クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥652.3億 | ¥485.4億 | +34.4% |
| 営業利益 | ¥97.7億 | ¥58.4億 | +67.4% |
| 経常利益 | ¥88.9億 | ¥50.0億 | +78.0% |
| 純利益 | ¥60.8億 | ¥34.3億 | +77.3% |
| ROE(年換算) | 19.7% | 15.4% | - |
Executive Summary
今回の第3四半期累計は、売上総利益率の改善を伴う増収増益で、利益の伸びが売上の伸びを大きく上回った。売上高は652.3億円(前年比+34.4%、+166.9億円)、営業利益は97.7億円(同+67.4%、+39.3億円)となった。経常利益は88.9億円(同+78.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は60.8億円(同+77.3%)である。増益の主因は、リノベマンション事業の拡大と売上総利益率の改善(前年18.8%から21.8%へ約3.0pt上昇)である。一方で販売用不動産は総資産の約91%を占めており、利益の持続性は在庫の回転と資金回収に左右される。
業績変動要因
【売上高】売上高は前年比+34.4%の652.3億円で、増収の大半をリノベマンション事業が占めた。同事業の売上高は625.6億円(+33.0%)で、全体の95.9%を占める。インベストメント事業は13.9億円(+79.5%)、アドバイザリー事業の外部売上高は12.7億円(+80.1%)である。賃貸収入や不動産譲渡等を含む「その他の収益」は89.8億円で、前年の63.5億円から増加した。
【損益】営業利益は97.7億円(+67.4%)、営業利益率は15.0%(前年12.0%)で、約3.0pt改善した。売上総利益は142.1億円で、粗利率は前年の18.8%から21.8%へ上昇した。販管費は44.4億円(前年32.9億円、+34.7%)で、売上高の伸びとほぼ同水準であり、利益率改善の主因は粗利率である。営業外では支払利息が12.2億円(前年9.0億円)に増え、営業外費用は14.2億円となった。営業外収益は5.4億円で、経常利益は88.9億円と営業利益を8.8億円下回る。結論として、増収増益である。
セグメント別分析
リノベマンション事業が利益の中核で、セグメント利益は87.4億円(+61.6%)、利益率は14.0%である。セグメント利益合計104.1億円の約84%を占める。インベストメント事業は売上高13.9億円、利益1.5億円(+13.6%)、利益率10.7%で、売上の伸びに比べ利益の伸びは小さい。
アドバイザリー事業の利益は15.2億円(+88.5%)である。外部売上高12.7億円に対する利益率119.4%は、セグメント間の内部売上高8.7億円を除いた分母によるもので、内部売上を含む売上高21.5億円に対する利益率は約70.8%となる。全社費用6.4億円を控除すると、連結営業利益97.7億円となる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は15.0%(前年12.0%)、純利益率は9.3%(前年7.1%)、年換算ROEは19.7%である。基本EPSは172.08円(前年102.23円、+68.3%)となった。【キャッシュ品質】CF計算書のデータは本資料になく、バランスシートから見ると販売用不動産が1,322.9億円と前年同期末比+272.7億円(+26.0%)増加した。利益60.8億円を上回る資金が在庫に投下されており、現金及び預金は40.0億円(前年34.0億円)にとどまる。【投資効率】総資産回転率は年換算で約0.60回、財務レバレッジは約3.5倍である。ROEは利益率の改善が主導している。【財務健全性】自己資本比率は28.4%(前年25.6%)に改善した。流動比率は880.6%だが、流動資産の約95%が販売用不動産である。総負債は純資産の約2.52倍で、長期借入金は882.1億円(前年735.5億円)、1年内返済予定の長期借入金は97.4億円である。インタレストカバレッジ(営業利益÷支払利息)は約8.0倍である。
キャッシュフロー分析
CF計算書はないため、バランスシートの推移から資金動向を見ると、在庫拡大を借入で賄う構造が続いている。販売用不動産は前年同期末比で272.7億円増加し、同期間に長期借入金は146.6億円、1年内返済予定の長期借入金は26.8億円、短期借入金は7.0億円増えた。純資産も115.1億円増加しており、利益の積み上げと増資等による資本拡充が在庫投資の一部を支えている。現金及び預金は6.0億円増の40.0億円で、1年内返済予定の長期借入金97.4億円を下回る。増益が手元資金に転化するかは、物件売却による在庫の現金化の進み方に依存する。
収益の質
営業利益の改善が中心で、特別損益の記載はなく、増益は主として本業によるものである。営業外収益5.4億円のうち、デリバティブ評価益が4.4億円を占め、受取配当金は0.3億円にとどまる。評価益は市場環境で変動する性質があり、経常的な収益とは区別して見る必要がある。営業外費用は支払利息12.2億円が中心で、借入残高の増加に伴い前年の9.0億円から増えた。「その他の収益」89.8億円には賃貸収入と不動産譲渡等が含まれ、全額が反復的な賃料ではない。包括利益は62.5億円で、純利益60.8億円との差は繰延ヘッジ損益1.7億円であり、乖離は小さい。利益の増加に比べ現金の増加が小幅で、在庫と借入が膨らんでいる点は、利益の現金化を見るうえで確認すべき要素である。
