| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥286.8億 | ¥257.2億 | +11.5% |
| 営業利益 | ¥13.1億 | ¥7.6億 | +71.8% |
| 経常利益 | ¥14.6億 | ¥6.7億 | +117.1% |
| 純利益 | ¥10.0億 | ¥3.9億 | +156.7% |
| ROE | 2.4% | 0.9% | - |
当四半期は増収増益で着地し、販管費率の低下を主因に営業利益率が前年から大きく改善した。売上高は286.8億円(前年比+11.5%)、営業利益は13.1億円(同+71.8%)、経常利益は14.6億円(同+117.1%)、純利益(連結、非支配株主帰属分含む)は10.0億円(同+156.7%、うち親会社株主に帰属する当期純利益は9.96億円)となった。増収は電子材料の高成長と主力セグメントの底堅い伸びによるもので、増益は売上増加に対する販管費の抑制による固定費の希薄化に加え、持分法投資利益や為替差益など営業外収支の押し上げが寄与した。
【売上高】売上高は286.8億円で前年同期比+11.5%の増収となった。セグメント別では電子材料が43.6億円(+38.8%)と全セグメント中最高の伸びを示し、Lawterが101.5億円(+9.7%)、樹脂・トール油製品が62.2億円(+9.6%)、製紙用薬品が70.9億円(+5.2%)と、主要セグメントすべてが増収を確保した。
【損益】営業利益は13.1億円(前年比+71.8%)で、営業利益率は4.6%と前年2.96%から+1.6pt改善した。改善の主因は販管費率の低下(19.7%→18.0%)であり、売上高の伸び(+11.5%)が販管費の伸び(+2.1%)を上回ったことによる固定費の希薄化が寄与した。一方、粗利率は22.6%で前年(22.6%)からほぼ横ばいであり、原価面での改善は限定的である。経常利益は14.6億円(同+117.1%)で、持分法投資利益3.0億円と為替差益0.8億円が上乗せされ、営業利益の伸びを上回る増益となった。特別損失0.2億円(一時的要因)を控除した税引前利益14.4億円、法人税等4.4億円を控除後、純利益(連結)は10.0億円(同+156.7%)、うち親会社株主に帰属する当期純利益は9.96億円(前年3.9億円、同+153.4%)となった。売上高・利益とも前年を上回る増収増益である。
セグメント別営業利益をみると、製紙用薬品が7.7億円(前年比+60.4%、利益率10.8%)、樹脂・トール油製品が6.2億円(同+72.8%、利益率9.9%)と高採算を維持し、両セグメントで全社利益の主力を担った。Lawterは売上高101.5億円(+9.7%)と規模は最大だが、営業利益は1.4億円(-13.9%)で利益率は1.4%に低下した。電子材料は売上高43.6億円(+38.8%)と最高の伸び率を示し、営業利益も0.6億円(+375.0%)と大幅に増加したが、利益率は1.3%にとどまる。全社営業利益13.1億円は、セグメント利益合計16.1億円から棚卸資産調整や全社費用等の調整額(△2.95億円)を控除したものであり、Lawterと電子材料の低採算が全社マージンの押し下げ要因となっている。
【収益性】営業利益率は4.6%で前年同期2.96%から+1.6pt改善し、純利益率(親会社株主に帰属する当期純利益ベース)は3.5%で前年1.5%から+1.9pt改善した。ROEは2.4%(同ベース)で、増益局面ながら絶対水準は低位にとどまる。【キャッシュ品質】売掛金は238.8億円(前期末比+15.5%)、棚卸資産は110.3億円(同+3.3%)と、いずれも売上高の伸び(+11.5%)を上回るペースで増加しており、利益成長に対しキャッシュ転換までの時間差が生じている。【投資効率】有形固定資産は354.0億円(同+4.8%)と設備投資が継続し、総資産は1097.7億円(同+6.7%)へ拡大した。【財務健全性】自己資本比率は38.8%、流動比率は124.8%、当座比率は100.9%と短期的な支払い能力は確保されている一方、短期借入金は225.7億円(同+7.6%)へ増加し、現金及び預金59.4億円に対する比率は26.3%にとどまり、支払利息は3.14億円(前年2.57億円)へ増加している。
CF計算書項目は開示されていないため、貸借対照表の増減から資金動向を確認する。売掛金は前期末比+32.1億円、棚卸資産は同+3.5億円増加し、有形固定資産投資も+16.1億円積み増された。これらの資金需要に対し短期借入金を+16.0億円積み増して充当した結果、現金及び預金は59.4億円と前期末比-3.3億円(-5.2%)減少した。純資産は当期利益の計上と包括利益の積み上がりにより+10.3億円増加し、自己資本の毀損は生じていない。総じて、運転資本の拡大が資金繰りをタイトにし、短期資金調達で補う構図がうかがえる。
