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36602026 通期プライムJGAAP

株式会社アイスタイル 2026年度 通期 決算

株式会社アイスタイルの2026年度通期決算レポート

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥818.1億¥687.7億+19.0%
営業利益¥40.9億¥31.6億+29.1%
経常利益¥42.4億¥33.1億+28.2%
純利益¥30.3億¥23.3億-26.6%
ROE12.7%13.7%-

Executive Summary

増収増益が明確な決算で、トップライン成長を主因に営業・経常・純利益がいずれも2桁の伸びとなった。売上高は818.1億円(前年687.7億円、+19.0%)、営業利益は40.9億円(同31.6億円、+29.1%)、経常利益は42.4億円(同33.1億円、+28.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益は30.1億円(同23.3億円、+29.4%)となった。増収率を上回る増益率は、高マージンのマーケティングソリューション事業の拡大とリテール事業の規模効果による販管費吸収が寄与している。

業績変動要因

【売上高】売上高は818.1億円で前年比+19.0%の増収。セグメント別ではリテール事業が621.7億円(構成比76.0%、+16.0%)と最大の売上規模を占め、マーケティングソリューション事業は139.8億円(構成比17.1%、+23.6%)、グローバル事業は57.9億円(構成比7.1%、+38.5%)と3事業すべてで増収。グローバル事業の伸長率が最も高く、事業規模拡大が進んでいる。

【損益】営業利益は40.9億円(+29.1%)、経常利益は42.4億円(+28.2%)と増収率を上回る増益率を確保した。営業利益の押し上げは、マージン25.1%と高収益なマーケティングソリューション事業の利益が35.2億円(+24.6%)に伸長したことが主因で、リテール事業も利益36.0億円(+15.5%、マージン5.8%)と規模成長に伴い着実に増加した。一方グローバル事業は売上増加が先行し、営業損失は3.6億円(前年比赤字拡大)となっている。経常利益から親会社株主帰属純利益への乖離(42.4億円→30.1億円)は主に法人税等12.6億円の負担によるもので、特別損益は利益0.4億円と規模は軽微。全体としては増収増益であり、収益ミックスの改善が利益成長を牽引した構図といえる。

セグメント別分析

リテール事業は売上621.7億円(構成比76.0%、+16.0%)、営業利益36.0億円(+15.5%)、利益率5.8%と、売上規模で最大だが利益率は相対的に低い。マーケティングソリューション事業は売上139.8億円(構成比17.1%、+23.6%)に対し営業利益35.2億円(+24.6%)、利益率25.1%と高収益で、全社営業利益の過半を実質的に牽引している。グローバル事業は売上57.9億円(構成比7.1%、+38.5%)と最も高い成長率を示す一方、営業損失3.6億円(前年比赤字拡大)で、規模拡大が先行し収益化には至っていない。その他事業は売上23.5億円(+54.2%)、営業利益1.9億円(利益率8.1%)。売上構成では低マージンのリテール事業への依存度が高く、利益構成では高マージンのマーケティングソリューション事業の存在感が大きいという非対称な構造が見られる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は5.0%で前年4.6%から+0.4pt改善、経常利益率は5.2%(前年4.8%)、純利益率(親会社株主帰属)は3.7%(前年3.4%)とそれぞれ改善しており、収益性は緩やかな上昇トレンドにある。【キャッシュ品質】営業CF59.6億円は当期純利益(連結ベース)の約2倍に達し、キャッシュ創出力は良好である。【投資効率】ROEは12.7%で、総資産回転率の高さ(総資産403.9億円に対し売上818.1億円)が利益率とあわせてリターンを支えている。【財務健全性】自己資本比率は58.9%と前年(純資産170.1億円/総資産346.0億円ベース)から純資産237.8億円へ拡大し財務基盤は強化されており、流動資産247.5億円に対し流動負債114.6億円と流動性にも余裕がある。

