| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥7889.6億 | ¥7581.2億 | +4.1% |
| 営業利益 | ¥56.0億 | ¥69.6億 | -19.6% |
| 持分法投資損益 | - | - | - |
| 経常利益 | ¥60.9億 | ¥76.5億 | -20.5% |
| 純利益 | ¥26.2億 | ¥50.3億 | -47.9% |
| ROE | 0.5% | 1.0% | - |
今四半期は増収ながら大幅減益となり、販管費の増加と特別損失、高い税負担が最終利益を圧縮する決算となった。売上高は7,889.6億円(前年比+4.1%)、営業利益は56.0億円(同-19.6%)、経常利益は60.9億円(同-20.5%)となり、純利益(連結)は26.2億円(同-47.9%、うち親会社株主に帰属する当期純利益は24.76億円、同-50.5%)にとどまった。主力の医療用医薬品等卸売事業の増収が売上全体を牽引した一方、販管費の伸び(+5.1%)が売上総利益の伸び(+1.8%)を上回ったことで営業段階の利益率が低下し、加えて投資有価証券評価損を含む特別損失10.2億円と実効税率48.6%が最終利益をさらに押し下げた。
【売上高】売上高は7,889.6億円(前年比+4.1%)。売上構成比約90%を占める医療用医薬品等卸売事業が7,098.0億円(同+4.6%)と全体をけん引した。セルフメディケーション卸売は661.7億円(同-1.1%)、製造事業は119.6億円(同-5.3%)とそれぞれ減収となった一方、調剤薬局等事業は94.4億円(同+3.6%)と増収である。
【損益】営業利益は56.0億円(同-19.6%)、経常利益は60.9億円(同-20.5%)。売上総利益527.6億円(同+1.8%)に対し販管費471.7億円(同+5.1%)の伸びが上回り、営業利益率は0.7%(前年0.9%)へ低下した。投資有価証券評価損7.5億円などを含む特別損失10.2億円を一時的要因として計上し、税引前利益は51.0億円。実効税率は48.6%(前年約42.0%相当)と上昇し、純利益(連結)は26.2億円(同-47.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は24.76億円(同-50.5%)となった。経常利益と純利益の乖離は主に特別損失と高い税負担に起因する。増収減益の決算である。
医療用医薬品等卸売事業は売上7,098.0億円(構成比約90%、前年比+4.6%)、営業利益66.2億円(同-0.2%、利益率0.9%)と増収ながら利益はほぼ横ばいで着地した。セルフメディケーション卸売は売上661.7億円(同-1.1%)、営業利益5.4億円(同-40.4%、利益率0.8%)と利益面の落ち込みが目立つ。医薬品等製造事業は売上119.6億円(同-5.3%)、営業損失6.2億円(前年は小幅な黒字から赤字転落、利益率-5.2%)となった。調剤薬局等事業は売上94.4億円(同+3.6%)、営業損失5.0億円(同-13.2%、利益率-5.3%)と赤字が継続している。主力の卸売事業以外の3セグメント合計は営業損益がマイナスであり、非主力セグメントの採算改善が全社利益率の底上げに向けた課題となっている。
【収益性】営業利益率は0.7%(前年0.9%)、経常利益率は0.8%(前年1.0%)、純利益率(連結)は0.3%(前年0.7%)といずれも低下し、ROEは0.5%にとどまる。粗利率6.7%(前年6.8%)という薄利多売型の収益構造のもとで、販管費率が6.0%(前年5.9%)へ上昇したことが収益性低下の主因である。【キャッシュ品質】売掛金・受取手形の回転日数は約81日、棚卸資産は約20日である一方、買掛金・支払手形は約113日と長く、仕入債務が売上債権・棚卸資産の合計を上回るマイナスの現金転換サイクルを形成しており、卸売業特有の取引信用構造を反映している。【投資効率】総資産15,097.0億円に対し当四半期売上高は7,889.6億円(比率0.52倍)であり、資産規模対比の収益創出力は低い利益率と相まって限定的である。【財務健全性】自己資本比率は32.2%(前年33.7%)、流動比率は120.9%、当座比率は約92.4%である。有利子負債(長期借入金100億円・社債200億円の合計300億円)は現金及び預金1,782.7億円を下回り、実質的にネットキャッシュの財務基盤を維持している。
キャッシュフロー計算書の開示がないため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は1,782.7億円で前年同期の1,930.7億円から148.0億円減少した。売上高の増加に伴い売掛金・受取手形は6,987.1億円(前年6,827.1億円)へ、買掛金・支払手形も9,141.7億円(前年8,820.3億円)へそれぞれ増加しており、事業規模拡大に応じた運転資本の膨張がみられる。一方、自己株式は365.4億円(前年215.5億円)へ149.9億円増加しており、自社株買いの実施が現金残高減少の一因になったと考えられる。買掛金が売掛金・棚卸資産の合計を上回る構造は継続しており、仕入先信用に依拠した運転資本構造に変化はみられない。
