| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1523.8億 | ¥1392.7億 | +9.4% |
| 営業利益 | ¥140.4億 | ¥130.4億 | +7.7% |
| 経常利益 | ¥145.7億 | ¥123.4億 | +18.1% |
| 純利益 | ¥95.5億 | ¥99.2億 | -3.8% |
| ROE | 2.5% | 2.7% | - |
営業・経常段階では増収増益となったが、最終利益は税負担増と一時的損失により小幅減益となった。売上高は1523.8億円(前年比+9.4%)、営業利益は140.4億円(同+7.7%)、経常利益は145.7億円(同+18.1%)と伸長した一方、親会社株主に帰属する当期純利益は93.6億円(同-2.7%)にとどまった。増収の主因はハイパフォーマンスポリマーズの大幅増収(+23.9%)で、経常段階の伸びは持分法投資利益の増加や営業外費用の抑制が寄与した。最終減益は法人税等の負担増(実効税率33.9%)と固定資産除却損2.7億円が主因である。
【売上高】売上高1523.8億円(+9.4%)は6セグメント中5セグメントが増収で、最大セグメントのハイパフォーマンスポリマーズが642.3億円(+23.9%)と全社増収の主因となった。マテリアルは502.9億円(-2.3%)とやや減収も、セイフティ264.9億円(+8.2%)、スマート107.8億円(+13.7%)、ライフサイエンス49.5億円(+15.9%)が二桁近い伸びで裾野を広げた。
【損益】営業利益は140.4億円(+7.7%)で、営業利益率9.2%は粗利率27.4%(前年28.7%から-1.3pt)の低下を販管費率18.2%の抑制で一部相殺した水準である。経常利益は145.7億円(+18.1%)と営業利益を上回る伸びで、持分法投資利益8.8億円の計上や為替差損の縮小など営業外項目の改善が寄与した。特別損益は投資有価証券売却益1.5億円と固定資産除却損2.7億円の純額-1.2億円で影響は軽微だが、法人税等49.1億円(実効税率33.9%)と非支配株主帰属純利益1.9億円を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は93.6億円(-2.7%)となった。営業・経常段階は増収増益、最終利益段階では税負担増により小幅な減益という二面性を持つ決算である。
セグメント別では、ハイパフォーマンスポリマーズが売上642.3億円(+23.9%)・営業利益81.0億円(+20.9%)、利益率12.6%と全社営業利益140.4億円の約57.7%を稼ぐ主力に成長した。マテリアルは売上502.9億円(-2.3%)と減収ながら営業利益42.5億円(+2.1%)、利益率8.4%と採算は改善している。一方セイフティは売上264.9億円(+8.2%)と増収にもかかわらず営業利益は3.1億円(-80.8%)に急減し、利益率は1.2%まで低下、全社の中で唯一収益性が悪化したセグメントとなった。スマートは営業利益6.7億円(+215.5%、利益率6.2%)、ライフサイエンスは営業利益5.0億円(+138.8%、利益率10.1%)と、いずれも小規模ながら増収増益で寄与している。高機能材シフトが進む一方、セイフティの採算悪化が全社利益率の重石となっている構図が読み取れる。
【収益性】営業利益率9.2%、経常利益率9.6%、純利益率(親会社株主帰属ベース)6.1%で、粗利率27.4%は前年28.7%から1.3pt低下している。【キャッシュ品質】売上債権1138.8億円は前年1173.1億円から-2.9%減少した一方、棚卸資産は1869.9億円(前年1745.2億円、+7.2%)へ増加し総資産の21.6%を占める。棚卸資産の伸び+7.2%は売上高の伸び+9.4%をやや下回っており、過度な積み上がりではないものの水準としては相応に厚い。【投資効率】ROE(四半期)は2.5%で、自己資本比率(親会社株主持分ベース)42.5%、総資産8652.9億円に対する回転効率は限定的である。【財務健全性】流動比率199.3%(流動資産4203.4億円/流動負債2109.4億円)、有利子負債合計は長期借入1709.5億円・社債700億円・短期借入415.7億円等で総額約3107.7億円、現金及び預金730.3億円との対比では短期の返済余力は確保されている。
CF計算書の詳細開示は限定的だが、貸借対照表の推移からは運転資本と資金の動きが読み取れる。現金及び預金は730.3億円(前年688.1億円、+42.2億円)へ増加しており、期中の資金創出は確保されている。棚卸資産は1869.9億円(前年1745.2億円、+124.7億円)へ増加した一方、売上債権は1138.8億円(前年1173.1億円、-34.3億円)へ減少しており、両者の動きは相殺的である。買掛金は704.4億円(前年604.5億円、+16.5%)と仕入債務も拡大しており、運転資本全体としては規模の拡大に伴う自然な増加の範囲にあると解釈できる。有形固定資産は3392.0億円(前年3343.6億円)へ増加し、建設仮勘定660.5億円を含む設備投資が継続していることが確認できる。
