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22292027 第1四半期プライムJGAAP

カルビー(2229) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益24%増

2027年度第1四半期の売上高は867.6億円(前年同期比+5.5%)、営業利益は65.8億円(同+24.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

カルビー株式会社

食品/食料品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥867.6億¥822.3億+5.5%
営業利益¥65.8億¥53.0億+24.4%
経常利益¥66.6億¥52.8億+26.1%
純利益¥42.2億¥36.3億+16.3%
ROE1.9%1.6%-

Executive Summary

増収に対して営業利益がより大きく伸び、収益性が改善した増収増益決算となった。売上高は867.6億円(前年比+5.5%)、営業利益は65.8億円(同+24.4%)、経常利益は66.6億円(同+26.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は40.9億円(同+15.2%)となった。営業利益率は前年同期から約1.5pt改善して7.6%に達し、売上拡大以上に採算改善が業績を牽引した形である。

業績変動要因

【売上高】売上高は867.6億円、前年同期比+5.5%増収となった。当社は食品製造販売の単一セグメントであり、事業構成の変化ではなく全社的な販売動向・価格改定の浸透によるものと解される。

【損益】売上原価率は67.6%で、粗利率32.4%を確保した。販管費率は24.8%となり、増収に対して費用増加が抑制された結果、営業利益は65.8億円(同+24.4%)と増収率を大きく上回る伸びを示した。経常利益は為替差益0.9億円を含む営業外収支の黒字0.8億円が上乗せされ66.6億円(同+26.1%)となった。一方、特別損失2.4億円(固定資産除却損1.2億円、訴訟和解金1.0億円)が特別利益0.0億円を上回り、税引前利益を押し下げた。実効税率は34.3%であり、親会社株主帰属純利益は40.9億円(同+15.2%)と、営業・経常段階の増益率を下回る伸びにとどまった。総括すると、増収増益であり、特に営業段階での利益率改善が特徴的な決算である。

セグメント別分析

当社グループの報告セグメントは食品製造販売事業の単独セグメントであり、重要性が乏しいためセグメント情報の記載が省略されている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は7.6%で前年同期の約6.1%から約1.5pt改善し、粗利率は32.4%であった。四半期の純利益率は4.7%にとどまり、営業・経常段階の改善に比べ最終利益段階での伸びは限定的である。【キャッシュ品質】営業CFは59.4億円で、親会社株主帰属純利益40.9億円の1.45倍と利益の現金裏付けは良好だが、EBITDA105.2億円に対する営業CF比率は0.56倍にとどまり、棚卸資産の11.3億円増加などが運転資本を圧迫した。【投資効率】四半期累計ROEは1.9%、年換算では約7.6%相当であり、自己資本比率67.6%という厚い資本基盤のもとでの水準である。設備投資39.9億円は減価償却費39.4億円とほぼ同水準で、維持更新を上回る投資を継続している。【財務健全性】自己資本比率は67.6%、流動資産1265.3億円は流動負債622.1億円を大きく上回り、現金及び預金452.3億円は短期借入金を十分にカバーする水準にある。長期借入金250.0億円が有利子負債の中心であり、資金調達構成は比較的安定している。

キャッシュフロー分析

営業CFは59.4億円で前年同期比-38.5%減少した。主因は棚卸資産の11.3億円増加、法人税等の支払38.0億円、および賞与引当金の減少などによる運転資本変動である。投資CFは53.0億円の支出で、うち設備投資が39.9億円を占め、定期預金の純増加も含まれる。結果としてフリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は6.4億円の黒字を確保したが、前年同期に比べ投資余力は限定的である。財務CFは81.2億円の支出であり、主として配当金支払79.2億円がキャッシュ減少の中心となった。これらの結果、現金及び現金同等物は71.9億円減少し、期末残高は383.9億円となった。

