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35392026 通期プライムJGAAP

株式会社JMホールディングス 2026年度 通期 決算

株式会社JMホールディングスの2026年度通期決算レポート

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1985.4億¥1862.1億+6.6%
営業利益¥90.3億¥100.5億−10.2%
経常利益¥91.8億¥101.4億−9.5%
純利益¥48.8億¥64.9億−24.8%
ROE9.9%14.3%-

Executive Summary

2026年7月期は増収ながら利益率低下により減益となった決算で、増収と利益成長が分離した点が最大の特徴である。売上高は1985.4億円(前年比+6.6%)、営業利益は90.3億円(同-10.2%)、経常利益は91.8億円(同-9.5%)、純利益は48.8億円(同-24.8%)となった。主因はスーパーマーケット事業の増収に対し粗利率低下と販管費増が先行したことに加え、減損損失13.1億円を含む特別損失の拡大が最終利益を圧迫したことにある。

業績変動要因

【売上高】売上高は1985.4億円で前年比+6.6%増収となった。主力のスーパーマーケット事業は売上構成比97.0%を占め、同事業単独で+6.7%増収と全体を牽引した。その他事業(外食・イベント関連等)も+5.2%増収となり、両セグメントとも増収を確保した。

【損益】売上総利益率は28.0%と前年28.7%から低下し、販管費率も23.5%と前年23.3%から上昇したため、営業利益は90.3億円(-10.2%)に縮小した。販管費の伸び率+7.5%は売上成長率+6.6%を上回り、増収を利益に転換できていない。経常利益も91.8億円(-9.5%)と減益し、さらに減損損失13.1億円を含む特別損失14.5億円が特別利益3.8億円を上回ったため、純利益は48.8億円(-24.8%)まで縮小した。増収減益の決算であり、粗利率低下とコスト増、減損損失が減益の主因である。

セグメント別分析

スーパーマーケット事業は売上高1926.0億円(+6.7%)、セグメント利益85.4億円(-10.7%)、利益率4.4%と、増収減益で連結利益の約93.8%を占める中核事業である。その他事業は売上高59.4億円(+5.2%)、利益5.7億円(-4.5%)、利益率9.6%と主力事業を上回る収益性を保つが、規模が小さく利益率低下を補完する構図には至っていない。両セグメントともに減益となっており、減損損失もスーパーマーケット事業で12.3億円発生し、店舗資産の収益性が課題となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率4.5%は前年5.4%から約0.9pt低下し、純利益率も2.5%と前年3.5%から低下した。粗利率28.0%は前年28.7%から低下しており、増収局面での利益率圧縮が明確である。【キャッシュ品質】営業CFは87.6億円で純利益48.8億円の1.77倍あり、会計利益の現金裏付けは良好である。一方、棚卸資産が10.9億円増加し運転資本を圧迫している。【投資効率】ROE9.9%は自己資本比率上昇や利益率低下の影響を受け、前年から低下傾向にある。設備投資41.9億円は減価償却28.1億円の1.49倍で、成長投資は継続している。【財務健全性】自己資本比率64.3%、現金及び預金202.4億円と、財務基盤は健全である。有利子負債は限定的で、金融費用負担も小さい。

キャッシュフロー分析

営業CFは87.6億円で前年66.4億円から+31.9%増加し、純利益48.8億円を上回る現金創出力を確保した。投資CFは-52.1億円で、うち設備投資が41.9億円を占め、店舗・物流網への投資を継続している。財務CFは-29.5億円で、配当支払12.2億円や借入返済が主な要因である。結果としてフリーキャッシュフローは35.5億円の正であり、投資後も資金余力を確保した。ただし棚卸資産の増加10.9億円が営業CFの押し下げ要因となっており、在庫回転の動向は今後の資金効率を左右する。

収益の質

経常利益91.8億円に対し純利益は48.8億円で、乖離は約47%と大きい。主因は特別損失14.5億円(うち減損損失13.1億円)が特別利益3.8億円を上回ったことと、実効税率が高水準となったことである。減損損失は前年2.8億円から大幅に増加しており、一時的要因として最終利益を圧迫した。営業外収益は2.3億円と売上高の0.1%程度に過ぎず、経常利益は営業利益に概ね依存する構造である。したがって当期の最終利益は、通常の事業収益力に加え店舗資産の減損という一時的要因の影響を強く受けた結果と解釈できる。

業績予想・ガイダンス

会社は次期に売上高2055.0億円(+3.5%)、営業利益110.0億円(+21.9%)、経常利益111.0億円(+20.9%)、EPS130.70円を計画している。営業利益率は当期4.5%から約5.4%への回復を前提としており、売上成長率を上回る利益成長を見込む点が特徴である。この計画の達成には、当期に低下した粗利率の回復と、売上成長を上回った販管費増勢の抑制が必要となる。また当期に拡大した減損損失が次期に平準化されることも、増益率が売上成長率を上回る計画の前提となっている。

株主還元

年間配当は1株当たり25円(中間12円、期末13円)で、配当性向は25.7%と一般的な目安を大きく下回る水準である。当期に自社株買いは実施されておらず、配当性向と総還元性向は一致する。配当支払額約12.7億円に対し、フリーキャッシュフロー35.5億円、営業CF87.6億円はいずれも十分に上回っており、現行配当のキャッシュ面での持続性は高い。次期は1株当たり26円への増配を計画しており、利益回復を前提とした緩やかな増配方針が見て取れる。

リスク要因

  1. 主力事業への集中: スーパーマーケット事業が売上高の97.0%、セグメント利益の約93.8%を占める。食品小売の価格競争や商品調達コストの変動が連結業績に直接波及する構造である。

  2. 粗利率低下とコスト増: 売上総利益率は前年比約0.7pt低下し、販管費増加率+7.5%は売上成長率+6.6%を上回った。人件費・物流費・調達価格の上昇が薄い営業マージンを一段と圧迫するリスクがある。

  3. 店舗資産の減損: 減損損失は13.1億円と前年2.8億円から大幅に増加し、うち12.3億円がスーパーマーケット事業で発生した。不採算店舗の収益性や店舗網再編の進捗が今後の焦点となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(retail)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.5%3.5% (1.1%–7.9%)+1.0pt
純利益率2.5%2.8% (1.0%–6.1%)−0.4pt

営業利益率は業種中央値を上回るが、純利益率は特別損失の影響でやや下回る。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)6.6%5.0% (2.0%–13.5%)+1.6pt

売上高成長率は業種中央値を上回り、増収面では相対的に良好な位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は+6.6%の増収を確保したが、営業利益率は4.5%へ約0.9pt低下しており、増収を利益成長に転換できていない点が当期決算の注目点である。

  2. 減損損失13.1億円を中心とする特別損失が最終利益を大きく圧迫しており、純利益の減益率(-24.8%)は経常利益の減益率(-9.5%)を大きく上回る。最終利益の評価には一時的要因の影響を区別する必要がある。

  3. 営業CFは前年比+31.9%と増加し、純利益の1.77倍の現金創出力を維持している。配当性向25.7%、自己資本比率64.3%という財務基盤の健全性は、次期の増益計画・増配方針を支える基盤となっている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,030円
base(基準)1,094円
bull(強気)1,128円
算出前提
1株純資産(BPS)964円
調整後予想EPS138.3円
株主資本コスト r9.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向19.9%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.13倍 / 7.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,062円〜1,126円、ω±0.1で 1,090円〜1,099円。

注記:

  • のれん償却 4.0円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。