経常的な事業活動が利益の大宗を占め、一時的要因への依存度は低い。特別利益1.5億円(投資有価証券売却益)と特別損失2.7億円(固定資産除却損)の純額は-1.2億円で、税引前利益144.6億円に対する影響は1%未満に留まる。営業外収益20.9億円(受取配当3.4億円、持分法投資利益8.8億円等)と営業外費用15.6億円(支払利息8.8億円、為替差損2.1億円)の差引きが経常利益を押し上げ、経常利益145.7億円は営業利益140.4億円を上回った。税引前利益144.6億円から法人税等49.1億円(実効税率33.9%)と非支配株主帰属純利益1.9億円を控除した親会社株主帰属純利益は93.6億円で、税引前利益との乖離(約35%)は主に税負担の重さによるものである。包括利益は206.2億円と純利益(連結全体95.5億円)を大きく上回っており、為替換算調整額48.4億円と有価証券評価差額金61.9億円というOCI項目が押し上げに寄与した。この乖離は事業本業の収益力を直接反映するものではなく、為替や保有株式の時価変動という外部要因の影響が大きい点に留意が必要である。
通期会社予想に対する進捗率は、売上高25.6%(1523.8億円/5950億円)、営業利益33.0%(140.4億円/425億円)、経常利益33.9%(145.7億円/430億円)、純利益29.3%(93.6億円/320億円)である。売上高は四半期の標準進捗(25%)並みだが、営業・経常・純利益はいずれも標準を上回るペースで進捗しており、特に営業利益は+8pt程度の前倒しとなっている。ハイパフォーマンスポリマーズの増収増益と営業外項目の改善が寄与した結果とみられ、上期偏重の進捗である可能性が示唆される。業績予想・配当予想はいずれも今回修正されておらず、通期計画は据え置かれている。
通期配当予想は1株あたり70円で、会社予想EPS125.30円に対する配当性向は約55.9%である。四半期実績EPSは36.65円(前年36.29円、+1.0%)で、通期予想EPSに対する進捗は29.3%と純利益の進捗と整合している。自己資本比率42.5%、流動比率199.3%と財務基盤は安定しており、配当予想の据え置きと整合的な状況である。
セイフティ事業の採算悪化: 売上264.9億円(+8.2%)と増収に対し営業利益は3.1億円(-80.8%)へ急減し、利益率は1.2%まで低下した。全社営業利益140.4億円のうち同セグメントの寄与はごく僅かで、収益性の回復が全社採算の焦点となる。
粗利率の低下: 粗利率は27.4%で前年28.7%から1.3pt低下している。原材料・エネルギーコストの動向次第では、増収基調下でも利益率へのさらなる下押し圧力が生じ得る。
棚卸資産の積み上がり: 棚卸資産は1869.9億円(前年1745.2億円、+7.2%)で総資産の21.6%を占める。高機能材市況の変動が生じた場合、評価減や在庫調整のリスクが相対的に高い水準にある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.2% | 8.8% (4.3%–14.4%) | +0.4pt |
| 純利益率 | 6.3% | 7.3% (3.3%–10.6%) | -1.0pt |
営業利益率は業種中央値をわずかに上回るが、純利益率は中央値を下回り収益の最終段階での効率に業種内でやや見劣りする位置づけである。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.4% | 6.6% (-0.5%–14.7%) | +2.8pt |
売上高成長率は業種中央値を+2.8pt上回り、業種内でも上位の増収率となっている。
※出所: 当社集計
営業利益・経常利益の進捗率(33.0%、33.9%)は四半期標準の25%を上回っており、ハイパフォーマンスポリマーズの伸長を主因とした上期偏重の進捗である可能性がある点は、通期の実績を評価する上で留意点となる。
ハイパフォーマンスポリマーズが売上642.3億円(+23.9%)・営業利益81.0億円(+20.9%)と全社営業利益の約57.7%を占める主力に成長しており、事業ポートフォリオの重心が高機能材へシフトしている構造が読み取れる。
セイフティ事業の利益率が1.2%まで低下している一方、経常利益と純利益の間には税負担(実効税率33.9%)による約35%の乖離があり、セグメント収益性と税負担の両面が最終利益の変動要因として観察される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,416円 |
| base(基準) | 1,448円 |
| bull(強気) | 1,475円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,440円 |
| 調整後予想EPS | 134.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 55.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.01倍 / 10.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,409円〜1,489円、ω±0.1で 1,448円〜1,449円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。