| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥10234.0億 | ¥9397.2億 | +8.9% |
| 営業利益 | ¥1209.6億 | ¥1022.5億 | +18.3% |
| 経常利益 | ¥1160.7億 | ¥982.4億 | +18.1% |
| 純利益 | ¥812.6億 | ¥741.8億 | +9.6% |
| ROE | 13.8% | 13.8% | - |
増収増益に加え営業増益率が売上成長率を上回るマージン改善型の決算であり、収益の質は前年から向上している。売上高は10,234.0億円(前年比+8.9%)、営業利益は1,209.6億円(同+18.3%)、経常利益は1,160.7億円(同+18.1%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は812.6億円(同+9.6%)となった。増益の主因は戸建関連の着実な伸長に加え、コンデミニアム・プレサンスといった高採算セグメントの拡大によるプロダクトミックス改善である。
【売上高】売上高は10,234.0億円で前年比+8.9%増。セグメント別では主力の戸建関連が5,655.4億円(構成比55.3%、+8.6%)で最大の売上規模を占め、収益不動産(旧PropertyResales)が1,541.3億円(+8.5%)、その他1,140.4億円(+3.2%)、プレサンスが1,500.5億円(-0.3%)とほぼ横ばい、マンション事業(Condominiums)は424.4億円と前年比+123.1%の大幅増となった。マンション事業の急拡大が増収に寄与しつつ、戸建関連への売上集中度は高い。
【損益】営業利益は1,209.6億円(+18.3%)、経常利益は1,160.7億円(+18.1%)で、いずれも売上成長率を上回るペースで拡大した。粗利率は19.5%、販管費率は7.7%であり、コスト管理を伴いながらマージンが拡大した。営業外では支払利息75.1億円が受取利息21.5億円を上回り、経常利益は営業利益をやや下回る水準となったが、その差は限定的である。純利益は812.6億円(+9.6%)で、実効税率は約30.0%と前年から大きな変化はない。増収増益であり、増益率が増収率を上回る点から利益率改善が主導する決算と結論できる。
セグメント利益への貢献度は戸建関連が最大で、営業利益618.4億円(前年比+10.5%、利益率10.9%)と全体をけん引した。収益不動産は営業利益163.7億円(+12.1%、利益率10.6%)、プレサンスは207.6億円(+13.8%、利益率13.8%)と増収がほぼゼロにもかかわらず増益となり、採算改善が確認できる。マンション事業は売上+123.1%に対し営業利益は75.7億円(+2,802.1%、利益率17.8%)と全セグメント中最高の利益率であり、規模拡大とミックス改善が同時に進行した。その他は営業利益133.8億円(-1.0%)とわずかに減益で、5セグメント中唯一の減益セグメントとなった。高採算のマンション事業・プレサンスの伸長が全社マージン拡大に寄与している一方、戸建関連への売上集中(構成比55.3%)は需要変動への感応度を高める要因となる。
【収益性】営業利益率は11.8%で前年の約10.9%から改善し、粗利率も19.5%へ上昇した。純利益率は7.9%と前年の約7.9%からほぼ横ばいであり、増益は主に営業段階のコスト効率化とミックス改善によるものである。【キャッシュ品質】現金及び預金は3,664.1億円で前年末の4,219.0億円から減少しており、開発中不動産・販売用不動産の積み増しが資金需要を高めている。【投資効率】ROEは13.8%となり、純利益率・総資産回転率・財務レバレッジの3要素のうち、利益率改善が主な押し上げ要因である。総資産は15,299.1億円、純資産は5,885.5億円で、自己資本比率は38.5%と前年の38.1%からわずかに改善した。【財務健全性】流動資産14,051.5億円に対し流動負債4,466.5億円と流動比率は高水準を維持し、長期借入金4,785.2億円を中心とする固定負債は4,947.1億円である。短期的な資金繰りの安全域は厚いが、借入依存度は相応に高い水準にある。
キャッシュフロー計算書の詳細開示はないものの、バランスシートの変化から資金動向を読み取ると、現金及び預金は前年末の4,219.0億円から3,664.1億円へ約555億円減少している。一方で開発中不動産・販売用不動産を含む在庫関連資産は増加しており、事業拡大に伴う運転資本の積み増しが現金減少の主因と考えられる。有形固定資産も30.6億円から40.7億円へ増加し、事業用不動産・設備への投資が継続している。不動産業は引渡タイミングにより四半期ごとの資金創出に季節性が生じやすく、在庫の積み増しが進んだ現状は、今後の引渡進捗によるキャッシュ回収の重要性を示している。
