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28102027 第1四半期プライムJGAAP

ハウス食品グループ本社(2810) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は751.4億円(前年同期比-0.7%)、営業利益は40億円(同+17.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

食品/食料品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥751.4億¥757.0億−0.7%
営業利益¥40.0億¥34.2億+17.1%
経常利益¥44.9億¥36.7億+22.6%
純利益¥56.2億¥21.6億+160.3%
ROE1.8%0.7%-

Executive Summary

減収下でも営業利益・経常利益が二桁増益となり、収益性は改善したが、純利益の急拡大は投資有価証券売却益による一過性要因が大きい。売上高は751.4億円(前年比-0.7%)、営業利益は40.0億円(同+17.1%)、経常利益は44.9億円(同+22.6%)、純利益(親会社株主帰属)は56.2億円(同+160.3%)となった。増益の主因は主力事業の増収と原価管理によるマージン改善であり、純利益には投資有価証券売却益35.0億円の寄与が含まれる。

業績変動要因

【売上高】売上高は751.4億円で前年同期比-0.7%の減収となった。セグメント別では香辛・調味加工食品(313.3億円、+5.3%)、海外食品(166.2億円、+4.4%)、健康食品(42.4億円、+4.2%)、外食(169.7億円、+7.8%)がいずれも増収となった一方、その他食品関連事業が88.7億円と前年比-30.6%の大幅減収となり、全社売上を押し下げた。

【損益】営業利益は40.0億円(同+17.1%)、経常利益は44.9億円(同+22.6%)と、増収セグメントの利益成長が全社の営業利益率を5.3%(粗利率37.9%、販管費率32.5%)に押し上げた。健康食品(利益率12.7%、利益+52.0%)と香辛・調味加工食品(利益+39.7%)が増益の中核を担った一方、外食事業は増収にもかかわらずセグメント利益が-19.4%と減益となり、コスト吸収力にばらつきがみられる。純利益56.2億円は税引前利益79.8億円に特別利益35.2億円(うち投資有価証券売却益35.0億円)が寄与した結果であり、経常利益44.9億円との乖離は主に当該一時的要因による。結論として、営業段階では減収増益、純利益ベースでは一時益を含む大幅増益と評価される。

セグメント別分析

5セグメントのうち4つが増収増益ないし増収を確保した。香辛・調味加工食品は売上313.3億円(+5.3%)・利益16.3億円(+39.7%)で全社利益の最大寄与セグメントとなった。海外食品は売上166.2億円(+4.4%)・利益15.6億円(+17.1%)、健康食品は売上42.4億円(+4.2%)・利益5.4億円(+52.0%)と、利益成長が売上成長を上回る効率改善がみられる。外食事業は売上169.7億円(+7.8%)と増収だが、利益は7.5億円(-19.4%)と悪化しており、人件費・原材料等のコスト圧力を示唆する。その他食品関連事業は売上88.7億円(-30.6%)と大幅減収も、利益は2.2億円(+10.6%)と改善しており、事業構成の変化が影響したとみられる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率5.3%は前年同期の約4.5%から改善し、経常利益率は6.0%となった。純利益率7.5%は特別利益の寄与を含む水準であり、営業利益率との差が一時的要因の大きさを示す。【キャッシュ品質】特別利益35.2億円のうち35.0億円が投資有価証券売却益であり、純利益56.2億円の約62%を一時的要因が占める点は収益の質を評価するうえで留意される。【投資効率】ROEは1.8%(四半期実績)にとどまり、純資産3177.1億円という厚い資本基盤に対して収益還元効率は限定的である。BPSは3,211.74円。【財務健全性】自己資本比率74.9%、現金及び預金879.3億円と、流動性・資本の安全性は高い水準にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の動向から資金状況を確認できる。現金及び預金は879.3億円で前年同期の1,008.4億円から減少しており、投資有価証券(472.4億円、前年比-7.9%)の一部売却が進んだ一方で、自己株式は72.7億円と前年の222.4億円から大幅に減少しており、自己株式の消却または取得抑制による資金移動が生じた可能性がある。総資産は4,243.6億円で前年から129.2億円減少し、純資産も3,177.1億円で前年比50.1億円減少しており、資本政策・株主還元を通じた資金の社外流出がみられる。有利子負債(短期借入金70.1億円、長期借入金58.7億円)は低水準であり、財務体質は保守的な資金運営を維持している。

