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256A2027 第1四半期プライムJGAAP

飛島ホールディングス(256A) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は302.4億円(前年同期比+1.1%)、営業利益は16.2億円(同+5.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥302.4億¥299.1億+1.1%
営業利益¥16.2億¥15.5億+5.1%
経常利益¥14.9億¥14.0億+6.8%
純利益¥10.0億¥11.6億−14.0%
ROE1.9%2.1%-

Executive Summary

2027年度第1四半期は増収増益となったが、純利益は前年の一時的要因剥落と税負担増により減益した。売上高は302.4億円(前年比+1.1%)、営業利益は16.2億円(同+5.1%)、経常利益は14.9億円(同+6.8%)。一方、純利益(親会社株主帰属)は10.2億円(同-13.4%)で、前年に計上された負ののれん発生益1.3億円の剥落と実効税率上昇(21%→34%)が主因。粗利率は13.5%(前年12.4%)に改善し、コアの収益力は着実に強化されている。

業績変動要因

【売上高】売上高は302.4億円で前年比+1.1%の小幅増収。セグメント別では、A0Construction(土木事業、114.7億円、-1.0%)とA0Engineering(建築事業、131.5億円、-9.7%)が減収となる一方、A0GrowthBusinessAndOther(86.0億円、+14.2%)が増収を牽引し、全体の増収に寄与した。官公庁向けが12,104百万円、民間向けが17,772百万円で、民間比率が上昇している。

【損益】営業利益は16.2億円(前年比+5.1%)で、売上総利益率が13.5%(前年12.4%)に改善したことが主因。A0Constructionの営業利益は9.1億円(+22.6%)と大幅改善しマージンも7.9%に上昇した一方、A0GrowthBusinessAndOtherは増収にもかかわらず営業利益5.0億円(-14.9%)とマージン5.9%に低下し、投資先行の可能性がある。経常利益は14.9億円(+6.8%)と順調だが、純利益は10.2億円(-14.0%)に減益。前年の特別利益(負ののれん発生益1.31億円)の剥落と、実効税率の上昇(法人税等5.2億円、税引前利益15.2億円に対し実効税率約34%)が経常利益と純利益の乖離を生んでいる。結論として、増収増益(営業・経常段階)だが純利益段階では一時的要因剥落による減益となっている。

セグメント別分析

セグメント利益で最大の主力はA0Engineering(建築事業)で、営業利益11.2億円・マージン8.5%と全社最高水準を維持している。A0Construction(土木事業)は売上114.7億円(-1.0%)と減収ながら、営業利益9.1億円(+22.6%)、マージン7.9%へ改善し、コスト管理・案件採算の改善が進んだとみられる。A0GrowthBusinessAndOtherは売上86.0億円(+14.2%)と唯一の増収セグメントだが、営業利益5.0億円(-14.9%)、マージン5.9%へ低下し、増収による全社マージン希釈要因となっている。全社費用(調整額)は-9.0億円で前年-8.8億円からほぼ横ばい。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は5.4%で前年5.2%から改善し、粗利率も13.5%(前年12.4%)へ上昇したが、純利益率は3.4%と前年3.9%から低下している。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は652.9億円と前年801.4億円から大きく減少し、債権回収が進展した一方、未成工事受入金は77.8億円(+1.9%)とほぼ横ばいで安定している。【投資効率】ROEは1.9%、自己資本比率は36.6%(前年33.3%)で、総資産回転率は低く資本効率は限定的な水準にある。【財務健全性】短期借入金は190.0億円と前年から-37.6%と大幅に削減され、総資産は1454.8億円(前年1631.0億円)へ圧縮しており、財務レバレッジの抑制が進んでいる。

キャッシュフロー分析

本開示にはキャッシュフロー計算書の詳細は含まれないが、貸借対照表の変動から資金動向を確認できる。完成工事未収入金が652.9億円へ減少(前年801.4億円)し、運転資本からのキャッシュ解放が進んだ一方、短期借入金は190.0億円へ大幅に減少(前年305.0億円、-37.6%)し、資金は債務返済に充当されたとみられる。現金及び預金は225.3億円で前年208.7億円から増加しており、債権回収の進展と借入返済の並行を維持しつつ現金水準を確保している点は、資金管理の健全性を示している。設備投資(有形固定資産253.8億円、前年253.6億円とほぼ横ばい)は小ぶりで、大きな投資負担は生じていない。

