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40222027 第1四半期プライムJGAAP

ラサ工業(4022) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益37%増

2027年度第1四半期の売上高は137.1億円(前年同期比+30.9%)、営業利益は18.1億円(同+37.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

ラサ工業株式会社

素材・化学/化学


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥137.1億¥104.7億+30.9%
営業利益¥18.1億¥13.2億+37.0%
経常利益¥18.6億¥14.5億+28.1%
純利益¥13.1億¥10.9億+20.5%
ROE4.1%3.4%-

Executive Summary

2027年3月期第1四半期は増収増益となり、電子材料事業の高成長と全社的な営業レバレッジが業績を牽引した。売上高は137.1億円(前年比+30.9%)、営業利益は18.1億円(同+37.0%)、経常利益は18.6億円(同+28.1%)、純利益は13.1億円(同+20.5%)となった。営業利益の伸び率が売上高の伸び率を6.1pt上回り、増収に伴う収益性改善が確認できる一方、実効税率上昇により純利益の伸び率は営業段階の改善ほど拡大しなかった。

業績変動要因

【売上高】売上高は137.1億円と前年同期比+30.9%増加した。主力の化成品事業は117.0億円(同+31.3%)で全体の85.3%を占め、増収の中心である。電子材料事業は8.5億円(同+82.4%)と高い伸びを示し、機械事業も9.1億円(同+19.9%)と増加した。その他事業のみ2.6億円(同-26.2%)と減収であった。

【損益】営業利益は18.1億円(同+37.0%)、営業利益率は13.2%で前年同期の12.6%から約59bp改善した。経常利益は18.6億円(同+28.1%)で、営業外収支は1.4億円の収益に対し0.8億円の費用と純額0.6億円の黒字である。純利益は13.1億円(同+20.5%)にとどまり、純利益率は9.6%と前年同期の10.4%から低下した。これは実効税率が29.6%となり、税負担が営業段階の増益ペースを完全には反映しなかったためである。特別損益に該当する項目はなく、増収増益で結論づけられる。

セグメント別分析

セグメント利益全体の76.9%を化成品事業が占め、収益の中核である。同事業のセグメント利益率は14.2%で前年同期の15.3%から約106bp低下しており、規模拡大が利益率低下を補って利益額は22.2%増加した。電子材料事業はセグメント利益率34.7%(前年同期22.2%)と大幅に改善し、利益も186.4%増と全事業中で最も強いモメンタムを示した。機械事業は売上9.1億円に対し利益0.3億円と利益率3.2%にとどまり、利益貢献は限定的である。その他事業は売上減少下でも利益率68.4%と高採算を維持した。電子材料事業の高マージン成長が続くか、化成品事業のマージン低下が一時的にとどまるかが、通期収益性の分岐点となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率13.2%は前年同期12.6%から改善し、粗利率は22.5%である。純利益率は9.6%で前年同期10.4%から低下しており、税負担増が要因である。【キャッシュ品質】売掛金・受取手形は103.5億円で電子記録債権を含めると営業債権は126.6億円に達し、売上成長に伴う運転資本増加が確認できる。【投資効率】ROE(当四半期実績ベース)は4.1%であり、自己資本比率62.5%と高い資本厚みの下で算出される水準である。有形固定資産は205.5億円と総資産の39.9%を占め、資本集約的な事業構造を反映する。【財務健全性】流動資産257.6億円は流動負債127.8億円の約2.0倍で、流動比率は良好な水準にある。長期借入金33.1億円を含む有利子負債は保守的な水準にとどまり、自己資本比率62.5%(前年同期63.7%からやや低下)は財務基盤の安定性を示す。

キャッシュフロー分析

当四半期の営業・投資・財務キャッシュフローの各数値は開示されていないため、貸借対照表の変動から資金動向を分析する。現金及び預金は48.9億円で前年同期の48.2億円から小幅増加した。一方、売掛金・受取手形は103.5億円と前年同期の98.0億円から増加し、棚卸資産も37.4億円へ増加しており、増収局面で運転資本が拡大している。建設仮勘定は39.8億円(前年同期34.2億円)と設備投資の進行を示唆し、固定資産全体も緩やかに増加している。売上増加のペースに対し営業債権の伸びが先行している点は、利益の現金化を評価するうえで注視すべき点である。

