| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥6768.5億 | ¥6420.5億 | +5.4% |
| 営業利益 | ¥733.1億 | ¥326.1億 | +124.8% |
| 税引前利益 | ¥727.5億 | ¥304.1億 | +139.2% |
| 純利益 | ¥490.4億 | ¥199.2億 | +146.2% |
| ROE | 6.1% | 2.7% | - |
当第2四半期累計期間は、半導体・電子材料事業の需要回復と採算改善を主因に、増収に加えて大幅増益となった決算である。売上高は6,768.5億円(前年同期比+5.4%)、営業利益は733.1億円(同+124.8%)、税引前利益は727.5億円(同+139.2%、IFRS採用のため経常利益の概念はなし)、純利益(連結)は490.4億円(同+146.2%)となった。営業利益率は10.8%と前年同期5.1%から大幅に改善し、粗利率30.5%(前年23.6%)への改善が主因である。通期業績予想に対する進捗率は売上高58.1%に対し、営業利益45.8%・純利益(親会社株主帰属ベース)43.1%と利益進捗はやや緩やかで、下期偏重の計画となっている。
【売上高】売上高は6,768.5億円で前年同期比+5.4%の増収。最大セグメントの半導体・電子材料が2,989.6億円(売上構成比44.2%)で+29.6%と大幅増収し全社を牽引した。一方、Crasus Chemicalは1,300.6億円(構成比19.2%)で-13.2%、Mobilityは846.2億円(同12.5%)で-5.6%と減収した。Chemicalsは917.9億円(同13.6%)で+17.0%、Innovation Enabling Materialsは500.0億円(同7.4%)で+11.3%と増収である。増収の主因は半導体・電子材料における需要回復と価格・ミックス改善である。
【損益】営業利益は733.1億円で前年同期比+124.8%の大幅増益。粗利率は30.5%と前年23.6%から+6.9pt改善し、販管費率も17.5%(前年18.2%)に低下したことで営業レバレッジが働いた。セグメント別では半導体・電子材料が営業利益814.9億円(利益率27.3%)と全社利益の中心を担い、Chemicalsは-6.1億円の赤字ながら前年(-81.6億円)から大幅に縮小、Mobilityは42.8億円(利益率5.1%)にとどまる。セグメント合計の営業利益は985.6億円で、連結営業利益733.1億円との差額約252.5億円は本社費用等の未配分項目による。税引前利益は727.5億円(+139.2%)、純利益(連結)は490.4億円(+146.2%)で、実効税率は32.6%と前年34.5%から低下し増益に寄与した。増収増益の決算である。
半導体・電子材料は売上構成比44.2%(前年35.9%)の最大セグメントで、営業利益814.9億円(前年比+91.8%、利益率27.3%)と全社収益の中心を占める。Crasus Chemicalは売上1,300.6億円(-13.2%)ながら営業利益は38.4億円(+576.2%)と大幅増益し、利益率は3.0%まで改善した。Chemicalsは売上917.9億円(+17.0%)に対し営業利益-6.1億円(前年-81.6億円から92.5%改善)と赤字が続くが縮小傾向にある。Mobilityは売上846.2億円(-5.6%)、営業利益42.8億円(+227.4%、利益率5.1%)で減収ながら増益を確保した。Innovation Enabling Materialsは売上500.0億円(+11.3%)、営業利益63.0億円(+27.5%、利益率12.6%)と安定成長を示す。その他セグメントは売上214.2億円(-55.8%)、営業利益32.7億円(+52.2%、利益率15.2%)である。セグメント間の利益率格差(半導体27.3%に対し化学-0.7%)は大きく、全社収益は半導体・電子材料への依存度が高い構造にある。
【収益性】営業利益率は10.8%で前年同期5.1%から+5.7pt改善し、純利益率も7.2%(純利益490.4億円ベース)で前年3.1%から+4.1pt上昇した。粗利率は30.5%(前年23.6%)へ改善しており、収益性改善の主因となっている。【キャッシュ品質】営業CFは844.0億円で純利益(連結)490.4億円の1.72倍にあたり、利益の現金裏付けは良好である。フリーキャッシュフローは274.1億円のプラスで、配当支払117.3億円を上回る水準を確保した。【投資効率】ROEは6.1%(親会社株主に帰属する当期純利益/期末自己資本ベース)、総資産ベースのROAは概算2.2%である。総資産回転率は約0.31回転にとどまり、資産効率には改善余地がある。【財務健全性】自己資本比率は35.6%で前年同期33.2%から+2.4pt上昇した。有利子負債は合計9,348.6億円に対し現金及び現金同等物3,270.7億円を保有し、インタレストカバレッジ(営業利益/金融費用)は約9.6倍と利払い耐性は高い。
営業キャッシュフローは844.0億円で前年同期比+143.7%の大幅増加となり、増益を反映した。運転資本面では棚卸資産の増加が386.8億円のキャッシュアウト要因となり、売上債権も165.9億円の増加要因となった一方、仕入債務は228.0億円増加しこれらを一部相殺した。投資キャッシュフローは-569.9億円で、うち設備投資が524.2億円を占め、成長領域への投資を継続している。財務キャッシュフローは+94.8億円で、配当支払117.3億円を含みつつプラスとなった。差引フリーキャッシュフローは274.1億円のプラスで、配当支払を2.3倍上回る水準を確保しており、当期の資金創出力は投資と株主還元を賄うに十分な水準にある。現金及び現金同等物は期末時点で3,270.7億円に積み上がった。
