| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥85.8億 | ¥78.9億 | +8.8% |
| 営業利益 | ¥11.9億 | ¥11.1億 | +7.7% |
| 経常利益 | ¥13.2億 | ¥13.3億 | -1.1% |
| 純利益 | ¥9.5億 | ¥9.2億 | +3.4% |
| ROE | 3.2% | 3.1% | - |
当第1四半期は増収増益となったものの、経常利益は前年並みで足踏みし、税引前利益の伸びは投資有価証券売却益という一時的要因に支えられた。売上高は85.8億円(前年比+8.8%)、営業利益は11.9億円(同+7.7%)、経常利益は13.2億円(同-1.1%)となった。純利益は連結ベース(非支配株主持分を含む当期純利益)で9.5億円(同+3.4%)、うち親会社株主に帰属する当期純利益は8.5億円(同+1.4%)である。増収はEcSolution・ItSolution両セグメントの拡大によるが、経常利益の伸び悩みは持分法投資利益の減少が主因である。
【売上高】売上高は85.8億円で前年比+8.8%の増収。EcSolutionが46.3億円(同+7.9%、構成比53.9%)、ItSolutionが40.0億円(同+9.3%、構成比46.1%)と両輪で伸長した。契約負債(前受金)は26.7億円と前年比+22.3%増加しており、ItSolutionの一定期間にわたり移転される財(保守・サブスクリプション性収益)の拡大が寄与しているとみられる。
【損益】営業利益は11.9億円(同+7.7%)、営業利益率は13.9%で前年14.0%から0.1pt低下した。売上総利益率も40.0%と前年40.8%から0.8pt低下しており、主因はEcSolutionのセグメント利益率悪化(後述)である。一方、販管費率は26.1%と前年26.7%から改善し、粗利低下の一部を吸収した。経常利益は13.2億円(同-1.1%)とほぼ横ばいで、持分法による投資利益が0.5億円と前年1.7億円から約7割減少したことが響いた。税引前利益は15.2億円(同+14.6%)と大きく伸びたが、これは投資有価証券売却益2.1億円という一時的要因によるものである。親会社株主に帰属する当期純利益は8.5億円(同+1.4%)にとどまり、実効税率約37.9%の税負担と非支配株主帰属利益0.9億円(前年0.7億円)が、税引前利益の伸びを純利益段階で相殺した。結論として、当四半期は増収増益であるが、経常利益ベースでは実質横ばいであり、増益の実態はセグメントミックスと一時的利益に左右されている。
EcSolutionは売上高46.3億円(前年比+7.9%、構成比53.9%)、セグメント利益9.4億円(前年11.4億円、同-16.9%)で、利益率は20.4%と前年26.5%から6.1pt低下した。ItSolutionは売上高40.0億円(同+9.3%、構成比46.1%)、セグメント利益6.6億円(前年5.2億円、同+25.8%)で、利益率は16.4%と前年14.2%から2.2pt改善した。両セグメントの増収は続いているが、収益性の方向は対照的であり、主力のEcSolutionの利益率低下がItSolutionの改善で一部相殺される構図となっている。全社費用等の調整額は2.8億円のマイナスで、調整後の連結経常利益は13.2億円である。
【収益性】営業利益率は13.9%で前年14.0%から0.1pt低下、売上総利益率は40.0%で前年40.8%から0.8pt低下した一方、販管費率は26.1%と前年26.7%から改善しており、コスト管理は増収に対して効率化が進んでいる。親会社株主帰属ベースの純利益率は9.9%で前年10.7%から0.7pt低下した。【キャッシュ品質】契約負債(前受金)は26.7億円と前年比+22.3%増加し前受収益の積み上がりが見られる一方、税引前利益の押し上げには投資有価証券売却益2.1億円という非経常項目が寄与しており、経常的な収益力とは切り分けて評価する必要がある。【投資効率】ROEは3.2%で、EPS(基本)は33.64円と前年33.84円からわずかに減少した。純利益(親会社株主帰属分)自体は+1.4%増加しているにもかかわらずEPSが減少したのは、期中平均株式数が増加した影響であり、自己株式の減少(処分または権利行使)が背景にあるとみられる。【財務健全性】自己資本比率は71.9%と高水準で、現金及び預金137.9億円に加え流動有価証券20.0億円を保有し、支払利息は0.05億円未満と有利子負債負担は極めて軽微である。
資金動向をバランスシートの増減から見ると、現金及び預金は137.9億円と前期末比+5.7億円(+4.3%)増加している。売掛金・受取手形は61.0億円と前期末比-18.6億円(-23.4%)減少し、買掛金・支払手形も24.0億円と-7.7億円(-24.3%)減少しており、期末時点の債権・債務水準が縮小している。一方で契約負債(前受金)は26.7億円と+4.9億円(+22.3%)増加しており、前受収益の積み上がりが資金繰りの安定に寄与していると考えられる。未払法人税等は前期末比-8.7億円(-68.9%)減少しており、これは前期分の納税が期中に実行された影響とみられ、キャッシュアウトを伴う流動負債圧縮要因である。投資有価証券は+5.1億円(+6.0%)増加しており、評価益の積み上がりまたは追加取得が寄与している。全体として、現預金・有価証券を厚めに保有する保守的な資金構造が維持されている。
