| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥262.7億 | ¥275.5億 | -4.6% |
| 営業利益 | ¥12.4億 | ¥10.8億 | +15.2% |
| 経常利益 | ¥27.2億 | ¥17.5億 | +55.6% |
| 純利益 | ¥22.7億 | ¥15.9億 | +42.3% |
| ROE | 2.3% | 1.6% | - |
売上高が減少する一方で採算改善により増益を確保しており、事業ポートフォリオの質的改善が進んでいる決算である。売上高は262.7億円(前年比-4.6%)、営業利益は12.4億円(同+15.2%)、経常利益は27.2億円(同+55.6%)、純利益(親会社株主帰属)は22.6億円(同+40.5%)となった。売上減の主因は土木セグメントの案件消化ペース低下だが、鉄構・ソリューションの採算改善と持分法投資利益・補助金収入の増加が経常段階を押し上げた。
【売上高】売上高は262.7億円で前年比-4.6%となった。セグメント別では鉄構126.5億円(+3.1%)、ソリューション18.9億円(+8.2%)が増収を確保した一方、土木(Engineering)は59.4億円と-26.4%の大幅減収、建築(Construction)も42.0億円で-2.4%とやや減収した。全社売上の縮小は主に土木の案件進捗ペースの鈍化に起因する。
【損益】営業利益は12.4億円(+15.2%)、営業利益率4.7%は前年3.9%から改善した。粗利率は17.1%と前年比で改善し、鉄構の採算改善(営業利益24.0億円、+113.2%)とソリューションの高マージン(37.5%)が押し上げ要因となった一方、土木は営業損失12.7億円と赤字転落し、全社利益を圧迫している。販管費率は12.4%とやや上昇したが、粗利改善がこれを上回った。経常利益は持分法投資利益13.4億円(前年4.1億円)と補助金収入3.3億円の寄与により27.2億円(+55.6%)まで拡大し、純利益は22.6億円(+40.5%)となった。前年に計上された投資有価証券売却益3.75億円が剥落した中での増益であり、減収増益の構図である。
主力の鉄構セグメントは売上126.5億円(+3.1%)、営業利益24.0億円(+113.2%)、利益率19.0%と全社利益を牽引した。ソリューションは売上18.9億円(+8.2%)、営業利益7.1億円、利益率37.5%と高収益を維持している。建築は売上42.0億円(-2.4%)、営業利益4.1億円(+20.0%)、利益率9.9%と底堅い。一方、土木(Engineering)は売上59.4億円(-26.4%)に対し営業損失12.7億円となり、前年同期の利益25百万円から大幅に悪化し、全社セグメント利益(22.5億円)の伸びを相殺する形となった。セグメント間の採算格差が大きく、土木の損益是正が全社マージン改善の鍵となる。
【収益性】営業利益率4.7%(前年3.9%)、純利益率8.6%(前年5.8%)はいずれも改善したが、営業外収益(18.0億円、売上比約6.9%)が経常利益拡大に大きく寄与しており、コア収益力の伸びは相対的に緩やかである。【キャッシュ品質】ROEは2.3%と低位で、総資産回転率0.17倍が押し下げ要因となっている。【投資効率】完成工事未収入金は384.7億円へ前年比32.9%減少し、資金回収が進展している。【財務健全性】自己資本比率63.9%、流動比率174.3%と高水準であり、有利子負債は96.6億円に対し現金及び預金277.9億円とネットキャッシュの状態にある。
キャッシュフロー計算書の開示はないが、BS変動から資金動向を分析すると、現金及び預金は277.9億円と前年同期の175.6億円から+58.2%増加し、資金創出力の向上がうかがえる。主因は完成工事未収入金が573.3億円から384.7億円へ大幅に減少したことによる運転資本の圧縮である。一方、未成工事受入金(前受金)は93.6億円から80.5億円へ減少し、前受金クッションはやや縮小した。長期借入金は88.8億円から80.8億円へ減少しデレバレッジが進んでおり、投資・財務活動面でも資金保守的な運営がうかがえる。
今期は特別損益の計上が目立たず、前年に計上された投資有価証券売却益3.75億円が剥落している中での増益であり、一時的要因に依存しない点は評価できる。ただし営業外収益は18.0億円と売上高の約6.9%を占め、内訳は持分法投資利益13.4億円、補助金収入3.3億円が中心であり、経常利益の伸びの多くは本業以外の要因によるものである。経常利益27.2億円と純利益22.6億円の差は主に法人税等(実効税率約16.6%)によるもので、税負担の範囲内の乖離にとどまる。包括利益は23.1億円で純利益22.6億円とほぼ同水準であり、その他有価証券評価差額金や退職給付調整額など評価差額項目からの大きな乖離は見られない。完成工事未収入金の減少はアクルーアルの質の改善を示唆しており、資金創出面での健全性は保たれている。
