| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2104.6億 | ¥1957.7億 | +7.5% |
| 営業利益 | ¥417.1億 | ¥372.5億 | +12.0% |
| 税引前利益 | ¥429.1億 | ¥379.8億 | +13.0% |
| 純利益 | ¥293.2億 | ¥261.2億 | +12.2% |
| ROE | 7.8% | 6.0% | - |
金融ITソリューションとIT基盤サービスの増収増益が牽引し、当第1四半期は営業利益率が改善する増収増益決算となった。売上高は2,104.6億円(前年同期1,957.7億円、YoY+7.5%)、営業利益は417.1億円(同372.5億円、YoY+12.0%)、税引前利益は429.1億円(同379.8億円、YoY+13.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は292.1億円(同260.0億円、YoY+12.4%)となった。営業利益率は19.8%で前年同期19.0%から0.8pt改善しており、増収に加え粗利率の改善(37.4%、前年36.6%)が主因である。
【売上高】売上高は2,104.6億円で前年同期比+7.5%増加した。セグメント別では、金融ITソリューションが売上構成比56.6%を占める主力事業で、YoY+8.8%増の1,190.9億円。IT基盤サービスはYoY+12.6%増の198.7億円と最も高い伸び率を示した。産業ITソリューションは同+4.3%増の568.7億円、コンサルティングは同+3.2%増の138.4億円と、両セグメントは相対的に緩やかな伸びにとどまった。なお当第1四半期よりNRI Australia社等を産業ITソリューションから金融ITソリューションへ区分変更しており、前年同期数値は変更後の区分に組み替えている。
【損益】営業利益は417.1億円(YoY+12.0%)で、売上総利益率は37.4%と前年同期36.6%から0.8pt改善した。販管費は376.8億円(売上比17.9%、前年17.8%)でほぼ横ばいに推移し、粗利改善がそのまま営業利益率拡大(19.8%、前年19.0%)に寄与した。セグメント損益ではIT基盤サービスが営業利益111.0億円(YoY+24.8%)、利益率55.8%と全社利益率を押し上げた一方、産業ITソリューションは営業利益67.1億円(同-10.9%)、コンサルティングは29.0億円(同-8.7%)と減益となり、案件採算やコスト増が影響したとみられる。金融収益22.2億円が金融費用10.2億円を上回り、税引前利益は429.1億円(YoY+13.0%)に伸長した。増収に加えて利益率も改善しており、増収増益の決算である。
金融ITソリューションは売上1,190.9億円(構成比56.6%、YoY+8.8%)、営業利益207.4億円(同+18.9%)、利益率17.4%(前年16.0%)で増収増益かつ利益率改善となった。IT基盤サービスは売上198.7億円(構成比9.4%、YoY+12.6%)、営業利益111.0億円(同+24.8%)、利益率55.8%(前年49.6%)と高採算事業が一段と拡大し、全社の利益率改善を主導した。産業ITソリューションは売上568.7億円(構成比27.0%、YoY+4.3%)に対し営業利益67.1億円(同-10.9%)、利益率11.8%(前年13.7%)と、増収ながら採算が悪化した。コンサルティングは売上138.4億円(構成比6.6%、YoY+3.2%)、営業利益29.0億円(同-8.7%)、利益率21.0%(前年23.6%)で同様に利益率が低下した。増収かつ利益率改善はIT基盤サービスと金融ITソリューションに集中しており、産業ITとコンサルティングは増収減益の構図となっている。
【収益性】営業利益率19.8%は前年同期19.0%から0.8pt改善し、純利益率(親会社株主帰属ベース)は13.9%で前年同期13.3%から0.6pt改善した。【キャッシュ品質】営業CFは617.0億円で親会社株主帰属純利益292.1億円の2.1倍にあたり、利益の現金裏付けは良好である。【投資効率】ROEは7.8%で、自己株式取得・消却による自己資本圧縮が分母を縮小させる方向に作用している。【財務健全性】自己資本比率は41.2%で前期末45.2%から4.0pt低下し、有利子負債は2,040.5億円、自己資本に対するD/E比率は約0.55倍、インタレストカバレッジ(EBIT/金融費用)は約40.9倍と金利負担余力は大きい。流動比率は約161.8%(流動資産4,449.4億円/流動負債2,750.0億円)で短期の資金繰りに懸念は小さい。
営業CFは617.0億円で前年同期491.4億円からYoY+25.6%増加し、売上債権の回収進展(+575.9億円の資金流入)が主因となった。投資CFは360.9億円のプラスで、前年同期の-181.0億円から転換したが、これは定期預金の払戻し484.4億円という一時的な資金移動によるところが大きく、設備投資は35.5億円、無形資産取得は83.0億円にとどまる。フリーCF(営業CF+投資CF)は977.9億円と潤沢で、配当支払240.9億円と設備投資を十分にカバーする水準にある。財務CFは-993.7億円で、自己株式取得710.6億円と配当支払240.9億円が主因となり大幅な資金流出となった。現金及び現金同等物は期末1,317.8億円で期首1,326.2億円からほぼ横ばいに推移している。投資CFのプラス転換は定期預金解約という一時要因に依存しており、同水準の株主還元を今後も継続する場合は営業CFの安定的な積み上げが前提となる。
