記事一覧に戻る
27922027 第1四半期プライムJGAAP

ハニーズホールディングス(2792) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は129.7億円(前年同期比-6.7%)、営業利益は5.9億円(同-51.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥129.7億¥139.0億−6.7%
営業利益¥5.9億¥12.1億−51.1%
経常利益¥6.9億¥12.7億−45.5%
純利益¥3.8億¥7.9億−52.6%
ROE(年換算)3.1%6.5%-

Executive Summary

2027年度第1四半期は減収に対し利益がそれを上回るペースで縮小し、採算悪化が主論点となる決算だった。売上高は129.7億円(前年比-6.7%)、営業利益は5.9億円(同-51.1%)、経常利益は6.9億円(同-45.5%)、純利益は3.8億円(同-52.6%)となった。主力の日本事業の減収に加え、販管費率の上昇とミャンマー事業の赤字転落が利益を押し下げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は129.7億円で前年比6.7%減少した。セグメント別では日本が129.7億円(前年比-6.7%、連結売上高の全て)、ミャンマー(セグメント間売上高)が5.2億円(同-15.8%)で、両セグメントとも減収となった。

【損益】売上総利益は76.4億円(粗利率58.9%、前年59.6%から約70bp低下)に対し、販管費は70.5億円(販管費率54.4%、前年50.9%から約340bp上昇)となり、営業利益は5.9億円(営業利益率4.5%、前年8.7%から約410bp縮小)。減収下で販管費を圧縮できなかったことが最大の要因である。経常利益には為替差益1.2億円が寄与し本業の減益を一部緩和したが、日本の店舗で0.5億円の減損損失(特別損失)を計上し純利益は3.8億円まで縮小した。実効税率は40.6%(前年34.9%)と上昇し、税引前利益から純利益への転換も圧迫した。結論として減収減益である。

セグメント別分析

日本セグメントは売上高129.7億円(前年比-6.7%)、営業利益5.7億円(同-52.2%、利益率4.4%)と、主力事業ながら採算が大きく悪化した。ミャンマーセグメントはセグメント間売上高5.2億円(同-15.8%)に対し、営業損益は前年同期の0.5億円の黒字から2.0億円の赤字へ転落した(利益率約-38.2%)。セグメント間取引消去により両セグメント損益合計と連結営業利益5.9億円との間に差額が生じている。日本事業への依存度が高い収益構造であり、国内店舗の採算低下が連結業績に直結している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.5%で前年8.7%から約410bp低下し、純利益率も2.9%と前年5.7%から低下した。ROE(年換算)は3.1%で前年概算の約6.5%から悪化しており、純利益率の低下が主因である。【キャッシュ品質】経常利益6.9億円には為替差益1.2億円が含まれ、経常利益の約16.9%を占める一時的性格の強い項目である。【投資効率】ROIC(年換算)は4.2%、在庫回転日数(年換算)は168日、CCC(年換算)は178日と、いずれも一般的な小売の目安水準を上回っており、在庫効率の課題がうかがえる。【財務健全性】自己資本比率は86.2%(前年85.2%)、流動比率は836.5%、現金及び預金は154.2億円と、財務基盤は保守的で厚みがある。

キャッシュフロー分析

CF計算書データが提供されていないためBS推移から資金動向を分析する。現金及び預金は154.2億円で前年末151.1億円から増加し、流動性は維持されている。売掛金は27.8億円と前年の46.7億円から18.9億円減少し、売上高の減少幅(-6.7%)を上回る縮小となっている。一方、買掛金は5.3億円と前年の3.9億円から1.4億円増加した。これらの残高変化は運転資本負担を軽くする方向に働くが、期末時点の比較であり当四半期中の資金流入額そのものを示すものではない。棚卸資産は98.0億円で前年比約3.5%減にとどまり、売上高の減少幅ほど圧縮されておらず、在庫の資金固定化が継続している点には留意が必要である。

