| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1328.2億 | - | - |
| 営業利益 | ¥87.3億 | - | - |
| 経常利益 | ¥99.5億 | - | - |
| 純利益 | ¥90.0億 | - | - |
| ROE | 7.1% | - | - |
当期は特別利益の計上により純利益が押し上げられた決算で、収益性は業種内でも良好な水準にある。売上高は1,328.2億円、営業利益は87.3億円(営業利益率6.6%)、経常利益は99.5億円(同7.5%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は90.0億円(純利益率6.8%)となった。特別利益24.5億円(うち負ののれん発生益19.4億円、投資有価証券売却益4.5億円)の計上により税引前利益は121.8億円まで拡大し、これが最終利益率を押し上げた主因である。会社側は2027年6月期について、売上高1,400.0億円(前年比+5.4%)を見込む一方、営業利益86.0億円(同▲1.5%)、経常利益98.0億円(同▲1.6%)、純利益66.0億円(同▲26.7%)と、当期に発生した特別利益の反動剥落を織り込んだ計画を示している。
【売上高】当社は単一セグメントで開示しており、当期の売上高は1,328.2億円。売上原価910.3億円を差し引いた売上総利益は417.8億円で、粗利率31.5%を確保した。前期の売上実績は開示範囲に含まれないため前年比較はできないが、粗利率は業種中央値(4.5%〜8.9%レンジの営業利益率対比で推定される粗利水準)を上回る水準にある。
【損益】販管費401.2億円(販管費率30.2%)の下で営業利益は87.3億円(営業利益率6.6%)を確保した。営業外収支は受取配当・その他営業外収益等により純額+12.2億円の黒字となり、経常利益は99.5億円(経常利益率7.5%)に拡大した。特別利益24.5億円(負ののれん発生益19.4億円、投資有価証券売却益4.5億円)が特別損失2.2億円(固定資産除却損)を上回り、税引前利益は121.8億円となった。法人税等31.8億円を控除後の純利益は90.0億円で、経常利益から純利益への圧縮幅は9.5億円にとどまる。営業利益・経常利益ベースでは堅調な収益構造だが、純利益の押し上げには非経常的な特別利益の寄与が大きく、増益の質という観点では一時的要因への依存度が高い決算と言える。
【収益性】営業利益率6.6%、純利益率6.8%(親会社株主帰属純利益ベース)を確保し、粗利率31.5%・販管費率30.2%のバランスで営業段階の収益性は安定している。ROE7.1%は、純利益率6.8%・総資産回転率0.79倍・財務レバレッジ1.33倍に分解でき、レバレッジを抑えた保守的な資本構成の下、資産回転率の低さがROE水準を抑制する構造となっている。【キャッシュ品質】営業CFは72.8億円で純利益90.0億円の0.81倍にとどまり、棚卸資産の増加(運転資本悪化で▲27.1億円の押し下げ)が主因で、在庫回転日数は約95日と長めである。【投資効率】設備投資48.8億円は減価償却費33.3億円の1.5倍にあたり、投資超過の局面にある。フリーキャッシュフローは21.5億円にとどまる。【財務健全性】自己資本比率75.4%、流動比率253.9%と、流動性・資本の安全性は高水準にあり、有利子負債も総資産対比で低い水準にとどまる。
営業活動によるキャッシュフローは72.8億円で、運転資本変動前の小計103.2億円から棚卸資産の増加(▲27.1億円)や法人税等の支払(▲31.9億円)を控除した水準となった。投資活動によるキャッシュフローは▲51.3億円で、うち設備投資が48.8億円を占め、既存店舗基盤への継続的な投資姿勢がうかがえる。財務活動によるキャッシュフローは▲94.0億円で、借入金の返済や配当金の支払(キャッシュフロー計算書上44.8億円)などが主な流出要因となった。この結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は21.5億円にとどまり、配当支払や設備投資の資金需要を内部資金のみで十分に賄う水準には至らず、現金及び現金同等物は期末249.7億円(前年322.2億円)へ減少した。
営業外収益13.1億円は受取配当金0.7億円やその他営業外収益2.7億円など経常性の高い項目で構成される一方、特別利益24.5億円は負ののれん発生益19.4億円と投資有価証券売却益4.5億円が中心であり、いずれも非反復的な性質を持つ。この特別利益が税引前利益を121.8億円まで押し上げており、純利益90.0億円のうち相応の部分が一時的要因に依存している点は収益の質を評価する上で留意点となる。包括利益は91.0億円で純利益90.0億円との乖離は小さく、その他有価証券評価差額金▲1.9億円と退職給付に係る調整額+2.9億円が主な調整項目にとどまる。一方、営業キャッシュフローが純利益の0.81倍にとどまる点は、棚卸資産の積み上がりによるアクルーアル(発生主義と現金主義の乖離)を示しており、利益の現金化速度という観点ではモニタリングが必要な水準である。
