| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2343.3億 | ¥2026.5億 | +15.6% |
| 営業利益 | ¥247.3億 | ¥207.4億 | +19.2% |
| 税引前利益 | ¥252.8億 | ¥224.0億 | +12.8% |
| 純利益 | ¥191.5億 | ¥153.4億 | +24.9% |
| ROE | 2.1% | 1.7% | - |
当四半期は増収増益となり、アメリカス・EMEA・中国など海外セグメントの高成長と採算改善が収益性向上を牽引した一方、運転資本の積み増しにより営業キャッシュフローは一時的にマイナスとなった。売上高は2,343.3億円(前年同期2,026.5億円、YoY+15.6%)、営業利益は247.3億円(同207.4億円、YoY+19.2%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は182.4億円(同144.7億円、YoY+26.0%)となった。増収の主因はアメリカス(YoY+22.3%)、EMEA(同+24.4%)、中国(同+16.6%)の高成長で、販管費・研究開発費比率の低下と相まって営業利益率は10.6%(前年10.2%)に改善した。税引前利益は252.8億円(前年224.0億円、YoY+12.8%)にとどまり、金融費用の増加が営業利益の伸びをやや相殺している。
【売上高】売上高は2,343.3億円(YoY+15.6%)。地域別ではアメリカスが866億円(構成比37.0%、YoY+22.3%)と最大かつ主要な成長ドライバーとなり、日本579億円(構成比24.7%、同+3.4%)、中国425億円(構成比18.2%、同+16.6%)、EMEA236億円(構成比10.1%、同+24.4%)、イーストアジア・グローバルサウス202億円(構成比8.6%、同+25.3%)と続く。国内の伸びが相対的に緩やかな一方、海外各地域は総じて2桁成長を確保し、海外比率の拡大が進んでいる。その他事業は34億円(YoY-18.4%)で縮小した。
【損益】営業利益は247.3億円(YoY+19.2%)で売上成長を上回り、営業利益率は10.6%(前年10.2%)に改善した。粗利率は78.2%(前年79.0%)で0.8pt低下したものの、販管費率は49.0%(前年49.4%)、研究開発費比率も18.7%(前年19.1%)へ低下し、コスト効率改善が利益率上昇に寄与した。セグメント利益ベースでは報告セグメント計1,160.8億円(前年953.5億円)から、研究開発費388.8億円と本社管理費等537.2億円(うち抗がん剤の折半利益支払442.5億円を含む)を控除して営業利益247.3億円となる構造である。税引前利益は252.8億円(前年224.0億円、YoY+12.8%)にとどまり、金融費用が19.6億円(前年9.2億円)へ倍増したことが利益成長を一部相殺した。親会社株主に帰属する当期純利益は182.4億円(YoY+26.0%)で、実効税率が24.3%(前年31.6%)に低下したことが寄与した。増収増益。
医薬品事業は日本・アメリカス・中国・EMEA・イーストアジア/グローバルサウスの5地域セグメントで構成される。アメリカスは売上866億円・セグメント利益519億円(利益率60.0%)と最大の収益源で、利益額の増加幅(+103.9億円、YoY+25.0%)も全セグメント中最大である。EMEAは利益率52.7%(前年43.1%)へ+9.5pt改善し、利益YoY+51.8%と全セグメント中最も高い伸びを示した。中国は利益率49.8%とアメリカスに次ぐ水準を維持し、利益はYoY+18.2%増加した。日本は売上YoY+3.4%、利益YoY+8.1%と他地域より緩やかな成長にとどまり、利益率36.3%も相対的に低い水準である。イーストアジア・グローバルサウスは売上YoY+25.3%と高成長を続ける一方、利益率は46.9%(前年51.1%)へ低下し、増収に対し増益ペースがやや鈍化している。
【収益性】営業利益率は10.6%(前年10.2%)、純利益率(親会社株主帰属ベース)は7.8%(前年7.1%)といずれも改善した。ROEは2.1%(四半期実績ベース、年率換算前)である。【キャッシュ品質】営業CFは-25.9億円で、親会社株主帰属純利益182.4億円を大きく下回り、運転資本の増加が現金創出を圧迫していることを示す。【投資効率】設備投資42.6億円は減価償却費94.2億円の約0.45倍にとどまり、当四半期は投資抑制的な姿勢が見られる一方、研究開発費比率18.7%は継続的な研究開発投資水準を示す。【財務健全性】自己資本比率は58.2%(前年62.0%)で有利子負債の増加を反映してやや低下したが、流動比率は約2.24倍、現金及び現金同等物3,117.4億円が有利子負債合計2,713.4億円を上回るネットキャッシュ状態にあり、財務基盤は総じて健全である。
営業CFは-25.9億円(前年+10.9億円)で、税引前利益252.8億円を計上したにもかかわらず、運転資本の増減(売掛金+261.2億円、棚卸資産+244.6億円、買掛金+116.4億円)が現金を吸収したことでマイナスに転じた。投資CFは+64.6億円(前年-93.7億円)で、金融資産の売却・償還収入109.1億円が設備投資42.6億円などの支出を上回ったことが主因である。財務CFは+579.2億円(前年+260.9億円)で、短期借入金の純増340.1億円と社債発行・長期借入500.0億円による資金調達が、配当支払225.7億円を上回る形で流入した。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は+38.7億円となったが配当支払225.7億円には届かず、不足分は借入によって補われている。結果として現金及び現金同等物は期末3,117.4億円(前期末2,454.2億円)まで積み上がり、流動性は厚みを増した。
