クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥901.0億 | ¥862.0億 | +4.5% |
| 営業利益 | ¥180.8億 | ¥197.8億 | −8.6% |
| 税引前利益 | ¥186.4億 | ¥196.8億 | −5.3% |
| 純利益 | ¥105.8億 | ¥135.4億 | −21.8% |
| ROE(年換算) | 9.5% | 12.1% | - |
Executive Summary
増収ながら費用増と高税負担により、営業利益・純利益ともに減益となった。売上収益は901.1億円(前年比+4.5%)、営業利益は180.8億円(同-8.6%)、税引前利益は186.4億円(同-5.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は90.7億円(同-23.4%)となった。海外・サイトソリューション・ペイシェントソリューションが増収に寄与した一方、粗利率低下と販管費の増収超過、および実効税率上昇(43.2%)が利益率を圧迫した。
業績変動要因
【売上高】売上収益は901.1億円で前年同期比+4.5%増収。セグメント別では海外227.4億円(+9.7%)、ペイシェントソリューション147.5億円(+9.9%)、サイトソリューション141.6億円(+9.0%)が牽引した一方、エビデンスソリューションは56.4億円(-8.5%)、キャリアソリューションは79.8億円(-3.6%)と減収となった。メディカルプラットフォームは243.8億円(+0.9%)とほぼ横ばい。
【損益】売上総利益は444.7億円で前年同期の445.8億円からわずかに減少し、粗利率は49.3%(前年51.7%)へ低下した。販管費は278.1億円と前年比+6.7%増加し、増収率4.5%を上回るペースで拡大したため、営業利益率は20.1%(前年22.9%)へ縮小した。営業利益180.8億円(同-8.6%)に対し、税引前利益は186.4億円(同-5.3%)にとどまったが、法人税等が80.6億円と前年の61.5億円から大幅増加し、実効税率は43.2%に上昇した。この結果、親会社株主帰属純利益は90.7億円(同-23.4%)と減益幅が拡大した。サイトソリューションの利益急減(0.1億円、同-97.9%)が全社マージンの重石となっており、増収減益に該当する。
セグメント別分析
報告セグメント合計利益187.3億円のうち、メディカルプラットフォームが88.7億円(構成比47.4%、利益率36.4%)で最大。キャリアソリューションは利益35.97億円・利益率45.1%と全セグメント中最高収益性を維持したが、増収率はマイナス3.6%であった。一方、サイトソリューションは売上+9.0%増収したにもかかわらず利益は0.15億円(前年7.27億円)と97.9%減少し、利益率は0.1%まで低下した。海外は売上+9.7%増収も利益は46.1億円(同-4.9%)と減益であり、利益率は20.3%へ低下。ペイシェントソリューションは利益7.5億円(同+66.3%)と改善傾向にあるが、利益率5.1%は依然低水準。エビデンスソリューションは売上・利益ともに二桁減(利益-33.1%)で、案件稼働の弱さがうかがえる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率20.1%は前年同期22.9%から2.8pt低下し、純利益率(親会社株主帰属ベース)は10.1%と前年13.7%から3.7pt縮小した。粗利率も49.3%と前年51.7%から低下しており、原価・費用構造の変化が収益性を圧迫している。【キャッシュ品質】営業CF・投資CFの開示数値はないが、減価償却費43.5億円を加味したEBITDAは概算224.2億円、EBITDAマージンは約24.9%であり、営業利益率との乖離から償却負担の大きさがうかがえる。【投資効率】年換算ROEは9.5%で、総資産6348.0億円・自己資本4436.3億円に対し、のれん1257.1億円・無形資産993.7億円が資産の相応の部分を占める資本集約的な構造。【財務健全性】自己資本比率は64.0%と高水準を維持し、現金及び現金同等物1621.7億円は流動負債(942.4億円)の1.72倍にあたり、短期の資金余力は厚い。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の個別項目(営業CF・投資CF・財務CF)は開示されていないため、貸借対照表の変動から資金動向を確認する。現金及び現金同等物は期首156.2億円から期末162.2億円へ6.0億円増加した。売掛金は699.3億円と前期末746.2億円から46.9億円減少し、債権回収は改善した一方、買掛金も562.2億円と前期末580.7億円から18.5億円減少しており、運転資本の増減は相殺的である。持分変動計算書では配当支払として親会社株主向け146.8億円、非支配株主向け24.1億円、合計170.9億円の資金流出が発生しており、この規模の株主還元を実施しつつ現金残高を維持している点は、事業からの資金創出力を示唆する。
収益の質
