| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥233.9億 | ¥221.9億 | +5.4% |
| 営業利益 | ¥10.9億 | ¥21.1億 | -48.0% |
| 経常利益 | ¥21.9億 | ¥29.1億 | -25.0% |
| 純利益 | ¥47.6億 | ¥45.2億 | +5.3% |
| ROE | 2.1% | 2.0% | - |
当四半期は増収を確保したものの、本業の収益力が低下し、純利益の増益は一時的な特別利益に支えられた点が特徴。売上高は233.9億円(前年比+5.4%)、営業利益は10.9億円(同-48.0%)、経常利益は21.9億円(同-25.0%)といずれも減益方向にある一方、純利益(連結)は47.6億円(同+5.3%、親会社株主に帰属する純利益は47.2億円、同+4.5%)と増益を確保した。営業減益の主因は販管費が前年比+15.2%増加し売上の伸び(+5.4%)を上回ったこと、純利益の押し上げは投資有価証券売却益40.9億円を含む特別利益41.1億円の計上によるものであり、経常的な収益力とは乖離がある。
【売上高】売上高は233.9億円で前年比+5.4%の増収。セグメント別(セグメント計ベース、構成比)では主力の医薬品事業が194.6億円(+4.2%、構成比79.1%)、情報サービス事業が35.7億円(+26.9%、構成比14.5%)と伸長した一方、建設・施設メンテナンス事業は13.0億円(-28.3%、構成比5.3%)、物品販売事業は2.7億円(-8.1%、構成比1.1%)と減収となった。増収の主因は情報サービス事業の高成長と医薬品事業の底堅さで、非中核2事業の縮小が全体の伸びを一部抑制した。
【損益】営業利益は10.9億円(-48.0%)で、営業利益率は4.7%と前年の9.5%から4.8pt低下した。売上原価率がほぼ横ばいの一方、販管費は103.4億円(売上比44.2%、前年40.4%)に拡大し、費用増が売上の伸びを上回ったことが減益の主因。セグメント別では医薬品事業の営業利益が6.2億円(-65.5%、利益率3.2%)と大幅悪化して全社利益を圧迫し、情報サービス事業は3.0億円(+317.8%、利益率8.6%)と採算改善が顕著だった。経常利益は営業外収益11.2億円(受取配当金6.8億円等)に支えられ21.9億円(-25.0%)にとどまったが、投資有価証券売却益40.9億円を中心とする特別利益41.1億円(一時的要因)により税引前利益は62.9億円まで押し上げられ、純利益は47.6億円(+5.3%)の増益となった。結論として増収減益(純利益は一時的要因により増益)。
セグメント間で採算格差が拡大している点が最大の特徴。医薬品事業は売上194.6億円(+4.2%)と最大セグメント(構成比79.1%)だが、営業利益は6.2億円(-65.5%)、利益率は3.2%(前年推定9.7%程度から大幅低下)に落ち込んだ。情報サービス事業は売上35.7億円(+26.9%)、営業利益3.0億円(+317.8%)、利益率8.6%(前年2.6%)と高成長・高採算化が進行し、全社利益率の下支え役となっている。建設・施設メンテナンス事業は売上12.96億円(-28.3%)ながら利益率7.6%を維持し、物品販売事業は売上2.7億円(-8.1%)で営業損益はほぼゼロ。全社の営業利益率低下は、構成比8割を占める医薬品事業の採算悪化が主因であり、情報サービス事業の伸長がその一部を相殺する構図となっている。
【収益性】営業利益率は4.7%で前年9.5%から4.8pt低下し、粗利率も48.9%と前年49.9%から小幅に低下した。【キャッシュ品質】包括利益は30.6億円で純利益(連結)47.6億円を17.0億円下回り、有価証券評価差額金-14.9億円や退職給付に係る調整額-2.2億円などその他有価証券評価の振れが要因となっている。【投資効率】ROEは2.1%で、総資産2702.4億円のうち投資有価証券が1045.8億円(総資産比38.7%)を占める金融資産偏重のバランスシートが資産回転率の低位安定につながっている。【財務健全性】自己資本比率は85.3%(前年83.7%)と高水準を維持し、流動比率は602.6%、有利子負債12.5億円に対し現金及び預金306.4億円のネットキャッシュ状態にあり、インタレストカバレッジは136.9倍と支払能力は極めて強固である。
CF計算書データはないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は306.4億円(前年290.6億円、+5.4%)に増加し、手元流動性は拡大している。流動負債は182.9億円(前年216.9億円、-15.7%)に減少し、うち未払法人税等が12.8億円(前年50.1億円、-74.5%)、賞与引当金が8.8億円(前年23.0億円、-61.7%)とそれぞれ大きく減少したことが主因である。一方、契約負債(前受金)は16.2億円(前年8.5億円、+90.9%)に増加し、将来の役務提供に対する前受金の積み増しが見られる。有価証券(流動)は223.2億円(前年253.7億円、-12.0%)に減少しており、投資有価証券売却など資産構成の一部見直しが進んだ可能性がある。総じて、負債圧縮と手元資金の積み増しが並行して進み、財務面での余裕度は前年から拡大している。
