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41162027 第1四半期プライムJGAAP

大日精化工業(4116) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益30%増

2027年度第1四半期の売上高は345.8億円(前年同期比+9.1%)、営業利益は32.4億円(同+30.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥345.8億¥317.1億+9.1%
営業利益¥32.4億¥24.9億+30.1%
経常利益¥36.8億¥27.4億+33.9%
純利益¥29.4億¥25.3億+16.2%
ROE2.1%1.8%-

Executive Summary

増収に加え利益率改善が進み、営業利益・経常利益が30%超の増益となった好調な四半期決算である。売上高は345.8億円(前年比+9.1%)、営業利益は32.4億円(同+30.1%)、経常利益は36.8億円(同+33.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は29.0億円(同+16.1%)となった。増収率を大きく上回る増益率は、粗利率の改善と販管費の相対的抑制による営業レバレッジの効果を示す。

業績変動要因

【売上高】売上高は345.8億円、前年同期比+9.1%増収となった。セグメント別ではカラー&ファンクショナルプロダクトが194.6億円(同+11.4%)、グラフィック&プリンティングマテリアルが90.4億円(同+10.9%)と成長を牽引した一方、ポリマー&コーティングマテリアルは63.1億円(同+0.4%)とほぼ横ばいであった。地域別では国内258.96億円(同+9.8%)、アジア67.50億円(同+9.3%)が伸長し、成長は国内・アジアに集中している。

【損益】営業利益は32.4億円(同+30.1%)、営業利益率は9.4%と前年同期の7.9%から改善した。売上総利益率は22.7%で、販管費率13.4%を吸収し利益率拡大につながった。セグメント別では、ポリマー&コーティングマテリアルが売上ほぼ横ばいながら営業利益+19.9%、営業利益率13.6%と3セグメント中最高を記録し、ミックス改善がうかがえる。グラフィック&プリンティングマテリアルは営業利益+81.5%と最大の増益率を示した。経常利益は営業外収益5.5億円(受取配当金2.0億円等)を加え36.8億円(同+33.9%)となった。特別損失は固定資産除却損0.3億円のみで、純利益への影響は限定的である。増収増益であり、増収率を上回る増益率が採算改善の質を示している。

セグメント別分析

カラー&ファンクショナルプロダクトは売上高194.6億円(同+11.4%)、営業利益17.0億円(同+21.8%)、利益率8.7%で、報告セグメント利益合計の過半を占める主力事業である。グラフィック&プリンティングマテリアルは売上高90.4億円(同+10.9%)に対し営業利益6.8億円(同+81.5%)と急回復し、利益率も7.5%へ改善した。ポリマー&コーティングマテリアルは売上高63.1億円(同+0.4%)とほぼ横ばいながら、営業利益8.6億円(同+19.9%)、利益率13.6%と3セグメント中最高であり、製品ミックスの改善が示唆される。

主要財務指標

【収益性】営業利益率9.4%(前年同期7.9%)、純利益率8.4%(同7.9%)といずれも改善した。売上総利益率は22.7%である。【キャッシュ品質】売掛金555.7億円、棚卸資産342.2億円に対し買掛金293.5億円と、運転資本負担が大きい構成である。【投資効率】四半期累計ベースのROEは2.1%、四半期フローを年換算した参考値では約8%程度となる。EPSは42.46円(前年36.36円、同+16.8%)である。【財務健全性】自己資本比率67.9%、流動資産1132.8億円に対し流動負債489.9億円と流動性は厚く、長期借入金74.2億円に対し現金及び預金222.0億円を保有し、財務基盤は安定している。

キャッシュフロー分析

CF計算書データは開示がないため、BS推移から資金動向を分析する。現金及び預金は222.0億円で前年末の234.4億円から減少している一方、売掛金は555.7億円(前年521.7億円)、棚卸資産は342.2億円(前年327.2億円)といずれも増加した。買掛金は293.5億円(前年269.1億円)へ増加したが、売掛金・棚卸資産の増加幅を相殺するには至っていない。増収・増益局面において運転資本が拡大しており、利益成長が現金創出に直結しているかは今後の残高推移で確認が必要な局面である。有形固定資産は487.7億円とほぼ横ばいで、大型投資の実施は限定的とみられる。

