クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥74.4億 | ¥70.4億 | +5.6% |
| 営業利益 | ¥3.9億 | ¥4.9億 | -21.0% |
| 経常利益 | ¥4.0億 | ¥5.1億 | -21.0% |
| 純利益 | ¥1.4億 | ¥3.3億 | -56.9% |
| ROE | 0.9% | 1.9% | - |
Executive Summary
増収ながら粗利率低下と減損計上により減益となり、増収減益の決算であった。売上高は74.4億円(前年比+5.6%)と伸長したが、営業利益は3.9億円(同-21.0%)、経常利益は4.0億円(同-21.0%)と落ち込んだ。純利益は1.4億円(同-56.9%)と大幅減益となったが、これは固定資産の減損損失1.6億円という一時的要因が主因である。粗利率は24.7%で前年から低下し、トップラインの伸びを損益段階で吸収できなかった点が今期の特徴である。
業績変動要因
【売上高】売上高は74.4億円(前年比+5.6%)と増収。セグメント別ではDXAndSIが48.5億円(+5.7%、構成比65%)で最大の牽引役となり、MedicalBigDataも6.5億円(+14.7%)と高成長を示した。Packageは14.4億円(+3.3%)、Globalは5.1億円(-1.5%)とやや伸び悩んだ。
【損益】営業利益は3.9億円(-21.0%)、経常利益は4.0億円(-21.0%)と減益。粗利率は24.7%で前年から低下し、販管費率は19.5%と改善したものの粗利率低下を吸収できなかった。純利益は1.4億円(-56.9%)とさらに悪化したが、これは共用資産の減損損失1.6億円(特別損失)という一時的要因が主因であり、経常利益と純利益の乖離が大きい。実効税率も42.6%と高く、減損に伴う税効果の限定性が税後利益を一段と圧縮した。結論として、当期は増収減益である。
セグメント別分析
DXAndSIは売上48.5億円(+5.7%)、営業利益8.2億円(-0.2%、利益率16.9%)と全社の稼ぎ頭であり、増収下でも利益をほぼ維持した。Packageは売上14.4億円(+3.3%)に対し営業利益2.8億円(-24.8%、利益率19.4%)と、利益率は最高水準ながら採算が悪化した。MedicalBigDataは売上6.5億円(+14.7%)と高成長だが営業利益0.3億円(-40.1%、利益率4.8%)とスケール途上の低採算が続く。Globalは売上5.1億円(-1.5%)、営業損失0.5億円(前年比赤字幅45.0%縮小)と改善傾向にあるが依然赤字である。全社的にはDXAndSIの安定と他セグメントの採算変動が利益率の振れ幅を高めている。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は5.2%で前年から低下し、純利益率も1.9%程度にとどまる。粗利率は24.7%で前年から約2.7pt低下しており、案件ミックスや稼働率の変化が背景にあるとみられる。【キャッシュ品質】営業CFは35.0億円で純利益1.4億円を大きく上回り、キャッシュ創出力は良好である。売上債権の減少(31.4億円の資金化)と契約負債の増加(12.9億円)がキャッシュを押し上げた。【投資効率】ROEは0.9%と低水準で、純利益の縮小が主因である。総資産に対する回転効率は大きな変化はなく、財務レバレッジも低位で安定している。【財務健全性】自己資本比率は62.4%と高く、現金及び預金は117.3億円と総資産の約45%を占める。有利子負債は僅少で、資本構成は保守的である。
キャッシュフロー分析
営業CFは35.0億円で前年比-13.7%となったものの、純利益1.4億円を大きく上回る強いキャッシュ創出を示した。主因は売上債権の減少による31.4億円の資金化と、契約負債の増加12.9億円による前受金の積み上がりであり、案件の請求・回収進展とリカーリング的な前受構造がキャッシュを支えている。投資CFは0.2億円と小幅で、設備投資は0.3億円と軽微であり、大型投資は行われていない。財務CFは-8.5億円で、主に配当支払いによる資金流出である。結果としてフリーキャッシュフローは35.2億円と厚く、配当支払いを十分にカバーする水準にあり、資金的な余裕は大きい。
収益の質
経常段階の収益(営業利益3.9億円、営業外収支は0.2億円程度の小幅なプラス)に対し、当期純利益は特別損失として計上された減損損失1.6億円の影響を大きく受けている。経常利益4.0億円から純利益1.4億円への乖離は特別損失と高い実効税率(42.6%)に起因し、経常的な収益力の変化以上に純利益が押し下げられた形である。営業外収益は受取利息・配当が中心で売上比0.2%程度に限定され、コア事業外の寄与は小さい。一方でアクルーアルの観点では、営業CFが純利益を大幅に上回っており、キャッシュベースの収益の質は良好といえる。今期の純利益悪化は一時的要因の影響が大きく、持続的な収益力の観点では営業利益・経常利益の動向がより重要な指標となる。
