

2027年度第1四半期の売上高は97億円(前年同期比+13.2%)、営業損失は21億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

医薬品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥97.0億¥85.7億+13.2%
営業利益−¥21.0億−¥6.1億−247.0%
経常利益−¥20.8億−¥7.5億−178.2%
純利益−¥19.2億−¥5.7億−236.5%
ROE−4.4%−1.2%-

Executive Summary

増収を確保したものの、販管費の急増により営業赤字が前年から大幅に拡大したことが本決算の要点である。売上高は97.0億円(前年比+13.2%)、営業利益は-21.0億円(前年-6.1億円)、経常利益は-20.8億円(前年-7.5億円)、純利益(連結)は-19.2億円(前年-5.7億円)となった。粗利率は76.8%(前年72.5%から+4.3pt改善)と収益構造は改善している一方、販管費が95.5億円(前年68.2億円、+40.1%)へ急増し売上総利益74.5億円を上回ったことが、赤字拡大の直接的な要因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は97.0億円で前年比+13.2%の増収。単一セグメント(医薬品事業)であるため事業別の内訳開示はないが、売上総利益は74.5億円、粗利率は76.8%と前年の72.5%から+4.3pt改善しており、増収に加え製品ミックスや原価効率の向上が寄与したとみられる。

【損益】販管費が95.5億円(前年68.2億円、+40.1%)へ急増し売上総利益(74.5億円)を上回る水準となったことが、営業損益が-21.0億円(前年-6.1億円)へ悪化した主因である。営業外損益は為替差益0.6億円などにより2.6億円の収益を計上したが、支払利息1.6億円(前年0.8億円からほぼ倍増)の負担増もあり、経常損益は-20.8億円(前年-7.5億円)となった。特別損益は今期ゼロ(前年は固定資産処分損等でわずかにマイナス)であり、税引前利益は経常利益とほぼ同水準の-20.8億円。法人税等が-1.7億円(税還付方向)計上された結果、純利益(連結)は-19.2億円(前年-5.7億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は-19.1億円(前年-5.5億円)となった。増収ながら固定費増加が利益を圧迫した増収減益であり、営業・経常・純利益のいずれも赤字幅が拡大した。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-21.7%(前年-7.1%)で-14.6pt悪化、純利益率(連結ベース)は-19.8%(前年-6.7%)で-13.1pt悪化した。粗利率は76.8%(前年72.5%)へ+4.3pt改善した一方、販管費率は98.5%(前年79.6%)へ急上昇し、収益性悪化の主因となっている。【キャッシュ品質】包括利益は-25.1億円で、親会社株主に帰属する当期純利益-19.1億円との乖離は-6.0億円。主因は投資有価証券の評価差額金-6.1億円の悪化であり、事業損益に加え市況要因が包括利益を追加的に押し下げた。【投資効率】ROEは-4.4%(前年-1.2%)。総資産1,064.0億円に対し売上高97.0億円で、総資産回転率は0.091回転にとどまり、資産効率は低水準にある。【財務健全性】自己資本比率は40.6%(前年42.9%)で-2.3pt低下。有利子負債(短期借入420.9億円+長期借入118.5億円)は539.4億円で前年からほぼ横ばいだが、自己資本比では約1.25倍の水準にある。流動比率は108.9%、当座比率は104.4%で最低限の安全域を維持している。

キャッシュフロー分析

キャッシュ・フロー計算書の開示区分に基づく数値はないため、貸借対照表の残高推移から資金動向を分析する。現金及び預金は96.6億円で前年140.1億円から43.5億円(-31.0%)減少しており、営業損失が継続するなかで手元資金が目減りしている。売掛金・受取手形は156.9億円(前年141.6億円、+10.8%)へ増加しており、売上増加に対して債権の伸びがやや先行している。買掛金も6.7億円(前年5.2億円、+28.3%)へ増加した。有形固定資産のうち建設仮勘定は192.6億円と高水準を維持し、設備投資が継続的に資金を吸収しているとみられる。借入金は短期420.9億円・長期118.5億円の計539.4億円で前年からほぼ横ばいの水準を維持しており、借入継続により手元資金の減少を部分的に補っている状況がうかがえる。