営業利益の源泉は医薬品事業の地域セグメント収益であり、前年同期に計上された減損損失13.1億円は当期は発生しておらず、目立った一時的損益は見当たらない。営業外では金融収益25.1億円・金融費用19.6億円が計上され、金融費用は借入増加を反映して前年9.2億円から2倍以上に拡大している。包括利益は311.8億円(親会社株主分302.6億円)で、親会社株主帰属純利益182.4億円との乖離120.2億円は主に在外営業活動体の換算差額+143.8億円によるもので、事業損益とは切り離された為替要因である。アクルーアルの観点では、営業CFが純利益を下回り、売掛金・棚卸資産の積み増しが利益の現金化を遅らせており、当期の利益の質は現金裏付けの面でやや弱い状態にある。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高26.5%(2,343.3億円/8,835.0億円)、営業利益35.3%(247.3億円/700.0億円)、純利益34.9%(親会社株主帰属182.4億円/523.0億円予想)であり、単純な四半期進捗の目安25%をいずれも上回った。通期予想は営業利益でYoY+58.6%、純利益(連結ベース)でYoY+35.6%と下期にかけての大幅な増益を織り込んでおり、当第1四半期の実績(営業利益YoY+19.2%、親会社株主帰属純利益YoY+26.0%)はこれに先行する伸びとなっている。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われていない。
通期配当予想は1株160円で、予想EPS185円に対する配当性向は約86.5%である。前期の1株当たり配当実績80円と比較すると、予想配当160円は増額水準にある。当四半期の配当支払額は225.7億円(前年同額)で、自社株買いは0.02億円と僅少にとどまり、株主還元は配当が中心である。当四半期のフリーキャッシュフロー38.7億円は配当支払額を下回っており、通期での還元原資確保には営業CFの回復が鍵となる。
運転資本の増加による営業キャッシュフローの一時的なマイナス化: 当四半期の営業CFは-25.9億円で、売掛金+261.2億円、棚卸資産+244.6億円の増加が主因。買掛金の増加は+116.4億円にとどまり、これを吸収しきれていない。
為替・製品ミックス変動による粗利率の低下: 粗利率は78.2%で前年79.0%から0.8pt低下した。海外売上構成比の拡大(アメリカス構成比37.0%等)に伴い、為替変動に対する感応度が高まる可能性がある。
有利子負債の増加に伴う金融費用の拡大: 有利子負債合計は2,713.4億円(前年同期末1,860.8億円)まで増加し、金融費用は19.6億円(前年9.2億円)へ拡大した。社債発行・長期借入500.0億円及び短期借入純増340.1億円が背景にある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.6% | 17.5% (6.9%–23.1%) | -7.0pt |
| 純利益率 | 8.2% | 7.0% (2.5%–15.6%) | +1.1pt |
営業利益率は業種中央値を下回るが、純利益率は中央値を上回っており、営業段階と最終段階で業種内位置づけが異なる。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 15.6% | 9.8% (2.9%–13.0%) | +5.8pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも上位の成長水準にある。
※出所: 当社集計
増収増益基調に加え、アメリカス・EMEA・中国といった高採算な海外セグメントの伸びが営業利益率改善(前年10.2%→10.6%)を牽引しており、地域ポートフォリオの多様化が収益構造の質的変化として観察される。
通期進捗率は売上26.5%、営業利益35.3%、純利益34.9%といずれも四半期基準の25%を上回り、通期予想達成に向けた立ち上がりは良好である。
一方で営業CFはマイナス(-25.9億円)となり、親会社株主帰属純利益182.4億円との間に乖離が生じている。運転資本の増加が主因であり、次四半期以降のキャッシュ創出動向が構造的な焦点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,880円 |
| base(基準) | 2,967円 |
| bull(強気) | 3,006円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,216円 |
| 調整後予想EPS | 200.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 86.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.085(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.92倍 / 14.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,888円〜3,048円、ω±0.1で 2,959円〜2,972円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。