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27842027 第1四半期プライムJGAAP

アルフレッサ ホールディングス(2784) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は7,890億円(前年同期比+4.1%)、営業利益は56億円(同-19.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥7889.6億¥7581.2億+4.1%
営業利益¥56.0億¥69.6億−19.6%
持分法投資損益---
経常利益¥60.9億¥76.5億−20.5%
純利益¥26.2億¥50.3億−47.9%
ROE(年換算)2.2%4.0%-

Executive Summary

本決算は増収減益であり、増収が利益に転化しない構造が最大の特徴である。売上高は7889.6億円(前年比+4.1%)と増収を確保したが、営業利益は56.0億円(同-19.6%)、経常利益は60.9億円(同-20.5%)、純利益は26.2億円(同-47.9%)と、下段ほど減益幅が拡大した。粗利率の約15bp低下と販管費の増収率超えの伸び(+5.1%)が営業減益の主因であり、加えて投資有価証券評価損7.5億円を含む特別損失10.2億円と実効税率48.6%の高税負担が純利益を大きく押し下げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は7889.6億円、前年比+4.1%の増収となった。主力の医療用医薬品等卸売事業(売上構成比89.9%)が+4.6%と成長を牽引した一方、セルフメディケーション卸売事業は-1.1%、医薬品等製造事業は-5.3%と縮小し、調剤薬局等事業は+3.6%と小幅増収であった。成長は基幹卸売事業に集中している。

【損益】営業利益は56.0億円(同-19.6%)、経常利益60.9億円(同-20.5%)、純利益26.2億円(同-47.9%)と、下流ほど減益幅が拡大した。粗利率6.7%(前年6.8%)の低下と、販管費の+5.1%増(増収率を上回る)が営業減益の主因である。経常利益から税引前利益(51.0億円)への乖離9.8億円は投資有価証券評価損7.5億円を含む特別損失10.2億円によるもので、一時的要因として整理できる。さらに実効税率48.6%の高税負担が純利益を圧迫した。増収減益に加え、特別損失と高税負担が純利益の大幅減少を増幅した点が本決算の特徴である。

セグメント別分析

医療用医薬品等卸売事業は売上高7098.0億円(同+4.6%)と増収を確保したが、営業利益は66.2億円(同-0.2%)とほぼ横ばいで、利益率は0.9%と前年から低下した。増収が利益に結びついていない点が最重要事業の課題である。セルフメディケーション卸売事業は売上高661.7億円(同-1.1%)、利益5.4億円(同-40.4%)と減収減益で、利益率も0.8%へ低下した。医薬品等製造事業は売上高119.6億円(同-5.3%)に対し、営業損失6.2億円(前年同期は0.6億円の損失)と赤字が拡大した。調剤薬局等事業は売上高94.4億円(同+3.6%)と増収だが、営業損失5.0億円(前年同期4.4億円の損失)と赤字が拡大している。主力卸売事業の採算低下と、非卸売3事業の赤字継続・拡大が連結利益を抑制する構図となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率0.7%(前年0.9%)、純利益率0.3%(前年0.7%)はともに低下し、年換算ROEは2.2%、年換算ROICは3.6%と低位にある。【キャッシュ品質】売掛金は6987.1億円で年換算DSOは約81日と長く、買掛金9141.7億円を含む商取引が資産・負債の大部分を占め、卸売業特有の大規模な運転資本構造を反映している。【投資効率】総資産回転率は改善傾向にあるが、薄利多売型の事業構造のため回転率改善だけでは資本効率の押し上げに限界がある。【財務健全性】自己資本比率32.2%(前年33.7%)、D/E比率は2.10倍と高いが、負債の中心は買掛金であり、支払利息0.99億円に対しインタレストカバレッジは56.5倍と金利負担能力は安定している。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細開示はないが、BS推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は1782.7億円と前年同期の1930.7億円から148.0億円減少した一方、自己株式が365.4億円と前年同期比149.9億円増加しており、株主還元や資本配分に資金が向けられた可能性がある。売掛金は6987.1億円、棚卸資産は1617.7億円とほぼ前年同水準で推移しており、事業規模の拡大に伴う運転資本の増加が現金水準に影響を与えている。長期借入金100.0億円、社債200.0億円に対し現金預金1782.7億円が大きく上回り、資金繰りの安全域は確保されている。