経常的な収益基盤は薄利多売型の卸売構造のもとで概ね安定しているが、当四半期は特別損失が最終利益を大きく押し下げた点に留意が必要である。特別損失は10.2億円で、うち投資有価証券評価損7.5億円、固定資産除却損1.0億円が主要因であり、いずれも一時的要因として区分できる。営業外収益は7.5億円(受取配当金3.9億円、受取利息0.6億円等)にとどまり売上高比0.1%未満と規模は限定的で、損益変動の主因は営業外ではなく特別項目と税負担にある。経常利益率0.8%に対し純利益率(連結)は0.3%まで乖離しており、実効税率48.6%(税引前利益51.0億円に対し法人税等24.8億円)という前年より高い税負担がその主因である。運転資本面では買掛金が売掛金・棚卸資産合計を上回るマイナスの現金転換サイクルを維持しており、一時的な特別損益を除けば利益の質は大きく損なわれていないと考えられる。
通期会社予想に対する進捗率は、売上高25.1%(7,889.6億円/31,440.0億円)に対し、営業利益16.5%(56.0億円/339.0億円)、経常利益16.6%(60.9億円/366.0億円)、純利益(親会社株主帰属ベース)11.9%(24.76億円/208.0億円)であり、利益面の進捗が単純比例の25%を大きく下回っている。売上高は計画線上で推移する一方、販管費増加と特別損失、高い税負担によりQ1時点の利益進捗は遅れており、通期計画自体が営業利益YoY-6.3%、経常利益YoY-5.3%という減益計画であることも踏まえると、下期での回復が計画達成の前提となる。会社側は業績予想・配当予想いずれも当四半期時点で修正を行っておらず、計画は据え置かれている。
通期配当予想は1株当たり71円である。発行済株式数191,300千株から自己株式15,887千株を控除した175,413千株を基に算出すると、年間配当総額は約124.5億円と試算され、通期純利益予想(親会社株主帰属ベース)208.0億円に対する配当性向は約59.9%となる。あわせて自己株式は365.4億円(前年215.5億円)へ149.9億円増加しており、自社株買いも進捗している。純利益の進捗率が11.9%とQ1時点で出遅れる中での配当計画であり、現金及び預金1,782.7億円の水準を踏まえた還元の持続性について、今後の利益回復状況とあわせたモニタリングが有用である。
マージン圧縮リスク: 粗利率6.7%(前年6.8%)に対し販管費率が6.0%(前年5.9%)へ上昇し、営業利益率は0.7%(前年0.9%)まで低下した。薄利多売型の事業構造ではコスト増加が利益に与える影響が大きく、販管費の伸び率+5.1%が売上総利益の伸び率+1.8%を上回る状態が続けば、収益性がさらに圧迫される可能性がある。
非主力セグメントの採算性: 医薬品等製造事業は営業損失6.2億円(前年は小幅黒字から赤字転落)、調剤薬局等事業も営業損失5.0億円(前年比赤字幅13.2%拡大)となった。主力の医療用医薬品等卸売事業が売上構成比約90%を占める一方、非主力3セグメントの合計営業損益はマイナスであり、事業ポートフォリオの偏重と赤字セグメントの収益改善が課題である。
特別損益・税負担の変動性: 当四半期は投資有価証券評価損7.5億円を含む特別損失10.2億円を計上し、実効税率も48.6%(税引前利益51.0億円に対し法人税等24.8億円)と高水準になった。これらの要因が純利益を経常利益対比で大きく押し下げており、市況変動や税務要因次第で今後も損益のボラティリティ要因となり得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 0.7% | 4.3% (1.7%–6.9%) | -3.6pt |
| 純利益率 | 0.3% | 3.8% (1.5%–5.1%) | -3.5pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく下回り、薄利構造が同業内でも相対的に低位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.1% | 3.1% (-0.6%–11.7%) | +1.0pt |
売上高成長率は業種中央値をやや上回り、トップラインの伸びは業種内で相対的に堅調である。
※出所: 当社集計
売上高は+4.1%増収で業種中央値+3.1%を上回るが、営業利益率0.7%・純利益率0.3%はいずれも業種中央値(4.3%、3.8%)を大きく下回り、増収と収益性のギャップが今回の決算の特徴である。
販管費の伸び率+5.1%が売上総利益の伸び率+1.8%を上回ったことが営業減益(-19.6%)の直接要因であり、コスト増加ペースと収益成長ペースの乖離が今後の利益率トレンドを左右する構造的な注目点である。
通期進捗は売上高25.1%に対し営業利益16.5%・純利益11.9%と利益面が下回っており、特別損失10.2億円と実効税率48.6%という一時的・税務要因の影響が下期にどの程度解消されるかが今後の焦点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,393円 |
| base(基準) | 2,405円 |
| bull(強気) | 2,424円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,772円 |
| 調整後予想EPS | 120.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 61.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.87倍 / 19.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,340円〜2,473円、ω±0.1で 2,393円〜2,412円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。