| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1674.8億 | ¥1879.5億 | -10.9% |
| 営業利益 | ¥166.9億 | ¥162.4億 | +2.8% |
| 税引前利益 | ¥168.5億 | ¥161.7億 | +4.2% |
| 純利益 | ¥118.5億 | ¥125.7億 | -5.8% |
| ROE | 14.8% | 15.9% | - |
売上減少下でも利益率改善により営業増益を確保したが、税負担増で純利益は減益となった決算である。売上高は1,674.8億円(前年比-10.9%)、営業利益は166.9億円(同+2.8%)、税引前利益は168.5億円(同+4.2%)、純利益(親会社株主帰属)は118.3億円(同-5.8%)となった。減収の主因は英子会社売却に伴う海外領域の縮小であり、国内コアの機電・IT・建設領域は総じて底堅く推移した。実効税率が前年比で上昇したことが増益の営業利益と減益の純利益という乖離を生んでいる。
【売上高】売上高は1,674.8億円で前年比-10.9%の減収。主因は海外領域の売上が7.5億円(前年比-97.3%)へ急減したことで、これは英子会社の連結除外による一時的な構造要因である。国内コアは機電領域が667.3億円(+10.7%)と伸長し、建設領域576.0億円(+1.2%)、IT領域409.0億円(-0.8%)はほぼ横ばいを維持しており、全社売上の約99.5%を国内3領域が占める構成となった。
【損益】営業利益は166.9億円(+2.8%)で、売上減少下でも増益を確保した。粗利率は27.6%(売上原価1,212.4億円)、販管費は298.5億円に抑制され、営業利益率は10.0%に達している。一方、税引前利益168.5億円に対し法人税等が50.0億円(実効税率約29.7%)計上され、純利益は118.3億円(-5.8%)と税引前利益の伸び(+4.2%)を打ち消す形となった。減収の中で本業のコスト構造改善により増益を確保した点から、実態は減収増益(営業段階)であり、税負担増が純利益を押し下げた構図である。
機電領域が売上667.3億円(構成比39.8%、前年比+10.7%)、営業利益83.6億円(+15.1%、利益率12.5%)と最大の稼ぎ頭となった。建設領域は売上576.0億円(+1.2%)だが営業利益69.7億円(-7.5%、利益率12.1%)と減益で、案件ミックスやコスト増の影響がうかがえる。IT領域は売上409.0億円(-0.8%)ながら営業利益41.0億円(+9.1%、利益率10.0%)と収益性が改善した。海外領域は英子会社の連結除外により売上7.5億円(-97.3%)、営業利益2.6億円(-72.0%)と大幅縮小したが、連結全体への影響は限定的である。機電・ITの高採算維持と建設領域の収益性回復が今後の連結業績を左右する構造となっている。
【収益性】ROEは14.9%、営業利益率は10.0%、純利益率は7.1%で、いずれも前年から改善(前年ROE16.5%からは低下している点に留意)。粗利率27.6%に対し販管費率17.8%で、コスト構造は総じて効率的。【キャッシュ品質】営業CFは178.8億円で純利益118.3億円の約1.51倍に達し、利益とキャッシュの整合性は高い。営業CF/EBITDAは約0.94倍とキャッシュ転換率も良好。【投資効率】設備投資は4.4億円と減価償却費23.6億円の約0.19倍にとどまり、有機的な投資水準は低位で推移している。持分法投資利益は2.1億円と軽微で、利益の本業依存度が高い。【財務健全性】自己資本比率は62.0%、現金及び預金は231.9億円で、有利子負債(短期借入50.0億円、社債等49.8億円)に対して十分な流動性を確保している。一方でのれんは593.7億円と総資産の45.9%、純資産の73.9%を占め、財務体質のなかで最大の構造的特徴となっている。
営業CFは178.8億円(前年比+26.3%)と大きく増加し、純利益118.3億円を上回るキャッシュ創出力を示した。投資CFは-28.1億円で、設備投資4.4億円に加え連結範囲変更に伴う子会社株式取得(23.3億円)が主な資金使途となっている。財務CFは-122.8億円で、配当支払68.9億円、自社株買い39.8億円、リース負債返済58.1億円が主な流出要因だが、社債発行による49.7億円の資金調達も行われた。結果としてフリーCF(営業CF+投資CF)は150.7億円となり、配当と設備投資を十分にカバーする水準を維持している。現金及び現金同等物は231.9億円まで積み上がり、前期末から28.4億円増加した。
