| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥671.0億 | ¥655.7億 | +2.3% |
| 営業利益 | ¥57.5億 | ¥42.4億 | +35.6% |
| 経常利益 | ¥57.5億 | ¥41.3億 | +39.3% |
| 純利益 | ¥17.0億 | ¥35.0億 | -92.9% |
| ROE | 5.0% | 10.5% | - |
当期は営業段階の収益性改善が続く一方、特別損失の計上により純利益が大幅減益となった決算である。売上高は671.0億円(前年比+2.3%)、営業利益は57.5億円(同+35.6%)、経常利益は57.5億円(同+39.3%)と本業の収益力は明確に拡大した。営業利益率は8.6%で前年6.5%から+2.1pt改善し、粗利率も40.0%(前年37.4%)へ上昇している。一方、純利益(親会社株主に帰属)は17.0億円(前年比-51.5%)にとどまり、固定資産減損17.8億円・投資有価証券評価損6.1億円を中心とする特別損失24.6億円の計上と実効税率48.8%への上昇が最終利益を押し下げた。
【売上高】売上高は671.0億円で前年比+2.3%の増収。セグメント別では、最大かつ売上構成比70.3%を占めるマーケティング支援(消費財・サービス)が471.5億円(YoY+4.0%)と全体を牽引し、マーケティング支援(ヘルスケア)は125.9億円(構成比18.8%、YoY+1.3%)で安定推移した。ビジネスインテリジェンスは73.6億円(構成比11.0%、YoY-5.6%)と唯一の減収セグメントとなった。
【損益】営業利益は57.5億円(前年比+35.6%)と大幅増益し、営業利益率は8.6%で前年6.5%から+2.1pt改善、粗利率も40.0%(前年37.4%)へ上昇した。経常利益は57.5億円(+39.3%)と営業利益にほぼ一致し、営業外損益は収益2.0億円・費用2.0億円とほぼ中立である。しかし税引前当期純利益は33.2億円(前年比-36.9%)まで縮小し、固定資産減損17.8億円・投資有価証券評価損6.1億円を中心とする特別損失24.6億円(一時的要因)の計上が主因となった。加えて実効税率が48.8%(法人税等16.2億円)と高水準にとどまり、純利益(親会社株主に帰属)は17.0億円(前年比-51.5%)の大幅減益となった。営業段階では増収増益、最終損益では一時的要因による減益という結果であり、事業運営面の収益性改善と特別損失による最終損益悪化が併存する決算である。
マーケティング支援(消費財・サービス)は売上471.5億円(YoY+4.0%)、営業利益24.3億円(YoY+69.6%)、利益率5.2%(前年3.2%相当から改善)で、規模最大ながら利益率は3セグメント中最低水準にとどまる。マーケティング支援(ヘルスケア)は売上125.9億円(YoY+1.3%)、営業利益26.8億円(YoY+25.8%)、利益率21.3%と最も高採算で、営業利益額でも最大の貢献セグメントとなった。ビジネスインテリジェンスは売上73.6億円(YoY-5.6%)、営業利益6.4億円(YoY-5.4%)、利益率8.6%と唯一の減収減益セグメントである。固定資産減損は消費財・サービスで14.5億円、ビジネスインテリジェンスで3.3億円計上されており、両セグメントの資産評価見直しが進んだ一方、ヘルスケアの高採算構造が全社利益率の押し上げに寄与している。
【収益性】営業利益率は8.6%で前年6.5%から+2.1pt改善し、粗利率も40.0%(前年37.4%)へ上昇した一方、純利益率は2.5%で前年5.3%から-2.8pt悪化しており、営業面の改善と最終損益の悪化が対照的である。【キャッシュ品質】営業CFは40.8億円で純利益17.0億円の2.4倍に相当し利益のキャッシュ裏付けは確保されているが、OCF/EBITDA(営業CF40.8億円÷EBITDA68.6億円)は約59%にとどまり、キャッシュ転換のスピードには改善余地がある。【投資効率】ROEは5.0%で前年10.7%から大幅に低下、経常利益ベースROAは12.1%で前年9.0%から改善しており、営業段階の資産効率は向上している一方、最終利益の落ち込みがROEを押し下げている。【財務健全性】自己資本比率は70.9%(前年70.6%)でほぼ横ばいの高水準を維持し、流動資産324.7億円に対し流動負債126.8億円と流動比率は256%に達し、短期的な支払能力は高い。
営業CFは40.8億円で前年64.3億円から-36.6%減少し、純利益17.0億円の2.4倍を確保しつつも、売上債権の増加(-6.3億円)や棚卸資産・仕掛品の積み上がりが運転資本面での圧迫要因となった。投資CFは-14.1億円で、無形資産取得を中心とした投資活動により支出超過となり、設備投資は2.6億円と減価償却費11.1億円を下回る抑制的な水準にとどまっている。財務CFは-20.3億円で、主に配当金支払い(17.9億円)が資金流出の中心であり、自社株買いは0.0億円とほぼ実施されていない。この結果フリーキャッシュフローは26.7億円となり、配当支払と設備投資の合計を上回る水準を確保しており、投資・株主還元の原資は営業活動から賄われている。