会社側は2027年6月期について、売上高1,400.0億円(前年比+5.4%)、営業利益86.0億円(同▲1.5%)、経常利益98.0億円(同▲1.6%)、純利益66.0億円、EPS109.5円を計画している。売上高が増収基調にある一方で営業利益・経常利益が減益計画となっているのは、当期に計上された特別利益(負ののれん発生益等)の反動剥落を織り込んだためとみられ、純利益ベースでは前年比▲26.7%と相対的に大きな減少幅を計画している。会社は本予想について、発表日時点で入手可能な情報と一定の前提に基づくものであり、実際の業績とは異なり得る旨を注記している。
年間配当は84円(中間42円、期末42円)で、前年の32円(創立50周年記念配当5円を含む)から大幅な増配となった。配当性向は56.2%(親会社株主に帰属する当期純利益ベース)で、配当のみに基づく指標である。一方、当期のフリーキャッシュフロー21.5億円に対し配当支払額(キャッシュフロー計算書ベース)は44.8億円と上回っており、内部資金のみでは配当と設備投資の双方を賄う水準には至っていない。財務健全性(自己資本比率75.4%)を踏まえれば当面の吸収余地はあるものの、還元の持続性という観点ではキャッシュ創出力の改善が前提となる。なお、共同持株会社設立に伴い、2027年6月期の期末配当については未定とすることが決議されている。
在庫回転・キャッシュ転換リスク: 棚卸資産は235.7億円(総資産の14.1%)、在庫回転日数は約95日に達し、営業CFは純利益の0.81倍にとどまる。値下げ・陳腐化による粗利率低下やキャッシュ創出力の抑制要因となり得る。
特別利益の一過性リスク: 当期の特別利益24.5億円(負ののれん発生益19.4億円、投資有価証券売却益4.5億円)は非反復的性質を持つ。来期計画で純利益が66.0億円(当期比▲26.7%)とされているのは、この反動剥落を織り込んだ結果と考えられる。
還元原資と将来義務のバランス: 配当支払(キャッシュフロー計算書ベース44.8億円)がフリーキャッシュフロー21.5億円を上回るほか、資産除去債務52.5億円(負債の12.7%)という将来のキャッシュアウト要因も存在する。財務健全性は高いものの、還元の持続性は内部資金創出力の改善状況次第である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.6% | 4.5% (1.1%–8.9%) | +2.1pt |
| 純利益率 | 6.8% | 3.4% (1.3%–6.9%) | +3.3pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は同業内で上位に位置する。
※出所: 当社集計
純利益90.0億円のうち相応の部分は特別利益(負ののれん発生益19.4億円、投資有価証券売却益4.5億円)の寄与であり、来期計画では純利益66.0億円(当期比▲26.7%)とその反動剥落が織り込まれている。決算数値の期間比較を行う際は、この非経常要因の存在を踏まえる必要がある。
営業CFが純利益の0.81倍にとどまり、在庫回転日数約95日という運転資本の状況がキャッシュ転換効率を抑制している。営業利益率6.6%という良好な収益性に対し、利益の現金化速度は相対的に緩やかである。
自己資本比率75.4%・流動比率253.9%と財務健全性は高水準を維持する一方、配当性向56.2%に対しフリーキャッシュフローは配当支払額を下回る。また共同持株会社設立に伴い次期期末配当は未定とされており、株主還元方針の枠組みに変化が生じる見込みである。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,804円 |
| base(基準) | 1,850円 |
| bull(強気) | 1,875円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,098円 |
| 調整後予想EPS | 112.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.88倍 / 16.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,799円〜1,904円、ω±0.1で 1,842円〜1,856円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。