| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥124.6億 | ¥117.7億 | +5.8% |
| 営業利益 | ¥10.4億 | ¥9.7億 | +7.7% |
| 経常利益 | ¥10.5億 | ¥10.3億 | +1.6% |
| 純利益 | ¥7.7億 | ¥7.1億 | +9.0% |
| ROE | 1.9% | 1.7% | - |
当四半期は主力のフィルム・シート製品が牽引し増収増益となったが、税負担と非支配株主利益の増加で親会社株主帰属純利益は減益となった。売上高は124.6億円(前年比+5.8%)、営業利益は10.4億円(同+7.7%)、経常利益は10.5億円(同+1.6%)。連結純利益(非支配株主分含む)は7.7億円(+9.0%)と増益だったが、親会社株主に帰属する純利益は5.2億円(-3.1%)と減益で、非支配株主帰属利益2.5億円の増加と法人税等負担が全体の伸びを圧迫した。営業利益率は8.3%で前年8.2%から改善しており、販管費効率化が寄与している。
【売上高】売上高は124.6億円(前年比+5.8%)。セグメント別ではフィルム・シート製品が58.3億円(+15.8%)と全社の46.8%を占め最大の伸長要因となった。エンジニアリングも11.6億円(+46.2%)と大きく伸びたが、電子・機能製品は40.4億円(-3.2%)、建材関連は15.9億円(-13.5%)と減収で、需要調整局面にある。
【損益】営業利益は10.4億円(+7.7%)、営業利益率8.3%(前年8.2%)で改善。粗利率33.6%はほぼ横ばいながら、販管費率が25.2%(前年25.5%)に低下し固定費コントロールが機能した。セグメント損益ではフィルム・シートの利益が9.8億円(+62.7%)と急伸し全社利益の押し上げ要因となった一方、エンジニアリングは売上増加にもかかわらず1.0億円の損失に転落し、全社営業利益を圧迫した。経常利益は10.5億円(+1.6%)にとどまり、為替差損0.2億円の発生が営業外段階の伸びを抑制した。純利益(連結)は7.7億円(+9.0%)だが、親会社株主帰属純利益は5.2億円(-3.1%)で、法人税等負担(税引前利益に対し約26.7%)と非支配株主帰属利益の増加(2.5億円、前年1.8億円)がオーナーズ利益を希薄化した。増収増益(営業利益段階)だが、親会社株主帰属純利益は減益という結論になる。
フィルム・シート製品は売上58.3億円(+15.8%)、セグメント利益9.8億円(+62.7%)、利益率16.8%(前年12.4%程度から大幅改善)で全社利益の主要な稼ぎ頭となった。電子・機能製品は売上40.4億円(-3.2%)、利益3.4億円(-14.2%)、利益率8.4%と収益性が後退している。建材関連は売上15.9億円(-13.5%)、利益0.1億円(-68.3%)、利益率0.8%まで低下し需要軟化の影響が顕著である。エンジニアリングは売上11.6億円(+46.2%)と大きく伸びたが、利益は-1.0億円の損失に転落し、案件採算の悪化が全社利益を押し下げている。セグメントミックスとしては、フィルム・シートへの利益依存度が高まっている点が特徴である。
【収益性】営業利益率は8.3%で前年8.2%からわずかに改善し、粗利率33.6%は概ね横ばいである。純利益率(連結)は6.2%、親会社株主帰属純利益ベースでは4.2%相当となる。【キャッシュ品質】売掛金は117.6億円(+1.7%)で売上成長(+5.8%)を下回る伸びにとどまり健全だが、棚卸資産は50.8億円(+7.8%)と売上成長を上回るペースで積み増しており、在庫効率の変化がキャッシュ転換に影響を与えうる。【投資効率】ROE(親会社株主帰属純利益基準)は1.9%程度に相当し、総資産回転率は低水準にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は65.3%と高水準を維持し、現金及び預金146.4億円に対し長期借入金32.8億円、流動比率は約329%(流動資産392.1億円÷流動負債119.3億円)と極めて高い。
キャッシュフロー計算書の数値は開示範囲に含まれないが、バランスシートの動きから資金動向を把握できる。売掛金は117.6億円と前年比+1.7%の増加で、売上高成長+5.8%を下回るペースにとどまり回収状況は概ね健全である。一方、棚卸資産(製品50.8億円、原材料32.5億円、仕掛品20.8億円)は前年比+7.8%増加し、売上成長を上回るスピードで積み上がっている点は運転資本への資金拘束を示唆する。現金及び預金は146.4億円で前年150億円台からやや減少したものの、短期借入金は26.8億円へ前年比で減少しており、有利子負債の圧縮が進んでいる。全体として資金基盤は厚いが、在庫の増加が今後のキャッシュ創出力に与える影響はモニタリングの余地がある。
