| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥5280.8億 | ¥4796.9億 | +10.1% |
| 営業利益 | ¥158.8億 | ¥187.0億 | -15.1% |
| 税引前利益 | ¥176.7億 | ¥189.0億 | -6.5% |
| 純利益 | ¥100.7億 | ¥131.4億 | -23.4% |
| ROE | 1.9% | 2.5% | - |
当第1四半期は増収減益となり、売上成長を上回るコスト増加と税負担上昇が純利益を押し下げた。売上高は5,280.8億円(前年比+10.1%)、営業利益は158.8億円(同-15.1%)、税引前利益は176.7億円(同-6.5%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は87.6億円(同-18.9%)となった。増収の主因は北中南米・アジアを中心とする販売拡大、減益の主因は売上原価率上昇と販管費の伸び(+13.4%)が増収率を上回ったこと、欧州・アフリカセグメントの損失転落、および実効税率の上昇(30.5%→43.0%)である。
【売上高】売上高5,280.8億円(前年比+10.1%)は全地域で増収。構成比は日本41.3%(同+5.7%)、北中南米29.6%(同+16.3%)、アジア14.0%(同+10.9%)、中国9.5%(同+8.9%)、欧州・アフリカ5.7%(同+13.1%)で、北中南米・アジアの伸長が全体を牽引した。
【損益】粗利率は9.8%で前年10.4%から0.65pt低下、販管費率は6.9%で前年6.7%から0.2pt上昇し、営業利益率は3.9%から3.0%へ0.9pt低下した。金融費用は22.0億円から5.3億円へ大幅に縮小し税引前利益の下押しを一部相殺したものの、実効税率が30.5%から43.0%へ上昇したことで税引前利益の減少幅(-6.5%)以上に純利益が減少した(親会社株主帰属-18.9%、非支配株主持分を含む連結ベースでは-23.4%)。特別損益に該当する項目は開示されていない。結論として当四半期は増収減益である。
セグメント別では収益性の格差が拡大した。アジアは売上737.5億円(+10.9%)・営業利益91.3億円(+0.7%)・利益率12.4%と全社利益の過半を稼ぐ中核セグメントであり、唯一増益を確保した。日本は売上2,178.1億円(+5.7%)・営業利益29.2億円と前年ほぼゼロ(0.05億円)から大幅に改善し黒字基調が定着しつつある。一方、北中南米は売上1,560.5億円(+16.3%)と大きく増収したが営業利益は25.9億円(-43.9%)、中国は売上502.7億円(+8.9%)に対し営業利益20.6億円(-50.4%)と、増収の割に採算が悪化した。欧州・アフリカは売上302.0億円(+13.1%)ながら営業損益は-7.7億円と前年の8.6億円の黒字から赤字に転落し、地域ミックスの悪化が全社営業利益率低下の主因の一つとなっている。
【収益性】営業利益率は3.0%で前年3.9%から0.9pt低下、純利益率(親会社株主帰属ベース)は1.7%で前年2.3%から0.6pt低下しており、粗利率低下(9.8%、前年比-0.65pt)と販管費率上昇(6.9%、同+0.2pt)が収益性悪化の要因である。【キャッシュ品質】営業CFは478.1億円で親会社株主帰属純利益87.6億円の約5.5倍に相当し、利益に対して潤沢なキャッシュ創出力を示す。【投資効率】ROEは1.9%(当四半期、非年率換算)、総資産回転率は0.45回(四半期ベース)、財務レバレッジ(総資産/自己資本)は2.21倍で、純利益率低下がROEの水準を規定している。【財務健全性】自己資本比率は42.0%で前年41.0%から1.0pt改善、流動比率は約172%(流動資産7,123.1億円/流動負債4,142.0億円)、有利子負債残高1,792.1億円に対し現金及び預金2,836.2億円とネットキャッシュ状態にあり、EBIT/支払利息の金利負担倍率は約30倍と厚い利払い余力を有する。
営業CFは478.1億円で前年比+20.3%と増加し、売上債権の回収進展(+251.7億円)が棚卸資産の増加(-58.2億円)や仕入債務の減少(-88.7億円)による資金流出を吸収した。投資CFは-176.3億円で、うち設備投資が178.5億円と前年(140.1億円)から拡大している。この結果フリーキャッシュフローは301.8億円となり、配当支払76.8億円と設備投資を十分に賄う水準である。財務CFは-274.2億円で、長期借入金の返済100.0億円、配当金支払(親会社株主分76.8億円、非支配株主分19.2億円)、非支配株主持分の変動に伴う支出などが主因であり、現金及び現金同等物は期末2,836.2億円(期首比+5.1億円)とほぼ横ばいで着地した。