経常的な収益力を示す営業利益は57.5億円で、営業外損益は受取利息・配当金や為替差益を含む収益2.0億円と費用2.0億円がほぼ拮抗し、経常的な収益構造に大きな歪みはない。一方、当期は固定資産減損17.8億円・投資有価証券評価損6.1億円・固定資産除却損1.0億円を中心とする特別損失24.6億円(一時的要因)を計上し、特別利益0.3億円との差引で税引前利益を大きく押し下げた。経常利益57.5億円と純利益17.0億円の乖離は約-70%に達し、特別損失に加え実効税率48.8%という高い税負担がその主因である。アクルーアルの観点では、営業CFが純利益の2.4倍に達し会計上の利益にキャッシュの裏付けがある一方、OCF/EBITDAは約59%にとどまり、売上債権・棚卸資産の増加がキャッシュ転換をやや鈍らせている。包括利益は26.6億円で純利益17.0億円を上回り、退職給付に係る調整額6.3億円などのプラスの評価差額が寄与しており、純利益と包括利益の間に一定の乖離が見られる。
来期(2027年6月期)の会社計画は、売上高710.0億円(YoY+5.8%)、営業利益62.0億円(YoY+7.8%)、経常利益62.5億円(YoY+8.6%)、EPS予想104.68円が示されている。純利益についても会社計画では40億円程度が見込まれており、当期の17.0億円から大幅な回復を織り込んだ計画となっている。この達成には、当期発生した特別損失(減損・投資有価証券評価損)の平常化と、実効税率48.8%からの正常化、および減収が続くビジネスインテリジェンスセグメントの動向が影響する構造である。
配当は中間24円・期末24円の年間48円で、前期の年間22.5円から増額された。配当性向は純利益(親会社株主に帰属)17.0億円に対し配当総額ベースで107.7%となり、前期の49.0%から大きく上昇している。一方でフリーキャッシュフロー26.7億円は配当支払額(17.9億円)を上回っており、キャッシュフロー面では配当を賄う余力が確保されている。自社株買いはほぼ実施されておらず(0.0億円)、当期の株主還元は配当が中心である。来期は配当予想50円とさらなる増額が計画されており、特別損失の平常化を前提に配当性向の低下が見込まれる局面にある。
特別損失の再発リスク: 当期は固定資産減損17.8億円・投資有価証券評価損6.1億円を含む特別損失24.6億円を計上した。同様の資産評価見直しが今後も発生した場合、純利益の変動要因となり得る。
セグメント集中および需要変動リスク: 売上高の70.3%をマーケティング支援(消費財・サービス)セグメントが占め、同分野の需要変動が全社業績に与える影響が大きい。ビジネスインテリジェンスは売上-5.6%・営業利益-5.4%と減収減益が続いている。
収益の質・税負担に関するモニタリング: 実効税率は48.8%と高水準であり、税引前利益33.2億円から純利益17.0億円への落ち込みを助長した。またOCF/EBITDAは約59%にとどまり、売上債権・棚卸資産の増加によるキャッシュ転換の鈍化が観測される。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.6% | 8.1% (3.7%–16.1%) | +0.5pt |
| 純利益率 | 2.5% | 5.9% (2.2%–11.8%) | -3.4pt |
| 営業利益率は業種中央値をやや上回るが、純利益率は特別損失の影響で業種中央値を下回る水準にある。 |
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 2.3% | 10.1% (1.8%–20.2%) | -7.8pt |
| 売上高成長率は業種中央値および四分位下限を下回り、同業他社に比べ増収ペースは緩やかである。 |
※出所: 当社集計
営業利益率は8.6%(前年6.5%)、粗利率は40.0%(前年37.4%)といずれも改善しており、価格・案件ミックスの改善や稼働率向上を伴う構造的な収益性改善が進んでいる可能性がある。
純利益の大幅減益(-51.5%)は固定資産減損・投資有価証券評価損による特別損失24.6億円と実効税率48.8%への上昇が主因であり、営業段階の改善とは性質が異なる一時的要因が中心である。
マーケティング支援(ヘルスケア)は利益率21.3%と全社で最も高採算なセグメントであり、営業利益額でも最大の貢献先となっている。一方、ビジネスインテリジェンスは売上・利益ともに前年を下回っており、セグメント間の収益性格差が拡大している。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 957円 |
| base(基準) | 979円 |
| bull(強気) | 1,007円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 890円 |
| 調整後予想EPS | 118.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 47.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.10倍 / 8.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 953円〜1,007円、ω±0.1で 977円〜983円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。