経常的収益と一時的項目を区別すると、非経常項目への依存度が高い決算内容といえる。営業利益10.9億円に対し、営業外収益は11.2億円(売上比4.8%、うち受取配当金6.8億円が中心)、特別利益は41.1億円(うち投資有価証券売却益40.9億円)を計上しており、税引前利益62.9億円のうち経常利益はわずか21.9億円にとどまる。実効税率は法人税等15.3億円÷税引前利益62.9億円で24.3%と前年並みの水準である。包括利益は30.6億円で純利益(連結)47.6億円を下回り、有価証券の時価評価の振れが純利益との乖離を生んでいる。純利益の増益基調は投資有価証券売却益という一時的要因への依存度が高く、コア営業利益のトレンドを重視した評価が必要である。
通期予想に対する進捗は、営業利益・経常利益で四半期の標準進捗(25%)を大きく上回っている。売上高は通期予想887.0億円に対し26.4%の進捗(通期は前年比-8.9%を見込む)、営業利益は20.0億円に対し54.8%、経常利益は40.0億円に対し54.6%、純利益(親会社株主に帰属)は133.0億円に対し35.5%の進捗となった。営業・経常利益の高進捗は投資有価証券売却益を含む特別利益の計上によるところが大きく、コア営業利益ベースでは進捗が緩やかである点に留意が必要。当四半期は業績予想の修正が行われており、通期計画達成にはコア事業の収益性回復が焦点となる。
通期配当予想は1株当たり170円で、創立80周年記念配当40円を含んでいる。予想EPS326.97円に対する配当性向は170円÷326.97円で52.0%となり、一般的な持続可能レンジに収まる水準である。当四半期の配当予想の修正はなく、業績予想のみが修正されている。有利子負債が僅少なネットキャッシュ状態にあることから、配当原資としての財務的な下支えは相応にある。
主力医薬品事業の採算悪化: 医薬品事業の営業利益率は3.2%(前年推定9.7%程度から大幅低下)、営業利益は6.2億円(-65.5%)。売上構成比約79%を占める中核事業の収益性低下は、全社利益への影響度が大きい。
特別利益依存の収益構造: 税引前利益62.9億円のうち特別利益は41.1億円(投資有価証券売却益40.9億円)を占め、経常的な利益水準(経常利益21.9億円)との乖離が大きい。当該売却益は一時的要因であり、次期以降に同水準の計上がない場合は利益水準が反動減となる可能性がある。
非中核セグメントの縮小: 建設・施設メンテナンス事業は売上-28.3%、物品販売事業も売上-8.1%の減収となっており、非中核2セグメントの縮小傾向が継続している。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.7% | 17.5% (6.9%–23.1%) | -12.8pt |
| 純利益率 | 20.4% | 7.0% (2.5%–15.6%) | +13.3pt |
営業利益率は業種中央値を大きく下回る一方、純利益率は特別利益の計上により業種中央値を上回っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 5.4% | 9.8% (2.9%–13.0%) | -4.5pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、成長性の面では業界内でやや後れをとる位置づけにある。
※出所: 当社集計
営業利益率は4.7%と前年9.5%から大幅に低下しており、販管費の伸び(+15.2%)が売上の伸び(+5.4%)を上回ったことが示す通り、費用増加が収益性を圧迫している。
純利益(連結)の増益(+5.3%)は投資有価証券売却益40.9億円を含む特別利益によるところが大きく、経常利益は-25.0%の減益であることから、利益の質としては一時的要因への依存度が高い。
セグメント別では情報サービス事業が売上+26.9%、営業利益+317.8%と高成長・高採算化が進む一方、主力医薬品事業は増収ながら営業利益-65.5%と収益性が悪化しており、事業ポートフォリオ内で明暗が分かれている。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,290円 |
| base(基準) | 4,325円 |
| bull(強気) | 4,337円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,525円 |
| 調整後予想EPS | 80.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 52.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.78倍 / 53.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 4,208円〜4,448円、ω±0.1で 4,288円〜4,350円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。