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40622027 第1四半期プライムJGAAP

イビデン(4062) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益52%増

2027年度第1四半期の売上高は1,232億円(前年同期比+26.4%)、営業利益は268.8億円(同+52.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

電機・精密/電気機器


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1232.2億¥974.6億+26.4%
営業利益¥268.8億¥176.4億+52.4%
経常利益¥274.7億¥174.1億+57.8%
純利益¥180.7億¥128.8億+40.3%
ROE3.1%2.3%-

Executive Summary

電子事業の高成長・高採算化を主因に増収増益となり、収益性が大きく改善した決算である。売上高は1,232.2億円(前年比+26.4%)、営業利益は268.8億円(同+52.4%)、経常利益は274.7億円(同+57.8%)、親会社株主に帰属する純利益は179.2億円(同+40.8%)となった。営業利益率は21.8%で前年同期の18.1%から約3.7pt拡大しており、増収以上に増益が進む営業レバレッジの発現が特徴である。

業績変動要因

【売上高】連結売上高は1,232.2億円で前年比+26.4%。主力の電子セグメントが775.3億円(同+37.7%)と全体を牽引し、外部売上構成比は約62.9%に達する。セラミックも243.7億円(同+24.3%)と増収を確保し、報告セグメントがともに拡大した一方、その他事業は270.8億円(同+9.2%)にとどまった。

【損益】営業利益は268.8億円(同+52.4%)で、売上成長率を上回る伸びとなった。電子セグメントの利益率は27.6%と highest で、セラミックの13.2%を大きく上回り、全社利益率21.8%の押し上げ要因となっている。経常利益は274.7億円(同+57.8%)、純利益は179.2億円(同+40.8%)で、固定資産除却損9.4億円を中心とする特別損失9.4億円が純利益の伸び率を営業・経常利益対比でやや抑制した。増収増益であり、収益性の趨勢的な改善が確認できる。

セグメント別分析

電子セグメントは売上高775.3億円(同+37.7%)、セグメント利益213.8億円(同+52.4%)、利益率27.6%と、連結利益の中心的な牽引役である。セラミックは売上高243.7億円(同+24.3%)、利益32.2億円(同+53.6%)で、利益率は前年同期の約10.5%から13.2%へ改善した。その他事業は売上高270.8億円(同+9.2%)、利益22.4億円(同+49.0%)で、規模は小さいものの収益性は改善している。電子の休止固定資産減価償却費8.3億円は営業外費用に計上されており、セグメント利益には含まれていない点に留意が必要である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率21.8%、純利益率14.7%はいずれも前年同期比で改善しており、売上総利益率36.4%を起点に販管費率14.6%への抑制が営業利益の押し上げに寄与した。【キャッシュ品質】営業CFは958.9億円で純利益の5.3倍に達し、会計利益を上回る現金創出を示すが、前受金増加735.8億円が大きく寄与しており、恒常的な水準としての評価には留意が必要である。【投資効率】ROEは3.1%にとどまり、総資産回転率の低さが要因である。建設仮勘定1,208.5億円は有形固定資産の27.7%を占め、能力増強投資が資産効率を一時的に抑制している。【財務健全性】自己資本比率54.9%、流動比率182.6%と高水準であり、現金及び預金3,733.7億円は流動負債を上回る。長期借入金610.0億円に対し現金は約6倍の規模で、財務レバレッジは保守的である。

キャッシュフロー分析

営業CFは958.9億円で前年同期比+902.8%と大幅に増加し、純利益179.2億円の5.3倍の水準に達した。この増加の主因は前受金の735.8億円増加であり、契約進行に伴う運転資本要因が大きく寄与している。一方で棚卸資産は55.0億円増加してキャッシュを使用し、売上債権は26.8億円減少して押し上げ要因となった。投資CFは161.3億円の支出で、設備投資157.5億円が中心である。財務CFは33.0億円の支出で、主に配当金の支払いによるものである。フリーキャッシュフローは797.6億円となり、設備投資と配当を十分に上回る水準を確保した。もっとも前受金増加の反動が生じる局面では、営業CFの変動幅が拡大する可能性がある点は留意される。