収益の質

経常利益6.9億円には為替差益1.2億円が含まれ、これは経常利益の約16.9%に相当する一時的・非経常的な性格の強い項目であり、店舗事業の恒常的な収益力とは区別して評価すべきである。加えて特別損失として日本セグメントで0.5億円の減損損失を計上しており、前年同期の0.4億円から拡大している。棚卸資産は総資産の17.4%を占め、在庫回転日数(年換算)168日、CCC(年換算)178日は一般的な目安水準を上回っており、売上原価・粗利率の質を評価する上で在庫の滞留リスクを考慮する必要がある。実効税率は40.6%(前年34.9%)に上昇し、税引前利益から純利益への転換を圧迫しており、利益の質を見る上で税負担の変動も無視できない要素である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高565.0億円(前年比+0.6%)、営業利益40.0億円(同-13.4%)、経常利益40.0億円(同-17.7%)、純利益25.0億円(同-12.2%)である。第1四半期の進捗率は売上高23.0%、営業利益14.8%、経常利益17.3%、純利益15.0%で、営業利益は四半期均等配分の目安である25%を約10.3ポイント下回っている。営業利益予想の達成には残り3四半期で合計34.1億円、四半期平均約11.4億円が必要となり、これは第1四半期実績5.9億円の約1.9倍に相当する。業績予想・配当予想ともに修正は行われていない。

株主還元

通期予想配当は1株55円、予想EPSは89.67円であり、予想配当性向は約61.3%となる。この比率は配当のみを対象としたものであり、自社株買いを含む総還元性向ではない。期中平均株式数を用いた年間配当総額の概算は約15.3億円で、予想純利益25.0億円の範囲内にある。ただし第1四半期の純利益3.8億円を単純に年換算すると約15.0億円となり、年間配当総額をわずかに下回る水準であるため、配当の持続性は通期予想が前提とする第2四半期以降の利益回復にかかっている。配当予想の修正は行われていない。

リスク要因

  1. 国内アパレル事業の採算悪化: 連結売上高の実質全てを占める日本セグメントの営業利益は5.7億円と前年比52.2%減少し、利益率も4.4%まで低下した。国内需要・競争環境の影響が連結業績全体を左右する構造である。

  2. 在庫・運転資本の滞留: 在庫回転日数(年換算)は168日、CCC(年換算)は178日で、棚卸資産98.0億円は総資産の17.4%を占める。棚卸資産の減少幅(-3.5%)は売上高の減少幅(-6.7%)を下回っており、売れ残りに伴う将来の値下げ・粗利率低下リスクが残る。

  3. ミャンマー事業の損益悪化: セグメント営業損益は前年同期の0.5億円の黒字から2.0億円の赤字(利益率約-38.2%)へ転じた。現地事業の採算に加え、為替・カントリーリスクの影響を受けやすい事業構成である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.5%3.2% (0.7%–7.3%)+1.3pt
純利益率2.9%2.1% (0.4%–5.9%)+0.8pt

利益率水準は業種中央値を上回っており、収益性そのものは相対的に劣後していない。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−6.7%7.7% (1.4%–14.4%)−14.4pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、トップラインの弱さが業種内での相対的な課題となっている。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 主力の日本事業で売上・利益が同時に縮小しており、営業利益の通期進捗率は14.8%と標準的な25%を約10.3ポイント下回る。残り3四半期での利益回復ペースが決算データ上の焦点である。

  2. 経常利益6.9億円のうち為替差益が1.2億円を占め、本業の採算悪化を一部相殺している。この一時的要因を除いた実質的な事業損益の水準を確認することが、利益の質を理解する上で重要である。

  3. 在庫回転日数(年換算)168日、CCC(年換算)178日という運転資本の滞留は、自己資本比率86.2%・流動比率836.5%という強固な財務基盤の裏側にある構造的な効率面の課題として観察される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,490円
base(基準)1,527円
bull(強気)1,547円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,739円
調整後予想EPS92.1円
株主資本コスト r9.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向61.3%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.88倍 / 16.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,486円〜1,569円、ω±0.1で 1,520円〜1,531円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。