収益の質

営業外収益2.9億円には為替差益0.9億円が含まれ、経常利益の増益要因の一部を占めるが、営業増益24.4%の大半は本業の採算改善によるものであり、一時的な営業外要因への依存度は低い。特別損失2.4億円は固定資産除却損1.2億円と訴訟和解金1.0億円から構成され、非経常的な費用として税引前利益を2.4億円押し下げている。営業CFは親会社株主帰属純利益の1.45倍と利益の現金裏付けは良好である一方、EBITDA105.2億円に対する営業CF比率は0.56倍にとどまり、棚卸資産増加や税金支払のタイミングによって会計利益と現金創出の間に一定の乖離が生じている。包括利益は52.5億円で、親会社株主帰属純利益40.9億円を上回っており、為替換算調整額8.2億円や退職給付に係る調整額3.4億円がプラスに寄与した結果である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高3700.0億円(前年比+8.8%)、営業利益262.0億円(同+0.1%)、経常利益267.0億円(同-1.4%)であり、業績予想・配当予想ともに修正はない。第1四半期の進捗率は売上高23.4%、営業利益25.1%、経常利益25.0%であり、いずれも標準的な四半期進捗率25%とほぼ整合的である。もっとも通期計画は売上高の伸長に対して営業利益をほぼ横ばいと見込んでおり、第1四半期に見られた大幅な増益率を通期にわたり維持できるかは、下期にかけての原材料・物流コストの動向次第となる。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は69.0円であり、配当予想の修正はない。予定期中平均株式数121,641,148株を基に算定した予想配当総額は約83.9億円で、通期の親会社株主帰属純利益予想174.0億円に対する配当性向は約48.2%となる。自己株式取得は計上されておらず、還元は配当のみのため配当性向で評価する。第1四半期の配当支払額は79.2億円であったが、これは支払時期の集中によるものであり、現金及び預金452.3億円、流動比率203%超という厚い財務基盤が配当の下支えとなっている。

リスク要因

  1. 原材料・エネルギー・物流コストの上昇: 通期計画は売上高+8.8%に対し営業利益+0.1%にとどまり、下期にかけてのコスト圧力を保守的に織り込んでいる。第1四半期の営業利益率改善(+約1.5pt)を通期にわたり維持できるかが焦点となる。

  2. キャッシュ転換効率の低下: 営業CFは59.4億円で前年同期比-38.5%減少し、EBITDA105.2億円に対する比率は0.56倍にとどまる。棚卸資産の11.3億円増加や税金支払等が主因であり、在庫積み増しが季節要因にとどまるか継続的な動向かの見極めが必要である。

  3. 特別損失および税負担による最終利益の変動: 特別損失2.4億円(固定資産除却損、訴訟和解金)と実効税率34.3%の影響により、営業・経常段階の増益率(24.4%・26.1%)に対し親会社株主帰属純利益の増益率は15.2%にとどまった。特別損益・税率の変動が最終利益の振れ幅を拡大させる要因となりうる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(food_beverage)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率7.6%5.3% (1.7%–6.6%)+2.3pt
純利益率4.9%3.7% (0.7%–4.9%)+1.1pt

収益性は業種中央値を上回り、特に営業利益率は業種内で相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)5.5%5.2% (2.9%–10.1%)+0.3pt

売上高成長率は業種中央値とほぼ同水準で、成長性の観点では平均的な位置づけにある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+5.5%に対し営業利益+24.4%となり、営業利益率が前年同期から約1.5pt改善した。増収以上の増益は、価格改定やコスト吸収力の向上を示す決算データ上の特徴である。

  2. 通期営業利益計画は前年比+0.1%とほぼ横ばいであり、第1四半期の高い増益率とは対照的である。第1四半期進捗率25.1%は標準的な水準にとどまり、通期の増益ペースは下期のコスト動向次第で変化しうる。

  3. 営業CFのEBITDA比率が0.56倍にとどまり、棚卸資産11.3億円の増加が運転資本を圧迫した。利益成長が現金創出にどの程度結びつくかは、今後の在庫動向を含めて確認すべき点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,776円
base(基準)1,810円
bull(強気)1,833円
算出前提
1株純資産(BPS)1,799円
調整後予想EPS170.6円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向48.2%
予想EPSの信頼度調整×1.054(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.01倍 / 10.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,760円〜1,862円、ω±0.1で 1,809円〜1,810円。

注記:

  • のれん償却 19.9円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。