収益の質

経常的な収益力は堅調である一方、特別損失9.4億円(うち固定資産除却損9.1億円)が計上されており、純利益の伸び率を営業・経常利益対比でやや抑制している。営業外収益18.8億円は受取配当金4.1億円、為替差益3.9億円等から構成され、いずれも規模は限定的で経常利益への影響は軽微である。営業CFが純利益を大幅に上回るなど利益の現金化は良好だが、その主因は前受金増加という運転資本要因であり、アクルーアル(会計発生高)の観点では一時的な押し上げ効果を含む点に留意が必要である。包括利益は191.9億円で純利益180.7億円と近い水準にあり、その他有価証券評価差額金37.1億円と為替換算調整額27.3億円がプラス要因、繰延ヘッジ損益△53.2億円がマイナス要因として作用している。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画は売上高5,500.0億円(前年比+32.1%)、営業利益1,270.0億円(同+104.7%)、経常利益1,270.0億円(同+108.8%)である。Q1実績の進捗率は売上高22.4%、営業利益21.2%、経常利益21.6%で、いずれも単純な4分の1(25%)進捗をやや下回る。通期計画は営業利益の倍増を前提としており、下期にかけての増益ペース加速が計画達成の焦点となる。なお、当四半期に業績予想および配当予想の修正が行われている旨が開示されている。

株主還元

当四半期の支払配当金は42.0億円で、親会社株主に帰属する純利益179.2億円に対する配当性向は約23.4%である。自社株買いは0.04億円と僅少で、総還元性向も配当性向とほぼ同水準の約23.4%にとどまる。現金及び預金3,733.7億円、フリーキャッシュフロー797.6億円という財務余力から、配当の持続性を支える基盤は厚い。なお、2026年1月付および2026年10月予定の株式分割(1株につき2株)に伴い、1株当たり配当の表示が調整されており、年間配当金額は単純比較できない旨が開示されている。

リスク要因

  1. 事業集中リスク: 電子セグメントが売上高の62.9%、セグメント利益の約8割を占めており、同事業の需要変動や顧客の設備投資サイクルが連結業績に大きく波及する構造にある。

  2. 投資回収・稼働リスク: 建設仮勘定は1,208.5億円と有形固定資産の27.7%を占め、能力増強投資が進行中である。完成後の稼働率や投資回収状況、電子セグメントの休止固定資産減価償却費8.3億円が示す休止資産の動向が確認点となる。

  3. キャッシュフローの質と運転資本変動: 営業CFの大幅増加は前受金増加735.8億円に大きく依存しており、当該要因が反転する局面では営業CFが利益以上に変動する可能性がある。あわせて売上債権・棚卸資産の変動動向も注視される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率21.8%8.7% (4.2%–14.3%)+13.1pt
純利益率14.7%7.1% (3.2%–10.6%)+7.5pt

自社の収益性は業種中央値を大幅に上回り、上位水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)26.4%6.2% (-1.1%–14.6%)+20.2pt

売上成長率も業種上位に位置し、業種平均を大きく上回るペースで拡大している。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率21.8%、純利益率14.7%は業種中央値を大幅に上回る水準にあり、電子セグメントの高採算化(利益率27.6%)が全社収益性を牽引している。

  2. 通期計画は営業利益+104.7%増を前提としており、Q1進捗率21.2%は単純進捗の25%をやや下回る。下期の増益ペース加速が計画達成の確認事項となる。

  3. 建設仮勘定1,208.5億円は将来の生産能力拡大を示す一方、資産効率(総資産回転率の低さ)を抑制している。稼働開始後の売上・利益への転化状況が中期的な注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,948円
base(基準)2,010円
bull(強気)2,032円
算出前提
1株純資産(BPS)2,066円
調整後予想EPS172.1円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.150(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.97倍 / 11.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,954円〜2,069円、ω±0.1で 2,009円〜2,012円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。