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23352027 第1四半期プライムJGAAP

キューブシステム(2335) 2027年度第1四半期決算 営業益12%減

2027年度第1四半期の売上高は45.5億円(前年同期比+0.1%)、営業利益は3.5億円(同-11.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥45.5億¥45.5億+0.1%
営業利益¥3.5億¥4.0億−11.8%
経常利益¥3.5億¥4.1億−13.8%
純利益¥2.2億¥2.0億+11.0%
ROE(年換算)8.0%7.0%-

Executive Summary

当期は売上高が前年並みで推移する一方、営業利益は減益となり、収益性がやや後退した局面である。売上高は45.5億円(前年比+0.1%)、営業利益は3.5億円(同▲11.8%)、経常利益は3.5億円(同▲13.8%)、純利益は2.2億円(同+11.0%)となった。営業減益の主因は粗利益率の低下であり、純利益の増加は税負担率の低下によるもので、本業の改善を反映したものではない。

業績変動要因

【売上高】売上高は45.52億円で前年同期比+0.1%とほぼ横ばいであった。単一のシステムソリューション・サービス事業であり、セグメント別開示はない。通期計画は200.0億円(前年比+8.1%)であり、Q1進捗率は22.8%と標準的な25%を下回る。

【損益】売上原価が前年同期比約1.8%増加し、売上総利益は10.66億円(前年11.20億円)へ減少、粗利率は24.6%から23.4%へ1.2pt低下した。販管費は7.11億円で同0.8%減少し販管費率は15.6%へ改善したが、粗利率低下を相殺できず、営業利益率は8.8%から7.8%へ1.0pt縮小した。経常利益は営業外損益がほぼ均衡しているため営業利益とほぼ同水準の3.5億円(同▲13.8%)にとどまった。一方、法人税等が前年同期の2.13億円から1.33億円へ減少し、実効税率は約51.6%から37.5%へ低下したことで、純利益は2.22億円(同+11.0%)と増益となった。税引前利益が減少するなかでの純利益増加であり、増収減益(税負担要因により純利益は増加)と結論づけられる。

セグメント別分析

当社グループはシステムソリューション・サービス事業の単一セグメントであり、セグメント別の開示は行われていない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は7.8%で前年同期の8.8%から1.0pt低下し、純利益率は4.9%で同4.4%から0.5pt上昇した。年換算ROEは8.0%で、純利益率4.9%・総資産回転率1.28倍・財務レバレッジ1.28倍の掛け合わせによる。【キャッシュ品質】税引前利益が▲14.0%となる一方で純利益が+11.0%となっており、利益の質は税負担低下に依存する部分が大きい。【投資効率】インタレストカバレッジは355.0倍で金利負担は実質的に無視できる水準である。【財務健全性】自己資本比率は78.2%、流動比率は460.2%、有利子負債は短期借入金2.30億円のみでD/E比率は0.28倍と低水準であり、財務基盤は非常に強固である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を読み取ることができる。現金及び預金は71.77億円と前年同期の68.46億円から増加しており、売掛金が36.94億円から28.99億円へ7.95億円減少したことが資金流入に寄与したとみられる。一方、利益剰余金は82.43億円と前年同期の84.30億円から減少しており、配当支払等による社外流出があったことがうかがえる。有利子負債は短期借入金2.30億円のみで、現金預金がその31.2倍に達することから、資金繰り面での余力は極めて高い。

収益の質

当期利益の質は営業段階での粗利率低下と、法人税等の減少という非経常的要因の組み合わせで構成されている。営業外収益は受取配当金0.04億円を含む0.06億円で売上高比0.1%と僅少であり、経常利益はほぼ本業の営業利益から構成される点で質は良好である。しかし税引前利益が前年同期比▲14.0%となる一方、実効税率が51.6%から37.5%へ低下したことで純利益は+11.0%の増益となっており、この増益は税負担の変動に起因するアクルーアル的要因であって、営業キャッシュ創出力の改善を示すものではない。包括利益は1.55億円と純利益2.22億円を下回り、投資有価証券の評価差額減少などその他有価証券評価差額金のマイナスがその要因であり、純利益と包括利益の乖離は投資有価証券の時価変動リスクを示唆する。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画は売上高200.0億円(前年比+8.1%)、営業利益18.0億円(同+15.5%)、経常利益18.1億円(同+14.4%)であり、当四半期における業績予想・配当予想の修正はない。Q1実績の進捗率は売上高22.8%、営業利益19.7%、経常利益19.6%、純利益14.8%であり、いずれも単純進捗の目安である25%を下回っている。特に営業利益率は計画上9.0%を見込むのに対しQ1実績は7.8%であり、1.2ptの改善が下期にかけて必要となる。会社計画を据え置いている以上、下期における売上成長率の加速と粗利率回復が進捗の焦点となる。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は46.00円で、予想EPS98.83円に基づく予想配当性向は約46.5%である。予想親会社株主帰属当期純利益15.00億円と期中平均株式数15,178,931株から算定される年間配当総額は約6.98億円であり、配当原資は予想利益の範囲内に収まる。利益剰余金82.43億円、現金預金71.77億円と配当余力は厚いが、Q1純利益の通期進捗率は14.8%にとどまるため、予想配当性向の維持は下期における利益計画達成に依存する。

リスク要因

  1. 採算性の悪化リスク: 粗利益率が前年同期の24.6%から23.4%へ1.2pt低下した。人件費上昇や案件ミックス、要員稼働率の変動が営業利益率を圧迫する可能性がある。

  2. 通期計画達成リスク: 通期計画は売上高+8.1%、営業利益+15.5%を前提とするが、Q1営業利益進捗率は19.7%にとどまる。下期に売上・採算の改善が集中しなければ計画達成のハードルが高まる。

  3. 有価証券評価変動リスク: 包括利益1.55億円は純利益2.22億円を下回り、その他有価証券評価差額金のマイナスが要因である。投資有価証券14.35億円の時価変動は純資産に影響し得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率7.8%8.0% (2.4%–15.8%)−0.2pt
純利益率4.9%5.9% (1.6%–10.7%)−1.0pt

収益性は業種中央値に概ね近いが、純利益率はやや下回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)0.1%9.3% (0.4%–16.9%)−9.2pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、IQR下限にも届かない水準である。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. Q1は売上横ばい・営業減益であり、粗利益率1.2pt低下が業績の最大の論点である。営業利益率7.8%は通期計画9.0%を1.2pt下回っており、下期の採算改善実現が課題となる。

  2. 現金預金71.77億円、有利子負債2.30億円、自己資本比率78.2%と財務余力は高く、短期的な資金繰り耐性は非常に高い。

  3. 純利益の前年同期比増益は税負担率低下によるものであり、税引前利益は減少している。利益成長の質を評価する上では、営業・経常段階の推移を注視する必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)805円
base(基準)826円
bull(強気)852円
算出前提
1株純資産(BPS)735円
調整後予想EPS103.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向46.5%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.12倍 / 8.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 803円〜849円、ω±0.1で 824円〜829円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。