営業利益180.8億円には持分法投資利益15.3億円が含まれ、前年同期の10.4億円から増加して営業段階の減益を一部補完した。その他の収益3.6億円とその他の費用4.7億円を合わせたその他損益は1.1億円の純費用となり、前年同期の2.2億円の純収益から3.3億円悪化して営業利益の押し下げ要因となった。金融収支は収益8.6億円・費用3.0億円で5.6億円の収益超過となり、前年同期の0.9億円の費用超過から改善し、税引前利益を下支えした。税引前利益186.4億円に対し法人税等は80.6億円計上され、実効税率は43.2%と通常水準を上回る。この高税負担が、税引前利益の減少率5.3%に対し親会社株主帰属純利益の減少率が23.4%まで拡大した主因である。包括利益は140.8億円(うち親会社株主分123.7億円)と、純利益105.8億円を上回っており、在外営業活動体の換算差額22.6億円等の為替要因が寄与している。ただし包括利益の増加は営業キャッシュ創出力を直接示すものではない。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画は売上高4000.0億円、営業利益800.0億円、純利益560.0億円である。第1四半期の進捗率は売上高22.5%、営業利益22.6%、純利益(連結)18.9%であり、いずれも単純進捗の目安である25%をやや下回る。会社計画の前年比は営業利益+8.8%、純利益+7.9%であり、当第1四半期の営業利益-8.6%からは大きな乖離があるため、下期にかけての増収・マージン改善が計画達成の前提となる。業績予想の修正は本決算時点では行われていない。
株主還元
当第1四半期の持分変動計算書では、親会社株主への配当として146.8億円、非支配株主への配当24.1億円、合計170.9億円が計上された。この配当は前期利益等を原資とする支払いであり、当第1四半期純利益90.7億円との比較による配当性向の算定は適切でない。2027年3月期の配当予想額は本資料時点で未定とされており、今後の資金需要とキャッシュフロー状況を勘案して決定される方針である。自己株式の取得及び処分は当第1四半期において実質ゼロであり、自社株買いを含む総還元性向の評価は現時点では行えない。
リスク要因
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収益性悪化リスク: 粗利率は49.3%と前年51.7%から2.4pt低下し、販管費率は30.9%と前年30.2%から0.6pt上昇した。サイトソリューションの利益は前年比97.9%減となっており、増収が利益に結びつかない構造的な採算悪化がみられる。
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高税負担リスク: 実効税率は43.2%(法人税等80.6億円/税引前利益186.4億円)と通常想定を上回り、税引前利益の減少率5.3%に対し親会社株主帰属純利益の減少率は23.4%まで拡大した。この乖離が一過性か継続的要因かは次四半期以降の確認が必要である。
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事業別需要変動リスク: エビデンスソリューション(治験関連)は売上-8.5%・利益-33.1%、キャリアソリューション(医療人材)は売上-3.6%と減収であり、医薬品企業のマーケティング投資や医療人材需要の変動が業績に影響を与えている。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 20.1% | 8.0% (2.4%–15.8%) | +12.0pt |
| 純利益率 | 11.7% | 5.9% (1.6%–10.7%) | +5.8pt |
業種中央値を大きく上回る収益性水準にあり、業種内では上位に位置づけられる。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.5% | 9.3% (0.4%–16.9%) | −4.8pt |
売上成長率は業種中央値を下回り、成長性では業種内で中位以下に位置する。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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営業利益率20.1%・EBITDAマージン約24.9%は業種中央値を大きく上回る水準を維持しているが、前年同期比では粗利率・営業利益率とも低下傾向にあり、マージンの変曲点として次四半期以降の動向が注目される。
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親会社株主帰属純利益の減益率23.4%は、営業利益の減益率8.6%を大きく上回っており、その主因は実効税率43.2%への上昇である。税負担の一過性・継続性の見極めが、通期純利益計画(560.0億円、進捗率18.9%)の達成可能性を左右する。
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サイトソリューションは売上+9.0%増収にもかかわらず利益率が0.1%まで低下しており、増収がセグメント利益に結びついていない点が構造的な課題として観察される。一方、現金1621.7億円・自己資本比率64.0%と財務基盤は厚く、事業投資や株主還元への柔軟性は維持されている。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 665円 |
| base(基準) | 683円 |
| bull(強気) | 705円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 606円 |
| 調整後予想EPS | 82.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.13倍 / 8.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 664円〜703円、ω±0.1で 681円〜686円。
注記:
- 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。