| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥166.6億 | ¥151.5億 | +9.9% |
| 営業利益 | ¥38.1億 | ¥38.4億 | -0.5% |
| 経常利益 | ¥40.2億 | ¥40.5億 | -0.7% |
| 純利益 | ¥28.0億 | ¥27.9億 | +0.3% |
| ROE | 3.9% | 3.8% | - |
増収ながら原価上昇と全社費用の増加により営業・経常段階では減益となったが、非支配株主帰属損益控除後の親会社株主に帰属する当期純利益は増益を確保した決算。売上高は166.6億円(前年比+9.9%)、営業利益は38.1億円(同-0.5%)、経常利益は40.2億円(同-0.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は26.2億円(同+1.4%)。主力の溶射加工(単体)事業の伸長で増収を確保したものの、粗利率は37.2%(前年40.0%)へ低下し、営業外の為替差益等が下支えする形で最終利益の増益を維持した。
【売上高】売上高は166.6億円で前年比+9.9%の増収。セグメント別では主力の溶射加工(単体)が125.4億円(全体構成比75.3%)で前年比+12.5%と牽引役となり、国内子会社も9.2億円(同+7.9%)と伸長した。一方、海外子会社は29.1億円で同-3.2%の減収となり、地域間で明暗が分かれた。
【損益】営業利益38.1億円(同-0.5%)、経常利益40.2億円(同-0.7%)でともに減益。売上原価の伸びが売上高の伸びを上回り、粗利率は37.2%(前年40.0%)へ2.8pt低下した。販管費率は14.3%(前年14.6%)へ改善し費用面の抑制は効いたが、粗利率悪化を吸収しきれず営業利益率は22.9%(前年25.3%)へ2.4pt縮小した。セグメント利益合計は46.0億円(前年41.6億円、+10.6%)と増加した一方、各セグメントに配分されない全社費用(調整額)が△5.8億円(前年△1.1億円)へ拡大し、経常利益の伸びを打ち消した。特別損失は0.01億円と軽微で一時的要因の影響は限定的である。税引前利益40.2億円から法人税等12.2億円、非支配株主帰属利益1.8億円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は26.2億円(+1.4%)となり、最終段階では増益を確保した。結論として増収減益(親会社株主帰属純利益は微増)の決算である。
セグメント利益ベースでは、溶射加工(単体)が34.3億円(前年26.2億円、+31.1%)、利益率27.4%(前年23.5%)へ改善し収益の柱となった。一方、海外子会社は9.4億円(前年13.4億円、-29.7%)と大幅減益で、利益率も32.3%(前年44.5%)へ12.2pt悪化しており、売上減収に加え採算面での悪化が顕著である。国内子会社は1.1億円(前年1.2億円、-3.4%)とほぼ横ばい。セグメント利益合計は前年比+10.6%と増加したにもかかわらず、各事業に配分されない全社費用(調整額)が△1.1億円から△5.8億円へ拡大したことで、経常利益は微減にとどまった。全社費用の拡大は主に事業セグメントに帰属しない営業外収益・一般管理費・研究開発費の増加によるものであり、事業別の収益力と連結決算の間の乖離要因として確認できる。
【収益性】営業利益率は22.9%(前年25.3%)、粗利率は37.2%(前年40.0%)といずれも前年から低下しており、原価上昇や海外事業の採算悪化が収益性を圧迫していることを示唆する。【キャッシュ品質】現金及び預金は155.1億円(前年147.4億円)へ増加を確保したが、売掛金180.8億円(前年168.6億円、+7.2%)、原材料50.8億円(+20.6%)、仕掛品34.9億円(+12.7%)と運転資本項目が売上の伸び(+9.9%)を上回るペースで増加しており、キャッシュ創出の質の面でモニタリングが必要である。【投資効率】ROEは3.9%(四半期実績ベース)で、親会社株主に帰属する当期純利益26.2億円を自己資本水準に対して捉えた水準である。【財務健全性】自己資本比率は69.9%(前年74.8%)へ4.9pt低下したものの依然として高水準を維持し、流動比率は363.3%と厚い流動性を確保している。長期借入金は89.2億円(前年52.5億円、+70.1%)へ増加し、有利子負債の資本に対する比率(Debt/Capital)は11.5%、営業利益に対する支払利息の倍率(インタレストカバレッジ)は約136倍と、金利負担への耐性は引き続き大きい。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は155.1億円(前年147.4億円)へ増加した一方、長期借入金が89.2億円(前年52.5億円、+70.1%)へ拡大しており、外部資金調達を通じた手元流動性の確保が進んだことがうかがえる。他方、売掛金(180.8億円、+7.2%)、原材料(50.8億円、+20.6%)、仕掛品(34.9億円、+12.7%)はいずれも売上高の伸び(+9.9%)を上回るペースで増加しており、運転資本の積み上がりが営業活動によるキャッシュ創出を圧迫する可能性がある。有形固定資産は461.8億円(前年436.9億円)へ増加し、うち土地は136.6億円(前年122.3億円)と伸びており、設備投資が継続していることを示す。借入金の増加と運転資本の膨張が同時に進行している点は、資金繰り構造の変化として留意される。