親会社株主に帰属する四半期純利益87.6億円に対し、包括利益合計は147.8億円(親会社株主分128.5億円)と純利益を上回っており、主因は在外営業活動体の外貨換算差額が前年同期の-37.5億円から当期+65.5億円へ転じたことによる為替換算差益である。一方、その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の公正価値変動は-21.2億円のマイナスとなっている。損益面では、金融費用が前年22.0億円から5.3億円へ大幅に縮小し税引前利益の下支え要因となった一方、実効税率は30.5%から43.0%へ上昇し純利益を圧迫しており、営業段階の減益幅(-15.1%)よりも純利益の減益幅(親会社株主帰属-18.9%)が大きくなった背景には税負担の増加がある。営業CFが純利益を大きく上回っている点はアクルーアルの観点から収益の質が良好であることを示している。
通期会社予想は売上高2兆1,000億円、営業利益760.0億円(前期比+40.9%)、親会社株主帰属純利益460.0億円、EPS257.57円、DPS86円である。当第1四半期の進捗率は売上高25.1%(528.1億円/2,100.0億円)、営業利益20.9%(158.8億円/760.0億円)、純利益19.0%(87.6億円/460.0億円)で、売上高は概ね1年間の均等進捗に近い一方、営業利益・純利益の進捗は遅れている。通期の営業利益成長率+40.9%を達成するには、下期にかけて欧州セグメントの収益改善や販管費の伸びの抑制、実効税率の正常化が前提となる。なお当四半期において業績予想の修正が行われている一方、配当予想の修正はない。
配当については、当第1四半期に76.8億円(1株当たり実績は開示されている配当実施額ベース)を支払っており、自社株買いの実施はない(CFベース0.0億円)。通期予想DPS86円とEPS予想257.57円から算出される配当性向(予想ベース)は約33.4%である。フリーキャッシュフロー301.8億円に対する配当支払額76.8億円のカバレッジは約3.9倍であり、現預金残高2,836.2億円と併せて配当の支払い余力は確保されている。自社株買いを実施していないため、株主還元は配当のみであり総還元性向の算出は行っていない。
地域収益性のばらつき: 欧州・アフリカが営業損失7.7億円に転落し、北中南米(-43.9%)・中国(-50.4%)も減益となる一方、アジアが利益率12.4%で全社利益を牽引しており、地域ミックスの変化が全社収益に与える影響が大きい。
実効税率の上昇: 実効税率は前年30.5%から当期43.0%へ12.5pt上昇し、税引前利益の減少幅(-6.5%)に比べ純利益の減少幅(親会社株主帰属-18.9%)が大きくなっている。税率動向が今後の純利益変動要因となり得る。
運転資本の変化: 棚卸資産は前期末比+69.9億円(+7.4%)増加する一方、仕入債務は-88.7億円(-4.0%)減少しており、需要動向次第では在庫評価や資金繰りへの影響をモニタリングする必要がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 3.0% | 8.8% (4.3%–14.4%) | -5.8pt |
| 純利益率 | 1.9% | 7.3% (3.3%–10.6%) | -5.3pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回る水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.1% | 6.6% (-0.5%–14.7%) | +3.5pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、増収ペースは相対的に高い。
※出所: 当社集計
営業利益率は前年3.9%から当期3.0%へ0.9pt低下しており、販管費の伸び(+13.4%)が売上成長(+10.1%)を上回る構図が続くかが今後の焦点となる。
欧州・アフリカセグメントが前年の黒字から当期-7.7億円の赤字に転落しており、地域別の収益構造の変化点として観察される。
営業CFは親会社株主帰属純利益の約5.5倍に相当し利益の質は良好である一方、実効税率が30.5%から43.0%へ上昇しており、税負担の動向が純利益のボラティリティ要因として注目される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,770円 |
| base(基準) | 2,846円 |
| bull(強気) | 2,920円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,754円 |
| 調整後予想EPS | 284.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 33.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.103(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.03倍 / 10.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,766円〜2,930円、ω±0.1で 2,844円〜2,850円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。