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39502026 第2四半期プライムJGAAP

ザ・パック(3950) 2026年度第2四半期決算 増収・営業益4%増

2026年度第2四半期の売上高は501.3億円(前年同期比+5.8%)、営業利益は29.7億円(同+3.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/パルプ・紙


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥501.3億¥473.9億+5.8%
営業利益¥29.7億¥28.6億+3.9%
経常利益¥30.8億¥30.4億+1.2%
純利益¥20.4億¥24.3億−16.1%
ROE(年換算)5.3%6.3%-

Executive Summary

本決算は本業の増収増益を維持したものの、前年の投資有価証券売却益の反動により最終増益率は減益となった点が最大のポイントである。売上高は501.3億円(前年比+5.8%)、営業利益は29.7億円(同+3.9%)、経常利益は30.8億円(同+1.2%)となった一方、純利益は20.4億円(同-16.1%)にとどまった。増益率の鈍化は粗利率の低下(24.4%、前年24.7%)が主因だが、販管費比率は18.5%へ改善しコスト統制は機能している。純利益の減益は前年に計上された投資有価証券売却益4.9億円の反動によるもので、営業面の悪化のみを示すものではない。

業績変動要因

【売上高】売上高は501.3億円で前年比+5.8%増収となった。主力の紙加工品事業が367.7億円(同+5.4%)と伸長し、うち段ボールが84.0億円(同+24.6%)と大きく増加した一方、印刷は7.2億円(同-23.7%)と減少しており品目間でばらつきがある。化成品事業は63.6億円(同+0.4%)とほぼ横ばい、その他事業は70.0億円(同+13.6%)と拡大した。

【損益】営業利益は29.7億円(同+3.9%)、経常利益は30.8億円(同+1.2%)で増益を確保したが、粗利率は24.4%(前年24.7%)へ低下し、増収率に対して増益率が鈍化している。純利益は20.4億円(同-16.1%)で、前年同期の投資有価証券売却益4.9億円の反動、当期の特別損失0.7億円(災害損失0.4億円等)、為替差損0.4億円が押し下げ要因となった。営業・経常段階は増収増益、最終段階は一時的要因により減益となっており、全体としては増収増益(本業)と結論づけられる。

セグメント別分析

セグメント利益(調整前)の76.3%を占める主力の紙加工品事業は、売上高367.7億円(前年比+5.4%)、セグメント利益27.8億円(同+11.8%)、利益率7.6%と増収増益を確保した。化成品事業は売上高63.6億円(同+0.4%)とほぼ横ばいながら、セグメント利益は3.3億円(同+16.4%)、利益率5.2%へ改善した。その他事業は売上高70.0億円(同+13.6%)、セグメント利益5.3億円(同+36.0%)、利益率7.6%と最も高い伸びを示した。一方、セグメント間取引消去と全社費用からなる調整額はマイナス6.7億円で、前年同期のマイナス3.0億円から悪化しており、全社費用の増加が各事業の増益を連結営業利益へ十分に転化させていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は5.9%で前年同期の6.0%からやや低下し、純利益率は4.1%で前年同期の5.1%から低下した。粗利率は24.4%(前年24.7%)で、原価上昇圧力が利益率を圧迫している。【キャッシュ品質】営業CFは36.5億円で純利益20.4億円の約1.8倍と、利益の現金裏付けは良好である。年換算DSOは67日で、一般的な目安の45〜60日を上回るため回収サイトの動向は継続的な確認を要する。【投資効率】ROE(年換算)は5.3%であり、純利益率4.1%・総資産回転率約1.0倍・財務レバレッジ1.27倍に分解される。低いレバレッジがROEを抑制する一方、資本の安定性に寄与している。【財務健全性】自己資本比率は78.7%、有利子負債はごく僅少で、流動資産535.2億円が流動負債198.3億円を大きく上回り、財務基盤は強固である。

キャッシュフロー分析

営業CFは36.5億円で、前年同期の54.4億円から32.9%減少した。減少の主因は売上債権の増減が前年の78.1億円の資金流入から今期65.4億円へ縮小したことと、仕入債務の減少(-50.3億円)が資金を圧迫したことにある。投資CFはマイナス46.5億円で、設備投資51.1億円を中心とした資本支出が続き、CapExは減価償却費14.0億円の3.6倍規模に達している。財務CFはマイナス32.4億円で、自社株買い5.0億円や配当支払いを含む。結果としてフリーキャッシュフローはマイナス10.0億円となったが、現金及び預金195.0億円と低い有利子負債水準により、当面の資金繰りへの懸念は限定的である。今後は積極投資が営業CFの拡大に結び付くかが焦点となる。