経常利益40.2億円のうち、営業外収益2.4億円は為替差益1.1億円が主体であり、営業外費用0.4億円(うち支払利息0.3億円)を控除した営業外純額は+2.1億円のプラス寄与となった。特別損失は0.01億円(固定資産除売却損)と軽微で、利益の大宗は経常的な事業活動から創出されている。包括利益は31.2億円で、親会社株主帰属分は28.9億円と、同期間の親会社株主に帰属する当期純利益26.2億円との間に約2.7億円の乖離が生じている。この差の主因は為替換算調整額3.1億円(円安による海外子会社純資産の換算増)であり、前年の包括利益19.4億円から+61.1%の大幅増加も同様に為替相場変動の影響が大きい。為替関連のその他包括利益は反復性に乏しく、当期純利益の趨勢的な収益力とは性質が異なる点に留意が必要である。
通期業績予想(売上高685.0億円、営業利益167.0億円、経常利益167.0億円、親会社株主に帰属する当期純利益108.6億円)に対する当第1四半期の進捗率は、売上高24.3%、営業利益22.9%、経常利益24.1%、純利益24.1%であった。単純な4分の1(25%)対比では営業利益がやや低い進捗にとどまる一方、他の指標はほぼ標準的なペースである。通期予想は前期比で売上+17.1%、営業利益+18.4%、経常利益+13.3%の増収増益を見込んでおり、当第1四半期実績(増収減益)から通期にかけて収益性改善を織り込んだ計画となっている。当第1四半期において業績予想および配当予想の修正が行われている旨が開示されており、今後の期中修正の有無が進捗確認のポイントとなる。
通期配当予想は1株当たり92.00円で、通期EPS予想182.60円に基づく配当性向は約50.4%である。当第1四半期において配当予想の修正が行われている。現金及び預金155.1億円、自己資本比率69.9%と財務基盤は引き続き健全であり、インタレストカバレッジ約136倍と利払い余力も大きいことから、当該配当水準を支える財務的な裏付けは確保されている。
海外子会社の採算悪化: 海外子会社の売上高は29.1億円で前年比-3.2%の減収に加え、セグメント利益は9.4億円で前年比-29.7%と大幅に悪化し、利益率は32.3%(前年44.5%)へ12.2pt低下した。現地需要の変動または為替影響が採算を圧迫している可能性がある。
運転資本の積み増し: 売掛金180.8億円(+7.2%)、原材料50.8億円(+20.6%)、仕掛品34.9億円(+12.7%)がいずれも売上高の伸び(+9.9%)を上回るペースで増加している。運転資本の膨張が続く場合、営業活動によるキャッシュ創出を圧迫する可能性がある。
全社費用の拡大による利益圧縮: セグメントに配分されない全社費用(調整額)が前年△1.1億円から当期△5.8億円へ拡大し、セグメント利益合計の増加(+10.6%)にもかかわらず経常利益の伸びを抑制した。この費用増加の反復性・持続性は今後の利益率動向に影響し得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 22.9% | 8.7% (4.2%–14.2%) | +14.2pt |
| 純利益率 | 16.8% | 7.0% (3.2%–10.6%) | +9.8pt |
自社の収益性は業種中央値を大きく上回り、営業利益率・純利益率とも業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.9% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +3.7pt |
売上高成長率も業種中央値を上回るが、IQR上限(14.6%)には届かず業種内では中上位水準にとどまる。
※出所: 当社集計
増収ながら粗利率は37.2%(前年40.0%)へ2.8pt低下し、営業利益率も22.9%(前年25.3%)へ縮小した。原価上昇や海外子会社の採算悪化が今後も続くかが、収益性の趨勢を見極める上での観察点となる。
セグメント利益合計は前年比+10.6%と増加している一方、事業に配分されない全社費用(調整額)の拡大(△1.1億円→△5.8億円)が経常利益の伸びを吸収しており、事業別収益力と連結決算数値の乖離要因として構造を確認できる。
売掛金・原材料・仕掛品といった運転資本項目が売上の伸びを上回るペースで増加しており、キャッシュ創出の質を評価するうえでのモニタリングポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,403円 |
| base(基準) | 1,466円 |
| bull(強気) | 1,512円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,222円 |
| 調整後予想EPS | 203.9円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 50.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.20倍 / 7.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,426円〜1,508円、ω±0.1で 1,460円〜1,474円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。