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23072027 第1四半期プライムJGAAP

クロスキャット(2307) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益42%増

2027年度第1四半期の売上高は46.5億円(前年同期比+17.4%)、営業利益は4.8億円(同+41.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥46.5億¥39.6億+17.4%
営業利益¥4.8億¥3.4億+41.6%
経常利益¥5.2億¥3.7億+40.7%
純利益¥3.3億¥3.0億+7.5%
ROE(年換算)20.1%18.2%-

Executive Summary

増収を上回る利益成長により、営業レバレッジが働いた増収増益決算となった。売上高は46.5億円(前年39.6億円、YoY+17.4%)、営業利益は4.8億円(同3.4億円、YoY+41.6%)、経常利益は5.2億円(同3.7億円、YoY+40.7%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3.3億円(同3.0億円、YoY+7.5%)となった。純利益の伸びが相対的に鈍いのは、前年同期に投資有価証券売却益0.8億円が計上されていた反動と、実効税率上昇によるものであり、税引前利益は前年同期比+15.4%と本業ベースでは堅調である。

業績変動要因

【売上高】情報サービス事業の単一セグメントで、売上高は17.4%増収となった。通期会社計画の売上高成長率3.4%を大幅に上回るペースであり、案件需要の拡大が牽引した。

【損益】売上原価は12.4%増、粗利率は24.5%で前年同期の24.3%からわずかに改善した。販管費は5.8%増にとどまり、売上成長率を11.6pt下回ったことで販管費率は14.1%(前年15.6%)に低下、営業利益率は10.4%(前年8.6%)へ拡大した。経常利益は受取配当金0.4億円の押し上げもあり40.7%増。一方、純利益は実効税率上昇(37.4%、前年32.9%)と前年同期の一時的な投資有価証券売却益0.8億円の反動により7.5%増にとどまった。結論として、増収増益であり、営業レバレッジと販管費規律が利益成長の主因である。

セグメント別分析

情報サービス事業並びにこれらの付帯業務の単一セグメントであり、セグメント別の開示は省略されている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率10.4%は前年同期8.6%から178bp改善し、純利益率は7.0%と前年同期7.6%から65bp低下した。粗利率は24.5%で前年同期比24bp改善している。【キャッシュ品質】売掛金は35.8億円で前年同期比25.9%減少したが、年換算DSOは70日と目安の60日を上回り、回収効率は監視を要する。【投資効率】年換算ROE20.1%は総資産回転率1.96回と純利益率7.0%、財務レバレッジ1.46倍に分解され、事業収益性と資産回転が主因でレバレッジ依存度は低い。【財務健全性】自己資本比率は68.3%(前年61.4%)に上昇し、流動比率は約319.8%、D/Eレシオは0.46倍と保守的な財務構成である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を捉える。現金及び預金は30.8億円で前年同期の33.0億円から減少したが、総資産に占める比率は32.6%を維持している。売掛金は35.8億円で前年同期比12.5億円減少し、資金拘束の緩和方向に寄与した一方、年換算DSOは70日と回収サイトはなお長い。流動資産68.9億円に対し流動負債21.5億円で運転資本は47.3億円と潤沢であり、短期的な資金繰りの余力は大きい。買掛金は7.7億円と横ばいで、仕入・外注関連の資金需要は安定的に推移している。

収益の質

営業利益・経常利益の増益は本業の採算改善と販管費効率化による経常的な成長であり、収益の質は良好といえる。経常利益に対する営業外収益は0.4億円と小さく、その主体は受取配当金0.35億円であり、一過性の色彩は薄い持続的な収益である。一方、前年同期には特別利益として投資有価証券売却益0.8億円が計上されており、当期は特別損益がないため、純利益の前年同期比は本業の伸びより抑制されて見える。実効税率は37.4%と前年同期32.9%から上昇しており、税負担の変動が純利益の変化率を押し下げる要因となった。受注損失引当金0.35億円は不採算案件に対する見積りの存在を示しており、粗利益率の質を評価する上でのアクルーアル的な留意点である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高179.0億円(YoY+3.4%)、営業利益21.5億円(同+6.8%)、経常利益21.9億円(同+7.2%)で据え置かれている。Q1進捗率は売上高25.9%、営業利益22.5%、経常利益23.7%、純利益21.1%であり、営業利益以下は標準的な25%進捗をやや下回るものの、乖離幅は限定的である。売上高の進捗が先行しているのに対し利益進捗がやや遅れているのは、通期計画がQ2以降の利益寄与拡大を前提としている可能性を示唆する。今回、業績予想・配当予想ともに修正は行われていない。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は39.0円で、期中平均株式数13,995千株から算出される年間配当総額は概算約5.5億円である。通期純利益予想15.4億円に対する配当性向は約35.4%となる。配当予想の修正は今回なく、自己資本比率68.3%、流動比率約320%、現金及び預金30.8億円という財務基盤が配当の支払い余力を支えている。自己株式は発行済株式数の17.7%に相当するが、当期の自己株式取得実績は開示されていないため、ここでは配当のみに基づく配当性向として評価する。

リスク要因

  1. 売上債権回収リスク: 売掛金は35.8億円で前年同期比25.9%減少したが、年換算DSOは70日と目安の60日を上回る。総資産の37.8%を占めており、検収・請求サイトの長期化が運転資金を拘束する可能性がある。

  2. 案件採算リスク: 受注損失引当金0.35億円が計上されており、不採算案件の存在を示唆する。要員見積りの乖離や外注費・人件費の上昇は粗利率低下や追加引当につながり得る。

  3. 人材コスト上昇による営業レバレッジ縮小リスク: 販管費率は14.1%へ154bp低下し利益率改善に寄与したが、IT人材の採用競争や賃金上昇が進めば、この改善傾向が反転する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率10.4%8.0% (2.4%–15.8%)+2.4pt
純利益率7.0%5.9% (1.6%–10.7%)+1.1pt

自社の収益性は業種中央値を上回り、IQR上位圏に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)17.4%9.3% (0.4%–16.9%)+8.1pt

売上成長率は業種IQR上限に近く、同業内でも高い伸びを示している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高17.4%増に対し営業利益は41.6%増となり、販管費率の154bp低下を主因とする営業レバレッジが利益率改善を牽引した。この改善が人材関連費用の増加局面でも持続するかが今後の焦点である。

  2. 純利益の伸び(+7.5%)が営業利益・経常利益の伸びを下回るのは、前年同期の投資有価証券売却益0.8億円の反動と実効税率上昇によるものであり、一時的要因を除いた本業の増益力はより強いと解釈できる。

  3. 年換算DSOは70日と目安の60日を上回っており、売上拡大局面における売上債権の回収効率は、利益成長の現金化を評価するうえでの継続監視ポイントである。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)656円
base(基準)684円
bull(強気)719円
算出前提
1株純資産(BPS)462円
調整後予想EPS115.4円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向35.4%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.48倍 / 5.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 665円〜704円、ω±0.1で 678円〜693円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。