当期は前年に見られた負ののれん発生益(約51.5億円)や特別利益(総額56.9億円)に相当する一時的要因の計上が確認されず、営業活動に基づく利益で増益を実現している点で収益の質は前年より改善方向にある。営業外収益は38.6億円で売上高比0.4%程度と小さく、受取配当金や為替差益といった非中核的な項目が中心であり、経常的な事業損益への影響は限定的である。営業外費用は87.5億円で、うち支払利息75.1億円が中心であり、借入拡大に伴う金融コストの増加が経常利益と営業利益の差(約49.0億円)の主因となっている。包括利益は906.5億円と純利益812.6億円を上回り、その差は主に為替換算調整額93.5億円によるものであり、海外関連資産の評価変動が影響している。
通期予想に対する進捗率は、売上高68.2%(10,234.0億円/15,000.0億円)、営業利益67.2%(1,209.6億円/1,800.0億円)、経常利益68.3%(1,160.7億円/1,700.0億円)となっており、単純な4分の3経過時点の目安である75%をいずれも下回る。ただし不動産業は物件引渡がQ4に集中しやすい特性があり、この程度の進捗差は業界の季節性の範囲内と捉えられる。通期予想は売上高+12.2%、営業利益+23.3%、経常利益+21.9%とすべて前年超えの計画であり、当四半期時点での増益ペース(営業利益+18.3%)を踏まえると、Q4の引渡進捗が計画達成の鍵となる。なお業績予想・配当予想はいずれも当四半期に修正が行われている。
配当は中間100円が実施済みで、通期予想は205円(前年84円から増額)である。通期純利益予想1,185.0億円、発行済株式数(自己株式除く)ベースで算出した予想配当性向は約20%程度となり、稼得力に対して配当負担は保守的な水準にとどまる。自社株買いに関する開示はデータ上確認されないため、本レポートでは配当性向のみで評価している。配当予想が前年から大幅に増額されている点は、増益基調を反映した株主還元強化の動きと言える。
在庫積み増しに伴う運転資本リスク: 開発中不動産・販売用不動産の増加により現金及び預金は前年末比で約555億円減少した。引渡消化の進捗が遅れる場合、資金繰りへの影響が生じ得る。
セグメント集中リスク: 売上高の55.3%を戸建関連が占め、単一セグメントへの依存度が高い。住宅市況や金利動向の変化が業績全体に及ぼす感応度が相対的に高い構造にある。
金融コスト上昇リスク: 長期借入金は4,785.2億円と前年末の4,437.5億円から増加し、支払利息も75.1億円と前年の54.9億円から拡大している。調達金利の上昇が続く場合、営業外費用の増加を通じて経常利益を圧迫する可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.8% | 8.0% (2.8%–11.2%) | +3.9pt |
| 純利益率 | 7.9% | 4.4% (1.2%–7.2%) | +3.5pt |
収益性指標はいずれも業種中央値を明確に上回り、業種内でも上位に位置する水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.9% | 18.5% (6.9%–54.7%) | -9.6pt |
売上成長率は業種中央値を下回り、高成長企業が多い業種内では相対的に緩やかな成長ペースにある。
※出所: 当社集計
増益率が増収率を上回る構造が継続している点は、単純な規模拡大ではなく、マンション事業・プレサンスといった高採算セグメントの拡大によるミックス改善が業績を支えていることを示している。
在庫(開発中不動産・販売用不動産)の増加ペースが現金減少を伴っており、通期進捗率が売上68.2%・営業利益67.2%とやや緩やかな点と合わせて、Q4における引渡消化の実行状況が今後の業績確認における重要な着眼点となる。
配当予想が前年84円から205円へ増額されている一方、予想配当性向は約20%と抑制的であり、増益に応じた還元強化と内部留保のバランスが取られている。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 7,157円 |
| base(基準) | 7,394円 |
| bull(強気) | 7,590円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,329円 |
| 調整後予想EPS | 1,129.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 19.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.39倍 / 6.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 7,176円〜7,622円、ω±0.1で 7,338円〜7,480円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。