通期計画に対する進捗率は、売上高21.0%(262.7億円/1,250億円)、営業利益17.3%(12.4億円/72.0億円)と、四半期の標準的な進捗(25%)を下回っている。一方、経常利益は28.6%(27.2億円/95.0億円)、純利益は31.8%(22.6億円/71.0億円)と先行しており、持分法投資利益や補助金収入といった営業外要因の押し上げが背景にある。通期の営業利益・経常利益はいずれも前年比マイナスの計画(-16.3%、-14.1%)であり、下半期にかけての土木セグメントの採算是正と鉄構・ソリューションの案件消化が計画達成の鍵となる。今回、業績予想・配当予想の修正はない。
通期配当予想は1株当たり42円(2026年4月の株式分割考慮後)で、通期EPS予想138.46円から算出される配当性向は約30.3%である。配当予想の修正はなく、前年同期からの継続方針とみられる。自己株式は前年同期の0.67億円から15.68億円へ拡大しており、自社株買いの進展が確認できる。配当のみで見た配当性向は約30%だが、自己株式の増加を加味した総還元の水準は、配当性向単独より高いと考えられる。ネットキャッシュ基調と高い自己資本比率(63.9%)から、還元の原資には相対的な余力がある。
土木セグメントの採算悪化: 売上59.4億円(-26.4%)に対し営業損失12.7億円となり、前年同期の利益25百万円から大幅に悪化した。全社セグメント利益の伸びを相殺しており、赤字継続は全社マージンの制約要因となる。
工事関連の与信・引当リスク: 完成工事未収入金は384.7億円と前年比32.9%減少したが依然大きな規模であり、工事損失引当金は35.1億円(前年比-3.1億円)計上されている。個別案件の採算変動が今後の損益に影響し得る。
営業外収益への依存: 経常利益の伸長は持分法投資利益13.4億円、補助金収入3.3億円といった営業外要因に大きく依存しており、これらは投資先の業績や制度動向により変動しやすく、コア収益(営業利益)との乖離が構造的な特徴となっている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.7% | 8.7% (4.2%–14.2%) | -4.0pt |
| 純利益率 | 8.6% | 7.0% (3.2%–10.6%) | +1.6pt |
営業利益率は業種中央値を下回るが、純利益率は営業外要因の寄与もあり業種中央値を上回っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -4.6% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | -10.8pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、成長性の面では業種内で下位に位置する。
※出所: 当社調べ
粗利率改善と鉄構・ソリューションの高採算により営業増益を確保した一方、経常・純利益の伸長は持分法投資利益・補助金収入といった営業外要因への依存度が高く、コア収益力の伸びとは区別してとらえる必要がある。
土木セグメントが売上26.4%減、営業損失12.7億円と赤字転落し、全社の利益率改善の頭打ち要因となっている。同セグメントの採算是正の進捗が今後のモニタリングポイントとなる。
完成工事未収入金の大幅な圧縮と現金及び預金の積み増し(前年比+58.2%)により、資金創出力とバランスシートの健全性が向上している。自己資本比率63.9%、ネットキャッシュの状態は、今後の資本政策の選択肢の広さを示している。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,788円 |
| base(基準) | 1,832円 |
| bull(強気) | 1,865円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,927円 |
| 調整後予想EPS | 154.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.95倍 / 11.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,782円〜1,886円、ω±0.1で 1,829円〜1,835円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。