| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥982.3億 | ¥916.2億 | +7.2% |
| 営業利益 | ¥76.0億 | ¥66.3億 | +14.5% |
| 経常利益 | ¥87.0億 | ¥82.5億 | +5.3% |
| 純利益 | ¥70.8億 | ¥53.6億 | +32.0% |
| ROE | 8.2% | 6.6% | - |
増収増益に加え、特別利益の計上を主因に純利益が大幅増となった決算である。売上高は982.3億円(前年比+7.2%)、営業利益は76.0億円(同+14.5%)、経常利益は87.0億円(同+5.3%)となった。純利益(連結、非支配株主持分込み)は70.8億円(同+32.0%)で、親会社株主に帰属する当期純利益は68.8億円(同+38.0%)となり、投資有価証券売却益12.47億円の計上と前年の特別損失(減損損失6.10億円含む)からの反動が押し上げ要因となった。増収の主因はシンクタンク・コンサルティングサービスの高成長(+16.2%)で、営業利益率は7.7%(前年7.2%)へ改善した一方、経常利益の伸びは持分法投資利益の減少(13.0億円→7.1億円)により営業利益の伸びを下回った。
【売上高】売上高982.3億円(前年比+7.2%)は、シンクタンク・コンサルティングサービス427.7億円(+16.2%)が牽引し、ITサービス567.0億円(+1.5%)は伸び悩んだ。売上構成比はITサービス57.7%、シンクタンク・コンサル43.5%(セグメント間取引調整前)で、高成長を続けるコンサル事業の構成比拡大が進んでいる。
【損益】営業利益は76.0億円(+14.5%)で、販管費率が15.7%へ改善し費用効率化が寄与した。経常利益は87.0億円(+5.3%)にとどまり、持分法投資利益が7.1億円(前年13.0億円)へ減少したことが営業利益の伸びを相殺した。特別損益では投資有価証券売却益12.47億円(一時的要因)を計上し、前年の特別損失(減損損失6.10億円含む)計上からの反動もあって税引前利益は前年比+29.2%と大きく伸長、純利益(連結)は+32.0%となった。結論として、増収増益である。
シンクタンク・コンサルティングサービスは売上高427.7億円(前年比+16.2%)、セグメント利益75.3億円(同+35.2%)で、利益率は17.6%(前年15.2%、+2.5pt)へ改善し全社利益成長の主導役となった。ITサービスは売上高567.0億円(+1.5%)に対しセグメント利益11.7億円(-56.7%)と大幅減益となり、利益率は2.1%(前年4.9%、-2.9pt)へ低下した。前年同期はシンクタンク・コンサルで6.05億円、ITサービスで0.04億円の減損損失を計上していたが、当期は重要な減損はない。両セグメントの採算格差が拡大しており、全社収益性はコンサル事業の高採算化に依存する構図が強まっている。
【収益性】営業利益率は7.7%で前年7.2%から改善し、純利益率(連結)は7.2%(前年5.9%)へ上昇した。ROEは8.2%で、収益性改善の効果が資本効率にも反映されている。【キャッシュ品質】現金及び預金は299.2億円、有価証券(流動)119.8億円を保有し流動性は厚い。売掛金・受取手形は296.3億円で前年429.2億円から30.9%減少し、運転資本の圧縮が進んだ。【投資効率】総資産回転率は売上高982.3億円÷総資産1291.0億円で0.76回となり、資産効率は概ね前年並みで推移している。【財務健全性】自己資本比率は66.9%と高水準を維持し、流動資産789.4億円は流動負債296.4億円を大きく上回り流動比率は266%に達する。負債側では退職給付に係る負債97.8億円が構造的な固定負債として存在する。
キャッシュ・フロー計算書の開示はないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は299.2億円と前年同期の303.1億円から微減(-1.3%)にとどまり、資金水準は概ね安定している。売掛金・受取手形は296.3億円へ前年429.2億円から30.9%減少し、棚卸資産も1.8億円へ61.8%減少するなど、運転資本の圧縮が進展した。一方で未払費用は6.6億円へ35.8%減少、賞与引当金も3.1億円へ57.6%減少しており、支払サイドの整理も同時に進んでいる。建設仮勘定は26.3億円へ75.9%増加し、システム投資などの進捗がうかがえる。全体として、資産・負債双方の圧縮を伴いながら現預金水準を維持しており、資金繰りは安定的に推移していると評価できる。