当四半期の収益は営業利益・経常利益ベースの経常的な稼ぎが中心だが、税引前利益の伸び(+14.6%)は投資有価証券売却益2.1億円という一時的要因に支えられている点に留意が必要である。経常利益(13.2億円)は前年比-1.1%とほぼ横ばいで、持分法による投資利益が0.5億円と前年1.7億円から大幅に縮小しており、営業外収益全体も1.3億円と前年2.2億円から減少している。経常利益と親会社株主帰属の純利益(8.5億円)との乖離は、実効税率約37.9%の税負担および非支配株主帰属利益0.9億円によるもので、特段の異常性はない。なお包括利益は13.4億円(うち親会社株主分12.4億円)となり、純利益8.5億円を上回っているが、これは保有する投資有価証券の評価差額金が+4.0億円増加したことが主因であり、当期の経常的な収益力とは区別して捉える必要がある。
通期計画に対する進捗率は、売上高が85.8億円/370.0億円で23.2%、営業利益が11.9億円/63.0億円で18.9%、経常利益が13.2億円/65.5億円で20.1%、親会社株主帰属の純利益が8.5億円/42.0億円で20.3%となった。単純な四半期進捗の目安である25%と比較すると、いずれの指標も下回っており、特に営業利益の進捗が-6.1pt低いことが目立つ。この背景には、EcSolutionの利益率低下と、経常利益における持分法投資利益の縮小がある。当四半期時点で業績予想・配当予想はいずれも修正されておらず、通期計画(売上+7.6%、営業利益+1.5%、経常利益+0.1%)は据え置かれている。
通期の配当予想は1株62円で、EPS予想165.75円に対する配当性向は約37.4%である。前年の配当は中間31円であったとみられ、通期62円計画は前年と概ね同水準の配当方針を示している。当四半期時点で配当予想の修正はない。現金及び預金137.9億円、自己資本比率71.9%という財務基盤を踏まえると、計画配当の原資については安定性が確保されている。
セグメント集中と主力事業の採算悪化: EcSolutionは売上構成比53.9%を占める主力事業だが、セグメント利益率は20.4%と前年26.5%から6.1pt低下しており、案件構成や外注コストの変動が連結収益に与える影響が大きい。
一時的利益への依存: 税引前利益の伸び(+14.6%)は投資有価証券売却益2.1億円に支えられており、これを除いた経常利益は前年比-1.1%とほぼ横ばいである。経常的な収益力の評価にあたってはこの一時的要因を除いて見る必要がある。
保有有価証券の評価変動: 投資有価証券は90.4億円と資産の一定割合を占め、評価差額金の増加に伴い繰延税金負債は10.0億円(前期末比+57%)へ増加している。市場変動により純資産・税負担双方が影響を受けうる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 13.9% | 8.1% (2.3%–15.9%) | +5.8pt |
| 純利益率 | 11.0% | 5.9% (1.6%–10.7%) | +5.2pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性水準は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.8% | 9.3% (0.4%–16.9%) | -0.5pt |
売上高成長率は業種中央値をわずかに下回るが、IQRレンジ内であり業種内では中位水準にある。
※出所: 当社集計
増収増益基調は維持されているが、経常利益は前年比-1.1%とほぼ横ばいであり、持分法投資利益の縮小が影響している。税引前利益の伸びは投資有価証券売却益という一時的要因によるところが大きく、経常的な収益力の観点では実質的な伸びは限定的である点は注目に値する。
セグメント別ではEcSolutionの利益率が20.4%(前年26.5%)へ低下する一方、ItSolutionは16.4%(前年14.2%)へ改善しており、主力事業のミックス変化が連結収益性の趨勢を左右する構造となっている。
通期計画への進捗は売上高23.2%、営業利益18.9%と、四半期進捗の目安である25%をいずれも下回っており、特に営業利益の遅れが目立つ。業績予想・配当予想は据え置かれており、下期以降の進捗確認が今後の焦点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,312円 |
| base(基準) | 1,349円 |
| bull(強気) | 1,394円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,171円 |
| 調整後予想EPS | 173.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 37.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.15倍 / 7.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,312円〜1,388円、ω±0.1で 1,345円〜1,356円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。