キャッシュフロー分析

営業CFは59.6億円で前年(31.4億円相当)から大幅に増加し、投資CFは設備投資16.2億円を含め33.2億円のマイナスとなった結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は26.4億円のプラスを確保した。財務CFは1.2億円のマイナスと小幅で、長期借入の返済等が中心である。運転資本面では棚卸資産が9.9億円、売上債権が5.1億円それぞれ増加し資金を吸収したが、仕入債務の増加7.1億円が一部を相殺しており、事業成長に伴う在庫・債権の積み増しが進行している。手元の現金及び預金は97.5億円と積み上がっており、投資・株主還元に対する資金的な柔軟性は確保されている。

収益の質

当期の利益は経常的な事業活動が中心で、特別利益0.4億円・特別損失は僅少にとどまり、非経常要因の影響は限定的である。営業外収益2.6億円は為替差益0.7億円、受取配当金0.1億円等に分散しており、単一の一時的要因への依存は見られない。経常利益42.4億円から親会社株主帰属純利益30.1億円への乖離(約29%)は主に法人税等12.6億円の負担によるものであり、実効税率換算で説明可能な範囲にある。営業CFが純利益を上回る水準で推移している点は、計上された利益がキャッシュを伴う実態を反映していることを示唆する。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高が90.9%(818.1億円/900.0億円)、営業利益が81.7%(40.9億円/50.0億円)、経常利益が83.2%(42.4億円/51.0億円)となっている。一方、純利益は通期予想14.0億円に対し実績30.1億円(親会社株主帰属)と大幅に上回っており、進捗率は200%を超える水準である。売上・営業利益・経常利益の進捗が予想対比で相対的に低いのに対し純利益が予想を大幅に超過している構図は、通期予想時点で想定されていた税負担や営業外要因の見込みと実績の差異が大きい可能性を示している。

株主還元

配当は期末1円で、配当性向は3.3%と低水準にとどまり、内部留保を重視する方針がうかがえる。営業CF59.6億円、フリーキャッシュフロー26.4億円に対し配当総額は0.9億円と小さく、配当のキャッシュフローによるカバレッジは大きい。現金及び預金97.5億円という手元資金の厚さも踏まえると、現時点の配当水準は財務面での持続性に制約を与えるものではないとみられる。

リスク要因

  1. リテール事業への売上依存: リテール事業が売上高構成比76.0%を占め、当該事業の需要動向が全社業績に与える影響が大きい。利益率は5.8%と相対的に低く、販促費や在庫政策の変動が業績のブレ要因となりうる。

  2. グローバル事業の収益化: グローバル事業は売上57.9億円(+38.5%)と高成長だが、営業損失3.6億円(マージン-6.1%)で前年から赤字が拡大している。規模拡大に対する収益化のタイムラインがモニタリング対象となる。

  3. 運転資本の積み増し: 棚卸資産74.4億円(当期9.9億円増)、売上債権60.6億円(当期5.1億円増)と増加しており、成長投資に伴う資金滞留や、在庫の陳腐化・値引き圧力によるマージン低下の可能性が留意点となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率5.0%8.1% (3.7%–16.1%)-3.1pt
純利益率3.7%5.9% (2.2%–11.8%)-2.2pt

業種中央値と比較すると営業利益率・純利益率はいずれも下回っており、収益性は業種内で相対的に低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)19.0%10.1% (1.8%–20.2%)+8.9pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、成長性の面では業種内で上位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収率(+19.0%)を上回る増益率(営業利益+29.1%)は、高マージンのマーケティングソリューション事業の拡大による収益ミックス改善を反映している。業種比較では営業利益率・純利益率は中央値を下回るが、売上成長率は中央値を大きく上回る点が特徴的である。

  2. 通期予想に対する進捗は売上高90.9%、営業利益81.7%と相対的に緩やかだが、純利益は予想を大幅に超過しており、税負担・営業外要因を含めた通期見通しとの整合性が今後の観察点となる。

  3. グローバル事業は高い売上成長(+38.5%)を示す一方で営業損失が拡大しており、当該事業の損益転換の進捗は次期以降の全社収益性を左右する構造的な要素として注目される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)208円
base(基準)211円
bull(強気)215円
算出前提
1株純資産(BPS)226円
調整後予想EPS16.8円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向14.3%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.93倍 / 12.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 205円〜217円、ω±0.1で 211円〜212円。

注記:

  • のれん償却 2.1円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 28%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。