当期の一時的要因は減損損失8.2億円(前年1.4億円)にとどまり、営業利益733.1億円の大半は経常的な事業活動による収益である。営業外損益は金融収益24.3億円に対し金融費用76.4億円、その他収益44.0億円に対しその他費用190.2億円と、営業外費用が営業外収益を上回る構造だが、営業利益に対する規模は限定的である。持分法投資利益は46.5億円で、税引前利益727.5億円に対する寄与度は6.4%にとどまり、本業の収益回復が主たる牽引役である。包括利益は648.3億円(親会社株主帰属分643.2億円)で、純利益(連結)490.4億円との間に+157.9億円の乖離があり、その主因は為替換算調整勘定+148.3億円である。円安による海外資産の換算差益が包括利益を押し上げており、当期純利益ベースの収益力とは別に評価する必要がある。営業CFは純利益(連結)の1.72倍で発生主義と現金主義の乖離は小さく、利益の質は良好と評価できる。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高58.1%(6,768.5億円/11,650.0億円)、営業利益45.8%(733.1億円/1,600.0億円)、純利益(親会社株主帰属ベース)43.1%(484.5億円/1,125.0億円)である。売上高は通期計画に対しやや前倒しで進捗している一方、利益進捗は標準的な50%進捗を下回り、下期偏重の計画となっている。当第2四半期において業績予想の修正が行われており、通期営業利益は前期比+278.5%、純利益は+287.5%の大幅増益を計画している。配当予想の修正はなく、年間配当65円を計画している。
配当予想は年間65円(中間配当0円、期末65円を計画)で、当四半期において配当予想の修正はない。期末発行済株式数から自己株式を控除した株式数ベースで算出した年間配当総額は約123億円で、通期純利益予想1,125億円(親会社株主帰属ベース)に対する配当性向は約11.0%である。上期のフリーキャッシュフロー274.1億円は上期の配当支払額117.3億円を2.3倍上回っており、配当の裏付けとなるキャッシュ創出力は確保されている。自己株式取得は上期0.2億円にとどまり、現時点での株主還元は配当が中心である。
半導体・電子材料への収益集中: 同セグメントの営業利益814.9億円は連結営業利益733.1億円の111.2%に相当し、市況変動が全社業績に与える影響は大きい。売上構成比も前年35.9%から44.2%に上昇しており、依存度が高まっている。
棚卸資産の積み上がりと運転資本負担: 棚卸資産は2,457.9億円で前年同期比+397.3億円(+19.3%)増加し、売上高の伸び+5.4%を上回るペースで積み上がっている。キャッシュフロー計算書上も棚卸資産の増加が386.8億円のキャッシュアウト要因となっており、在庫効率の動向はモニタリングが必要である。
化学セグメントの収益性: Chemicalsセグメントは売上917.9億円(+17.0%)に対し営業利益-6.1億円の赤字が継続している(前年-81.6億円から改善)。全社利益率10.8%に対し同セグメントは-0.7%と収益性の格差が残っている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.8% | 9.7% (5.4%–23.7%) | +1.2pt |
| 純利益率 | 7.2% | 5.4% (1.3%–20.1%) | +1.8pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回っており、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 5.4% | 10.6% (-3.4%–25.4%) | -5.2pt |
売上高成長率は業種中央値を下回っており、増収ペースは業種内で相対的に緩やかである。
※出所: 当社集計
粗利率が前年同期比+6.9pt(23.6%→30.5%)、営業利益率が+5.7pt(5.1%→10.8%)改善しており、半導体・電子材料の採算改善が全社収益構造を押し上げている。この改善が一時的な価格要因か構造的なミックス変化かは今後の四半期推移で見極める材料となる。
営業CFは純利益(連結)の1.72倍、FCFは274.1億円のプラスと利益の現金化は良好だが、棚卸資産が前年同期比+19.3%と売上の伸びを上回って増加している点は運転資本効率の観点で注目される。
通期進捗は売上高58.1%に対し利益進捗が営業利益45.8%・純利益43.1%にとどまり、下期における半導体需要・価格動向と化学セグメントの収益改善継続が計画達成の観点で注目点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,806円 |
| base(基準) | 4,995円 |
| bull(強気) | 5,149円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,157円 |
| 調整後予想EPS | 651.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 10.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.20倍 / 7.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 4,848円〜5,148円、ω±0.1で 4,973円〜5,028円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。