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38542026 通期プライムJGAAP

株式会社アイル 2026年度 通期 決算

株式会社アイルの2026年度通期決算レポート

株式会社アイル

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥208.9億¥192.9億+8.3%
営業利益¥55.6億¥48.2億+15.5%
経常利益¥56.1億¥47.7億+17.6%
純利益¥41.8億¥34.9億+19.5%
ROE30.1%30.9%-

Executive Summary

増収に対して利益成長が上回る増収増益決算となり、収益性の改善が進んだ。売上高は208.9億円(前年比+8.3%)、営業利益は55.6億円(同+15.5%)、経常利益は56.1億円(同+17.6%)、純利益は41.8億円(同+19.5%)となった。粗利率の改善が販管費率上昇を吸収し、営業利益率は前年から拡大した。

業績変動要因

【売上高】売上高は208.9億円で前年比+8.3%増収となった。セグメント別の詳細開示は確認できないが、既存事業の拡大が増収を牽引したとみられる。

【損益】営業利益は55.6億円(同+15.5%)、経常利益は56.1億円(同+17.6%)、純利益は41.8億円(同+19.5%)といずれも増収率を上回る伸びを示した。売上総利益率は57.4%となり前年から改善し、販管費率上昇(売上比30.8%)を吸収した。営業外損益は0.4億円の黒字にとどまり、経常利益の増加は主として営業利益の伸長による。特別損益はほぼ計上されておらず、純利益の増益は一過性要因に依存しない。結論として増収増益。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は26.6%で前年の25.0%から改善、純利益率は20.0%で前年の18.1%から拡大した。粗利率は57.4%である。【キャッシュ品質】営業CFは34.5億円で純利益41.8億円に対する比率は0.83倍にとどまり、売上債権・契約資産の増加4.9億円と法人税支払12.9億円が現金転換を抑制した。【投資効率】ROEは30.1%、総資産は179.6億円で前年比+13.9%増加した。【財務健全性】自己資本比率は77.2%、流動資産142.9億円に対し流動負債32.4億円で流動性は厚く、現金及び預金は79.1億円と総資産の44.0%を占める。

キャッシュフロー分析

営業CFは34.5億円で前年比+2.6%とほぼ横ばいであり、純利益の伸び+19.5%に対しては現金化の遅れがみられる。投資CFは-35.1億円で、設備投資4.0億円に加え定期預金への22.0億円の預入が含まれる。財務CFは-16.4億円で、配当金支払16.8億円と自社株買い0.9億円が主因である。営業CFと投資CFの合計であるフリーCFは-0.5億円となったが、定期預金預入を除けば実質的な資金創出力は確保されている。現金及び現金同等物は期末57.1億円へ減少した。

収益の質

営業外収益0.4億円、営業外費用は僅少であり、経常利益の増加は本業である営業利益の伸長に依存している。特別利益・特別損失はいずれも0.0億円程度で、純利益の増益に一時的要因はほぼ寄与していない。営業CFは34.5億円で純利益41.8億円の0.83倍にとどまり、売上債権・契約資産の増加が発生主義利益と現金収支の乖離要因となっている。包括利益は42.1億円で純利益41.8億円とほぼ同水準であり、その他の包括利益項目(退職給付調整額0.4億円等)の影響は限定的で、利益の質を大きく歪める要因は見当たらない。

業績予想・ガイダンス

次期会社予想は売上高228.0億円(前年比+9.1%)を見込む一方、営業利益は50.0億円(同-10.2%)、経常利益は50.4億円(同-10.1%)と減益計画となっている。予想営業利益率は21.9%で、当期実績26.6%から低下する前提であり、増収基調を維持しつつ利益率の再構築が課題となる。予想EPSは141.67円で当期実績167.01円を下回る。

株主還元

年間配当は67.00円(中間32.00円、期末35.00円)で、配当性向は40.1%である。自社株買いは0.9億円実施しており、配当と合わせた総還元性向は約42%となる。営業CF34.5億円は配当金総額16.8億円の約2.1倍であり、配当は営業キャッシュフローで賄われている。次期予想配当は70.00円で3円の増配計画である。

リスク要因

  1. 利益率低下計画: 次期会社計画は増収を見込みつつ営業利益は-10.2%の減益を予想しており、営業利益率は当期26.6%から約4.7pt低下する見通しである。案件構成や投資増加が想定以上となるリスクがある。

  2. キャッシュ転換の弱さ: 営業CFは純利益の0.83倍にとどまり、売上債権・契約資産の増加4.9億円が現金化を抑制している。利益成長が営業CF成長に結びつかない状態が続くと資本配分の自由度が低下する可能性がある。

  3. 運転資本・回収リスク: 案件型ビジネスの特性上、検収・回収タイミングの変動が売上債権残高や営業CFに影響しやすく、継続的なモニタリングが必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率26.6%8.0% (3.6%–16.1%)+18.7pt
純利益率20.0%5.9% (2.2%–11.7%)+14.1pt

自社の営業利益率・純利益率は業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で高水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)8.3%10.0% (1.8%–20.3%)−1.7pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回り、成長ペースは業種内で中位水準にとどまる。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率26.6%、純利益率20.0%、ROE30.1%はいずれも業種中央値を大幅に上回り、粗利率改善(約2pt上昇)が収益性拡大を牽引した。

  2. 次期会社計画は増収減益であり、営業利益率が21.9%へ低下する前提となっている。当期の高利益率を将来水準としてそのまま見込むことには留意が必要である。

  3. 営業CF/純利益は0.83倍、現金及び現金同等物は期末57.1億円へ減少したが、自己資本比率77.2%・流動比率440%超と財務基盤は厚く、配当は営業CFで十分にカバーされている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)806円
base(基準)841円
bull(強気)884円
算出前提
1株純資産(BPS)555円
調整後予想EPS148.6円
株主資本コスト r9.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向49.4%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.52倍 / 5.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 818円〜866円、ω±0.1で 834円〜852円。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。