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21532026 第3四半期プライムJGAAP

E・Jホールディングス(2153) 2026年度第3四半期決算 増収22%

2026年度第3四半期の売上高は202億円(前年同期比+22.3%)、営業損失は14億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥202.0億¥165.1億+22.3%
営業利益−¥14.0億−¥11.8億−19.0%
経常利益−¥12.8億−¥10.7億−19.0%
純利益−¥11.2億−¥6.6億−71.5%
ROE(年換算)−4.3%−2.6%-

Executive Summary

売上高が2桁増収となった一方、販管費の増加が粗利改善を上回り営業損失が拡大した点が今四半期の最重要ポイントである。売上高は201.98億円(前年同期比+22.3%)、営業損失は14.04億円(前年同期は11.80億円の損失)となった。経常損益は12.77億円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損失は11.25億円で前年同期の6.56億円の損失から悪化した。粗利益率は33.0%へ改善したが、販管費率が40.0%へ上昇し、増収が損益改善に結びつかない構造となっている。

業績変動要因

【売上高】売上高は201.98億円で前年同期比+22.3%増加した。単一セグメント(総合建設コンサルタント事業)のため、受注案件の進捗・検収拡大が全社的な増収に直結したとみられる。通期計画470.00億円に対する進捗率は43.0%で、標準的な75%を下回り、期末に売上が偏る事業特性を踏まえてもQ4への依存度が大きい。

【損益】売上総利益は66.66億円、粗利益率33.0%は前年同期の32.1%から改善した。しかし販管費は80.71億円と前年同期比+24.5%増加し、売上成長率を上回るペースで拡大したため、販管費率は40.0%へ上昇した。この結果、営業損失は14.04億円へ拡大し、営業外収支1.27億円の黒字を加えても経常損失12.77億円となった。特別損益は投資有価証券売却益0.74億円を含むが差引0.09億円の損失で、税引前損失12.86億円に大きな影響は与えていない。純利益は法人税等の還付的要素を含みつつも11.25億円の損失となった。増収減益である。

セグメント別分析

当社は総合建設コンサルタント事業の単一セグメントであり、セグメント別の業績開示はない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率はマイナス7.0%で、前年同期のマイナス7.1%からわずかに改善したものの、依然として赤字水準にある。純利益率はマイナス5.6%であり、粗利益率33.0%の改善が販管費率40.0%の上昇に相殺されている。【キャッシュ品質】現金及び預金は157.01億円で前年同期比26.8%減少し、棚卸資産は117.88億円で同218.0%増加した。案件進捗に伴う未成業務・仕掛品の積み上がりが資金化の遅れを示唆する。【投資効率】年換算ROEはマイナス4.3%、自己資本比率は62.0%である。資本効率は累計損失の影響で低位にあるが、資産回転や資本構成そのものに大きな問題は見られない。【財務健全性】自己資本比率62.0%、有利子負債は短期・長期合わせて約124億円である。流動資産376.2億円に対し流動負債139.4億円と、短期的な流動性には余力がある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の数値は開示されていないため、バランスシートの変動から資金動向を分析する。現金及び預金は157.01億円で前年同期比57.58億円減少した一方、棚卸資産は117.88億円で前年同期比80.81億円増加している。この対応関係は、受注案件の進捗に伴う未成業務・仕掛品の積み上がりが資金を吸収していることを示唆する。契約負債は31.07億円あり前受資金として一定の資金緩衝材となっているが、棚卸資産の増加額はこれを上回る。売掛金は72.28億円で、案件の請求・回収サイクルの長さが資金化の制約となり得る。今後の検収・請求・回収の進展が、現金水準の回復に影響すると考えられる。

収益の質

当期の損益は、営業損失14.04億円という経常的な事業採算の悪化が中心であり、一時的要因の影響は限定的である。特別利益0.89億円には投資有価証券売却益0.74億円が含まれるが、こうした売却益は反復性が低く、基礎的な収益力の評価からは区別して見る必要がある。特別損失0.98億円は固定資産除却損等であり、差引の特別損益はほぼ中立的(0.09億円の損失)で、税引前損失に与える影響は小さい。営業外収益2.6億円のうち受取配当金0.2億円は安定的な収益源だが規模は限られる。棚卸資産の大幅な増加と現金の減少という組み合わせは、アクルーアル(会計上の利益と現金の乖離)が拡大している可能性を示し、利益の質を評価する際には運転資本の動きを併せて確認する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高470.00億円(前年比+10.1%)、営業利益50.00億円(同+11.6%)、経常利益51.00億円(同+10.1%)である。Q3累計の売上高進捗率は43.0%で、標準的な75%水準を大きく下回るが、公共インフラ関連案件は検収時期が期末に偏る特性を持つ。営業利益については累計で14.04億円の損失であるため、通期計画達成にはQ4単独で64.04億円の営業利益が必要となり、達成には高い水準の案件完成・検収が求められる。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり25.00円であり、通期会社予想の年間配当は69.00円である。累計が純損失であるため、当期の実績ベースでの配当性向は算出に適さない。通期予想の親会社株主帰属純利益33.50億円と年間配当69.00円を用いた予想配当性向は約36.6%となり、一般的な持続可能性の目安である60%未満に収まる。ただし、この評価は通期純利益計画の達成を前提としており、Q4への利益集中を踏まえると配当原資の実現可能性は今後の業績進捗に依存する。自社株買いの実績・計画についての開示はない。

リスク要因

  1. 案件進捗・回収の遅延リスク: 棚卸資産が前年同期比+218.0%の117.88億円に達し、売掛金も72.28億円となっている。総合建設コンサルタント事業では発注者協議や成果品納入時期のずれが売上・資金化を後ろ倒しにする可能性があり、現金預金の26.8%減少と表裏の関係にある。

  2. 通期計画達成の依存度: 通期営業利益50.00億円の達成には、累計損失を踏まえるとQ4単独で64.04億円の営業利益が必要である。期末偏重の事業特性を踏まえても、検収の不達や採算悪化が計画未達に直結するリスクがある。

  3. 販管費吸収リスク: 販管費が前年同期比+24.5%増加し売上成長率+22.3%を上回った。受注損失引当金2.51億円も計上されており、固定費・人件費の増加を吸収できるだけの利益成長が実現するかが今後の焦点となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−7.0%8.3% (3.6%–18.6%)−15.3pt
純利益率−5.6%6.1% (2.3%–12.8%)−11.7pt

収益性は業種中央値を大きく下回り、営業・純利益ともに赤字水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)22.3%10.4% (-0.9%–19.9%)+11.9pt

売上成長率は業種中央値を上回るが、これが利益成長には転化していない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は前年同期比+22.3%増、粗利益率も33.0%へ改善しており、案件量および原価段階の採算には前向きな動きがある。一方で販管費率の上昇により営業損失は14.04億円へ拡大し、増収が利益成長へ転化していない。

  2. 通期計画達成にはQ4に売上高268.02億円、営業利益64.04億円という高い水準が必要であり、期末の検収・請求・回収の実績が今後の業績を左右する。

  3. 流動比率・自己資本比率などバランスシートの健全性は保たれているが、棚卸資産の大幅増加と現金預金の減少という組み合わせは、案件進捗に伴う運転資本の滞留を示しており、キャッシュ転換の状況が注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,933円
base(基準)1,973円
bull(強気)2,020円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,955円
調整後予想EPS197.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向36.7%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.01倍 / 10.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,918円〜2,030円、ω±0.1で 1,972円〜1,973円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。