| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥340.3億 | ¥282.3億 | +20.6% |
| 営業利益 | ¥79.4億 | ¥43.0億 | +84.8% |
| 経常利益 | ¥84.3億 | ¥43.4億 | +94.1% |
| 純利益 | ¥60.2億 | ¥32.6億 | +84.9% |
| ROE | 3.3% | 1.8% | - |
当四半期は増収増益で、特に営業利益段階の伸びが顕著な決算となった。売上高は340.3億円(前年282.3億円、YoY+20.6%)、営業利益は79.4億円(前年43.0億円、YoY+84.8%)、経常利益は84.3億円(前年43.4億円、YoY+94.1%)、純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)は58.0億円(前年31.5億円、YoY+84.2%)となった。増収率20.6%を上回るペースで営業利益が伸びた結果、営業利益率は23.3%(前年15.2%)へ+8.1pt改善している。主因は電子材料事業の売上拡大(+25.9%)と採算改善(営業利益+70.0%)による事業ポートフォリオの高付加価値化で、粗利率も43.8%(前年38.0%)へ改善した。通期会社計画に対する進捗率は売上高24.1%、営業利益26.5%と、利益面が売上高の進捗を上回るペースで推移している。
【売上高】連結売上高は340.3億円(前年282.3億円、YoY+20.6%)と全セグメントが増収となった。セグメント計上ベース(セグメント間取引含む)では電子材料事業が180.8億円(+25.9%)と全体の約45%を占め最大の牽引役となり、その他事業67.8億円(+29.8%)、断熱材事業44.0億円(+24.1%)、複合材事業40.9億円(+14.6%)、メディカル事業38.5億円(+7.6%)、資材・ケミカル事業31.4億円(+14.0%)が続いた。全セグメントが二桁近い増収を確保しており、特定分野だけでなく事業全体で需要が拡大したことがうかがえる。
【損益】営業利益は79.4億円(YoY+84.8%)と増収率を大きく上回り、粗利率は43.8%(前年38.0%、+5.8pt)へ改善、販管費率は20.5%(前年22.8%、-2.3pt)へ低下したことで正の営業レバレッジが顕在化した。経常利益は84.3億円(YoY+94.1%)で、受取配当金3.3億円・為替差益2.5億円が押し上げに寄与した一方、特別損益(特別利益0.1億円、特別損失0.8億円)は僅少で一時的要因の影響は限定的である。法人税等23.4億円(実効税率28.0%)と非支配株主帰属損益2.2億円を控除した親会社株主帰属純利益は58.0億円(YoY+84.2%)となり、増収増益の決算といえる。
セグメント別営業損益(セグメント計上ベース)は以下のとおり。
電子材料事業は連結営業利益79.4億円の88.6%(セグメント計上ベース営業利益84.3億円の83.5%)を占め、全社利益の中心を担う構造となっている。断熱材・資材ケミカル事業は低採算からの改善が進んでおり、ポートフォリオ全体の収益性底上げに寄与している。
【収益性】ROEは3.3%(当四半期累計ベース、非年率換算)、営業利益率は23.3%(前年15.2%から+8.1pt)、純利益率(親会社株主帰属ベース)は17.0%(前年11.1%から+5.9pt)といずれも前年から改善した。【キャッシュ品質】売上債権回転日数は約102日、たな卸資産回転日数は約79日、仕入債務回転日数は約49日で、キャッシュ・コンバージョン・サイクルは約133日(当四半期91日ベースの試算)となり、増収局面での運転資本の伸びがキャッシュ化のタイミングに影響しうる水準にある。【投資効率】有形固定資産は915.7億円(前年875.6億円、+4.6%)と設備投資が継続しており、投資有価証券は280.3億円と総資産の10.0%を占める。【財務健全性】自己資本比率は63.2%(前年61.3%から+1.9pt)、流動比率375.4%、当座比率334.0%と短期の支払余力は厚い。有利子負債合計は約480.0億円で現金及び預金454.8億円とほぼ拮抗する水準にあり、支払利息1.9億円に対する利払い余力(EBIT/支払利息)は約40.9倍と高い。
キャッシュ・フロー計算書の開示はないため、貸借対照表の増減から資金動向を捉える。現金及び預金は454.8億円と前年同期の620.1億円から165.4億円(-26.7%)減少した一方、売上債権は382.8億円(+6.4%)、たな卸資産は166.4億円(+3.9%)、有形固定資産は915.7億円(+4.6%)とそれぞれ増加しており、事業拡大に伴う運転資本需要と設備投資が現金を吸収したとみられる。買掛金は103.0億円(+28.5%)と仕入・生産拡大に伴い増加し、短期的な資金需要の一部を吸収している。運転資本の回転日数を試算すると、売上債権回転日数は約102日、たな卸資産回転日数は約79日、仕入債務回転日数は約49日で、キャッシュ・コンバージョン・サイクルは約133日(いずれも当四半期91日ベース)となり、増収局面での運転資本増加がキャッシュ創出のタイミングに影響している可能性がある。借入面では短期借入金が32.4億円(前年43.9億円から-26.2%)に減少する一方、有利子負債合計は約480.0億円で現金454.8億円とほぼ均衡する水準にあり、財務の安全性は総じて高い。
