クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3849.5億 | ¥3541.4億 | +8.7% |
| 営業利益 | - | - | - |
| 税引前利益 | ¥185.2億 | ¥184.2億 | +0.6% |
| 純利益 | ¥122.1億 | ¥125.5億 | −2.7% |
| ROE(年換算) | 8.9% | 9.1% | - |
Executive Summary
当四半期は増収減益であり、増収がコスト上昇を吸収しきれなかった内容である。売上高は3,849.5億円(前年同期比+8.7%)、税引前利益は185.2億円(同+0.6%)とほぼ横ばいだったが、純利益は122.1億円(同-2.7%)、親会社株主に帰属する四半期利益は107.7億円(同-5.6%)となった。主因は食肉事業の増収増益に対し、加工事業の利益率低下と税負担・非支配株主帰属の増加が最終利益を圧迫したことである。
業績変動要因
【売上高】売上高は3,849.5億円で前年同期比+8.7%増収となった。主力の食肉事業本部が2,639.8億円(同+11.5%)と伸長し増収を牽引し、加工事業本部は1,096.7億円(同+3.1%)、スポーツ・エンターテイメント事業部は118.5億円(同+14.1%)と各セグメントとも増収であった。
【損益】売上原価は3,191.1億円で売上成長を上回る伸びとなり、売上原価率は前年同期から上昇した。販管費は486.0億円(同+2.3%)と抑制され、販管費率は12.6%へ改善したが、原価上昇を吸収するには至らなかった。加工事業本部のセグメント利益は7.5億円(同-13.9%)と減益で利益率は0.7%に低下し、全社マージンの制約要因となっている。一方、食肉事業本部は152.6億円(同+20.4%)、スポーツ・エンターテイメント事業部は49.1億円(同+29.2%、利益率41.4%)と増益であった。税引前利益は185.2億円(同+0.6%)とほぼ横ばいだが、法人税等が63.1億円(同+7.7%)、非支配株主帰属利益が増加したことで親会社株主帰属利益は107.7億円(同-5.6%)に縮小した。結論として、増収減益の決算である。
セグメント別分析
食肉事業本部は売上高2,639.8億円(構成比68.6%)、営業利益152.6億円(同+20.4%)、利益率5.8%で、増収増益かつ利益額でグループの中核を占める。スポーツ・エンターテイメント事業部は売上高118.5億円(構成比3.1%)と規模は小さいものの、営業利益49.1億円(同+29.2%)、利益率41.4%と高収益であり、2026年4月の組織再編でボールパーク事業を傘下に収めたことで報告セグメントとして明確化された。加工事業本部は売上高1,096.7億円(構成比28.5%)と増収したが、営業利益は7.5億円(同-13.9%)、利益率0.7%に低下し、原材料・包装資材コストの影響を受けやすい構造が確認できる。
主要財務指標
【収益性】売上高に対する売上原価率は82.9%と前年同期から上昇し、粗利率は圧縮された。販管費率は12.6%(前年同期13.4%)へ改善し、固定費面での効率化は進んでいるが、原価上昇分を吸収できず親会社株主帰属利益率は2.8%(前年同期3.2%)に縮小した。【キャッシュ品質】営業CFは19.6億円で、前年同期21.8億円から大幅に減少し、親会社株主帰属利益107.7億円に対する比率は0.18倍にとどまる。棚卸資産の206.4億円増加と法人税等99.98億円の支払いが主因である。【投資効率】ROE(年換算)は8.9%である。【財務健全性】自己資本比率は52.4%(前年同期53.8%)とわずかに低下したが、依然として高水準を維持している。流動資産4,623.3億円に対し流動負債2,709.6億円で流動比率は約170.6%であり、短期流動性は健全である。
キャッシュフロー分析
営業CFは19.6億円で前年同期21.8億円から大幅に減少し、純利益との乖離が拡大した。主因は棚卸資産206.4億円の増加であり、これに法人税等99.98億円の支払いが加わり資金を圧迫した。仕入債務の82.2億円増加が一部を相殺したものの、投資CFは105.9億円の支出(主に固定資産取得105.1億円)となり、フリーキャッシュフローは86.3億円のマイナスとなった。財務CFは27.7億円の支出で、現金配当151.7億円と自己株式取得100.0億円の還元を、短期借入金258.9億円の純増で補う構図となっている。この結果、現金及び現金同等物は期首686.8億円から583.2億円へ減少し、当四半期の内部資金創出だけでは株主還元を賄えていない状況が確認できる。
収益の質
税引前利益185.2億円は前年同期比+0.6%とほぼ横ばいであったが、法人税等63.1億円の増加と非支配株主帰属利益の増加により、親会社株主帰属利益は107.7億円(同-5.6%)に縮小した。その他の収益40.8億円・その他の費用19.5億円は売上高の1.1%・0.5%規模であり、営業外・非経常項目への依存度は限定的である。一方で、営業CFが純利益を大きく下回る点は収益の質を評価する上で重要な観察点であり、棚卸資産の積み増しと法人税等の支払いが一時的にキャッシュ転換を弱めている。包括利益合計146.5億円は親会社株主帰属利益107.7億円を上回り、在外営業活動体の換算差額25.3億円などその他の包括利益が押し上げ要因となっている。
