| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥304.8億 | ¥282.3億 | +8.0% |
| 営業利益 | ¥47.0億 | ¥46.0億 | +2.0% |
| 経常利益 | ¥45.7億 | ¥46.1億 | -0.9% |
| 純利益 | ¥29.8億 | ¥34.3億 | -13.1% |
| ROE | 20.5% | 22.0% | - |
当期は営業利益段階では増収増益を維持したものの、経常利益・純利益は減益となり、最終段階で利益が圧迫された決算である。売上高は304.8億円(前年比+8.0%)、営業利益は47.0億円(同+2.0%)と増加した一方、経常利益は45.7億円(同-0.9%)、純利益は29.8億円(同-13.1%)へ低下した。最終減益の主因は、前年に計上した投資有価証券売却益3.2億円の反動と、当期の投資有価証券評価損0.7億円という特別損益の振れであり、事業の経常的な収益力自体は営業利益ベースで底堅く推移している。EPSは83.41円(前年94.15円)へ低下した。
【売上高】売上高は304.8億円で前年比+8.0%の増収となり、主要3セグメントがいずれも増収に寄与した。主力の連結決算開示事業(売上構成比31.7%)が+16.2%と最も高い伸びを示し牽引役となった一方、売上最大のデジタルトランスフォーメーション推進事業(構成比36.2%)は+6.8%、経営管理ソリューション事業(構成比31.8%)は+1.7%増にとどまった。
【損益】営業利益は47.0億円で前年比+2.0%の増益にとどまり、売上成長率+8.0%を下回るペースだった。販管費が88.3億円(+10.7%)と売上成長を上回るペースで増加し、営業利益率は15.4%(前年16.3%)へ0.9pt低下した。セグメント別では連結決算開示事業の営業利益が29.2億円(+45.7%)、利益率30.3%へ大幅改善した一方、経営管理ソリューション事業は11.3億円(-36.3%)へ悪化し利益率11.7%へ低下、利益ミックスを押し下げた。経常利益は45.7億円(-0.9%)で、支払手数料0.6億円や為替差損0.1億円を含む営業外費用1.8億円が押し下げ要因となった。純利益は29.8億円(-13.1%)で、前年の投資有価証券売却益3.2億円の反動と当期の投資有価証券評価損0.7億円計上という一時的要因が主因である。結論として、営業段階では増収増益、経常・最終段階では増収減益の構図である。
主力4事業のうち、連結決算開示事業が営業利益29.2億円(+45.7%)、利益率30.3%と最も高い収益性を確保し、連結増益の牽引役となった。デジタルトランスフォーメーション推進事業は売上110.2億円(構成比36.2%、事業別最大)で+6.8%の増収を確保したが、営業利益は17.2億円(+0.1%)とほぼ横ばいで、利益率は15.6%にとどまった。経営管理ソリューション事業は売上96.9億円(+1.7%)に対し営業利益11.3億円(-36.3%)と大幅に悪化し、利益率11.7%へ低下、連結利益率の希釈要因となっている。その他事業は売上5.3億円(+21.5%)、営業利益1.0億円(+4.7%)、利益率19.6%と小規模ながら安定的に推移した。事業間の収益性格差拡大が連結マージンのミックス要因として顕在化している。
【収益性】営業利益率は15.4%(前年16.3%)、経常利益率は15.0%(前年16.3%)、純利益率は9.8%(前年12.2%)といずれも前年から低下し、特に純利益率の下落幅が大きい。売上総利益率(粗利率)は44.4%で前年からほぼ横ばいであり、コスト構造は概ね安定している。【キャッシュ品質】営業CFは37.9億円で純利益29.8億円の1.27倍のカバレッジを確保し利益の現金化は良好だが、EBITDA51.1億円対比では0.74倍にとどまり、売上債権や棚卸資産の増加を伴う運転資本の変動が現金転換をやや鈍化させている。【投資効率】ROEは20.5%(前年23.8%)で引き続き高水準だが、純利益減少を反映してやや低下した。設備投資6.0億円は減価償却費4.2億円を上回り、投資超過の局面にある。【財務健全性】自己資本比率は60.3%(前年63.9%)、現金及び預金128.2億円、流動資産195.8億円に対し流動負債90.2億円と流動性は厚い。自社株買い32.3億円の実施により純資産は145.7億円(前年156.0億円)へ減少し、自己資本比率もやや低下した。
営業CFは37.9億円で前年比-15.2%の減少となり、純利益の減少に加え、法人税等の支払15.7億円や売上債権+1.4億円・棚卸資産+0.9億円の増加を伴う運転資本の変動がキャッシュを吸収した。投資CFは-13.4億円で、設備投資6.0億円を中心に投資超過となった。財務CFは-42.6億円で、自社株買い32.3億円とキャッシュ・フロー計算書ベースの配当金支払9.3億円が主な流出要因である。フリーキャッシュフローは24.5億円(営業CF37.9億円+投資CF-13.4億円)を確保しており、自社株買いを含む資本政策実行後もなお内部資金で相応の余力を保っている。現金及び預金は128.2億円へ前年の145.9億円から減少したが、流動負債90.2億円対比では引き続き潤沢な水準にある。