収益の中心は本業由来の営業利益79.4億円であり、特別損益(特別利益0.1億円、特別損失0.8億円)の影響は僅少で、当期の増益はほぼ経常的な要因によるものといえる。営業外損益は収益7.5億円・費用2.6億円で構成され、受取配当金3.3億円・為替差益2.5億円が収益の主体を占め、支払利息1.9億円を上回る規模で経常利益を押し上げた。税引前利益83.6億円から法人税等23.4億円(実効税率28.0%)を控除し、非支配株主帰属損益2.2億円を除いた親会社株主帰属純利益は58.0億円となった。包括利益は75.0億円と連結純利益60.2億円を14.8億円上回り、その他有価証券評価差額金+13.2億円や為替換算調整額+2.2億円といった評価性の増加要因が寄与しており、純利益との乖離は主にその他有価証券の時価変動に起因する一時的性格が強い。
通期会社予想(売上高1,410.0億円、営業利益300.0億円、経常利益300.0億円、純利益(親会社株主帰属)200.0億円)に対する第1四半期の進捗率は、売上高24.1%、営業利益26.5%、経常利益28.1%、純利益29.0%となった。四半期均等進捗の目安25%と比較すると、売上高はやや下回るものの利益系統は上回るペースで推移しており、電子材料事業を中心とした利益率改善が計画を上回るペースで進んでいることを示唆する。会社は当四半期に業績予想の修正を実施しており(修正有)、一方で配当予想の修正はない。
当社は2026年7月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施しており、通期の配当予想28.00円は分割後ベースの金額である。分割を考慮しない場合の年間配当予想は140.00円に相当し、分割の影響を反映しない期中平均株式数ベースのEPS予想109.87円と合わせて算出した配当性向は約127.4%となる。前期の年間配当27.50円(分割前ベース)と比較すると大幅な増配計画であり、株式分割にあわせた株主還元強化の意図がうかがえる。配当性向は単年度利益を上回る水準だが、現金及び預金454.8億円、自己資本比率63.2%という財務基盤を踏まえると、当面の原資に大きな制約はないと考えられる。自社株買いに関する開示は確認されない。
事業集中リスク: 電子材料事業が連結営業利益79.4億円の88.6%(70.4億円)を占め、同事業の需要動向が業績全体に大きく影響する構造となっている。
運転資本・キャッシュ化リスク: 売上高が+20.6%増加する一方、売上債権は+6.4%、たな卸資産は+3.9%、買掛金は+28.5%とそれぞれ変化しており、キャッシュ・コンバージョン・サイクルは試算で約133日(当四半期91日ベース)となる。現金及び預金は前年同期比-26.7%減少しており、運転資本の動向は継続的なモニタリングが必要である。
有価証券・退職給付関連の評価変動リスク: 投資有価証券残高は280.3億円と総資産の10.0%を占め、その他有価証券評価差額金は当期+13.2億円と包括利益を押し上げたが、市況変化により逆方向に振れる可能性がある。退職給付に係る調整額は-0.7億円とマイナス寄与であった。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 23.3% | 8.7% (4.2%–14.2%) | +14.6pt |
| 純利益率 | 17.7% | 7.0% (3.2%–10.6%) | +10.7pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を10pt以上上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 20.6% | 6.2% (-1.1%–14.6%) | +14.4pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高成長グループに位置する。
※出所: 当社集計
営業利益率は23.3%(前年15.2%)へ8.1pt改善し、粗利率改善(+5.8pt)と販管費率低下(-2.3pt)の両輪で営業レバレッジが効いている点は、収益体質の構造的な改善を示唆する。
通期進捗は売上高24.1%に対し営業利益26.5%・純利益29.0%と利益面が先行しており、電子材料事業の高マージン化が計画達成の鍵となる可能性がある。
分割前換算ベースの配当性向は約127.4%と単年度利益を上回る還元計画であり、株式分割にあわせた株主還元姿勢の強化がうかがえる一方、今後の水準の持続性は利益成長とキャッシュフロー動向に左右される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,043円 |
| base(基準) | 1,080円 |
| bull(強気) | 1,108円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,010円 |
| 調整後予想EPS | 122.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 25.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.07倍 / 8.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,050円〜1,112円、ω±0.1で 1,079円〜1,083円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。