収益の質

経常利益は-20.8億円で、特別損益は今期ゼロ(前年は固定資産処分損等でわずかにマイナス)であり、税引前利益(-20.8億円)と経常利益の差はほぼない。したがって損益の悪化は特別要因によるものではなく、本業の営業損失拡大に起因する経常的な要因が中心である。営業外収益2.6億円のうち為替差益0.6億円は市況変動に伴う要素を含む一方、支払利息1.6億円は有利子負債残高に連動する経常的な費用であり、いずれも本業の損益構造とは区別して捉える必要がある。包括利益は-25.1億円で、親会社株主に帰属する当期純利益-19.1億円との乖離は-6.0億円。主因は投資有価証券の時価評価に伴う有価証券評価差額金-6.1億円の悪化であり、事業損益とは別の市況要因が包括利益を追加的に押し下げている。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高457.0億円(前年比+13.3%)、営業利益11.0億円(同+98.2%)、経常利益5.0億円(同-57.1%)。当第1四半期の売上高97.0億円は通期予想に対する進捗率21.2%である。一方、当第1四半期の営業利益・経常利益はそれぞれ-21.0億円・-20.8億円の損失計上であり、通期の黒字化計画に対して大幅な進捗遅れとなっている。会社は業績予想および配当予想の修正を行っておらず、下期における損益改善を前提とした計画を据え置いている。

株主還元

配当予想は年間10.00円(前期同額)で、当四半期時点で配当予想の修正はない。通期EPS予想1.64円と対比すると、配当性向は約610%となり、計画上は当期純利益を大きく上回る配当総額となる。当第1四半期は営業赤字が先行しており、配当原資は利益剰余金281.0億円(前年比-31.3億円、-10.0%)からの充当に依存する可能性がある。自己株式の取得に関する記載はない。

リスク要因

  1. 固定費先行による収益性悪化リスク: 販管費は95.5億円(売上比98.5%)で売上総利益74.5億円を上回り、営業利益率は-21.7%(前年-7.1%)まで悪化した。固定費の高止まりが継続すれば赤字体質の長期化につながる可能性がある。

  2. 資金繰り・リファイナンスリスク: 有利子負債539.4億円のうち短期借入金が420.9億円を占め、現金及び預金96.6億円との対比では0.23倍にとどまる。営業利益がマイナスのためインタレストカバレッジ(営業利益/支払利息)も-13.4倍となっており、利払い負担を本業収益で賄えていない状況にある。

  3. 設備投資の稼働遅延リスク: 建設仮勘定は192.6億円で有形固定資産の49.4%を占める。稼働開始の遅延や投資回収の不確実性は、将来の減価償却負担や資産効率に影響を与えうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−21.7%17.5% (6.9%–23.1%)−39.2pt
純利益率−19.8%8.9% (2.5%–15.6%)−28.7pt

収益性面では営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく下回り、業種内では下位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)13.2%9.8% (2.9%–13.0%)+3.4pt

売上高成長率は業種中央値を上回り、トップライン面では業種内で相対的に高い水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 増収かつ粗利率改善(+4.3pt)にもかかわらず、販管費が前年比+40.1%増加し売上総利益を上回ったことが営業損益悪化の直接要因であり、費用構造の変化が今期決算の最大の特徴となっている。

  2. 通期業績予想(営業利益11.0億円)に対し第1四半期は-21.0億円の損失であり、進捗面では下期への依存度が高い計画となっている。業績予想の修正は行われていない。

  3. 配当予想10.00円は据え置きだが、通期EPS予想1.64円に対する配当性向は約610%となる計画であり、利益剰余金からの充当を前提とした水準にある点は決算データから読み取れる注目点である。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)272円
base(基準)272円
bull(強気)273円
算出前提
1株純資産(BPS)358円
調整後予想EPS1.8円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向100.0%
予想EPSの信頼度調整×1.085(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.76倍 / 153.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 265円〜280円、ω±0.1で 270円〜274円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 18%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。