収益の質

今期の経常的収益力は営業利益16.2億円がコアであり、営業外収益0.6億円(受取配当0.2億円)、営業外費用1.9億円(支払利息1.4億円)と規模は小さく、本業への依存度が高い収益構造である。特別損益は特別利益0.3億円(投資有価証券売却益0.2億円等)のみで軽微だが、前年は負ののれん発生益1.3億円を含む特別利益1.3億円を計上しており、この一時的要因の剥落が純利益減少の主因の一つとなっている。経常利益14.9億円と純利益10.2億円の乖離は主に税負担の増加によるもので、法人税等5.2億円は税引前利益15.2億円に対し実効税率約34%(前年21%)に上昇している。包括利益は7.4億円で純利益10.2億円を下回り、有価証券評価差額金の悪化(-2.4億円)が主因であり、当期の包括利益は純利益と比べて保守的な数値となっている。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対するQ1進捗率は、売上高20.2%(302.4億円/1,500億円)、営業利益20.3%(16.2億円/80.0億円)、経常利益21.3%(14.9億円/70.0億円)と、単純な四分の一(25%)基準をいずれも下回っている。建設業は工事の出来高進捗が下期に偏重する季節性があり、この進捗率は必ずしも下方修正リスクを示すものではない。会社は当四半期時点で業績予想・配当予想のいずれも修正していない。通期計画は売上+7.7%、営業利益+15.8%の増収増益を見込んでおり、下期における出来高積み上げとGrowth事業の採算改善が計画達成の前提となる。

株主還元

通期の配当予想は1株当たり110円で、通期予想EPS250.11円に基づく配当性向は約44.0%となる。当四半期時点で配当予想の修正は行われていない。発行済株式数(自己株式除く)約1,919万株を基に算定すると、年間配当総額は約21.1億円と見込まれ、現金及び預金225.3億円に対して十分な水準にある。自己株式は0.33億円(前年0.79億円から減少)で、大規模な自社株買いは確認されない。

リスク要因

  1. 短期負債への依存: 短期借入金は190.0億円(前年から-37.6%)に削減されたが、有利子負債全体に占める短期比率は依然高く、リファイナンス条件の変動が資金調達コストに影響する可能性がある。

  2. セグメント間の採算ミックス変化: A0GrowthBusinessAndOtherは売上+14.2%と増収したが、営業利益は-14.9%、マージンは5.9%に低下し、全社の利益率を希釈する方向に作用している。

  3. 税負担・一時的要因の変動: 実効税率は約34%(前年約21%)に上昇し、また前年に計上された負ののれん発生益1.3億円が当期は剥落しており、純利益は経常利益の伸びに比して圧迫されている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率5.4%4.5% (2.7%–6.6%)+0.9pt
純利益率3.3%3.8% (-1.1%–4.4%)−0.5pt

営業利益率は業種中央値を上回るが、純利益率は税負担増と一時的要因剥落により中央値を下回る。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)1.1%4.8% (3.4%–10.1%)−3.7pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、トップライン拡大のペースは業界内で相対的に緩やかである。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. コア事業(土木・建築)の粗利改善と販管費コントロールにより、営業利益率は5.4%と業種中央値(4.5%)を上回る水準まで改善している。この改善が資材価格や原価管理によるものか、案件ミックスの一時的効果かは今後の四半期で見極める材料となる。

  2. 純利益の減益は前年の負ののれん発生益剥落と実効税率上昇という、営業実態とは異なる要因が中心であり、経常利益ベースでは+6.8%の増益となっている点は収益構造を理解する上での注目点である。

  3. 短期借入金を前年から37.6%削減しつつ現金水準を維持しており、財務構造のデレバレッジが進行している。一方でA0GrowthBusinessAndOtherの増収減益は、投資先行フェーズにあるか収益化に課題があるかを示す構造変化として、今後の推移確認が有用である。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,713円
base(基準)2,794円
bull(強気)2,853円
算出前提
1株純資産(BPS)2,770円
調整後予想EPS279.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向44.0%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.01倍 / 10.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,718円〜2,874円、ω±0.1で 2,794円〜2,795円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。