営業利益47.0億円・EBITDA51.1億円は事業の経常的な稼ぐ力を反映し安定的に推移している。一方、経常利益から純利益にかけては、当期の特別損失0.7億円(投資有価証券評価損)と前年の特別利益3.2億円(投資有価証券売却益)という一時的項目の反動が影響し、経常利益のYoY-0.9%に対し純利益はYoY-13.1%と下落幅が大きくなっている。営業外収益は0.5億円と小さく受取利息が中心である一方、営業外費用1.8億円は支払手数料0.6億円や為替差損0.1億円等で構成され、経常段階の押し下げ要因となった。包括利益は30.2億円で純利益29.8億円とほぼ同水準にとどまり、為替換算調整額+0.4億円等その他の包括利益項目の影響は限定的で、純利益と包括利益の乖離は小さく収益の質を大きく損なうものではない。
会社側は通期計画として売上高328.0億円(+7.6%)、営業利益50.0億円(+6.4%)、経常利益50.0億円(+9.3%)の増収増益を見込んでいる。計画上の営業利益率は約15.2%(50.0億円/328.0億円)で、当期実績の15.4%からほぼ横ばい水準を想定しており、大幅な収益性改善は前提としていない。EPS予想は100.13円で当期実績83.41円からの回復を見込む水準であり、純利益の一過性要因による下振れが解消される想定と読める。配当予想は34円で、当期実績配当32円からの増配計画である。
当期の配当は期末32円(中間配当なし)で、配当性向は38.4%であった。これに加えて自社株買いを32.3億円実施しており、配当総額11.2億円と合わせた総還元は約43.5億円、純利益29.8億円比で約146%に達した。フリーキャッシュフロー24.5億円対比でも総還元は上回る規模であり、現預金や内部留保を活用した積極的な株主還元を実施した年度と位置づけられる。来期の配当予想は34円で、前期実績32円からの増配方針が示されている。
経営管理ソリューション事業の採算悪化: 営業利益11.3億円(前年比-36.3%)、利益率11.7%へ低下した。売上構成比31.8%を占める主力事業の一つであり、連結営業利益率15.4%の押し下げ要因となっている。
現金転換の鈍化: 営業CF37.9億円は前年比-15.2%減少し、純利益カバレッジは1.27倍、EBITDA対比では0.74倍にとどまる。売上債権+1.4億円、棚卸資産+0.9億円の増加が運転資本吸収要因となっており、利益成長に対しキャッシュフローの伸びが追いついていない。
特別損益の変動性: 当期は投資有価証券評価損0.7億円を計上した一方、前年は投資有価証券売却益3.2億円を計上しており、この一過性項目の反動が純利益YoY-13.1%の主因となった。保有有価証券の時価変動は今後も純利益のボラティリティ要因となり得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 15.4% | 8.1% (3.7%–16.1%) | +7.3pt |
| 純利益率 | 9.8% | 5.9% (2.2%–11.8%) | +3.9pt |
収益性は業種中央値を大きく上回り、営業利益率・純利益率ともに業種上位水準に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.0% | 10.1% (1.8%–20.2%) | -2.1pt |
売上高成長率は業種中央値をやや下回り、成長性では中位水準にとどまる。
※出所: 当社集計
主力の連結決算開示事業が営業利益+45.7%、利益率30.3%へ改善し増益をけん引した一方、経営管理ソリューション事業は営業利益-36.3%と採算が悪化しており、事業ポートフォリオ間の収益性格差が拡大している。
純利益YoY-13.1%は主に投資有価証券に関する特別損益の反動によるもので、営業利益ベースでは+2.0%の増益を確保しており、事業の経常的な収益力自体は維持されている。
配当32円に加え自社株買い32.3億円を実施し、総還元は純利益比約146%に達した。現金及び預金128.2億円、自己資本比率60.3%という財務基盤を背景とした株主還元強化の局面といえる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 599円 |
| base(基準) | 625円 |
| bull(強気) | 657円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 423円 |
| 調整後予想EPS | 105.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 34.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.48倍 / 6.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 607円〜644円、ω±0.1で 620円〜633円。
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。