営業外損益は金融収益22.2億円と金融費用10.2億円の差分および持分法投資利益3.2億円が中心で、売上高比では小さく、税引前利益429.1億円の大部分は営業利益417.1億円に由来する経常的な収益である。特別損益に相当する一時的な項目は減損損失0.08億円など軽微であり、利益構成に特殊要因の影響はほとんど見られない。法人税等は136.0億円で実効税率は約31.7%と前年同期の約31.2%から概ね横ばいである。営業CFは617.0億円で親会社株主帰属純利益292.1億円の2.1倍にあたり、売上債権の回収進捗と契約資産の増加抑制が寄与しており、発生主義上の利益と現金創出力の乖離は小さく収益の質は良好といえる。
通期会社計画に対する進捗率は、売上高が2,104.6億円/8,500.0億円で24.8%、営業利益が417.1億円/1,750.0億円で23.8%となった。親会社株主に帰属する当期純利益は292.1億円/1,190.0億円(通期予想)で24.5%の進捗である。単純な期間按分(第1四半期=25%)と比較すると営業利益・純利益はやや下回るが、概ね想定の範囲内の進捗であり、当四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われていない。通期営業利益予想は前期比+200.3%と大幅な増益計画となっており、当第1四半期の伸び率(+12.0%)との差から、下期にかけて一段の利益成長が計画に織り込まれている点は留意点である。
年間配当予想は1株42円で、前期実績35円から+7円の増配計画となっている。通期予想EPS209.46円に対する配当性向は約20.0%で、当四半期時点で配当予想の修正はない。当第1四半期には配当金240.9億円の支払いに加え、自己株式取得710.6億円を実施し、取得株式の一部(939.3億円相当)を消却した。配当と自己株式取得を合算した総還元額は951.5億円となり、当四半期の親会社株主帰属純利益292.1億円に対する総還元性向は325.7%と高水準である。フリーCF977.9億円は当四半期の総還元額をほぼ賄う水準にあるが、投資CFのプラスは定期預金解約という一時要因に依存しており、自己株式取得の規模が今後も継続するかは営業CFの動向次第である。
セグメント別採算格差の拡大: 産業ITソリューションは売上+4.3%増収ながら営業利益は-10.9%減益、利益率は11.8%(前年13.7%)に低下した。コンサルティングも営業利益-8.7%、利益率21.0%(前年23.6%)に低下しており、両セグメントの採算改善が今後の課題となる。
金融ITソリューションへの利益集中: 同セグメントは売上構成比56.6%を占め、営業利益207.4億円は全社営業利益417.1億円の約半分に相当する。金融業界の設備投資動向や規制環境の変化が全社業績に与える影響が相対的に大きい構造にある。
自己資本の圧縮と株主還元の持続性: 自己株式取得710.6億円等により自己資本比率は45.2%から41.2%へ4.0pt低下した。当四半期の総還元額951.5億円は投資CFのプラス(定期預金解約484.4億円)に一部依存しており、同水準の還元を継続する場合は営業CFの安定確保が前提となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 19.8% | 8.0% (2.2%–15.8%) | +11.8pt |
| 純利益率 | 13.9% | 5.8% (1.5%–10.7%) | +8.2pt |
自社の収益性は業種中央値を大きく上回り、IT・通信セクター内でも上位水準に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 7.5% | 9.3% (0.2%–16.9%) | -1.8pt |
売上成長率は業種中央値をやや下回るが、IQR内には収まっており、高収益を伴う成長として評価できる。
※出所: 当社集計
IT基盤サービス(営業利益+24.8%、利益率55.8%)と金融ITソリューション(営業利益+18.9%、利益率17.4%)の高採算・高成長事業が全社営業利益率を19.8%(+0.8pt)に押し上げており、事業ポートフォリオの構造的な利益率改善が進んでいる。
営業CFは親会社株主帰属純利益の2.1倍にあたる617.0億円で、売上債権回収の進捗により発生主義利益と現金創出の乖離は小さい。通期進捗率は売上24.8%・営業利益23.8%と季節性の範囲内にあり、業績予想・配当予想の修正は行われていない。
自己株式取得710.6億円を含む総還元951.5億円を実施した結果、自己資本比率は41.2%(前期末45.2%)に低下した。株主還元の積極性とバランスシートの変化は表裏の関係にあり、今後の資本政策の推移が注目点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,042円 |
| base(基準) | 1,084円 |
| bull(強気) | 1,217円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 667円 |
| 調整後予想EPS | 178.0円 |
| 株主資本コスト r | 8.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 20.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×0.850(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.63倍 / 6.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,052円〜1,119円、ω±0.1で 1,072円〜1,103円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。