| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥8998.8億 | ¥8064.1億 | +11.6% |
| 営業利益 | ¥739.6億 | ¥718.4億 | +3.0% |
| 税引前利益 | ¥733.2億 | ¥701.9億 | +4.5% |
| 純利益 | ¥534.1億 | ¥519.0億 | +2.9% |
| ROE | 3.6% | 3.6% | - |
価格改定と数量回復、為替効果により二桁増収を確保した一方、原材料・物流コスト上昇により利益率はやや低下した増収増益の決算となった。売上高は8,998.8億円(前年比+11.6%、+934.7億円)、営業利益は739.6億円(同+3.0%、+21.3億円)。IFRS適用のため経常利益は用いず税引前利益で見ると733.2億円(同+4.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は420.8億円(同+2.3%)となった。増収の主因は日本の価格改定・カテゴリー強化に加え、欧州・アジア・米州の数量回復とオセアニアの大幅拡大で、増益は販管費効率化がコスト高を一部相殺したことによる。
【売上高】セグメント別では、構成比最大の日本が3,600.9億円(構成比40.0%、前年比+4.6%)と価格改定効果で緩やかに増収した。欧州は2,119.4億円(構成比23.6%、同+12.0%)、アジアは1,696.0億円(構成比18.8%、同+12.9%)、米州は982.3億円(構成比10.9%、同+12.5%)と、数量回復と為替効果でいずれも二桁増収。オセアニアは600.1億円(構成比6.7%、同+69.7%)と突出した伸びを示し、事業ポートフォリオの分散効果が表れた。
【損益】売上総利益率は37.0%で前年38.1%から1.1pt低下し、原材料・包材・物流コストの上昇が主因とみられる。販管費率は28.5%で前年28.9%から0.4pt改善し、広告・物流の効率化がコスト高を一部吸収した結果、営業利益率は8.2%(前年8.9%から0.7pt低下)となった。税引前利益は733.2億円(同+4.5%)と営業利益の伸びを上回り、金融収支の改善(金融費用が前年30.3億円から18.2億円へ減少)が寄与した。親会社株主に帰属する当期純利益は420.8億円(同+2.3%)で、法人税等の負担がやや重くなったことが税引前利益の伸びとの差を生んでいる。増収増益。
利益面では地域間で明暗が分かれた。日本は営業利益213.2億円(前年比+16.8%)と全セグメント中最大の伸びを示したが、利益率は5.9%とグループ内で最も低い水準にとどまる。欧州は302.7億円(同-6.6%)と減益ながら利益率14.3%を維持し、グループ最高収益水準を保った。アジアは199.3億円(同-0.8%)で利益率11.7%とほぼ横ばい、米州は102.6億円(同+0.1%)で利益率10.4%と安定的に推移した。オセアニアは52.4億円(同+156.2%)と大幅増益で、利益率も8.7%へ改善しており、規模拡大に伴う収益貢献が明確になっている。
【収益性】営業利益率は8.2%で前年8.9%から0.7pt低下、売上総利益率も37.0%で前年38.1%から1.1pt低下しており、原材料・物流コスト上昇の影響が主因となっている。連結純利益率は5.9%(連結当期純利益ベース)である。【キャッシュ品質】営業CF711.7億円は親会社株主に帰属する当期純利益420.8億円の1.69倍にあたり、利益の現金化は良好な水準にある。【投資効率】ROEは3.6%(連結当期純利益÷平均純資産ベース)、総資産回転率は約0.39回で、資本効率面では改善余地が見られる。【財務健全性】自己資本比率は59.0%(前年59.3%からほぼ横ばい)、現金及び預金は1,598.2億円で、社債及び借入金(流動+非流動計160.1億円)に対し十分な流動性を確保している。
営業CFは711.7億円で前年比+69.6%と大幅に増加し、運転資本変動前の小計892.0億円に対し棚卸資産の増加(-212.7億円)や税金支払(-174.9億円)を控除した後の水準としては、前年からの改善が顕著である。投資CFは-338.5億円で、うち設備投資が-349.1億円と投資活動の中心を占める。財務CFは-279.5億円で、配当支払-185.4億円が主な流出要因であり、自社株買いの実施はない。この結果フリーCF(営業CF+投資CF)は373.2億円のプラスとなり、配当支払と設備投資の資金需要を営業活動から生み出すキャッシュで賄える構造にある。現金及び現金同等物は期末時点で1,598.2億円と、前年から+107.5億円増加した。