経常的な収益は営業利益76.0億円と営業外収益11.3億円(受取配当金2.2億円、持分法利益0.7億円等)で構成され、営業外収益は売上高の約1.2%にとどまり本業由来の利益が中心である。一方、特別利益として投資有価証券売却益12.5億円(売上高比約1.3%)を計上しており、これは一時的要因である。特別損益の純額は当期がプラス9.9億円(特別利益12.5億円-特別損失2.5億円)であるのに対し、前年同期はマイナス7.5億円(減損損失6.1億円含む特別損失7.6億円が特別利益0.1億円を上回る)であり、この17億円超の振れが税引前利益・純利益の高い伸び率(それぞれ+29.2%、+32.0%)の主因の一つとなっている。営業利益の伸び(+14.5%)に対し純利益の伸び(+32.0%)が大幅に上回る点は、一時的な特別損益の影響を除いた実力ベースの収益成長を過大評価しないよう留意が必要である。
通期計画に対する進捗率は、売上高78.6%(982.3億円/1250.0億円)、営業利益90.5%(76.0億円/84.0億円)、経常利益91.6%(87.0億円/95.0億円)、純利益(親会社株主帰属ベース)104.2%(68.8億円/66.0億円)となり、利益進捗が先行している。通期経常利益予想95.0億円は前期比-2.4%であり、残り四半期の想定額は約8.0億円と、累計9か月間の四半期平均(約29.0億円)を大きく下回る保守的な水準が織り込まれている。同様に営業利益も残り四半期想定額は約8.0億円にとどまり、直近の四半期ペースからの減速を前提とした計画とみられる。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はない。
中間配当は1株当たり80円で前年同期と同水準を維持し、通期配当予想は85円と期末での積み増しを計画している。会社予想EPS418.88円を分母とした配当性向は約20.3%であり、潤沢な現預金(299.2億円)と自己資本比率66.9%の財務基盤を踏まえると、配当の持続性に懸念は小さい。当四半期の配当予想修正はない。
ITサービス事業の採算悪化: セグメント利益は11.7億円(前年比-56.7%)、利益率は2.1%(前年4.9%)へ低下した。受注損失引当金は0.9億円から8.2億円へ増加しており、固定価格案件等でのコスト超過リスクが顕在化している可能性がある。
事業ポートフォリオの偏り: ITサービスが売上高の57.7%(567.0億円/982.3億円)を占め、同事業の採算変動が全社業績に与える影響が大きい構造となっている。
退職給付債務の存在: 退職給付に係る負債は97.8億円(前年96.9億円から微増)で、割引率や年金運用環境の変化に伴う費用・その他包括利益への影響が想定される。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 7.7% | 8.2% (3.6%–18.0%) | -0.4pt |
| 純利益率 | 7.2% | 6.0% (2.2%–12.7%) | +1.2pt |
営業利益率は業種中央値をやや下回るが、純利益率は中央値を上回り収益性は概ね業界平均水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 7.2% | 10.4% (-1.1%–19.5%) | -3.2pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、成長速度の面では業界内でやや控えめな位置づけとなる。
※出所: 当社集計
シンクタンク・コンサルティングサービスの利益率が17.6%(前年比+2.5pt)へ上昇する一方、ITサービスは2.1%(同-2.9pt)へ低下し、セグメント間の収益構造の二極化が鮮明になっている。
純利益(連結)の伸び+32.0%は、投資有価証券売却益12.5億円の計上と前年の特別損失計上の反動という一時的要因の影響を含んでおり、営業利益の伸び+14.5%との差分は特別損益要因として区別して捉える必要がある。
通期計画に対する進捗は経常利益91.6%、純利益(親会社株主帰属ベース)104.2%と利益面で先行しており、残り四半期の会社計画は保守的な想定に基づいている可能性がある。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 5,139円 |
| base(基準) | 5,286円 |
| bull(強気) | 5,330円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,481円 |
| 調整後予想EPS | 460.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 20.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.96倍 / 11.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 5,137円〜5,442円、ω±0.1で 5,279円〜5,290円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。