収益の質

営業外収益は7.5億円で売上高比0.1%にとどまり、経常利益への依存度は限定的である。経常利益60.9億円から税引前利益51.0億円への乖離9.8億円は、投資有価証券評価損7.5億円を含む特別損失10.2億円が主因であり、本業以外の一時的要因として区別できる。実効税率は48.6%と高く、税引前利益から純利益への圧縮を増幅している。したがって、純利益の前年比-47.9%は、本業の採算悪化(営業減益-19.6%)に加え、投資有価証券評価損と高税負担という一時的・非経常的要因が重層的に作用した結果であり、本業の実力値とは分けて評価する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対するQ1進捗率は、売上高25.1%、営業利益16.5%、経常利益16.6%、純利益11.9%である。売上高は標準的な25%進捗にほぼ一致するが、利益系指標は標準を大きく下回っている。営業利益進捗の遅れは粗利率低下と販管費増、赤字セグメントの拡大を反映し、純利益進捗の一層の遅れは特別損失と高税負担による。業績予想・配当予想はいずれも修正されておらず、会社は下期における利益回復を前提とした計画を維持している。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は71.00円、通期EPS予想は116.47円であり、これらから算出される予想配当性向は約61.0%である。配当予想は前年配当34円(中間)から増額の方向にあるが、修正はなく計画通りの実施が見込まれている。Q1の純利益進捗率は11.9%にとどまるため、通期利益計画の達成度合いが配当の持続性に直結する。また自己株式は前年同期比149.9億円増加しており、配当に加えた資本配分の動向にも留意が必要である。

リスク要因

  1. 主力事業の採算圧縮リスク: 医療用医薬品等卸売事業は売上高+4.6%の増収に対しセグメント利益は-0.2%とほぼ横ばいであり、仕入条件・価格交渉・物流費の変動により薄いマージンがさらに圧縮される可能性がある。

  2. 非卸売事業の赤字拡大リスク: 医薬品等製造事業(営業損失6.2億円、前年0.6億円)と調剤薬局等事業(営業損失5.0億円、前年4.4億円)はともに損失が拡大しており、改善の遅延が連結収益性を継続的に下押しする可能性がある。

  3. 高税負担と運転資本構造のリスク: 実効税率48.6%は税引前利益の変動を純利益に増幅させやすく、また売掛金の年換算DSOは約81日と長期化しており、買掛金依存度の高い運転資本構造とあわせて資金効率のモニタリングが必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率0.7%4.3% (1.7%–6.9%)−3.6pt
純利益率0.3%3.8% (1.5%–5.1%)−3.5pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回り、収益性は業種内で低位にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.1%3.1% (-0.6%–11.7%)+1.0pt

売上高成長率は業種中央値をやや上回るが、IQRの範囲内であり特筆した優位性は限定的である。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は業種平均並みの成長を維持しているが、営業利益率・純利益率は業種中央値を大きく下回る水準にあり、増収が利益成長に結びついていない構造が決算データから読み取れる。

  2. 主力の医療用医薬品等卸売事業は増収ながらセグメント利益がほぼ横ばいであり、基幹事業自体の採算性が趨勢的に低下している可能性を示唆する。製造・調剤薬局等事業の赤字拡大も併せて構造的な課題として観察される。

  3. 純利益の減少率(-47.9%)が営業利益の減少率(-19.6%)を大きく上回っているのは、投資有価証券評価損を含む特別損失と実効税率48.6%という一時的・非経常的要因が重なった結果であり、本業の減益幅とは区別して捉える必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,393円
base(基準)2,405円
bull(強気)2,424円
算出前提
1株純資産(BPS)2,772円
調整後予想EPS120.7円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向61.0%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.87倍 / 19.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,340円〜2,473円、ω±0.1で 2,393円〜2,412円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。