業績予想・ガイダンス
通期計画に対する進捗率は、売上高21.7%(74.4億円/343.0億円)、営業利益9.4%(3.9億円/41.5億円)、経常利益9.6%(4.0億円/42.0億円)と、単純な四分の一進捗(25%)を下回っている。特に営業利益・経常利益の進捗は大きく見劣りし、粗利率低下と一時的な減損損失の影響が背景にある。業績予想・配当予想はいずれも修正されておらず、会社側は現行計画を維持している。契約負債は17.9億円まで積み上がっており、四半期売上の約24%相当の前受高として、後半に向けた売上の下支えとなる可能性がある。
株主還元
会社が示す年間配当予想は50円で、前年配当11円(四半期表示)から増額の計画となっている。予想EPS119.34円に基づく配当性向は約41.9%であり、当四半期のフリーキャッシュフロー35.2億円に対し配当支払い8.4億円は十分にカバーされる水準にある。当期の配当予想修正はなく、既存計画が維持されている。現金及び預金117.3億円という厚い手元資金を背景に、配当の持続性は高いと考えられる。
リスク要因
-
プロジェクト採算リスク: 粗利率は24.7%で前年から低下し、PackageやMedicalBigDataの利益率悪化(それぞれ-24.8%、-40.1%)が示すように、案件ミックスや稼働率の変動が利益に影響しやすい構造である。
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一時的損失の再発リスク: 当期は共用資産の減損損失1.6億円を計上した。資産組成の見直しが継続する場合、追加的な一時費用が発生する可能性がある。
-
セグメント集中リスク: DXAndSIが売上構成の65%を占め、同事業の需給動向や案件構成の変化が全社業績に大きな影響を与える構造となっている。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 5.2% | 8.1% (2.3%–15.9%) | -2.8pt |
| 純利益率 | 1.9% | 5.9% (1.6%–10.7%) | -4.0pt |
業種中央値と比べ、営業利益率・純利益率ともに下回り、収益性は業種内で相対的に低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 5.6% | 9.3% (0.4%–16.9%) | -3.7pt |
売上成長率も業種中央値をやや下回り、成長スピードは業種内で中位以下に位置する。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
売上は堅調に増加した一方、粗利率低下により営業減益となり、さらに一時的な減損損失により純利益は大幅減となった。増収と減益が併存する構造は、コスト・採算面のモニタリングポイントとなる。
-
営業CFは純利益を大幅に上回る水準で創出されており、契約負債(前受金)の積み上がりを伴うキャッシュ創出力は良好である。B/Sも自己資本比率62.4%と保守的で、財務健全性は高い。
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通期計画に対する進捗は売上・利益ともに標準進捗(25%)を下回っており、特に営業利益・経常利益の進捗の遅れが目立つ。契約負債の積み上がりは将来売上の下支え要因として観察される。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 808円 |
| base(基準) | 836円 |
| bull(強気) | 870円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 649円 |
| 調整後予想EPS | 126.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 41.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.29倍 / 6.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 813円〜860円、ω±0.1で 831円〜843円。
注記:
- のれん償却 0.8円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。