収益の質

当期の収益には経常的な事業利益改善と一時的要因が混在しており、質の評価には両者の区別が必要である。経常利益44.9億円は前年比+22.6%と事業ベースの改善を反映するが、税引前利益79.8億円との差34.9億円は特別利益35.2億円(投資有価証券売却益35.0億円)によるものであり、純利益56.2億円のうち相当部分が非経常項目に由来する。営業外収益9.2億円は受取配当金1.3億円、為替差益2.4億円、受取利息1.0億円等で構成され、売上高比1.2%と限定的な依存度にとどまる。包括利益は38.2億円で純利益56.2億円を下回り、その差は有価証券評価差額金-25.4億円が主因であり、保有株式の時価変動が包括利益を押し下げている。この乖離は、純利益の増加が必ずしも資産価値全体の増加を伴っていないことを示唆する。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高3,225.0億円(前期比+1.7%)、営業利益175.0億円(同-4.1%)、経常利益187.0億円(同-4.2%)で、当四半期に業績予想の修正が行われている。第1四半期の進捗率は売上高23.3%、営業利益22.9%、経常利益24.0%となり、単純な4分の1(25%)進捗をやや下回る水準にとどまる。通期予想は前期比減益を見込んでおり、当第1四半期の営業増益とは方向性が異なるため、下期にかけての利益動向が計画達成の焦点となる。EPS予想は195.97円で、配当予想は100.00円である。

株主還元

配当予想は年間100.00円で、前年の実績24円(中間または一部期間分とみられる)から水準が引き上げられている。EPS予想195.97円に基づく予想配当性向は約51.0%となり、一般的な持続可能性の目安である60%を下回る。現金及び預金879.3億円、自己資本比率74.9%という財務基盤は配当継続の裏付けとなる一方、当四半期の配当予想修正はない。

リスク要因

  1. 外食事業のコスト吸収力: 売上高169.7億円(+7.8%)に対しセグメント利益は7.5億円(-19.4%)となり、人件費・原材料・物流コストの価格転嫁が課題となっている。

  2. 一時的利益への依存: 純利益56.2億円のうち特別利益35.2億円(投資有価証券売却益35.0億円)が大きく寄与しており、経常的な収益力とは切り分けた評価が必要である。

  3. その他食品関連事業の売上変動: 売上高88.7億円(-30.6%)と大幅な減収となっており、事業ポートフォリオの変動が全社売上の安定性に影響を与える可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率5.3%5.3% (1.7%–6.6%)+0.0pt
純利益率7.5%3.7% (0.7%–4.9%)+3.8pt

営業利益率は業種中央値と同水準だが、純利益率は業種中央値を大きく上回っており、一時的要因を含む点に留意が必要である。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−0.7%5.2% (2.9%–10.1%)−5.9pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内での増収基調とは異なる動きを示している。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 減収下でも営業利益・経常利益が二桁増益となり、香辛・調味加工食品や海外食品、健康食品事業の増収増益が全社利益を牽引した点は、事業ポートフォリオの質を示す事実として注目される。

  2. 純利益の大幅増加(+160.3%)は投資有価証券売却益35.0億円の寄与が大きく、経常利益ベースの伸び(+22.6%)と比較して純利益の伸びは一時的要因を含む点に留意が必要である。

  3. 通期営業利益予想は前期比-4.1%の減益計画である一方、第1四半期は増益となっており、進捗率22.9%という数値とあわせて下期以降の利益動向が今後の決算で確認されるポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,916円
base(基準)2,961円
bull(強気)2,992円
算出前提
1株純資産(BPS)3,212円
調整後予想EPS206.5円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向51.0%
予想EPSの信頼度調整×1.054(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.92倍 / 14.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,880円〜3,045円、ω±0.1で 2,952円〜2,966円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。