収益の質

経常利益30.8億円に対し純利益は20.4億円と乖離が大きく、その主因は前年同期に計上された投資有価証券売却益4.9億円の反動と、当期の特別損失0.7億円(災害損失0.4億円、投資有価証券評価損0.2億円等)である。営業外収支は営業外収益1.7億円(受取配当金0.7億円等)に対し営業外費用0.6億円(為替差損0.4億円等)と小規模で、経常利益の質は概ね本業由来と評価できる。営業CFは純利益の約1.8倍にあたる36.5億円を確保し、アクルーアル(会計上の利益と現金の差)は小さく、利益の現金化は良好である。包括利益は21.8億円で純利益20.4億円との差は為替換算調整額2.3億円等によるもので、大きな乖離は見られない。総じて、当期の減益は一時的要因の反動が中心であり、恒常的な収益力の悪化を示すものではない。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対する上期進捗率は、売上高47.3%、営業利益39.7%、経常利益39.9%、純利益38.5%であり、いずれも標準的な上期進捗率50%を下回る。特に営業利益は10.3pt下回っており、下期偏重の計画前提が置かれていることを示す。会社は業績予想・配当予想のいずれも修正しておらず、下期には粗利率の回復や販売量の増加による収益性改善が想定されている。通期予想は売上高1,060億円(同+2.8%)、営業利益75.0億円(同+4.1%)、経常利益77.0億円(同+2.2%)である。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり17.00円で、通期配当予想は42.00円(前年比修正なし)である。配当のみに基づく配当性向は、当期純利益20.4億円に対する配当支払額12.2億円から算出すると約59.9%となる。通期予想EPS95.35円に対する予想配当(42.00円)に基づく配当性向は約44.0%である。営業CF36.5億円は配当支払額12.2億円を上回りカバーされているが、設備投資を加味したフリーキャッシュフローはマイナス10.0億円であり、配当と投資の同時充足はフリーキャッシュフローのみでは実現していない。自社株買い5.0億円を加えた総還元性向は、配当と自社株買いの合計17.2億円を純利益20.4億円で除すと約84.5%となり、配当性向とは区別して評価すべき水準である。低い有利子負債と厚い自己資本により、当面の還元継続への財務制約は小さいと考えられる。

リスク要因

  1. 原材料・エネルギー価格と粗利率: 売上総利益率は24.4%で前年同期の24.7%から低下しており、紙・樹脂等の投入コスト変動が価格転嫁の成否とともに今後の利益率に影響する。

  2. 全社費用の増加によるセグメント増益の非転化: セグメント調整額はマイナス6.7億円で前年同期のマイナス3.0億円から悪化しており、各事業の増益が連結営業利益へ十分反映されにくくなっている。

  3. 設備投資の収益化とFCF: 設備投資51.1億円が営業CF36.5億円を上回りFCFはマイナス10.0億円となった。稼働率や需要が想定に届かない場合、投資回収の遅延がROEや資本効率を圧迫する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率5.9%9.7% (5.4%–23.7%)−3.7pt
純利益率4.1%5.4% (1.3%–20.1%)−1.3pt

収益性は業種中央値を下回り、営業利益率・純利益率とも業種下位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)5.8%10.6% (-3.4%–25.4%)−4.8pt

売上高成長率も業種中央値を下回るが、IQR下限(-3.4%)は上回っており、業種内で下位から中位圏に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は前年比+5.8%増、営業利益は同+3.9%増で本業は増収増益を維持した一方、純利益16.1%減は前年の投資有価証券売却益の反動という一時的要因が主因であり、営業実態の悪化とは区別して捉える必要がある。

  2. 通期計画に対する上期の営業利益進捗率は39.7%と標準的な50%を10.3pt下回っており、下期における粗利率回復や販売量増加の実現が計画達成の鍵となる。

  3. 設備投資51.1億円がCapEx/減価償却比3.6倍の積極投資局面にあり、FCFはマイナス10.0億円となった。強固な自己資本(78.7%)と低い有利子負債が財務面での耐性を提供しているが、投資の収益化ペースが今後の資本効率を左右する構造的な観察点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,284円
base(基準)1,308円
bull(強気)1,328円
算出前提
1株純資産(BPS)1,403円
調整後予想EPS102.8円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向44.0%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.93倍 / 12.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,273円〜1,346円、ω±0.1で 1,305円〜1,311円。

注記:

  • のれん償却 0.3円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。