収益の質

当四半期の利益は特別損益を伴わない経常的な事業活動によるものであり、増収に伴う営業レバレッジが利益の質を支えている。営業外収益1.4億円は受取配当金0.1億円などで構成され、営業外費用0.8億円は支払利息0.3億円が中心であり、いずれも純利益に対する影響は限定的である。持分法投資損益は1.0億円のプラスで経常利益に寄与した。一方、包括利益は12.5億円と純利益13.1億円を0.6億円下回り、為替換算調整額のプラス0.8億円が有価証券評価差額金や持分法適用会社のOCI持分のマイナスで一部相殺された結果である。営業債権の増加ペースが売上成長を上回っている点は、会計上の増益がキャッシュフローに完全には転化していない可能性を示唆し、利益の質を評価するうえでの留意点となる。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高540.0億円(前年比+13.1%)、営業利益62.0億円(同+3.1%)、経常利益63.0億円(同+1.7%)である。当四半期実績の進捗率は売上高25.4%、営業利益29.1%、経常利益29.6%と、単純な四半期按分(25%)を上回る水準にある。ただし通期計画の営業利益率は11.5%相当(62.0億円÷540.0億円)であるのに対し当四半期実績は13.2%であり、会社計画はQ2以降の増収ペースやマージンが当四半期対比で平準化する前提を織り込んでいるとみられる。業績予想・配当予想ともに修正は行われていない。

株主還元

会社予想の年間配当は1株当たり36.0円であり、予想EPS110.08円に対する配当性向は約32.7%となる。予想純利益43.0億円と期中平均株式数を用いた概算配当総額は約14.1億円であり、利益剰余金216.7億円および自己資本比率62.5%を踏まえると、内部留保を確保しつつ配当を実施できる資本構成にある。当四半期時点で配当予想の修正はなく、年間36.0円の方針が維持されている。

リスク要因

  1. 売掛金回収の長期化: 売掛金・受取手形は103.5億円で前年同期の98.0億円から増加し、電子記録債権を含む営業債権は126.6億円に達する。売上成長ペースを上回る債権増加が続く場合、運転資本負担の拡大が懸念される。

  2. 主力事業のマージン低下: 連結売上の85.3%を占める化成品事業のセグメント利益率は14.2%と前年同期の15.3%から約106bp低下した。同事業の採算動向は全社収益性への影響が大きい。

  3. 電子材料事業の変動性: 同事業は売上高+82.4%、利益+186.4%と大幅に伸長したが、電子部品・半導体関連需要は循環性が高く、当四半期の高いセグメント利益率34.7%が持続するかは今後の需要動向に左右される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率13.2%8.7% (4.2%–14.3%)+4.5pt
純利益率9.6%7.1% (3.2%–10.6%)+2.5pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)30.9%6.2% (-1.1%–14.6%)+24.7pt

自社の売上成長率は業種中央値を大幅に上回り、業種内でも突出した増収局面にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 当四半期は売上高+30.9%、営業利益+37.0%と増収増益であり、営業利益率も前年同期比約59bp改善した。電子材料事業の高成長・高マージン化が全社収益性の押し上げに寄与している。

  2. 通期営業利益予想への進捗率29.1%は標準進捗を上回るものの、通期計画の想定営業利益率(約11.5%)は当四半期実績(13.2%)を下回り、会社計画はQ2以降のマージン平準化を前提としている点が読み取れる。

  3. 売掛金・受取手形の増加ペースが売上成長を上回っており、増収局面における運転資本の動向と回収サイトの推移は、利益の現金化を評価するうえで継続的な確認事項となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)904円
base(基準)935円
bull(強気)961円
算出前提値
1株純資産(BPS)824円
調整後予想EPS118.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向32.7%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.13倍 / 7.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 909円〜963円、ω±0.1で 933円〜939円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。