経常的な事業活動からの利益が中心で、一時的要因の影響は限定的である。その他の収益3.1億円、その他の費用0.1億円と非経常項目は小規模で、金融収益1.5億円・金融費用2.1億円も売上比で軽微な水準にとどまる。営業CFは純利益の約1.51倍に達し、キャッシュフローと会計上の利益の整合性は高く、利益の質は良好と判断できる。税引前利益(168.5億円、+4.2%)と純利益(118.3億円、-5.8%)の乖離は、実効税率が前年から上昇したことに起因し、非経常的な特別要因ではなく税負担構造の変化として説明できる。
次期業績予想は売上高1,750.0億円(前年比+4.5%)、営業利益177.0億円(同+6.0%)、EPS144.77円、DPS90円である。今期の営業利益率10.0%から次期は10.1%程度への小幅改善を見込む水準で、海外領域縮小の反動が一巡し、機電・ITの堅調と建設領域の収益性底打ちを前提とした計画とみられる。配当予想は年90円で、今期実績85円からの増配計画となっている。
年間配当は85円(中間35円、期末50円)で、配当性向は61.2%となった。自社株買いを39.8億円実施しており、配当(68.9億円)と自社株買いを合わせた総還元性向は約92%(108.7億円÷118.3億円)に達し、株主還元は積極的な水準にある。フリーCF150.7億円が配当・自社株買いの合計を上回っており、CF面から還元の持続性は確保されている。次期は年間配当90円への増配を計画している。
のれん依存度の高さ: のれんは593.7億円で、総資産の45.9%、純資産の73.9%を占める。M&Aによる連結範囲拡大が続く中、被取得事業の収益力低下時には減損リスクが顕在化しうる。
建設領域の収益性低下: 建設領域は売上+1.2%に対し営業利益-7.5%(利益率12.1%)となり、案件動向やコスト増による収益性悪化が観測される。回復の遅れは全社利益率に影響しうる。
内製投資の低水準: 設備投資4.4億円は減価償却費23.6億円の約0.19倍にとどまり、投資不足が続く場合、人材サービス業における生産性・単価向上力に制約が生じる可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 自己資本利益率 | 14.9% | 11.1% (4.5%–18.2%) | +3.8pt |
| 営業利益率 | 10.0% | 8.1% (3.7%–16.1%) | +1.9pt |
| 純利益率 | 7.1% | 5.9% (2.2%–11.8%) | +1.1pt |
収益性指標はいずれも業種中央値を上回り、資本効率・マージン面で相対的に優位な水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -10.9% | 10.1% (1.8%–20.2%) | -21.0pt |
売上成長率は業種中央値を大きく下回るが、これは海外子会社売却という構造要因が中心であり、収益性の相対優位とは対照的な位置づけにある。
※出所: 当社調べ
減収下での営業増益は、粗利率改善(+2.4pt程度)とコスト管理により実現したものであり、本業のコスト構造改善が確認できる。一方で純利益減益は税率上昇によるもので、事業構造の悪化を示すものではない。
のれんが純資産の73.9%を占める点は、今後のM&A関連の減損リスクをモニタリングする上での重要な指標となる。のれん/純資産比率の推移は財務健全性評価の焦点である。
総還元性向約92%という高水準の株主還元は、営業CFの伸長(+26.3%)とフリーCF150.7億円によって裏付けられており、キャッシュ創出力との整合性が確認できる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,081円 |
| base(基準) | 1,111円 |
| bull(強気) | 1,149円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 944円 |
| 調整後予想EPS | 151.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 62.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.18倍 / 7.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,082円〜1,142円、ω±0.1で 1,108円〜1,117円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。