営業外損益は金融収益11.8億円に対し金融費用18.2億円、その他収益18.7億円に対しその他費用42.1億円と、いずれもネットではマイナスに寄与しており、税引前利益733.2億円は主に営業利益739.6億円という本業の稼ぐ力によって形成されている。特別損益として識別される大きな一時的要因は確認されず、減損損失は2.65億円と僅少にとどまる。包括利益は703.0億円(うち親会社株主分568.3億円)で、親会社株主に帰属する当期純利益420.8億円を147.5億円上回っており、この乖離は為替換算差額の増加(+171.4億円)によるところが大きい。純利益と包括利益の差は主として為替要因という非経常項目に起因しており、本業の収益性そのものを表す指標としては当期純利益・営業利益の質は良好といえる。
通期予想に対する上期の進捗率は、売上高49.3%(8,998.8億円/18,260.0億円)、営業利益47.7%(739.6億円/1,550.0億円)、親会社株主に帰属する当期純利益47.3%(420.8億円/890.0億円)と、いずれも半期基準の目安である50%をやや下回るが、概ね標準的な進捗水準にある。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われておらず、会社側は現行計画の達成を見込んでいるとみられる。通期営業利益予想は前年比+4.2%、純利益(連結)予想は同+0.3%と、下期にかけて利益成長率がやや鈍化する計画になっている点が特徴である。
中間配当は1株あたり60円で、通期予想配当は120円と、上期・下期で均等配分の計画となっている。配当総額185.4億円を親会社株主に帰属する当期純利益420.8億円で除した配当性向は44.1%で、フリーCF373.2億円との対比では配当の現金裏付けは十分に確保されている。自社株買いの実施はなく、株主還元は配当を中心とした構成である。
原材料・物流コスト上昇による利益率圧迫: 売上総利益率は37.0%と前年38.1%から1.1pt低下しており、販管費効率化による0.4pt改善では相殺しきれず、営業利益率は8.2%へ0.7pt低下した。
棚卸資産の増加に伴う運転資本効率の低下: 棚卸資産は1,610.5億円で前年1,375.3億円から+17.2%増加し、営業CF計算上も棚卸資産の増加が-212.7億円のマイナス要因となっている。
のれん・無形資産の減損リスク: のれんは3,013.0億円(総資産の13.1%)、無形固定資産は5,687.7億円(総資産の24.8%)と無形資産への依存度が高く、事業環境変化時の減損テスト結果に対する感応度が相対的に高い構造にある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.2% | – | – |
| 純利益率 | 5.9% | – | – |
業種内の中央値データは未取得のため相対的な位置づけの明確な判定は困難だが、自社の営業利益率8.2%・純利益率5.9%は当期実績として確認される水準である。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 11.6% | – | – |
売上高成長率11.6%は二桁の伸びであり、食品・飲料セクターの一般的な成長率水準と比較しても高い伸びを示している可能性がある。
※出所: 当社集計
二桁増収を確保しつつ、販管費効率化によりコスト高環境下でも営業利益+3.0%の増益を維持した点は、価格政策と費用管理の両面での対応力を示している。一方で粗利率は1.1pt低下しており、原材料・物流コストの転嫁は完了途上とみられる。
営業CFは前年比+69.6%と大幅に増加し、営業CF/親会社株主帰属純利益は1.69倍と利益の現金化は良好である。フリーCF373.2億円は配当・設備投資の資金需要を上回っており、株主還元の持続性を支える基盤となっている。
地域別では日本が増益(+16.8%)で牽引する一方、従来グループ最高収益であった欧州は減益(-6.6%)となり、オセアニアは売上・利益とも大幅拡大した。セグメント間の収益構造の変化は、今後のグループ全体の利益率動向を評価する上での参照点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,029円 |
| base(基準) | 4,096円 |
| bull(強気) | 4,142円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,383円 |
| 調整後予想EPS | 303.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 41.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.054(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.93倍 / 13.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,983円〜4,214円、ω±0.1で 4,087円〜4,103円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。