| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥345.2億 | ¥300.8億 | +14.8% |
| 営業利益 | ¥73.6億 | ¥58.8億 | +25.3% |
| 税引前利益 | ¥81.3億 | ¥68.0億 | +19.5% |
| 純利益 | ¥53.0億 | ¥54.8億 | -3.2% |
| ROE | 3.0% | 3.1% | - |
売上高の二桁増収を起点に営業段階の収益性が明確に改善した一方、実効税率の急上昇により純利益は減益となった決算である。売上高は345.2億円(前年比+14.8%)、営業利益は73.6億円(同+25.3%)、税引前利益は81.3億円(同+19.5%)となった。純利益(親会社の所有者に帰属する四半期利益)は53.0億円で前年比-3.2%減となったが、これは粗利率・販管費率の改善による営業増益効果を、実効税率34.8%(前年19.5%)への上昇が相殺したためである。
【売上高】売上高は345.2億円で前年比+14.8%の増収。当社は「フォトマスク関連事業」の単一セグメントであり、セグメント別の内訳開示はないが、全社増収は需要の底堅さを示している。
【損益】営業利益は73.6億円(前年比+25.3%)、営業利益率は21.3%と前年19.5%から+180bp改善した。粗利率は33.2%(前年32.6%、+60bp)、販管費率は11.1%(前年11.9%、-80bp)となり、増収に伴う固定費吸収と価格・ミックス改善が営業レバレッジを生んだ。営業外では金融収益13.2億円が金融費用7.0億円を上回り、税引前利益は81.3億円(同+19.5%)と営業利益以上の伸びを確保した。しかし法人税等は28.3億円と前年の1.5倍超に膨らみ、実効税率は34.8%(前年19.5%)へ急上昇した結果、純利益は53.0億円(同-3.2%)となった。営業・税引前段階では増収増益、純利益段階では税負担増による減益という構図であり、税率動向が今後の業績評価の焦点となる。
【収益性】営業利益率は21.3%で前年19.5%から+180bp改善し、純利益率は15.4%で前年18.2%から低下した。ROEは3.0%で、純利益率15.4%×総資産回転率の低さ×財務レバレッジ約1.3倍の分解となり、総資産2299.6億円が横ばいの中での増収が回転率をわずかに押し上げた。【キャッシュ品質】営業CFは115.8億円で純利益53.0億円の2.18倍と、利益に対するキャッシュ創出力は厚い。【投資効率】設備投資は74.5億円で減価償却費(47.3億円)を上回り、能力増強フェーズにあることを示す。研究開発費は2.7億円で売上高比0.8%と低水準にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は77.2%で前年75.6%から改善し、現金及び現金同等物501.1億円に対し有利子負債は短期借入金12.6億円のみで、実質的な無借金経営に近い財務基盤を維持している。
営業CFは115.8億円で前年比+28.3%と大きく伸長し、税引前利益の増加と減価償却費47.3億円の計上に加え、売上債権の回収進捗(+12.0億円寄与)が押し上げ要因となった。投資CFは-72.7億円で、その大半は設備投資74.5億円が占め、能力増強や設備更新への継続投資がうかがえる。財務CFは-64.7億円で、配当金支払55.1億円とリース負債返済7.7億円が主な流出項目である。この結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は43.1億円のプラスとなり、投資と株主還元を賄いつつ現金及び現金同等物は501.1億円の水準を維持した。前期末50.1億円から当四半期末50.1億円へはほぼ横ばいで、為替換算差額7.1億円のプラス寄与が現金残高の下支えとなっている。
当期の増益は営業利益段階では粗利率改善と販管費率低下という経常的な要因に支えられており、一時的な特別損益の計上は確認されない。営業外では金融収益13.2億円(前年12.0億円)が金融費用7.0億円(同4.0億円)を上回り利益を押し上げたが、金融収益・費用の双方が拡大しており、金利・為替環境の変化を反映したものとみられる。純利益53.0億円に対し包括利益は85.2億円と32.2億円上回っており、この乖離は主に在外営業活動体の換算差額31.2億円によるもので、為替変動という非経常的な評価要因が大きい。実効税率は34.8%へ前年19.5%から急上昇しており、税負担の変動が当期純利益の質に与える影響は大きく、今後の平準化動向が収益の持続性評価において重要な観察点となる。
通期業績予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高24.6%(345.2億円/1401.0億円)、営業利益24.7%(73.6億円/298.0億円)と、四半期均等進捗の目安である25%にほぼ沿った立ち上がりとなっている。一方、純利益の進捗率は22.4%(53.0億円/237.0億円)とやや低く、当四半期の実効税率上昇が主因とみられる。通期の営業利益予想は前期比+8.2%増、純利益予想は同-5.0%減であり、当四半期の実績(営業利益+25.3%、純利益-3.2%)は通期予想対比で増益率が上回るペースにある。業績予想・配当予想ともに当四半期時点での修正は行われていない。
当四半期のキャッシュフロー計算書では配当金の支払額55.1億円が計上されており、株主資本等変動計算書上も剰余金の配当55.6億円が利益剰余金から減額されている。通期の配当予想は1株当たり70円、予想EPS238.57円に基づくと配当性向は29.3%となる。営業CF115.8億円は当四半期の配当支払額を上回っており、キャッシュ創出力からみて配当原資の確保状況は良好である。
実効税率上昇による純利益変動: 当四半期の実効税率は34.8%と前年同期の19.5%から大幅に上昇し、税引前利益+19.5%増に対し純利益は-3.2%減となった。税率が平準化するか否かが今後の純利益水準を左右する。
運転資本の変動: 前期末比で棚卸資産は48.1億円から50.8億円へ+5.7%増加した一方、買掛金は190.7億円から173.4億円へ-9.0%減少しており、営業債務の圧縮と在庫積み増しが同時に進行している。営業CF小計は155.7億円と純利益比で厚みがあり、当面のキャッシュフローへの影響は限定的とみられる。
研究開発投資水準: 研究開発費は2.7億円で売上高比0.8%にとどまり、前年同額の2.7億円から据え置かれている。増収局面でも研究開発費が横ばいであることは、比率としての投資厚みの低下を意味する。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 21.3% | 8.7% (4.2%–14.2%) | +12.6pt |
| 純利益率 | 15.4% | 7.0% (3.2%–10.6%) | +8.3pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 14.8% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +8.6pt |
売上高成長率は業種中央値および上位四分位(14.6%)に近接ないし上回る水準で、増収ペースも業種内で高い部類に入る。
※出所: 当社集計
営業利益率は21.3%(前年19.5%)へ+180bpの改善で、粗利率上昇と販管費率低下が同時に進行しており、固定費吸収を伴う収益構造の質的向上が読み取れる。
純利益は税負担増により減益となったが、営業CF/純利益倍率は2.18倍、自己資本比率77.2%と、利益の現金裏付けと財務基盤の健全性は高水準を維持している。
研究開発費が売上高比0.8%で据え置かれている点は、増収局面における投資配分の状況として、今後の技術優位性維持との関係でモニタリングに値する。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,956円 |
| base(基準) | 2,009円 |
| bull(強気) | 2,075円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,786円 |
| 調整後予想EPS | 250.2円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 29.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.12倍 / 8.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,953円〜2,069円、ω±0.1で 2,004円〜2,018円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。