業績予想・ガイダンス
通期業績予想に対する進捗率は、売上高が3,849.5億円÷15,000.0億円で25.7%、親会社株主帰属利益(予想38.0億円換算前提のEPS403.68円ベース)に対しては107.7億円÷380.0億円で28.3%となる。いずれも単純進捗率25%を上回っており、Q1時点での進捗は概ね順調である。ただし業績予想の修正は行われておらず、加工事業の利益率低下や在庫増加によるキャッシュ転換の弱さが通期見通し達成の確認材料として注視される。
株主還元
通期の配当予想は1株当たり180円であり、予想EPS403.68円に基づく配当性向は44.6%である。当四半期の配当支払額は151.7億円で、これに自己株式取得100.0億円を加えた総還元額は251.7億円となる。親会社株主帰属利益107.7億円に対する当四半期の総還元性向は233.7%と高く、フリーキャッシュフロー(マイナス86.3億円)を上回る還元を短期借入金の増加で補っている構図である。なお、期中に自己株式299.9億円分の消却を実施し、自己株式残高は帳簿上17.3億円へ縮小したが、これは資本内の振替であり現金創出力の改善を示すものではない。配当予想の修正は行われていない。
リスク要因
-
原材料・畜産物コストと価格転嫁リスク: 売上原価率は82.9%に上昇し、粗利率は前年同期から低下した。飼料・畜産物・包装資材や為替の変動が続く場合、加工事業を中心に利益率への影響が続く可能性がある。
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キャッシュ転換の弱さ: 営業CFは19.6億円で親会社株主帰属利益107.7億円に対する比率は0.18倍にとどまる。棚卸資産206.4億円の増加と法人税等99.98億円の支払いが主因であり、在庫が販売・利益に転換されるかが今後の焦点となる。
-
短期資金調達への依存拡大: 短期借入金は258.9億円純増し、流動有利子負債は727.1億円へ増加した。フリーキャッシュフローがマイナス86.3億円の中で配当・自己株式取得を実施しており、還元原資を短期借入で補う構図が続く場合、金利・借換え環境変化への感応度が高まる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 純利益率 | 3.2% | 3.7% (0.7%–4.9%) | −0.6pt |
純利益率は業種中央値をやや下回り、コスト吸収力の面で中位水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.7% | 5.2% (2.9%–10.1%) | +3.5pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、IQR上位帯に位置する高成長である。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
食肉事業本部が売上・利益ともに二桁成長を続け、セグメント利益構成比の7割超を占める中核事業として業績を牽引している一方、加工事業本部の利益率0.7%という低水準が全社マージン改善の構造的な制約になっている。
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営業CF/純利益比率が0.18倍と低く、棚卸資産増加と法人税等支払いによる一時的な資金流出が確認できる。今後複数四半期にわたり在庫増加とCF低迷が継続するかが、収益の質を判断する上での注目点である。
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通期進捗率は売上高25.7%、親会社株主帰属利益28.3%と標準的な25%を上回るペースだが、当四半期の株主還元総額はフリーキャッシュフローを大きく上回っており、資金創出力と還元原資のバランスが今後の観察点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 5,306円 |
| base(基準) | 5,401円 |
| bull(強気) | 5,465円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,684円 |
| 調整後予想EPS | 425.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 44.6% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.054(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.95倍 / 12.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 5,252円〜5,556円、ω±0.1で 5,391円〜5,407円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。