| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥976.0億 | ¥768.2億 | +27.1% |
| 営業利益 | ¥65.9億 | ¥60.3億 | +9.2% |
| 税引前利益 | ¥67.1億 | ¥57.4億 | +17.0% |
| 純利益 | ¥44.5億 | ¥38.1億 | +16.7% |
| ROE | 2.7% | 2.4% | - |
売上高が27.1%増と大きく伸びる一方、営業利益の伸びは9.2%増にとどまり、増収に対して増益ペースが鈍化した点が今四半期の特徴である。売上高は976.0億円(前年768.2億円、+27.1%)、営業利益は65.9億円(前年60.3億円、+9.2%)、純利益(親会社株主に帰属する四半期利益)は43.95億円(前年37.77億円、+16.4%)となった。増収はシステムインテグレーション売上の大幅拡大が主因だが、原価率上昇により粗利率が低下し、増収に見合う増益にはつながっていない。
【売上高】売上高は976.0億円(前年比+27.1%)と大幅増収。セグメント別では主力のネットワークサービス及びSI事業が968.4億円(同+27.3%)と全体を牽引し、内訳ではシステムインテグレーション売上高が507.4億円(前年335.6億円、+51.2%)と急拡大した一方、ネットワークサービス売上高は461.0億円(同+8.4%)と相対的に緩やかな伸びだった。ATM運営事業は7.6億円(同+2.0%)で規模は小さい。
【損益】営業利益は65.9億円(前年比+9.2%)で増益を確保したものの、売上総利益率は18.4%(売上総利益179.7億円)と、原価の伸び(+32.4%)が売上の伸び(+27.1%)を上回ったことで圧迫され、営業利益率は6.7%にとどまった。販管費は113.9億円(同+7.6%)で売上増に対し抑制的に推移し、営業段階の効率は概ね維持された。金融収益が7.96億円(前年2.23億円)へ増加したことが税引前利益を下支えし、税引前利益は67.1億円(同+17.0%)、純利益は44.5億円(同+16.7%)となった。増収増益ではあるが、増益率が増収率を大きく下回る点は収益性の観点で留意すべき変化である。
ネットワークサービス及びSI事業は売上968.4億円(前年比+27.3%)、営業利益62.8億円(同+9.4%)、利益率6.5%で、全社売上の99.2%を占める中核事業である。ATM運営事業は売上7.6億円(同+2.0%)、営業利益3.1億円(同+6.6%)、利益率40.1%と高マージンだが規模は限定的。両セグメントとも増収増益だが、主力事業の利益成長が売上成長に追随していない点が全社営業利益率の低下につながっている。
【収益性】営業利益率は6.7%で、粗利率は18.4%、純利益率は4.6%となった。ROEは2.7%(四半期実績のまま、年率換算前の値)であり、資産規模の拡大に対して利益成長がやや追いついていない状況を反映している。【キャッシュ品質】営業CFは105.3億円で純利益44.5億円の2.4倍相当と、利益の裏付けとなる現金創出力は良好である。【投資効率】総資産は3637.6億円(前年3469.3億円)に拡大し、資産回転率は低位で、資産効率の改善余地がある。【財務健全性】自己資本比率は44.2%(前年45.5%)とやや低下したが依然堅実な水準で、EBITと金融費用の比較からインタレスト・カバレッジは高く、金利負担への耐性は確保されている。
営業CFは105.3億円で前年比13.0%減少したが、純利益44.5億円に対しては2.4倍の水準を維持し、利益の現金化は良好である。減少の主因は前払費用の増加(△115.2億円)や棚卸資産の増加(△46.6億円)による運転資本の膨張で、これは仕入債務の増加(+90.4億円)や契約負債の増加(+57.9億円)による流入と相殺されている。投資CFは△74.3億円で、設備投資77.9億円が主な支出要因である。財務CFは△74.7億円で、配当支払34.6億円が中心を占める。フリーキャッシュフローは31.0億円となり、配当支払34.6億円をほぼ、しかしわずかに下回る水準にとどまり、現金及び現金同等物は341.9億円へ減少した。在庫と前払の増加は将来の売上化を伴う先行投資的な性格も持つが、キャッシュ転換のタイミングは今後の注視点となる。
純利益44.5億円のうち、営業利益65.9億円に対し金融収益7.96億円が押し上げ要因として働き、金融費用4.63億円と持分法損益△2.09億円が相殺要因となっている。金融収益の増加(前年2.23億円→当期7.96億円)は税引前利益の伸び(+17.0%)を後押ししており、本業の営業利益の伸び(+9.2%)を上回る速度で最終利益が伸びた一因となっている。包括利益は63.8億円で純利益44.5億円との差はその他の包括利益(主に金融商品の公正価値変動+16.9億円、在外営業活動体の換算差額+2.5億円)によるもので、両者の乖離は限定的であり、収益の質を大きく損なう要因は見られない。営業CFが純利益を上回る水準を維持していることも、アクルーアル面での質の高さを示している。