営業利益から経常利益への変化は小幅(+1.6%)であり、営業外収益1.1億円(受取配当0.1億円等)と営業外費用1.0億円(支払利息0.3億円、為替差損0.2億円)が概ね相殺し合う構成となっている。為替差損0.2億円は一時的な変動要因として捉えられ、恒常的な収益力を測る際には除外して考えることが適当である。親会社株主帰属純利益と連結純利益の乖離(5.2億円対7.7億円)は非支配株主帰属利益2.5億円によるもので、子会社の業績が連結純利益を押し上げつつも親会社株主の取り分を圧縮する構造となっている。包括利益は10.1億円で純利益7.7億円を上回り、為替換算調整額3.2億円の増加がその主因であり、事業本体の収益力とは別の要因による押し上げである。
通期計画に対する進捗は、売上高が124.6億円/520.0億円で進捗率24.0%、営業利益が10.4億円/45.0億円で23.1%となり、いずれも四半期の標準的な進捗ペース(25%前後)に近い水準である。経常利益は10.5億円/47.0億円で22.3%、EPSは55.58円/332.55円で16.7%にとどまり、純利益系指標の進捗はトップラインや営業利益に比べて遅行している。これは税負担や非支配株主帰属利益の比重増加が構造的に影響しているためで、通期の売上・営業利益計画(前年比+4.2%、+9.9%)に対しては概ね順調な進捗と評価できる。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。
会社が公表する通期配当予想は年間134円であり、前年の年間配当41円台から増額の計画となっている。通期EPS予想332.55円に対する配当性向は約40.3%(134円÷332.55円)で、過度な水準ではない。配当予想の修正は当四半期時点では行われていない。自社株買いに関する新規の開示はなく、株主還元は配当を中心とした政策となっている。
セグメント採算リスク: エンジニアリングは売上11.6億円(+46.2%)と伸長する一方、利益は-1.0億円の損失に転落した。案件採算の悪化が全社営業利益を押し下げており、赤字継続が続く場合は全社の利益率改善を阻害する要因となる。
在庫積み増しによる資金効率リスク: 棚卸資産は50.8億円で前年比+7.8%増加し、売上高成長+5.8%を上回るペースとなっている。売掛金の伸び(+1.7%)は売上を下回っているため健全だが、在庫の積み上がりは運転資本の効率性に影響を与える可能性がある。
非支配株主帰属利益・税負担による希薄化リスク: 連結純利益7.7億円(+9.0%)に対し親会社株主帰属純利益は5.2億円(-3.1%)にとどまり、非支配株主帰属利益は2.5億円(前年1.8億円)に増加した。法人税等2.8億円を含めた税引前利益に対する負担率は高く、親会社株主取り分の伸びを構造的に圧縮している。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.3% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -0.4pt |
| 純利益率 | 6.2% | 7.0% (3.2%–10.6%) | -0.8pt |
自社の収益性は業種中央値をわずかに下回るが、業種内IQR(4.2%〜14.2%)の範囲内に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 5.8% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | -0.5pt |
売上成長率も業種中央値をわずかに下回るが、業種のばらつきの範囲内で推移している。
※出所: 当社集計
主力のフィルム・シート製品がセグメント利益率16.8%まで改善し、全社営業利益の伸長を牽引している一方、エンジニアリングは売上増加にもかかわらず損失に転落するなど、セグメント間で業績のばらつきが拡大している。
連結純利益は増益(+9.0%)だが、非支配株主帰属利益の増加と税負担により親会社株主帰属純利益は減益(-3.1%)となっており、連結純利益と親会社株主帰属純利益の動きの違いに留意が必要である。
棚卸資産が売上成長を上回るペースで増加しており、運転資本の動向が今後のキャッシュ創出力にどう影響するか、次期以降のバランスシートの変化が注目点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,140円 |
| base(基準) | 4,225円 |
| bull(強気) | 4,294円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,437円 |
| 調整後予想EPS | 357.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.95倍 / 11.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 4,109円〜4,346円、ω±0.1で 4,218円〜4,230円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。