業績予想・ガイダンス
通期予想は売上高891.7億円、営業利益104.5億円、経常利益87.7億円、EPS 167.62円で、当四半期の修正はない。第3四半期累計の進捗率は売上高73.2%、営業利益93.5%で、利益が売上の進捗を先行している。経常利益(累計88.9億円)と純利益(累計60.8億円)は、通期予想の経常利益87.7億円、純利益60.3億円をすでに上回っている。
予想を達成するための第4四半期の水準は、売上高239.4億円、営業利益7.8億円である。経常利益と純利益は累計が予想を上回るため、第4四半期は実質ゼロ近辺の前提となる。売上に比べて利益が小さい前提で、物件売却の時期による偏りを織り込んだ設定と読める。
株主還元
第2四半期末の配当は25.5円で、通期の配当予想は51.0円(修正なし)である。前期の年間配当は15円で、予想ベースでは大幅な増配となる。通期予想配当51.0円を予想EPS 167.62円で割った予想配当性向は約30.4%である。自社株買いの記載はない。在庫投資と借入返済の資金需要が大きく、配当の持続性は物件売却による資金回収とあわせて確認する必要がある。
リスク要因
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事業集中リスク: リノベマンション事業が売上高の95.9%、セグメント利益合計の約84%を占める。中古マンションの市況や仕入競争の変化が、連結業績に直接影響しやすい構造である。
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在庫・資金回収リスク: 販売用不動産は1,322.9億円で総資産の約91%を占める。売却の長期化や価格下落は、採算と資金回収の双方に影響する。現金及び預金40.0億円に対し、1年内返済予定の長期借入金は97.4億円あり、物件売却と借換えの継続が前提となる。
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金利・レバレッジリスク: 総負債は純資産の約2.52倍で、長期借入金は882.1億円である。支払利息は12.2億円と前年から約35.6%増えた。金利上昇は調達コストの増加と購入者の購買力低下の両面で影響する。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 15.0% | 8.0% (2.8%–11.2%) | +7.0pt |
| 純利益率 | 9.3% | 4.4% (1.2%–7.2%) | +4.9pt |
営業利益率・純利益率はいずれも業種のIQR上限を上回る水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 34.4% | 18.5% (6.9%–54.7%) | +15.9pt |
売上高成長率は中央値を上回り、IQRの範囲内に位置する。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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増益の中心は売上総利益率の改善(18.8%→21.8%)で、営業利益率は12.0%から15.0%へ上昇した。販管費率は横ばいに近く、採算は仕入価格と販売市況に左右されやすい。
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通期予想に対する営業利益の進捗率は93.5%で、経常利益と純利益は累計ですでに予想額を上回る。予想は修正されておらず、第4四半期は累計の利益ペースが続かない前提である。
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販売用不動産1,322.9億円と借入金への依存が、業績の持続性を見るうえでの主要な論点である。自己資本比率は28.4%に改善したが、在庫の現金化と借入返済の進み方が今後の確認事項となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,266円 |
| base(基準) | 1,319円 |
| bull(強気) | 1,326円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,086円 |
| 調整後予想EPS | 184.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.21倍 / 7.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,281円〜1,357円、ω±0.1で 1,313円〜1,327円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(101%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。