通期業績予想に対し、売上高は976.0億円で進捗率25.4%(通期予想3850.0億円)と概ね季節性に沿った進捗である。一方、営業利益は65.9億円で進捗率17.1%(通期予想385.0億円)にとどまり、売上に比べて利益進捗が遅れている。同社は下期偏重の収益構造を持つとみられ、契約負債の増加(+15.9%)は将来の売上認識余地を示唆するが、通期の営業利益成長率+10.5%に対して現時点の伸び+9.2%は概ね近似する水準であり、今後の四半期における利益率改善の有無が進捗の巻き返しを左右する。業績予想・配当予想ともに当四半期の修正はない。
当期の配当支払額は34.6億円(前年30.96億円)で、通期の配当予想は1株あたり43.00円である。通期予想EPS141.03円を用いた配当性向は約30.5%となる。自己株式の処分は小規模(0.18億円)にとどまり、株主還元は配当を中心とした構成である。フリーキャッシュフロー31.0億円は配当支払額34.6億円とほぼ同水準で、当期の配当は営業活動によるキャッシュ創出でほぼ裏付けられている。
粗利率の希薄化リスク: 売上総利益率は18.4%で、SI売上比率の上昇(SI売上+51.2%)に伴い原価率が売上原価+32.4%と売上の伸びを上回っており、案件ミックス変化がマージンを圧迫する構造が続く可能性がある。
運転資本膨張によるキャッシュ転換の遅延: 棚卸資産が118.5億円(前年71.3億円、+66.1%)、前払費用が453.4億円相当(流動+非流動の合計、前年比増加)と拡大し、在庫・前払の消化状況が今後のキャッシュフローに影響を与える可能性がある。
事業集中度リスク: 売上の99.2%をネットワークサービス及びSI事業に依存し、当該事業の受注動向や価格競争(通信・SI領域)が業績全体に大きく影響する構造となっている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.7% | 8.1% (2.3%–15.9%) | -1.3pt |
| 純利益率 | 4.6% | 5.9% (1.6%–10.7%) | -1.3pt |
収益性は営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、業界内では相対的に低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 27.1% | 9.3% (0.4%–16.9%) | +17.8pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、IT・通信業界内でも高い成長ペースにある。
※出所: 当社調べ
高成長と収益性軟化の併存: 売上高は+27.1%と業種中央値を大きく上回る成長を示す一方、営業利益率は6.7%で業種中央値8.1%を下回り、成長のスピードと収益性の質のバランスが決算上の論点となっている。
キャッシュの質は良好: 営業CFは純利益の2.4倍の水準にあり、利益の現金裏付けは確認できる。一方でフリーキャッシュフロー31.0億円は配当支払34.6億円とほぼ同水準であり、在庫・前払の増加が今後のキャッシュ創出力に与える影響はモニタリングポイントとなる。
下期偏重の進捗構造: 通期営業利益予想に対する進捗率は17.1%と、売上進捗率25.4%に比べて低く、契約負債の積み上がり(+15.9%)は将来の売上化余地を示すものの、下期における利益率改善の実現度が通期予想達成の鍵となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,068円 |
| base(基準) | 1,101円 |
| bull(強気) | 1,142円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 907円 |
| 調整後予想EPS | 147.9円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.21倍 / 7.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,070円〜1,134円、ω±0.1で 1,096円〜1,108円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。