収益の質

経常利益36.8億円と営業利益32.4億円の差額は、受取配当金2.0億円、受取利息1.0億円を中心とする営業外収益5.5億円が主因であり、いずれも保有金融資産からの経常的な収益であって一時的性格は薄い。特別損益は固定資産除却損0.3億円のみの特別損失で、税引前利益36.4億円に対する影響はわずかであり、当期利益が一時項目に依存する度合いは低い。包括利益は42.7億円と純利益29.4億円を上回り、その差異は有価証券評価差額金11.9億円や為替換算調整額4.3億円といった時価変動要因によるもので、事業本体の収益力とは切り離して捉える必要がある。売掛金・棚卸資産の増加ペースが利益成長を上回っている点は、アクルーアル(発生主義利益と現金の乖離)の観点から留意すべき事項である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高1318.0億円(前年比+6.0%)、営業利益115.0億円(同+51.1%)、経常利益124.0億円(同+46.1%)である。第1四半期の進捗率は売上高26.2%、営業利益28.2%、経常利益29.6%と、単純進捗率25%を上回るペースにある。もっとも通期営業利益予想の増益率+51.1%はQ1実績の増益率+30.1%を上回っており、下期における追加的な採算改善または需要拡大を前提とした計画とみられる。当四半期において業績予想の修正が行われている点は、進捗状況を踏まえた見直しである可能性を示す。

株主還元

2027年3月期の年間配当予想は1株当たり55.00円(中間27.50円、期末27.50円)であり、それぞれ普通配当と特別配当で構成される。予想EPS127.46円に基づく配当性向は約43.2%である。なお、前期の配当は普通配当と特別配当を合わせた実額表示であり、2026年4月の株式分割(1株→4株)を踏まえた比較には注意が必要である。自己株買いに関する開示はなく、ここでの数値は配当性向であり総還元性向ではない。当四半期において配当予想の修正はない。

リスク要因

  1. 運転資本効率リスク: 売掛金555.7億円、棚卸資産342.2億円が増加傾向にあり、売上・利益成長に対して回収・在庫の圧縮が追いつかない場合、キャッシュフローの質に影響する可能性がある。

  2. 原材料・需要変動リスク: 化学・機能性材料事業では原料価格変動の価格転嫁の遅れや、顧客側の在庫調整が生じた場合、Q1で改善した営業利益率9.4%への影響が想定される。

  3. セグメント別の増益持続性リスク: グラフィック&プリンティングマテリアルは営業利益+81.5%と急回復しており、この伸びの持続性が全社増益率に影響を与える構造である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率9.4%8.7% (4.2%–14.3%)+0.7pt
純利益率8.5%7.1% (3.2%–10.6%)+1.4pt

自社の収益性指標はいずれも業種中央値を上回り、業種内で相対的に良好な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)9.1%6.2% (-1.1%–14.6%)+2.9pt

売上高成長率も業種中央値を上回り、IQR上位に近い成長ペースにある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高成長+9.1%に対し営業利益+30.1%という増益率の乖離は、粗利率改善と販管費吸収による採算改善を示しており、通期計画に対しても利益面で先行した進捗となっている。

  2. ポリマー&コーティングマテリアルは売上ほぼ横ばいでも営業利益率13.6%と3セグメント中最高であり、製品ミックスの質的変化が観察される。

  3. 売掛金・棚卸資産の増加ペースが利益成長を上回っており、増収増益の裏側で運転資本負担が拡大している点は、今後の資金動向を確認するうえでの着眼点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,879円
base(基準)1,911円
bull(強気)1,937円
算出前提
1株純資産(BPS)2,097円
調整後予想EPS137.0円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向43.1%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.91倍 / 13.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,859円〜1,966円、ω±0.1で 1,905円〜1,915円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。