経常利益14.6億円のうち、営業利益13.1億円が中核的な収益源であり、営業外収支は差引き+1.6億円の押し上げ要因となった。営業外収益5.1億円の内訳は持分法投資利益3.0億円、為替差益0.8億円、受取配当0.4億円などで、営業外費用3.6億円の主因は支払利息3.1億円である。持分法投資利益と為替差益は市況・為替相場に連動する変動性の高い項目であり、経常利益の伸び(+117.1%)にはこうした一時的性格を帯びた要因が相応に含まれる。特別損失は0.2億円と純利益(連結、10.0億円)の2%程度にとどまり、利益水準を大きく歪める規模ではない。包括利益は15.4億円で純利益(連結)を上回り、差額の主因は為替換算調整額+4.1億円である。この乖離は海外子会社の円換算差によるもので、事業活動そのものの収益力を示す純利益との性格の違いに留意が必要である。売掛金・棚卸資産の増加は計上利益に対してキャッシュ化が遅れていることを示唆し、利益の質を占う上でのモニタリングポイントとなる。
通期会社計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高26.1%、営業利益37.3%、経常利益52.2%、純利益(親会社株主帰属ベース)37.6%で、いずれも単純進捗基準の25%を上回った。経常利益の進捗が特に高いのは、持分法投資利益や為替差益など営業外収支の押し上げが寄与したためで、営業利益ベースの進捗(37.3%)と比べても高水準である。会社は通期で売上高1100.0億円(+6.0%)、営業利益35.0億円(+6.6%)、経常利益28.0億円(-6.6%)を計画しており、経常利益は前年比減益を見込む一方、第1四半期時点では前年比+117.1%の大幅増益となっている。当四半期において業績予想の修正は行われておらず、通期計画は据え置かれている。
会社は年間配当予想を42.00円としており、当四半期において配当予想の修正は行われていない。会社予想EPS109.07円に基づく配当性向は約38.5%である。第1四半期のEPSは40.99円で、通期予想に対する進捗率は37.6%となっている。
運転資本の拡大とキャッシュ創出への影響: 売掛金は238.8億円(前期末比+15.5%)、棚卸資産は110.3億円(同+3.3%)と、いずれも売上高の伸び+11.5%を上回るペースで増加した。利益成長に対し資産の増加が先行しており、キャッシュ創出力の観点からモニタリングが必要である。
短期資金調達への依存と金利負担: 短期借入金は225.7億円(前期末比+7.6%)に達し、現金及び預金59.4億円に対する比率は26.3%にとどまる。支払利息は3.14億円で前年2.57億円から増加しており、金利環境の変化が今後の利益に与える影響をモニタリングする必要がある。
セグメント間の採算格差: Lawterの営業利益率は1.4%、電子材料は1.3%と、製紙用薬品10.8%、樹脂・トール油製品9.9%に比べ低水準にとどまる。両セグメントは売上高で全体の約半分(Lawter35.4%、電子材料15.2%)を占め、全社の利益率改善は両セグメントの採算是正の進捗に左右されうる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.6% | 8.8% (4.3%–14.4%) | -4.3pt |
| 純利益率 | 3.5% | 7.3% (3.3%–10.6%) | -3.8pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性は業種内で相対的に低い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 11.5% | 6.6% (-0.5%–14.7%) | +4.9pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、トップラインの伸びは業種内で相対的に高い。
※出所: 当社集計
営業利益率は4.6%と前年同期2.96%から+1.6pt改善したが、主因は販管費率の低下(19.7%→18.0%)であり、粗利率は22.6%とほぼ横ばいである。売上増加による固定費の希薄化、いわゆる正の営業レバレッジが働いた形である。
経常利益の進捗率52.2%は営業利益の進捗率37.3%を上回り、持分法投資利益・為替差益など営業外収支の押し上げを含む。コア収益(営業利益)の伸びと比べ、経常段階の伸びには変動性の高い一時的要因が相応に含まれる。
セグメント別では製紙用薬品(利益率10.8%)・樹脂/トール油製品(同9.9%)が高採算を維持する一方、Lawter(同1.4%)・電子材料(同1.3%)は低採算にとどまる。電子材料は売上高+38.8%と成長率は高く、今後の収益化の進捗が焦点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,579円 |
| base(基準) | 1,614円 |
| bull(強気) | 1,629円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,750円 |
| 調整後予想EPS | 120.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 38.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.92倍 / 13.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,570円〜1,661円、ω±0.1で 1,610円〜1,617円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。